いやぁ遅れてすみません、バンドリが主流なもので……。今回はLyrical Lilyのユニットストーリーの2話がベースの最新話です。
「けほっ、けほっ。 もう何てホコリっぽいところなんでしょう。」
「それだけ人の手がついてないってことでしょう。」
春奈は埃の影響で咳き込みながら倉庫内の全体を確認した。一方の桜雪も周囲を見渡しながら冷静に分析した。
「えぇっと……このリストに書かれているものを、新しい倉庫に移動させればいいんだよね?」
「そうなの。こっちの倉庫に残った物は、ぜーんぶ捨てちゃうんだって。」
「しかし大量にあるな……。」
美夢とみいこは事前にシスターに手渡されたリストを確認した。京介も二人の後ろからリストを覗き見をしたが、その量の多さに愚痴を呟いた。
「なんか、ちょっともったいないよね。ここ、面白そうなものがいっぱいあるのに。」
「私にはガラクタの山にしか見えませんが……。」
胡桃は何処かもったいなそうに段ボールの中を確認しながら呟いた。しかし春奈はどこか無関心であった。
「ま、それは後にしてまずは此処の掃除を終わらせようか。そうしないと話しにならんぞ。」
「京介さんの言う通り、何はともあれテキパキやりましょう。」
そして京介は制服の上着を脱いでワイシャツを腕まくりしながら掃除を始めるよう全員に促す。春奈も早く終わらせたいのか京介に同意した。
「胡桃さんは、私といらっしゃい。目を離すとろくなことをしませんからね!」
「うわー……仕切る気マンマンだぁ……。今日から春奈ちゃんは仕切るマンだね!」
「変なあだ名をつけないでください!」
春奈は胡桃が何かしでかさないか心配したのか、彼女「共に行動するよう指示した。一方の胡桃はぼやきながら春奈の指示を聞くと同時に春奈の新しいあだ名(?)をつけたが本人に断られた。
「胡桃さん、『マン』というのは男性限定の名詞です……語呂は悪いけど『仕切るウーマン』の方が的確です。」
「桜雪さんも変な指摘をしないでください!」
「それじゃあ仕切るウーマンだね!」
「早速呼ばないでください!」
しかし桜雪は胡桃の間違った用法に対して的外れな指摘をした。春奈はそう言う事を言ってるんじゃないと注意してきた。そして指摘さらた胡桃は早速桜雪の訂正した通りに直して春奈を呼んだのだった。
「桜雪ー。コントしてる暇があったらお前も春奈と胡桃を手伝ってくれ。」
「分かりましたわ!」
「私もカウントしないでください……。」
「それ以前に何で桜雪ちゃんは張り切ってるのー……。」
このままだと一向に掃除が始まらないと悟った京介は桜雪に春奈達の手伝うよう指示を出した。そして桜雪は即座にビシッと敬礼をしながら京介の指示に従った。しかしその光景を見た胡桃は若干引いていた……。
そして春奈は美夢の手元にあるリストの半分をもらい、桜雪と胡桃と一緒に倉庫の入り口近くの棚に向かっていった。
「じゃあみいこは美夢ちゃんと京介くんと一緒なの♪」
「うん、頑張ろうね。京介くん、みいこちゃん。」
「はいよ……それじゃあ早速だが美夢とみいこはリストのこっち半分の捨てる物と移動する物を分けてくれ、その残り半分は俺が分けておくから。その後で全員で倉庫に移動させようか。」
「「分かった(なの)。」」
残った京介と美夢とみいこの三人は倉庫の奥に向かう前にリストを半分にして各々の役割分担をした。
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「次は運動会用のカラーコーンが16個。」
「じゅうし、じゅうご……じゅうろく。 うん、ぴったり♪」
「よかった……」
それから京介と一旦分かれた美夢とみいこはカラーコーンの数を数えていた。数の個数に間違いがなかったようで美夢は安堵していた。
