可憐な少女達と紡ぐ日常   作:なかムー

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 はい皆さん。初めての人は初めまして、知ってる人はおはこんにちは♪
 今回は以前から興味があったD4DJの小説にチャレンジしてみようと思います♪

 ちなみに今回のヒロインは美夢ちゃんになってます。(展開次第では増えるかも……?)あとは第一章はリリリリのユニットストーリー…原作通りに話しを進めて2章以降からはオリジナルを入れていこうと思います。

 あと基本はバンドリがメインなのでこっちは思いつき次第投稿しますのでご了承ください……

 それでは……どうぞ!


本編第1章 Lyrical Lily結成編
第1話 純真と祈誓


 私立 有栖川学院

 

 長年お嬢様学校と言われていたが近年では少子化の影響を受けて最近では共学となった。当初は男女差が女子の方が圧倒的に多かったが今では4:6と比率の方はこれで落ち着いてきているようだ。

 

 今は共学前の名残(なごり)である礼拝堂で朝の一日…まぁ他の学校で言えば朝礼にあたるものである。主に捧げるお祈り、神父やシスターのありがたい話し、聖歌を経てから生徒達は勉学に励むのである。

 

 「……今日のお話は以上です。みなさん。本日も学院生徒として、よく勉学に励むように」

 

 そしてシスターの話しが終わったところで礼拝堂にいる全校生徒が立ち上がって教室に向かう。そんな中……

 

 「……ふぅ。」

 

 一人の少女が長椅子から立ち上がらずに座ったままため息をついた。しかしその表情は何処か疲れているわけでもなく悩んでいるわけでもないようだ。その時……

 

 「よ、美夢。」

 「あっ、京介くん。」

 

 一人の灰色の髪の藍色の学ランを着た少年が少女に声を掛けた。そして少年は少女の座っている一つ前の長椅子に後ろ向きに座って彼女と視線を合わせる(シスターに見つかると後が五月蝿いので周囲に眼を光らせながらであるが)。少女がため息をついた所から見ていたようで少年は気になって声を掛けたのである。

 

 ちなみに京介と呼ばれた灰色の髪の少年……流川(るかわ) 京介(きょうすけ)は有栖川学院の中等部から外部入学したのである。そんな京介の目の前にいる美夢と呼ばれた少女……桜田(さくらだ) 美夢(みゆ)は京介とは中等部一年の時からの友人で、彼らはとある事がきっかけで仲良くなったのであった。

 

 「どうしたんだ、ため息なんかついて?」

 「ううん、何でもないよ、大丈夫だよ。」

 

 何か悩みがある……そう感じた京介であったが、美夢に何でもないと返されてしまった。それを見た京介は『そうか。』と言ってこれ以上詮索はしなかった。その時……

 

 「あら美夢さんに京介さん。どうされたのですか?」

 「あ、春奈ちゃん。」

 「よう、春奈。何でもないよ、ただ俺が美夢に声を掛けたところさ。」

 

 今度は春奈と呼ばれた赤髪の少女が京介と美夢に声を掛けたきたのである。どうやら二人が何か話しているところを見かけたので気になったから訪ねたのであった。

 

 余談だが、二人に話し掛けた赤髪ロングが特徴の少女……春日(かすが) 春奈(はるな)もまた中等部の時に京介と出会った。その時はまだ知り合いであったが()()()()を彼に心配されて以降は気兼ねなく話せる友人…強いては良き相談相手になるといった真柄である。

 

 「ならいいのですが……美夢さんは無理をなさらないでくださいね、聖歌の練習もあるからお疲れでしょう?」

 「ありがとう、でも本当に大丈夫だよ。聖歌隊には好きで参加してるんだもの。それにね、マリア様の前で歌ってると私、なんだか清々しい気持ちになれるの。」

 

 京介は詮索してなかったが、春奈は美夢の日常をある程度知っていたため、彼女に労いの言葉を掛けた。ちなみに美夢は学業の他に聖歌隊の一員として活動しているため、春奈はその事で彼女の心配をしたのだろう。しかし美夢は自分が好きで参加しているので何も心配無いと返した。それと同時に自分が歌っているときに感じている気持ちを述べたのである。

