後書きに次回の投稿に関しての告知をしますので、最後までお見逃しなく!
それでは、どうぞ!
12月14日 流川家
『美夢さん/ちゃん、お誕生日おめでとう(ございます)(!)』
「えっ……あ、ありがとう皆んな!」
此処では春奈や咲恋達は美夢に対して祝福の言葉を送った。これに対して美夢は最初何が起こったか理解出来なかったが、今日自分の誕生日である事を思い出し、咄嗟に全員に笑顔で感謝の言葉で返すのであった。
何故こうなったか、話を少し遡ると……
学校も終わって、今日は普段通りDJの練習……といきたかったが、京介と美夢以外のLyrical Lilyとその関係者全員は用事があると言って即座に帰宅したのであった。最初は何の事か分からなかった美夢だが、京介に連れられてショッピングモールだったり、……と色々と寄り道をしたのであった。
そして京介に最後に連れられて来た場所は、彼の自宅であった。何故此処に来たのか美夢は理解出来なかったが、京介は何の躊躇もなく玄関のドアの鍵を開けて、家に入るよう美夢に促す。
美夢も最初は戸惑いはしたが、それだけでは何も始まらないので、京介に導かれるように家の中に入って行った。
京介の家に入ると、廊下の電気は消えたままであった。美夢は何度か京介の家に遊びに来た事はあるが、そんなに暗く不気味では無いと記憶しているのである。しかし、1つだけ電気が点いている場所があった。そこはリビングで、もちろん美夢はリビングにも足を踏み入れた事はある。しかし美夢は何故廊下の電気は点いてるのにリビングの電気は点いてるのか疑問に思っていた。
そう考えている内に京介はリビングのドアを開けて美夢に入るよう促した。そして美夢がリビングに入ると……
ちょうどその時、破裂音のような物が部屋中に鳴り響いた。何かと思い音のする方向に目を向けると、そこにはクラッカーを持った胡桃とみいこを筆頭とした自分の友人達がいたのであった。
『美夢さん/ちゃん、お誕生日おめでとう(ございます)(!)』
「えっ……あ、ありがとう皆んな!」
そして冒頭のようなやりとりが至るのであった……。
京介と美夢が到着する事約20分、美夢の誕生日パーティが行われている最中であった。美夢に祝福の言葉を贈った直後、みいこが『早くパーティをはじめるのー!』と急かしてきたため、バースデーケーキや美夢の好物のカヌレなどのスイーツを用意して、パーティは無事始まった。
これだけだとプチ誕生日会に見られがちであるが、美夢は自分のためにパーティを開いてくれた事に感謝していたため、文句を言わずにパーティを楽しんだ。
「いやー、今回のパーティは成功だったね。なんせ今美夢ちゃんが食べてるカヌレやケーキはわたし達全員で作ったんだよ!」
「そうなの⁉︎」
此処で胡桃が今回用意されたお菓子は自分達の手作りであるとカミングアウトした。美夢は目の前のお菓子は買ってきたも物ばかりかと思っていたので、驚いた。
「はい。私達は美夢さんに日頃お世話になっているので、美夢さんの好物のカヌレや誕生日には定番のケーキを作ってご馳走する事にしましたわ」
「でもそれ京介くんのアイデアなんだよねー」
「胡桃さん!」
春奈は美夢に対する日頃の感謝という事で今回の企画を立案したようだ。しかし胡桃が割り込んで、本当の立案者は京介だと美夢に教えたのであった。
「ありがとう京介くん♪」
「構わない、君が笑顔になれるならそれでいいさ」
美夢は嬉しさのあまりか、京介に抱き着いてお礼を言った。一方の京介も満更でもなかったようだ。その後は2人でいちゃつき始める。胡桃とみいこも『またかー……』と呆れながら呟いたが、この面子では既に日時茶飯事なので何も言及されなかった。
しかし、京介と美夢を見た桜雪は歯軋りをしながら血の涙を流して右手の親指の爪を噛んで左手で持っていたコップを割れるんじゃないかってくらい握りしめていた。(もちろん、春奈と咲恋に止められたのは言うまでもなかった)
お菓子を堪能したその後は、京介以外の全員がプレゼント渡したり、腹ごなしや余興も兼ねて全員でTVゲームやボードゲームに興じていた。この時、美夢の幸運が発生して初めてやるゲームで好成績を残りたり、春奈がレースゲームで途中でミスを連発して最下位になったり、某赤い帽子がトレードマークの配管工が目印のパーティゲームを全員でプレイしたり……と、時間が許すまで遊んでいた。