「ところで……みいこちゃん。 さっきおばけがどうとか……」
「えっ? 美夢ちゃん、もしかして聞きたいの?旧校舎倉庫の幽霊さんのお話?」
美夢は先程みいこが言っていた話しを事を思い出したのか、彼女にそれとなく聞いてみたが、当のみいこは美夢が興味を持ったと勘違いしたようで眼を輝かせていた。
「い、いや……聞きたい、わけじゃなくて……」
「これは……三年生の先輩がこの倉庫で体験した、本当のお話なの……」
「あ、あわわ……始まっちゃった……!」
美夢は聞きたいわけではなくて本当かどうかの確認をしようとしたのだ。しかしみいこは美夢の話しに聞く耳を持たず、そのまま怪談話を始めてしまった。
「その日、帰りが遅くなった先輩が、この近くを通ると……どこからか、悲しいピアノの音がポロン……ポロロン……」
みいこの口からまるで本当の事のようなリアルな怪談話で美夢に語った。
「ひいっ……‼︎ きっ、聞こえない聞こえない聞こえない聞こえないっ…… 」
一方の美夢は聞きたくない一心で、『聞こえない』と自分に言い聞かせながら耳を塞いでいた。
「……あっ‼︎」
「きゃあーーーーっ⁉︎」
するとみいこは話しを途中でやめて、何かを見つけた。そして美夢はみいこが見たのは幽霊だと思い込んだようで、その場から手を耳で塞いだまま叫びながら走り去ってしまった。
「美夢ちゃん、見て見て〜。 これ、きっと文化祭で使った衣装…………なの?」
しかしみいこが見たのは幽霊ではなく文化祭の衣装らしきものであった。みいこは美夢に嬉しそうに報告しようとしたが、当の本人がいなくなったのであった。そしてみいこは首を傾げながら疑問符を思い浮かべたのであった。
一方、時同じく……
「ひとまず仕分けは終わったな。しかしこれだけリストになかったな……」
整理をある程度まで終わらせた京介は手渡されたリストに赤のボールペンでチェックを入れていた。京介の周りを見ると捨てる物と移動する物をキチンと仕分けしており、彼の言う通り終わらせた事は本当のようだ。
しかし、まだ段ボール一つが残っていたがリストには書かれてなかったようでまだ手をつけてなかったのであった。
「美夢達のリストに載ってる可能性もあるから……ひとまずコレは後回しにして、一応間違いが無いか確認してから美夢達と合流するか。その時に確認するか。」
早く終わったので美夢達と合流してもよかったが、間違いがないように念のために再確認をしてからでも遅くないと判断したようで早速作業に取り掛かろうとまだ未確認の段ボールを邪魔にならない所に寄せるために運ぼうとしゃがんだ。しかしその時……
「あああーーーー⁉︎」
「美夢?どうし…うわっ⁉︎」
「きゃ⁉︎」
先程みいこの怪談話を聞いた美夢が京介の所目がけて耳を手で塞ぎながら叫びながら走ってきたのだ。京介は何事かと思い美夢に尋ねようとしたその時、美夢は自分が走る方向に京介がいる事を知らなかったのか、彼とぶつかって二人揃って大きな音を立てて段ボールの山に衝突した。
「な、なにごとですか⁉︎」
「美夢ちゃんが京介くんと一緒に段ボールの山に突っ込んでどんがらがっしゃーんって……」
「うわあ……! 美夢ちゃん、京介くん、大丈……」
「どうしました、胡桃さ……!」
音が倉庫全体で鳴り響いたようで、作業をしていた春奈と胡桃が中断してみいこの元へ駆けつけてきた。そしてそれと同時に春奈に何があったか尋ねられたみいこはすぐさま状況を説明した。
そして胡桃が京介達の安全を確認しようとしたが途中で何かを見て言葉が止まってしまった。それを疑問に思った春奈は何が起こったか胡桃に確認しようした時、胡桃と同じ方向を見た彼女も言葉が止まってしまった。
何故なら……