 

 「歌うの好きだもんな……それと美夢の歌声、とても綺麗だからな。歌ってる時の姿を観た時思わず美夢のこと見惚れちゃったよ。」

 「き、京介くん……!」

 

 二人の会話を聞いていた京介が話しに割って入ってきて美夢の歌声を絶賛してきた。ちなみに京介も何度か聖歌隊の見学をした事があり、その時に聖歌を歌っている美夢の姿を見て素直にそう感じたのである。ちなみに京介の感想を聞いた美夢は顔を赤くして照れてしまった。

 

 「ふふ、京介さんに同意しますわ。美夢さんは本当に清らかな心をお持ちなうえにあの美しい歌声…まるで天使ですわ。もしかして美夢さんはこの学院に遣わされた天使なのではないかと思っておりますわ。」

 「お、春奈それ俺も同感。歌とかたまに聴くけど美夢ほど綺麗な歌声出せるのってそうそういないからな…そう考えると美夢は天使って思うな。」

 

 春奈も京介の意見と同じのようで、更に美夢のことを『天使』と比喩してきた。それを聞いた京介も春奈の言ったことと同じ気持ちだったようで、更に美夢を褒め讃えるのであった。ちなみに美夢の容姿としてはピンク色のショートヘアーで何とも可愛らしい容姿である。二人はそんな美夢の特徴を知っているからか、その姿はまるで天使みたいと感じたのであった。

 

 「もう、京介くんと春奈ちゃんったら……天使だなんて恥ずかしいよぉ……。」

 「俺達は褒めてるんだぜ?もっと胸張ってもいいと思うぞ、これくらいじゃバチは当たらないって。」

 「京介さんのおっしゃる通りですわ。自信を持ってくださいな、美夢さん?」

 

 京介だけでなく春奈にまで褒め言葉を掛けられた影響なのか美夢は更に顔を赤くした。さらに京介が追い討ちをかけるように激励してきて春奈もそれに便乗して美夢に自信を持つよう励ました。そして美夢は最初に京介言われた時より更に顔を赤くして、頭の上から湯気が湧き出てきたのであった。だがそこに……

 

 「キョウ兄様と皆様、ごきげんよう。何をされてらっしゃったのですか?」

 

 京介と春奈が美夢を褒めている最中に誰かが声を掛けてきた。京介と春奈は声の方に振り向いた。そこには黒髪ロングの紫色の瞳、女子としては身長が高い……隣りにいる春奈より少し高いくらいの少女が声を掛けてきたのである。どうやら三人で集まって何やら話しをしている所が気になったので駆け寄ったようだ。

 

 「あら、桜雪さんごきげんよう。」

 「桜雪か、今美夢と春奈と世間話をしてただけだよ。」

 

 京介達に声を掛けてきた少女……桜雪に世間話だと返した。ちなみに桜雪と呼ばれた少女…流川(るかわ) 桜雪(さき)は京介の年子の妹で、当然美夢達とも面識はあるのだ。

 

 そんな桜雪の第一印象は?と問われるとそれを聞いた生徒は真っ先に取り上げられるのが『美少女』の一言であり、あと他には『女神』『才色兼備が一番似合う』とよく言われるのである。

 

 そして京介と同じく中等部からの外部入学で、試験も全教科ほぼ満点という結果を残してる(ちなみに京介も全教科ほぼ満点)。外見良し、成績も良しの桜雪であるが一つだけ()()がある。それはまた別の機会にして話しを戻すとして……

 

 「そうだったのですか…あら?春奈さん、肩に何かついてらっしゃいますわよ?」

 「え、肩に…きゃっ、へ、蛇⁉︎ わ、わたくし蛇はダメなんです……だ、誰か取ってくださいませんかー‼︎」

 

 世間話と言われた桜雪だったが、何故美夢の顔が赤く染まったままフリーズしてるのか理解出来てなかったので問いただそうとしたが、春奈の肩に何かいると指摘してきた。

 

