今回はこの季節に合わせて京介と美夢がプールに行く話をお送りします。
あと時系列に関しましては、美夢と春奈の生誕記念回と同じとなっておりますので、未読の方は併せて読んでいただくと更に面白く感じます。
それでは、本編をどうぞ。
※ちなみに今回も『咲野 皐月』様考案のキャラがオリジナルキャラとして登場します。ちなみに本編でも登場しますので、楽しみにお待ち下さい。
「ねえ京介くん、来週の土曜日って予定は空いてるかな?」
夏の暑さがより続くとある平日、放課後の掃除当番の京介達が、掃除を終わわせて帰宅途中の際に、美夢は京介に予定がないか確認した
「俺は特に予定は無いけどどうした?」
「私ね……その日にデートに行きたいんだけど、いいかな……?」
京介も特に予定は入ってないのを伝えると、美夢からデートのお誘いを受けたのだ
「いいぞ。でも何処に行くんだ?」
「あっ、そこはもう決めてあるんだ」
京介から承諾の言葉が出たと同時に行く場所はあるか確認をしてきた。すると美夢は自分の鞄から2枚のチケットを取り出した
「それは?」
「最近流行りの『ハッピー・ウォーター・プール』のチケットだよ。さおりさんから貰ったんだ」
「ほう、さおりさんから直にか……」
美夢が京介に見せたのは有名なレジャープールのチケットのようで、京介はマジマジとチケットを見ていた
ちなみに二人の口から出たさおりという人物は
「しかしさおりさんは何故美夢にくれたんだ?」
「実は先週の日曜日にさおりさんと行く予定だったんだけど……さおりさんが家の用事が出来ちゃったからスケジュールが取れなくて……」
京介は素朴な疑問を美夢に投げかけたが、どうやらさおり自身に予定がつかなかったので彼を誘ったようだ。しかしその時の美夢は頬をほんのりと赤く染めていた
「それに……さおりさんに『それと、せっかくだし京介くんを誘ってプールに出かけてきなよ。デートには持ってこいでしょ?』って言われたの……」
「あー、だからプールでデートを考えたの?」
どうやらさおりの提案でプールデートの話を持ち込んだ美夢であった。京介も一応のために確認の意味を込めて聞いたが、美夢は小さく頷いた
「まあ、デートだしいいか。それにこのプールなら今週末俺も行く予定があったんだ」
「えっ、そうなの?」
「嗚呼、緋彩さんに誘われたんだ」
「何でまた……」
そんな京介は美夢とデートするチャンスが来たと割り切って快く了承した。それと同時に京介は『ハッピー・ウォーター・プール』に行く予定があると言った
ちなみに京介の口から出た緋彩という人物は
そんな緋彩は京介とは小学生の頃からの仲である。緋彩自身は京介の事は弟のように可愛がってて、京介も緋彩を姉のように慕っているのである
「美夢でいうところのさおりさんとほぼ経緯は同じだよ。ホントは渚さんと行く予定だったけど、渚さんに用事が出来たみたいでキャンセルになって、その後は葵依さんや椿さんにも訪ねたけど、予定が入ってたようで。そして俺に声がかかったわけよ」
「そ、そうなんだ……」
何故緋彩とプールに行くのか美夢に説明した。しかし美夢は腑に落ちない所があり頬を少し膨らませていた
「大丈夫だよ。俺が愛してるのはお前だからな。俺はあの人の事は姉みたいな存在だけど、それ以上は思ってないよ」
「京介くん……!」
美夢の状態をいち早く気づいた京介は、彼女の頭を撫でながらフォローした。そんな美夢は頭を撫でられて嬉しかったのかそのまま京介にすり寄っていた
そこから暫くイチャついた後、京介は美夢の家まで送るのであった。ちなみにイチャついてた時には周りに人がいたが、気にしてなかった。その間、二人とすれ違った人達は心の中で『ブラックコーヒーが飲みたくなった……』と感じたのは言うまでもない
「にししし、良い事聞いちゃった〜!」
しかし、二人は自分の後をコッソリと着いてきた人物…胡桃に一部始終を見られていたのに気づかなかった。そんな胡桃は何か閃いたのか満面の笑みを浮かべながらスマホを操作し何処かに連絡をとっているのであった──