全員が遊んでる最中に、美夢のスマホから着信音が鳴った。誰かと思いスマホに出ると、画面には父親の名前が表示されていたのですぐに出た。
「なんでしょうお父様……はい…はい……分かりました。今から帰ります」
美夢が相槌を打ちながら受け答えして暫くすると、電話が終わった。
「どうなされたのですか美夢さん?」
「私、もう帰らないといけないの。お父様に呼び出しされて……」
春奈が首を傾げながら美夢に尋ねたが、彼女の口から、申し訳なさそうにしながらだが、帰らないといけない事が告げられた。
「えー。もっと遊びたいのー……」
「ダメよみいこちゃん。貴女やあたし達のワガママで美夢ちゃんやその家族に迷惑をかけちゃ」
「はーいなのー」
それを聞いたみいこは、頬を膨らませながら駄々をこねるが、咲恋に
止めるよう諭される。みいこはまだ腑に落ちなかったのか名残惜しそうにしていた。
「それで用事って一体なんなの?」
此処で晴也が急遽出来た用事が何なのか美夢に尋ねた。父親に呼び出されるくらいだから、それ相応だろうと誰もが思ったのである。
「実は…お父様が私の誕生日のためにパーティを開くそうで……」
『……あー、なるほど』
父親からの呼び出し……それは美夢の誕生日を家庭内で祝う、というものであった。それを聞いた全員は口を揃えて納得してくれた。それもそのはず、誕生日は年に一度きり…それも家族で祝ってくれる日だから全員が納得するのも無理は無い。
「あと京介くんにお父様からの伝言を預かってるよ」
「俺に?」
美夢は最後に付け加えるように自分の父親から京介に対して伝言があるようだ。
「『京介くん、君も参加しなさい。来るのを待ってるよ。あとは宿泊道具も持ってきてね』だって」
「Oh…マジか」
伝言の内容、それは京介も美夢の誕生日パーティの招待であった。家族の時間を邪魔しないと考えてた京介だが、伝言を聞いた途端げんなりとしていた。
ちなみに余談だが、京介と美夢は交際するにあたって、お互いの家族にもちゃんと報告したが、美夢の父親は
父親と美夢の家で顔を合わせるたびに、『自分の事を『お義父さん』と呼んでくれないか?』とせがまれたり、『2人はいつ結婚するのだね?私は孫の顔を見るのが楽しみなんだ』と言われたりするのであった。
「……仕方ない、おじさんに来いと頼まれたら断る理由も無い。行くとするよ」
「ありがとう京介くん!お父様も大喜びだよ!」
しかし断る理由も無いので、京介は父親のお誘いに乗る事となった。美夢も参加してくれると知ったからか、京介に思いっきり抱きついた。
その後、京介はちゃんと正装に着替えて宿泊道具を入れた鞄を手に持ち、春奈と咲恋に、今現在血の涙を滝のように流してる桜雪の事を任せて美夢と一緒に家を出た。その時車で送迎を頼んでも良かったが、電車やタクシーを使えば到着が早いので、送迎に頼らず2人の足で美夢の自宅である桜田邸に向かった。
流川家を出発して数十分後、京介と美夢は無事桜田邸に到着した。そして美夢の案内で邸内に入ると、まずは数十人のメイドに歓迎された。その内の1人が京介達の目の前までやってきた。
「美夢ちゃんと京介くん、ご主人様の所まで案内しなくちゃいけないから案内するよ」
「ありがとう、さおりさん」
さおりと呼ばれた、明るめの紫色の髪を短く切り揃えたメイドが美夢の父親のところまで案内を買って出てくれたのであった。
ちなみに…このさおりと呼ばれたメイドは、
さおり自身、最初は困惑していたが、メイドの仕事をこなしていく内に徐々に慣れていき、今でもちゃんとメイドを務めるようになり、家庭教師と兼任するようになったのだ。あとは…《Marm4id》と呼ばれるユニットのDJを担当しているのだ。
そんなさおりの後に続いて到着したのが、とある部屋の扉の前であった。さおりは部屋の扉をノックすると『入りなさい』と返ってきたので、扉を開けた。扉の先は応接室になっていて、その部屋の中心には高級なテーブルとソファがあった。そのソファには、威厳のある男性…美夢の父親と、美夢によく似た女性…美夢の母親が座っていた。