 そして春奈は桜雪の指摘通り自分の肩に目を向けた。すると肩に蛇のような物体が乗っていたのである。それを見た春奈はどうやら蛇が苦手なのかパニックになってしまった。

 

 「……落ち着け春奈、それはオモチャだ。」

 「へっ?」

 

 しかし京介は春奈の肩に乗っている蛇らしき物体をよく見るとそれは本物じゃなくてオモチャだと指摘してきた。それを聞いた春奈は目を点にして立ち止まって呆けていたが京介は春奈の肩の蛇のオモチャを手に取ってその場にいた三人に見せた。

 

 「何とも可愛らしいね……。」

 「しかも手縫いで作られてます…何とも腹正しい……!」

 

 いつの間にか正気に戻った美夢と春奈は蛇のオモチャを見ながらそう呟いた。しかも二人の言う通りその蛇のオモチャはファンシーなデザインで可愛らしいが手縫いで作られた形跡があった。その後全員は無言で蛇のオモチャを見ていたが、春奈は怒り心頭になったのである。

 

 「この紳士淑女ばかりが集う有栖川学院で、こうも低俗なイタズラをする人間といえば()()()()しかいませんわ……‼︎」

 

 春奈に心当たりがあるようで怒りに震えた。しかも『あの二人』と強調するあたり、誰がやったのか検討はついているようだ。そこに……

 

 「へっへっへっ〜、『うなぎくん作戦』大・成・功〜!」

 「胡桃ちゃんお見事なの〜!昨日頑張って作った甲斐があったの〜。」

 

 白い髪のロングで所々にリボンを留めている小柄な少女とクリーム色のショートヘアーの両サイドに白いリボンをつけている小柄の少女が春奈の後ろから声をかけてきたのである。どうやら反応からして、この二人が春奈の肩に蛇のオモチャを置いたのがすぐに理解出来た。

 

 「胡桃さんとみいこさん!やはり貴女達の仕業でしたね!」

 「春奈ー、一応ここ礼拝堂だからなー……。」

 

 春奈は白い髪の少女とショートヘアーの少女に怒鳴りながらこのイタズラは貴女達なのかを追求してきた。しかし京介は春奈に今いる場所を指摘したが、当の彼女は怒りに満ちていてそこまで頭に入ってないのである。

 

 ちなみにこの二人……白い髪の少女の方は白鳥(しらとり) 胡桃(くるみ)、ショートヘアーの少女は竹下(たけした) みいこと呼ばれており、京介と桜雪も中等部にいた頃、この二人がよくイタズラしては叱られる所を目撃しているのである。

 

 「貴女達ときたら、中等部の頃からイタズラばかり……その行い、いつになったら改めるんですか?」

 

 春奈は二人にいつイタズラを辞めるのか追求してきた。どうやら春奈のセリフからしてこの二人は中等部のよくイタズラを彼女に仕掛けていることが窺える。

 

 「だってー。シスターの話し、長くて退屈なんだもーん。毎回おんなじことばっか話すしさー。」

 「みいこは、胡桃ちゃんに頼まれたからお手伝いしただけなの。」

 「理由になってません!」

 

 しかし胡桃とみいこはすっとぼけるかのように話しを終わらせようとするが、理由になってないと春奈に一蹴される。

 

 「オイ、春奈を一度止めた方がいいんじゃないか?」

 「同感ですわ。」

 「そ、そうだね……。」

 

 一方、そのやりとりを近くで見ていた京介は桜雪と美夢に声を掛けて春奈を止めた方がいいと提案してきた。それを聞いた桜雪と美夢も京介の言う事に同感したそうで賛成する。ちなみにこの時三人の会話はヒソヒソ声で喋っていたのと春奈が怒ってていて彼女の耳には聞こえてないのである。

 

 「……はぁ、いいですか?そもそも朝礼の時間とは、一日の始まりにあたって自分を見つめ直し、勉学に……」

 「うわわ、はじまっちゃった。」

 「お説教モードだぁ〜。いいんちょ、こうなると長いんだよね〜。」

 「誰がいいんちょですかっ!私は風紀委員であって、委員長ではありませんっ!」

 