そして、京介と美夢のプールデート当日
「今日は絶好のプール日和だね♪」
「そうだな。それと美夢、幾らプールでも水温が高いと熱中症になるリスクが高いからちゃんと水分補給はしておけよ?」
「うん♪」
此処連日、夏の猛暑に見舞われるこの頃、京介と美夢は目的地である『ハッピー・ウォーター・プール』にてビニールシートを広げて場所取りをしながら談笑していた。その間京介は美夢に熱中症と水分補給を気をつけるよう忠告していた
ちなみに美夢の着ている水着はピンクを基調としたチェック柄のオフショルダー・ビキニでアンダーは同じカラーでフリルのスカートといった恰好で、一方の京介の水着は灰色を基調にしたサーフパンツタイプで上は藍色のパーカータイプのラッシュガードを羽織っている
そして場所取りを開始して数分後、何も支障なく早めに終わった
「じゃあ行こう「その前に京介くん、一ついいかな?」どうし……⁉︎」
場所取りも終わり、後はプールに行こうとしたその時、美夢が京介を引き止めた。何かと思い美夢の方を向くと、当の本人は胸元を右腕で押さえて左手で背中の水着の紐を緩めた
「ちょっと美夢‼︎ 何したんだ⁉︎」
「何って……日焼け止めを塗って欲しいんだけど、いいかな……?」
そう言うと美夢は京介に日焼け止めを差し出してビニールシートの上にうつ伏せで寝転んだ。その時美夢は上目遣いになって京介を見つめた
「……分かりました」
最初は京介は断ろうと考えたが美夢の上目遣いでお願いされた影響か、断わる事が出来なかった。そのまま日焼け止めを適量手に取って、手のひらで温度を調整してから美夢の背中に塗り始めた。その間は問題無く作業に取り掛かったが、途中美夢が『……前も塗る?』と言い出した。京介も内心驚いたが即座に『冗談だよ♪』と返される
「(冗談には聞こえなかったぞ……)」
そんな事を考える事約数分、京介は無事美夢の背中に日焼け止めを塗り終えた
「……さてと、それじゃあ行こうか」
「うん♪」
美夢が水着を付け直すのを終えた事を確認した京介は、彼女の手を引いてプール内を周るのであった。しかし先程の件で京介は気まずく感じてるのはまた別の話である
「わ〜、面白い所がたくさんあるのー!」
「待ちなさいみいこさん!貴女、準備体操をしてないでしょう!でないと怪我にも繋がりますわ!」
「えー、なの……」
一方、京介達がプール内を周る少し前。京介達から離れた所で一つの集団が場所取りをしていた……というより、その集団は京介達にとっては知り合いばかりであった
黒と白のストライプのフリルをあしらったビキニを着たみいこがプール内の施設に目移りしてるのを春奈が準備体操をしながら注意した。注意されたみいこは渋々準備体操をし始めた
ちなみに何故此処にみいこと春奈がいるのかというと……先日胡桃が京介と美夢がプールデートするという情報を手に入れたので、Lyrical Lilyや友達全員誘ってコッソリ後をつけてデートを見守ろうという名目のデートの尾行をしよう……という事になったのである(なお、この時桜雪は誘っていない。何故なら桜雪も誘うとどうなるのか火を見るより明らかであるからだ……)
その胡桃は水玉のビキニを着用しており、ヘアスタイルもツインテールにしてハートマーク型のサングラスを額にあげている…といった恰好で、今はイタズラを思いついた表情をしながら、空気入れで自分が使うであろう浮き輪を膨らませていた
「春奈ちゃ〜ん、少し気張りすぎじゃな〜い?少しはリラックスリラックス♪」
茉莉花が春奈の背後に近づいて、彼女の肩に手を置きながら落ち着くよう諭した。しかし普段のふわふわとした言い回しの所為か、春奈にとっては説得力を感じなかった
「茉莉花さんは少しは大人としての自覚を持って下さい!」
「え〜。童心に帰るって言うんだし、たまにはいいじゃん」
「貴女は童心に帰りすぎです!」
春奈は茉莉花に大人としての自覚がないと指摘した。しかし茉莉花は普段通りの口調で春奈の言った事を一蹴していた