美夢の父親は、さおりを見ると『彼と娘と話したい。少し席を外してくれるかな?』と言い、彼女に退席を求める。さおりもメイドの
「さて、京介くん……久しぶりだね」
「えぇ、久しぶりです。おじさん」
「『おじさん』はよしてくれ。私の事は『お義父さん』って呼んでくれないか?」
「いやいや。まだ籍も入れてないので、『お義父さん』と呼ぶには早計ですよ」
「はははは!私は君の事は充分すぎるほど認めているのだ。だから『お義父さん』と呼ばれるくらい大丈夫だよ」
最初はまず基本的な挨拶をしてから話の本題に入ろうとしたが、美夢の父親は笑いながら京介に『お父様』と呼ぶようせがまれる。しかし京介は籍を入れるとしてその話題を先延ばしにした。
「お父様、京介くんに話があるそうですよね……?」
「そうだった。君には話したい事があるから呼び出したんだ」
それを見兼ねた美夢は話の流れを戻そうと、小さく手を上げて尋ねた。すると、美夢の父親も漸く思い出したようで、一度咳払いをした。
「君は今、美夢と付き合っていて交際歴は1年くらいだが…それで間違い無いね?」
今までの雰囲気を一気に変えて、美夢の父親は口を開き始めた。内容自体は普段から聞かれる事ばかりだが、この場に限って緊迫な空気に変わった。京介も臆さず「はい」と頷いて美夢の父親を見ながら答える。
「うむ、予想通りの答えだ。なら……それは2人はこのまま交際、そしていずれは結婚する……と見てもいいかね?」
自分にとって、予想通りの答えを聞けた美夢の父親は、頷きながら相槌をとる。そして目つきも真剣になり、京介を見ながら更に質問してきた。
これも普段通りに聞く言葉である。しかし、その言葉は今までとは意味合いが違って聞こえてくる。
美夢は父親にとっては一人娘…そんな自分の娘が交際している京介がどう思っているか、将来の理想像はどう考えているか……など、父親として知っておきたい事が山積みだから今回京介との話し合いの場を設けたのだった。
「(此処で聞いてくるか……。だけど、俺の答えは出たようなものだ)」
しかし京介はいずれ聞かれるであろうと予測していたようで、答えは既に用意していたようだ。そして決心するかのように、机に手を置いて身を乗り出した。
「はい。美夢は……娘さんは……俺が隣にいて支え続けます!一生…この身が朽ち果てたり滅びたりする事もありますが、その時でも傍に居続けます!」
そして京介は自分なりに考えた答え…美夢に対しての気持ちを、美夢の父親にぶつける。それを聞いた父親だけでなく母親までもが京介の言葉に最初呆気に取られたが、何とか平静を保ってた。ちなみに美夢は顔を赤く染めて湯気が出るほど照れていたのは言うまでもなかった。
「そうか。私達が思っている以上に美夢の事を大切に想っているようだな」
「そうですね、あなた」
「へっ?」
すると父親は先程とは打って変わって穏やかな表情になって安堵していた。それには思わず京介も頭に疑問符を浮かべてしまった。
「実は……君の事を試したのだよ。娘を思うあまり、将来が心配になってね……。だから君の覚悟がどれほどか知りたかったのだよ」
「だから先程将来の事を不意に尋ねた……と?」
美夢の父親として、彼女と交際してる京介がどれほどの覚悟か知りたかったようで、わざとあのような質問をしたようだ。
「(人が悪すぎる……)」
京介は心の中で愚痴をこぼしながら呆れていた。それに対し美夢の母親は京介の心中を察したのか、気まずそうに彼にペコペコしながら謝った。
「さて、これから美夢の誕生日を祝うのだが……君も楽しんでくれたまえ」
そして気持ちを切り替えて美夢の誕生日を祝う家族のパーティを祝う事を始めようとするが、その時美夢だけでなく京介にも楽しむよう声を掛けた。
「もちろんですよ、
それに対し京介は、ニカッと笑いながら今まで言うのを控えていた『お義父さん』という呼び方をした。美夢の父親は不意に呼ばれたので勿論驚くが、すぐに笑みを浮かべて『ありがとう』と呟いた。
「今日はありがとうね、京介くん」
「問題無い」