 そして春奈はため息をついて朝礼がどんな事をするのか講釈を垂れる。それを見た胡桃とみいこは苦い表情になった。しかし説教を嫌がることより胡桃に『いいんちょ』と言われた事に対して春奈は彼女に注意してきた。

 

 「そこまでだ……一旦落ち着け春奈。」

 「京介くんの言う通りだよ、春奈ちゃん……。とりあえずこのくらいでいいんじゃないかな?」

 

 流石にこれ以上はマズいと感じた京介は三人に割って入ってひとまず春奈に落ち着くよう諭す。京介に釣られて美夢も一旦辞めるよう春奈に説得した。

 

 「いいえ京介さんと美夢さん!私は決めました。今日という今日こそ、おふたりには更生していただきます!」

 「でも春奈さん、周りをご覧なさい?」

 「えっ……?」

 

 しかし春奈は二人の言い分も聞かずに今この場で胡桃とみいこを更生させると宣言した。聞き耳を持たないと感じた桜雪は自分の周りを見るよう春奈を諭す。そしてその言葉を聞いた春奈は周りを見た、すると周りには生徒達が何だ何だ?と言わんばかりの表情で自分達を見ていることに気づき、春奈は顔を赤面させた。そこに……

 

 「そこの一年生っ!一体何を騒いでいるのですかっ⁉︎」

 「あっ……。」

 「やっ……やば〜〜…………。」

 

 修道服を着た女性…シスターが京介達の方に向かって走ってきた。どうやらこの騒ぎに駆けつけたようだ。それを見た胡桃とみいこはヤバいと感じ逃げようとするが…駆けつけたシスターに捕まったのである。

 

 更に胡桃とみいこだけでなくその場にいた京介達四人も呼び出され約一時間、彼らはシスターの説教を受ける羽目になったのであった……。

 

________________________________________________

 

 そして時は流れ、放課後……

 

 全校生徒が部活やら自主勉強やら取り組む傍ら、学院の中庭に四人の人影があった。

 

 「……美夢さん、京介さん。本当に胡桃さん達のお手伝いに行くつもりですか?朝の騒ぎの件は悪いのはあの二人です。シスターも、そう仰っていたじゃありませんか。」

 

 春奈は京介と美夢にこの場にいない胡桃とみいこの手伝いに行くのかと頭を悩ませながら尋ねた。ちなみに今朝のシスターの説教の後、胡桃とみいこは騒がせた罰として放課後に旧校舎の倉庫整理をするよう言い渡されたのであった。

 

 「そうだけど……二人だけで倉庫整理なんて、やっぱり大変だと思うから。」

 「俺は美夢に頼まれたからね……。」

 

 春奈に尋ねられたことに対して二人だけでは大変だと感じた美夢は手伝うと言ってきたのだ。それに対し美夢の隣にいる京介も昼休みに美夢が訪ねてきて、放課後胡桃達の手伝いに行くと相談を持ちかけられた。流石に一人だけ行かせるのも悪いと感じた京介も二人の手伝いをするそうだ。

 

 二人の問いを聞いた春奈は呆れながらため息をついた。

 

 「それに何故桜雪さんも二人に協力するのですか?」

 

 そして京介達の返事を聞いた春奈は今度は桜雪にも何故手伝うのか尋ねた。桜雪がこういう話しに一番話しに乗らないと感じたからだ。

 

 「私が敬愛するキョウ兄様が胡桃さん達のお手伝いすると言いましたので私もキョウ兄様のお力になると決めましたわ!」

 「そこは胡桃さんでは無いんですね……それと兄想いなのはよろしいですが、行き過ぎはよくありませんわ。」

 「行き過ぎてません!むしろこのくらいがちょうどいいですわ!」

 「はぁ……。この際桜雪さんの事はおいといて話しを戻します……美夢さんがあの二人に対して甘々なところは理解できませんわ。」

 