「いたたた……ごめん、京介くん。ちょっとびっくりしちゃって……」
「俺は大丈夫だけど……」
「?」
「早く退いてくれないかな?」
美夢は京介にぶつかってしまったことに対して謝ったが、当の本人は眼を逸らしながら早く退くよう美夢に促した。しかし美夢はそれまで気づかなかった、美夢は自分が京介を押し倒している態勢になっていることに……。
「ご、ごめん!今退くよ‼︎」
「ああ、そうしてくれ。」
京介に言われた事は美夢は始めて自分の態勢に気づいた。そして恥ずかしさを感じたからか顔や耳まで真っ赤に染めてすぐさま退いて立ち上がった。京介も美夢が立ち上がったのを確認してから自分も立ち上がり服についた汚れを手で払った。
「あのー、二人とも……流石にこういう場所で……そのような事をするのはちょっと……」
その一部始終を見ていた春奈は顔を赤く染めて眼を逸らしながら京介達しどろもどろに注意してきた。そうなる辺り春奈もこう言った場面を見慣れてないのが伺える。
「いいんちょ、エッチな事考えてるー。」
「なっ……! そんなんじゃありません!あと私はいいんちょではありません!」
一方、顔をニヤニヤさせた胡桃は春奈に二人でよからぬ妄想をしてた事に対して指摘した。その時、さりげなく春奈に『いいんちょ』呼びしたが、すぐさま春奈は正気に戻って注意した。
「……あっ!」
「どうしたんですか⁉︎ まさか先ほどの影響でおケガを⁉︎ た、大変ですっ、保健室、いえ救急車を……」
「ち、違うの。ただ、段ボールを破いちゃったみたいで……」
美夢が何かに気づいて声を上げたのに気づいた春奈は彼女が怪我をしたと勘違いしたようで慌てながら心配した。
しかし、美夢は違うと言うのと同時にさっきの影響で段ボールを破いたと申し訳なさそうに言った。その証拠に美夢が指差した方向には段ボールがあるが、彼女の言う通りボロボロになって破けていたのであった。
「ほんとだ。 まあどうせ捨てちゃうヤツだし、平気じゃない?」
「いや、それはまだ捨てるか分からないヤツだ。 コレから捨てるか確認するところだったんだ。」
「そうだったんだ……。 でも……これ、なんなの? 見た事ない機械なの。」
捨てる物だから平気だろうと胡桃は高を括ったが、破けた段ボールは京介がまだ確認していない物だったのである。それを担当してた京介は確認してない物だとハッキリ言った。
それを聞いたみいこは納得したが、彼女は破けた段ボールをよく見ると何やら機械のような物が露出していたことに気づいた。
「はっ⁉︎ こっ……これは……まさか!」
「知ってるの? 春奈ちゃん?」
「ええ間違いありません。 これは……レコードプレイヤーです!」
春奈はコレが何かに気づいたようで機械のような物にすぐさま近づいて確認した。それの正体はレコードプレイヤーだと明言した。
「「れこ〜どぷれ〜や〜?」」
「ええ。平たく言うと音楽を聴くための機械です。」
胡桃とみいこはレコードプレイヤーが何か知らないようで春奈に何なのかを尋ねると、彼女から簡単な説明が返ってきた。
「父のオーディオルームで、似た物を見た事があります。うちの父は、こういったものの収集が趣味なので……。」
「へぇー……。」
「そうなんだ。コレで音楽を……。」
春奈は続いて何故知っていたのか経緯を話した。どうやら父親の趣味の影響が大きいのだろうと伺えた。その証拠に春奈はいつもの淑女たる態度ではなく、ドヤ顔で熱く語っているあたりのめり込んでいるようだ。
春奈の話しを聞いた美夢は何処か関心していたが、隣りで聞いていた京介は春奈の熱意が凄いのか何も言えずただただ彼女の話しを聞いていた。
「(しかし何で学校の倉庫にこんなのがあるんだ……?)」
「(なんだろう、不思議だな。この機械を見ていると…胸がドキドキする)」