あの後は美夢の誕生日パーティを始めたが、開始数十分で美夢の父親が酔っ払って京介に(未成年にも関わらず)絡み酒を強要したきたり、『もう一度『お義父さん』と呼んでくれないか?』としつこく絡まれたが、美夢の母親の無言の圧力と鶴の一声で黙らせてそのまま退場させられたり、一緒になって参加してたさおりがMarm4id関連で酔い泣きして美夢にしつこく絡んできたりと、『ホントにいいところの家なの?』レベルで盛り上がった。
その後はパーティはお開きとなり、京介と美夢は美夢の自室にいた。ちなみに時刻は午後11時を回っており、当然京介は
「それと……これ、美夢にプレゼント」
「ホントに⁉︎開けてもいい……?」
そしてタイミングも悪く無いと踏んだのか、京介は鞄からプレゼント用にラッピングされた箱を美夢に差し出す。もちろん美夢も喜んで京介からのプレゼントを受け取る。その時開けてもいいか尋ねられたので京介は無言で首を縦に振った。
「わぁ。コレって……!」
プレゼントを開封すると、中から赤を基調としたチェック柄マフラーとベージュのコートが出てきた。しかし、何故かマフラーとコートが2つずつ入っており、マフラーの方は同じサイズであるが、コートの方は美夢と同じサイズのと、サイズ違いが1着ずつ入っていた。あと共通する事は色が同じである事くらいだ。
「コレは俺と君でのペアルックだ」
「ペアルック⁉︎私、京介くんとやってみたかったんだ!」
そう言って京介は美夢と違うサイズの方のコートを手に取り羽織る。するとサイズもちょうど同じのようでピッタリと着こなした。それを見た美夢も京介と同じようにコートを手に取って羽織る。此方も同じくちゃんと着こなしていた。その後はマフラーを巻き終えて、2人はペアルック姿をスマホで写真を撮った。
「喜んでくれたかな?」
「うん。あとね、欲しいものがあるんだけど……」
その後は、京介がコートを脱いでマフラーを外しながら京介は美夢にプレゼントの感想を求めてきた。すると美夢は気に入ったと喜んだ。しかしまだ何か欲しい物があるようだ。
「なんだ?遠慮なく言ってみてくれ」
すると京介は何が欲しいのか美夢に尋ねた。今日が終わるのはあと1時間程度…当然外は暗いので、今日中にプレゼントは不可能だが翌日以降で揃えようと京介は画策した。しかし、その考えも数秒後に無意味に終わるのであった……。
「……京介くんが、欲しいの」
コートを脱ぎ終えた美夢は、セーラー服のスカーフを外して胸元をはだけさせた。しかも頬をほんのりと赤く染めて京介を誘惑していた。そして美夢の誘惑に負けたのか、京介は美夢をベッドの上に優しく押し倒して、その上に四つん這いで覆い被さった。
「嬉しい……」
「美夢…今夜は寝かせないから覚悟しろよ?」
「うんっ……!」
その後京介と美夢はキスを交わし、お互いの肌と肌を重ね合わせて2人にとって充実した一夜を過ごした。
翌日、美夢の両親に祝福の言葉を貰った後、朝食に赤飯が出されたり、学校に到着した後は春奈や胡桃達に色々追及されたり桜雪に2人揃って追い回されたりしたのはまた別の話である────。
まずは読んでくださった方、お気に入り登録をしてくれた方、こんな拙作を応援いただきありがとうございます!こんな拙作読んでくれるだけでもありがたいです。
2年連続で美夢の生誕記念回……こういうのって欲望が出るのか、色々書きたい事書いちゃいますね(笑)
今回はMerm4idから日高 さおりさんを登場させました。実はさおりは美夢との関係上、何処かで出そうと前々から考案してました。生誕記念回という形で初登場になりましたが、本編でもいずれ出しますので皆さまお待ち下さい。
次回の可憐な少女達は……本家D4DJグルミクでもイベントでコラボしていたヴァンガードのコラボイベントを基にしたストーリーを予定しております。実は12日にヴァンガードの発表会がありまして、その内容に感化されて予定を前倒ししてヴァンガードコラボを執筆する事を決意しました。本来は1月13日…と予定しておりましたが、白き蝶でレイヤの生誕記念回を投稿する都合上、その後日か前日になります。皆さま、お待ちいただけたら幸いです。
それでは、また次回。