「でも春奈ちゃんは意外と年相応だと思うんだよね〜。だって今日のために水着を新調したんでしょう?茉莉花もこの日のために新調したから分かるよ〜」
それどころか、茉莉花は春奈に対して、ニヤニヤしながら彼女の水着を指差しながらこの日を楽しみにしてるのではないかと指摘してきた
今の春奈の水着は白を基調としたビキニタイプの水着でアンダーはスカートとなっており、胸元と左腰にはブラウンのリボンがあしらわれている。しかし先程の茉莉花の指摘通り、春奈の水着は真新しい感じがしていた
一方の茉莉花はピンクを基準にしたビキニに、ところどころにアクセサリーと髪留めに花の象った髪留めを身につけていた。此方も春奈と同じく新調していたようで、真新しい感じである
「なっ⁉︎それは誰にも言ってないはず……!」
「ごめんねー、茉莉花さんと一緒に尾行してたんだー」
「偶然見かけちゃってね〜、つい♪」
「……二人ともぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」
どうやら春奈は周りには内緒で水着を新調していたようだが、運悪く胡桃と茉莉花にその場面を目撃されていたようだ。もちろんそれを聞かされた春奈は顔を赤く染めながら叫んだ
「こらっ」
「「ふぎゃっ‼︎」」
「二人とも、春奈を揶揄ったらダメだろ?」
「「……はーい」」
その時、胡桃と茉莉花の頭に颯樹のチョップが降りてきた。その後この二人は颯樹に注意されたのは言うまでもなかった。この時、颯樹は京介が着ているような紺色のパーカータイプのラッシュガードにトランクスタイプの水着を着用している
ちなみに何故颯樹がいるのかというと、胡桃が桜雪以外のいつものメンバー全員にデートの尾行の話を持ちかけてきた時に春奈がコッソリと颯樹に報告したのが始まりであった。その後は胡桃とみいこがイタズラして京介達のデートを台無しにされたらたまったものではないと感じたからか、見張りという名目で同行する事となった
「それなら仕方ないのー、京介くん達の尾行を開始するの!」
いつのまにか準備運動を終えたみいこは何処からか取り出した双眼鏡で辺りを見渡した
「おっと、そうだった。今回はそれが目的だったね!」
「それじゃあ茉莉花も探しちゃうぞ〜♪」
みいこの行動を見た胡桃は本来の目的を思い出したのか、茉莉花と一緒に双眼鏡を取り出してみいこと同じく辺りを見渡していた
「こーらっ」
「「「イタッ⁉︎」」」
「デートの尾行なんて悪趣味だからやめなさい」
しかしその途中、3人の頭にチョップが降りてきた。ちなみに3人の背後には、薄いグリーンのモノキニタイプの水着を着た桃色の髪をロングヘアにした女性が控えていた。どうやらこの女性が3人に注意していたようだ
「ありがとう緋彩さん。まり姉や胡桃達の凶行を止めてくれて」
「お礼なんていいのよ。私も私で出来る事をしたまでだ・か・ら♪」
3人の凶行を止めてくれた事に対して颯樹は目の前の女性…緋彩に頭を下げてお礼をした。しかし緋彩は当然の事と言わんばかりに返した
「颯樹さんの言う通りね。此処で止めないと後にエスカレートするから早めに止めて正解だわ」
「だね。胡桃さんとみいこさんは特に調子に乗るしね……」
咲恋は当然と言わんばかりに颯樹に同意した。その一方で晴也は予め確保した場所でビニールシートを敷きながら苦笑いしていた
ちなみに咲恋は紺色の白のラインが入った三角ビキニに、白で統一されたツバの幅が広い帽子にラッシュガード代わりのフリルの入ったブラウスを肩に掛けている。一方の晴也は灰色で統一されたラッシュガードとトランクスタイプの水着を着用している
「まあ尾行なんて馬鹿な真似はよした方がいいだろ。それでも五月蝿いなら最悪遠くから見守る程度に収めればいいものを……」
「そうね。それに見るだけなら何も危害が加わらないしタダだものね♪」
「というより緋彩さん!貴女は早速行動に移さないで下さい!」
颯樹は茉莉花が手落とした双眼鏡を持ちながら正論を言った。緋彩も颯樹に同意しながら双眼鏡で覗きながら辺りを見渡していた。その緋彩の行動に春奈は即座にツッコミを入れたのは言うまでもなかった