しかしそれとは裏腹に京介は何故レコードプレイヤーがこんな所にあるのか疑問に思っている一方、美夢の場合は何かを感じ取ったようだ。
「すごーい。宝物、大発見だね。 みいこ、聴いてみたいの!」
「ナイス! 実はわたし、自分の好きな音楽を聴く機械が欲しかったんだよね〜。」
みいこはレコードプレイヤーを使って音楽を聴きたいと提案してきた。それを受けて胡桃もみいこの案に乗ったのである。
「だって、よその学校の子たちはスマホで聴けるけどさあ。わたしたち、学院の規則で持ってきちゃダメでしょ?」
有栖川は他の学校とは違い規則でスマホを持ってきてはいけないので不満を感じていた。それを聞いたみいこも胡桃の言ってることに同意してウンウンと首を縦に振った。
「うんうん、というわけで……春奈ちゃん、よろしくなの。」
「はい? わ、私?」
「……できないのぉ?」
「むっ。で……できるに決まってるじゃありませんか。 レコードの扱いくらい、ほんの嗜みです!」
「(オイオイ、簡単に乗せられやがって……。)」
そしてみいこはレコードプレイヤーの操作を春奈に任せた…というより押し付けた。それに対し春奈は突然な事でオロオロしたが、胡桃に挑発されて操作をするよう意気込んだ。
それを見た京介は胡桃にすぐに乗せられている春奈を見て呆れてため息をついた。
「でも…学校の備品を勝手に使うのは、風紀委員として、いかがなものかと。ねぇ、美夢さん?」
しかし学校の備品を無断で使うのに躊躇した春奈は美夢に助け舟を出した。流石に美夢も自分と同意見だと考えていたからだ。
「私は……」
「美夢?」
美夢は何か言おうとしたが途中で途切れてしまった。それを見た京介は不思議に思い、美夢に近づいて彼女に声を掛けた。そして……
「ちょっとだけ、聴きたいかな?」
「えっ⁉︎」
控えめだけど、聴いてみたいと意識表示をした。それを聞いた京介は納得したようでウンウンと頷いた。
「俺は美夢がいいなら構わん。」
「そんな……。」
そして京介も『美夢がよければ。』と承諾した。美夢や京介まで賛成するとは思わなかったようで春奈は何処か困っていた。
「春奈ちゃん以外賛成だし決まりなの。 だからお願いなの♪」
「えええ……。し、しかたありませんね。 ちょっとだけですよ?」
確かに自分以外賛成なので、春奈は仕方なく『多数決の結果』として受け入れてレコードプレイヤーの操作をしようとした。しかしその時……
「あのー、皆さん……何をしてらっしゃるんですか?」
「さ、桜雪さん!」
「あー、忘れてた……。」
「忘れるのは如何なものかと……。」
さっきまでいなかった桜雪が京介達に声を掛けてきたのだ。プレイヤーの前にいた春奈は驚いたが声を掛けたのが桜雪だと気づいた時安堵していたが、胡桃は桜雪の事は忘れてたようだ。
余談だが桜雪がいなかったのは御手洗いに行ってて席を外してたからである。もちろん京介と美夢のやりとりがあった時は目撃していないのである。
「(でもさっきの光景、桜雪ちゃんが見てなくてよかったね。もしいたら鬼のように怒るもん。)」
「(そうですわね……)」
「あのー、どうしましたの?」
胡桃と春奈は桜雪がいない事に安堵していた。下手すれば美夢に危険が及ぶことになるからである。
しかし当の桜雪は何が起きたか分からずじまいで頭に疑問符を浮かべていた。そしてそれを見た京介は大まかに何をしようとしたのか桜雪に説明をした。
「なるほど、レコードプレーヤーの試運転ですか。」
「大まかに言えばそうだ。」
「なら私も聴いてみたいですわ♪」
事情を聞いた桜雪は納得して是非とも自分も聴いてみたいと言ってきたのであった。
「はぁ、分かりました……それでは気を取り直して。」