 桜雪は京介がやるというのであれば自分もするという謎の使命感があったようだ。それを聞いた春奈は桜雪が京介に対して何か起こったら途轍もないことをしでかすと感じたのか彼女に忠告をした。しかし当の本人は聞く耳を持ってないようだ。これを聞いた春奈は呆れながら溜め息をついて、これ以上話しが進まないと悟ったのか、話しを戻した。

 

 「問題児……かぁ。でも、私は好きだよ、あの二人のこと。いつもすごく生き生きとしてるもん。」

 

 美夢は素直に自分が思っている気持ちを春奈に告げた。周りから見たらあの二人は問題児と認識されていないが、美夢から見たら周りと同じどころかむしろ好感を持っているようだ。

 

 「少なくとも春奈、お前も言えた義理じゃないだろ?だって何も言わず俺達について来てくれたわけだしな。」

 「わ、わたくしは、別に……そ、そう、監視! これはただの監視ですわ!あのお二人がちゃんと罰を受けているか、風紀委員として、見届ける義務がありますから!」

 

 春奈に何かを感じたのか京介が二人に割って入ってきて、彼女に美夢のこと、言えないんじゃないか?と指摘してきた。図星だったのか、それを聞いた春奈は顔を赤く染めながらあくまでも『監視』と主張してきた。

 

 「はいはい、そうしときますよ、っと。」

 「「フフフ……。」」

 「お二人まで微笑ましく見ないでください!」

 

 指摘されてなお照れ隠ししている春奈に対して、京介は春奈の主張したことに呆れながらだが同意した。その光景を見ていた美夢と桜雪も温かい目で春奈を見ていた。

 

 そして三人に揶揄われた春奈は顔を赤くしながら一人だけさっさと旧校舎の方まで行ってしまった。それを見た桜雪は春奈の後を追いかけた。それに続くかのように京介と美夢も追いかけようとしたが、途中で美夢は止まった。

 

 「どうした?」

 「ううん、なんでもないよ。」

 「そうか……なら早く行こうか。言い出しっぺの俺らが遅れたら話しにならんだろ?」

 「そうだね……それじゃあ行こうか♪」

 

 途中で立ち止まった美夢に心配した京介は彼女に声を掛けたが、心配無いと返ってきた。京介は腑に落ちなかったが、此処で指摘しても意味ないと察したようで、旧校舎での用事を済ませるために早く行くことにした。そして二人は春奈と桜雪の後を追いかけたのであった。

 

 しかし美夢が何故途中で立ち止まったのか京介には理解出来なかったが、何かワケがあるのだろう……と感じたようだ。一方の美夢はこの有栖川は今は何処か平穏だがそれと同時に窮屈と感じてるようで、イタズラばかりする胡桃とみいこがかき乱して何かを起こす……と心の中で感じたのであった。

 

 ・

 ・

 ・

 そして数分後、旧校舎倉庫

 

 「あれ、美夢ちゃんと京介くんだ。それと…桜雪ちゃんといいんちょも。」

 「もしかして……みいこ達のこと、お手伝いしてくれるの?」

 「うん。遅くなる前に、みんなで終わらせようと思って。」

 

 旧校舎の倉庫前に着いた京介達は早々に胡桃とみいこと合流して二人に事情を説明した。

 

 「さっすが美夢ちゃんと京介くん〜!いつもありがとう〜!!神!ホント神だよ!」

 「いつも迷惑をかけている自覚があるのなら、いい加減心を入れ替えてはどうですか?」

 「別にいいんちょには言ってないし〜……」

 

 美夢と京介達が手伝ってくれるのか、胡桃は調子が良さそうに言った。そんな胡桃に対し春奈は反省して改心しろと指摘してきたが、胡桃は即座に受け流した。

 

 「ねぇ知ってる?ここ、お化けが出るってうわさがあるの……。」

 「えっ⁉︎お…おば……お化け⁉︎」

 