「仕方ないよ春奈。緋彩さんも緋彩さんで京介と美夢のデートが気になるんだから……」
「そうよ。だって京介くんが私の教え通りに美夢ちゃんをちゃんとエスコート出来るか……ママは心配よ……」
「「ママじゃないでしょ!」」
颯樹も緋彩に対してフォローしていた。その実、京介にとって姉のような存在である緋彩は、弟分がちゃんとデートが出来るか心配で堪らなかったようだ。しかし途中ママ発言をしたために颯樹と春奈にツッコミを入れられた
「……アレ?京介のヤツ、美夢ちゃんの背中に日焼け止めを塗ってるわね?」
颯樹達のやり取りを尻目に咲恋は双眼鏡の覗いて辺りを見渡すとデートの真っ最中である京介と美夢を見つけた
「おそらく美夢ちゃんにお願いされてやむなく塗る事になったのでしょう。でも断らずに塗ってあげるなんて、京介くん、私の教え通りに出来て偉いわ♪」
「というよりアレは京介さんが断りづらいと感じて美夢さんの背中に日焼け止めを塗ってあげてるだけかと…というより緋彩さん、先程にも貴女の口から出てきた『私の教え通り』って何ですか?」
咲恋に続いて緋彩と春奈も双眼鏡で、咲恋と同じ方向に双眼鏡で覗いた。すると京介の行動に関心したのか頷きながら此処にいない京介を褒めていた。その一方で春奈は分析しながら京介達を見ていたが、先程から緋彩の言っている事が気になったのかどういった内容なのか尋ねた
「今日のデートのために私がこの一週間京介くんにティーチングしてあげたの♪先週私達此処に来て実践も踏まえて色々京介くんに教えてあげたのよ♪」
「そうだったのですか……(だからこの一週間、京介さんは私用と言って早く帰ったり、一時期美夢さんの機嫌が良くなかったのですね……)」
どうやら
「へぇー、美夢ちゃん積極的だねー。コレは面白いのが見れたよ」
「茉莉花なら体を密着させてさっくんにお願いするね〜」
「茉莉花さん大人なのー」
しかし胡桃とみいこと茉莉花の3人は双眼鏡を覗きながら京介と美夢のやり取りに感想を言い合っていた。その際、茉莉花は自分なりのお願いのし方で颯樹に日焼け止めを塗るとドヤ顔で説明していた。それを聞いていたみいこは目を輝かせながら賞賛していた
「……とりあえずこの3人は一度黙らせた方がいいかな?」
「落ち着いて下さい颯樹さん。そうしても何も解決した事になりません」
このやり取りを聞いていた颯樹は、3人を黙らせようと画策したが、春奈に止めるよう諭された
「あっ、京介くんと美夢ちゃんが動いた♪」
「それじゃあ『京介くん達のデート見守り隊』出動!」
「「オー(なのー)!」」
「「「何か不安になってきた(わ)……」」」
「私もですわ……」
茉莉花が京介達が動いたのを確認すると、胡桃の号令の元、デートの
「というよりいつのまにそんなグループが出来たのかしら?」
「そこはどうでもいいです!」
しかし緋彩が頭に疑問符を浮かべながらどうでもいい事に指摘したが、春奈に即座にツッコまれた
次回に続く───。
まずは最新話の読了とお気に入り登録をしてくれた皆様、ありがとうございます。こんな拙作にお付き合いいただいた事に感謝感激です。
今回のプールデート回は前半から甘くしていきましたね……。まあ彼女の日焼け止めを塗るという行為は当然といえば当然か(開き直り)。次回もこのくらい甘くしていきますので、ブラックコーヒーを片手に待つ事をオススメします
あと今回、本編に先駆けて《輪舞曲》から
ちなみに今回桜雪がいない理由は補足程度で説明しますと、生徒会長から呼び出しを受けて剣道に(強制的に)打ち込んでいたからです、ドンマイ桜雪。
此処で次回予告をしますと、この話の後半を提供します。お楽しみにお待ち下さい。
あと、『咲野 皐月』様のオリジナル主人公の盛谷 颯樹くんに登場いただきました。この度は出演の許可をいただき、ありがとうございましたm(_ _)m 次回も登場しますので最後までお付き合いください。
それでは、また次回。