更に賛成者が増えたことにより後に引けなくなった春奈はため息をついた。そして桜雪に声を掛けられたのでプレイヤーの操作を再開して電源ボタンを押そうとした。しかし……
「あなた達。ちゃんと作業は進んでいますか? 来週には、業者の方が処分品を引き取りに……」
『わあーーーーーっ‼︎』
今度はシスターが倉庫の中に入ってきたのだ。どうやら京介達の作業具合を確認したいようで、シスターが直に様子見に来たのであった。
突然の事だったので、京介以外の全員でプレイヤーを隠して大声で叫んでしまったのであった。
「な……何か問題でも……?」
「何でもありませ「すみませんシスター、今虫が出てきたので皆んなが驚いてしまったのです。 今から掃除を中断して処理しますこで終わり次第掃除に取り掛かります。だから少々お待ちいただけないでしょうか?」え?ちょっと……!」
「(いいから俺に合わせろ……。)」ボソボソ
「(わ、分かったよ……)……そうなんです、いきなりの事で驚いちゃって大声を上げちゃいました……ごめんなさい。」
突然大声で叫ばれたので何事かとシスターが問いかけた。美夢がなんでもないと答えようとしたが、それだと怪しまれるので京介は咄嗟に理由をでっちあげて淡々とシスターに報告した。
美夢もいきなりの事で理解出来なかったが、京介に小声で合わせるよう言われたので、彼に合わせるようにして理由を話し、シスターに謝った。
「…………分かりました、作業も問題無く進んでいるようなのでこれ以上は何も言いません。終わらせたら私の所に報告に来なさい、話しは以上です。」
そしてシスターは周囲を見渡して本当かどうか確認した。すると京介の言った事を信じてもらえたようで彼らに用件を一つだけ伝えて倉庫を後にした。
シスターが出て行くのを見届けた全員がホッと一息ついた。そしてプレイヤーの件は後回しにして倉庫掃除を再開する事にしたのだった……。
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そして数時間後……
「つい、勢いで持ってきちゃったけど……」
「この機械、どうするの?」
掃除を終えてシスターに報告を終えた一行だが、有栖川学院の中庭にいた。先程のレコードプレイヤーの処遇について考えていたのだった。
「どうするって……戻しておくしかないんじゃありませんか?」
「同感ですね。そもそもリストにも載っていないようですし、先生方の私物の可能性もありますし戻した方がよろしいですね。」
春奈は戻すと提案した。そして桜雪も春奈の意見に同意のようで理由も述べて戻すと言ってきたのだった。
「ダメだよ……。」
「「「「えっ?」」」」
しかし美夢は戻すことに反対してきた。それに対して京介以外の全員が口を揃えて驚いたのであった。
「倉庫に戻したら、これは、いつか捨てられちゃう。 私は、そんなの……嫌だな。」
「美夢……。」
美夢は自分の思ってる事を途切れながら述べた。そんな美夢に何かを感じ取った京介はレコードプレイヤーに触れたいた。
「ま、そうだな……桜雪も言ったように先生が持ってきた私物の可能性もある。しかし間違って倉庫に放置した可能性も無くはないな。だから誰のか分かるまでは俺達で預かるって事でいいんじゃないか?」
「京介さんまで……。」
京介も美夢の意見に賛成した。しかも普通に持つのではなくあくまで預かるという名目で自分達で持つことにしようと提案したのだ。
それに対して春奈は京介の言ってる事は裏を返せば『倉庫から無断で持ち出した』事になるので咎めようとしたが、途中で言葉が止まってしまった。
「ハァ……分かりました、そう言うことにしておきましょう。」
「仕方ありません、キョウ兄様に従いますわ。」
「春奈ちゃん、桜雪ちゃん……!」