 みいこは倉庫を見て思い出したのか、突然美夢に怪談話をしてきた。一方、美夢はホラーや怪談が苦手なようで、怖いと感じたのか隣りにいた京介に咄嗟に抱きついた。

 

 「美夢、急に抱きつかれるとびっくりするんだが……。」

 「あ…ご、ゴメン京介くん!今離れ「ミーユーサーンー?」何?桜雪ちゃ…ヒィッ⁉︎」

 

 京介は突然美夢に抱きつかれて内心驚いていたが、冷静に保って彼女に離れるよう言った。しかし美夢も咄嗟だったのか、京介に言われるまで彼に抱きついているのを気づかなかったようで顔をほんのり赤く染めた。

 

 そして京介に謝って離れようとした……が、その時、桜雪が美夢に声を掛けた。その声の方を振り向いた美夢だが、何故か恐ろしい物を見るような表情になってそのまま彼女は怖がって京介の後ろに隠れてしまった。それは……

 

 「ナニワタクシノキョカナクワタクシノイトシイキョウニイサマニダキツイテイルノデショウ?セツメイシテモラエマセンカ?」

 「落ち着きなさい桜雪さん!」

 

 黒い笑みをして黒いオーラを放つ桜雪に声をかけられたのだ。声も何処かドス黒く目が血走っているため、今の彼女は『女神』ではなく『野獣』に見えてしまったようだ。すかさず春奈は落ち着くよう桜雪を諭した。

 

 先程言っていた桜雪の欠点、それは京介に対して敬愛し過ぎていること……早い話しブラコンである。ちなみに桜雪のブラコンを知っているのは京介とその家族を除いてここにいるメンバーも含めると片手の指で数えられるほどしかいないのである。

 

 しかし、これを見た胡桃は何か閃いたって顔をして、みいこに何か耳打ちをした。そして二人はこっそりと京介に近づき胡桃が彼の右腕に、みいこが空いている左腕に抱きついてきたのだ。

 

 「わー桜雪ちゃん怖ーい!」

 「京介くん助けてほしいのー!」

 「ハァッ⁉︎」

 「!」カチン

 「だから落ち着きなさい桜雪さん!それと胡桃さんとみいこさんは火に油を注がないでください!」

 

 何処か棒読み気味であったが、京介に助けるよう求めてきた。当然京介も突然の事で驚きを隠せなかった。しかし桜雪はそんな事はお構いなく、この光景を見て頭にきたようで更に先程よりドス黒いオーラを放ったようだ。そして春奈は慌てながら桜雪に落ち着くよう更に説得すると同時にこの状況を煽った胡桃とみいこに注意したのであった。

 

 「こうなったら……えい!」

 「ギニャッ⁉︎」

 

 このままだとマズイと感じた春奈は桜雪の不意を突いて彼女の頭目掛けてチョップした。桜雪が怯んだスキに胡桃とみいこを京介の腕から引き剥がした。そしてそのまま三人をその場で正座をさせて少しばかしのお説教が始まった。一方京介は、その光景を見ながら未だに怖がってる美夢の頭を撫でていた。

 

 「(果たして大丈夫だろうか……?)」

 

 この光景を見て先の未来が若干不安に感じた京介であった……。

 

 




 最後までご覧いただきありがとうございますm(_ _)m 1話からじっくりしたよぉ……

 今回の後書きは軽いオリジナル主人公とオリジナルキャラのざっくりとした設定です(詳しいことは『白き蝶に導かれて……』をご覧ください)

 ・流川 京介(るかわ きょうすけ)
 普段は飄々としているが成績優秀の優等生。リリリリの子とは中等部の知り合い。外見は灰色の髪、紫の瞳のイケメン(本人自覚無し)

 ・流川 桜雪(るかわ さき)
 才色兼備の優等生。異性からモテるが重度のブラコン。

 ……こんなところです。ちなみに共学版有栖川の男子の制服は藍色の学ランでボタンじゃなくジッパーになっております。(女子は原作通りです)

 今回はここまで……次回は未定ですが、早めに投稿したいと思います。それでは……次回も見てくれたら幸いです!
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