そして観念したのか、春奈は美夢と京介の意見に賛成した。それに伴い桜雪も兄の意見に乗ることにしたのだった。それに対し美夢は感激した声を上げた。
「……でもなんか、珍しいね。 美夢ちゃん、いつもはダメとかヤダとか言わないのに。」
「……ごめん、変な事言ってるよね。 だけど私も、うまく言葉に出来なくて……。」
この一連のやりとりを見た胡桃は、普段の美夢を知ってるため珍しいと口に出した。すると美夢は自分で変な事を言ってる自覚があったのか俯いてしまった。しかし、京介は無言で美夢の頭を撫でた。
「京介くん⁉︎」
「いや、上手く言葉に出来なくても『これは手放したくない』という気持ちは充分に伝わってるよ。」
「京介くん……」
「……今回は見なかった事にします……!」
突然の事で美夢は顔を赤く染めたが、京介は自分なりに彼女に激励を送った。そして美夢は京介の気持ちを受け取ったが、桜雪は何処か苦虫をを噛み潰した顔をして嫉妬していた。
そして京介は一つ疑問があるようで『でも……』と言って言葉を続けた。
「コレを何処に置くんだ? 少なくともこの学院でバレない所に置かないと回収されて捨てられるぞ?」
「そうですわね。しかし……そんな所、この学院にありませんわ。」
レコードプレイヤーを何処に置くのかであった。同意した桜雪もそこは疑問に思ってたようで、無言でウンウンと頷いた。
京介は内密に置ける所を提案したが、春奈にそんな場所は無いと一蹴されてしまった。
「う〜ん。 ……あのさ、みいこちゃん。美夢ちゃんにヒソヒソヒソ……。」
「……! みいこはオッケーなの。」
胡桃は何か思い付いたのかみいこに何か耳打ちをした。みいこも胡桃の提案に乗ったのか即OKを出した。
「貴女達……今度は何です? まさか、またよからぬイタズラの相談ですか?」
「違うってばー。 この機械の隠し場所に、ちょうどいいところがあるんだよ。」
「あるのか?」
しかし、二人の内緒話をしている所を風紀委員として見過ごす事をしないのか、春奈はまたイタズラするのか釘を刺そうとしたが、胡桃は違うと否定した。
それと同時に胡桃にレコードプレイヤーを隠せる場所に心当たりがあると言ってきた。すると京介は、胡桃に何か良い案があると感じたようで彼女の意見に耳を傾けることにした。
そして胡桃とみいこはよくぞ聞いてくれましたと言わんばかりにドヤ顔をした。
「うん♪ みいこと胡桃ちゃんだけの、秘密の隠れ家なの〜。」
「みいこさんと胡桃さんの……?」
「秘密の……隠れ家、ですか?」
みいこは、自分と胡桃には隠れ家があるのだと宣言した。それを聞いた春奈と桜雪は頭に疑問符を浮かべてみいこに聞き返した。そしてみいこは満面な笑みを浮かべて『うん!』と返してきた。
何も無いより場所があるならそこを見てから遅くはないと判断した京介は、胡桃達に隠れ家に案内するようお願いをした。すると二人は『いいよ』と即答して、ついてくるよう促して、隠れ家の案内をしたのだった……。
お気に入り登録してくれた皆様、ありがとうございます!こんな拙作にしてくださるなんて感謝感激です!
今回はLyrical Lilyのユニットストーリーの2話を基準とした話しとなっておりますり。
いやぁ、今回は京介と美夢のラッキースケベを出してしまった……。
美夢「///」顔真っ赤
京介「勘弁してくれ……」
これ以上追求するとヤバいのでそろそろお開き……と言いたいがここでお知らせ。次回はオリキャラを登場予定となっております。
京介「ほう?」
ま、これ以上言ってもキリが無いのでオリキャラは次回登場させるから楽しみに待ってください。それでは……
作者/京介『「次回とお楽しみに(!)」』
美夢「…………」←顔を赤くして固まってる
京介「お前は正気に戻って!」
それでは、また次回!