今回は毎年恒例の美夢生誕記念回をお送りします。
それでは、本編をどうぞ。
冬の寒さも本格的になり始めた今日この頃、京介はいつもより早く目を覚ました。というのも、京介が今いるのは自身の家ではなく、恋人の美夢の家だからだ。
実をいうと、12月14日である今日は美夢の誕生日であるが、肝心の彼女の父親が今日から海外出張で数日不在になるため、予定を前倒しして昨日美夢の誕生日パーティを行なう事となった。その際、美夢と彼女の両親から直々に招待を受けて京介もパーティに参加する事となったのだ。
そしてパーティが終わった時間が遅くなった事と美夢の両親のご厚意で急遽お泊まりする事となったのだ。その際に美夢と同室する事となり(しかも部屋は美夢の)、同じベッドで一夜を過ごす事となったのだ。
「しかし少しはしゃぎ過ぎたか……?」
京介がそう言うのも無理はない。京介は今現在、バスローブを羽織っているが、少々乱れている状態であった。実は京介は、昨夜美夢を抱いて一夜を明かしたのだ。そんな美夢も、ベッドの中で一糸纏わぬ状態でスヤスヤと眠っているのであった。
経緯はどうあれ、美夢がぐっすりと眠っている様を京介は微笑みながら彼女の頬に手を置いた。その時、先程まで夢の中であった美夢は目を覚ました。
「おはよ、京介くん。昨日は楽しかったね♪」
「……そうだな。でも今日は予定があるから準備を済ませて早く行こうか?」
「うんっ!」
京介の促しによって2人は、シャワーや着替え、朝食を済ませると時刻は8時を差していた。時間までまだ余裕はあるのだが、今日は予定があるので、家を早く出るのであった。ちなみに余談だが、使用人やメイドさん達に2人揃ってシャワーや着替えを目撃されたからか、今日の朝食の食卓には赤飯が出されたのはまた別の話であった。
ところ変わって、都内に構えているとあるカードショップ。全国展開もしている程のチェーン店で、都内には何件も店を構えているのだ。そんな此処ではファイトスペースで人だかりが出来ていた。カードショップを訪れた男性客やその場には似つかわしくない女性客が性別問わず集まっていたのだ。
そして暫くすると、特別に設置されたと思われるステージに美夢達Lyrical Lily…リリリリが上がってきた。
「皆さま、お待たせしました♪私達…」
「「「「Lyrical Lilyです♪」」」」
ステージに上がったリリリリは今現在来ている客全員に向けてカーテシーをしながら挨拶をした。実は今日はヴァンガードのイベントが行われるのだ。その際に、以前ヴァンガードのアンバサダーを務めた経験があり、その縁があったからか、今回リリリリにヴァンガードのイベントにゲストとして参加する事となったのだ。
イベントを始める前座として、初心者のためのプチ講習会の講師をリリリリのメンバーが務めて軽いルール説明を行なって漸くイベントが開始される事となった。
「いやー、リリリリのみんなとヴァンガード出来るなんて楽しみだね真秀ちゃん!」
「うん、私も楽しみだよ。今回のイベントのために色々と勉強してきたから」
今回のイベントの参加者の1人でもあるりんくと真秀は、今日という日を楽しみにしていたようだ。実はこの2人は、ヴァンガードを始めてからは日は浅い方だが経験者とも渡り合える実力は備わっているのだ。それに加えて知り合いもヴァンガードを始めた、もしくは経験者もチラホラといるので、もしかしたらエンカウント出来るのも密かに期待しているようだ。
「あっ、りんくちゃんと真秀ちゃんだ。ヤッホー!」
と、そこに乙和がニッコリと笑みを浮かべながらりんく達に声を掛けてきた。
「あっ、乙和ちゃん!」
「こんにちは。乙和さんも参加しにきたんですか?」
「うん!みいこちゃんに呼ばれてね。それに私だけじゃないよ?」
真秀に尋ねられた乙和はそう言うと自身の後ろを指差した。するとそこには、しのぶや葵依がいた。
「しのぶちゃんや葵依さんまでいるんだ」
「ヴァンガードのイベントがあるって聞いてな…だからあたしも参加する事にしたんだよ」
「自分も。それに知り合いがもう1人参加するようだよ?」
葵依の言葉にりんくは首を傾げた。すると葵依の背後から京介が現れた。
「俺だよ」
「あっ、京介くん!」
「よぉ、我が友りんく。もしかしてお前さんもイベントに参加するのか?」
「うん!そうだよ!」
「そうか。ならもし当たっても手加減はしないからそのつもりでファイトに挑めよ?」
「うんっ!」
京介とりんくはそう言ってお互いに手を取り合ってた。ちなみに京介がりんくに対して『我が友』とつけて呼んでいるのは置いておくとして、りんく以外の各々の反応としては…まず葵依は微笑みながら手を振って、真秀と乙和は納得したように頷くが、しのぶは何処かゲンナリとしていた。
実はしのぶは京介から『しのびん』と呼ばれているのだ。実はこの呼び方は自身のステージネームである『DJクノイチ』と呼ばれる前…小学生の時にDJ活動していた時の名前で、自身も黒歴史と感じているのかその呼び方をされるのはあまり好んでいないのだ。
ちなみに『しのびん』の事を知ってるのは、しのぶ以外には同じユニットメンバーの響子と、他ユニットでは渚、りんく、京介、美夢くらいである(補足を付け加えると、渚は従姉妹であるため自然と伝わった。それ以外は響子が喋ったからである)
「よぉ、なんか浮かない顔してるなしのびん」
「だからしのびんはやめろ!」
京介はしのぶを見るなり彼女の肩に手を置いて声を掛けるも、しのぶからは怒鳴られてしまった。
「京介さん。こんな所にいたんですか。遊んでないで早く行きますわよ?」
そこに春奈が姿を現した。どうやら京介を探しにきたようで、彼を見るなり声を掛けてきた。京介もリリリリのマネージャーをしているわけだから、今回のイベントは運営側も担っているので仕事はそれなりにあるのだ。
「おっと、そうだった。それじゃ俺は行くわ。それと葵依さん、今回は俺が勝ち越してやるから覚悟しろよな?」
「もちろん、私も負けるわけにはいかないよ?お互い93勝93敗だから、100勝に到達する重要な一戦だからね」
そう言うと2人は握手をした後、京介は春奈に連れられて裏方に戻るのであった。
「「てかそこまでファイトしてたんだ、あの2人……」」
一方、京介と葵依の戦績を聞いた真秀としのぶは呆れながらそう呟くのであった。
その後暫くしてメインイベントのヴァンガードファイトが始まった。ちなみにトーナメント方式となっており、大会参加者は非公認ではあるが、公認大会と同じ規模であった。
そして数時間経ち、大会は準決勝の終盤に差しかかっていた。準決勝の対戦カードは京介VS葵依と、美夢VSりんくであった。京介達はお互いが切磋琢磨し合ったライバル同士、美夢達は非公認であるが一度だけファイトした経験があって、その際は美夢に軍配が上がったのだ。
そんな中、今は京介と美夢のターンとなっていた。
「行くぞ、チェーグラでヴァンガードにアタック」
「……ノーガード。ダメージチェック、ノートリガー。私の負けだよ」
「アリーゼでヴァンガードにアタックします」
「ノーガード。ダメージチェック、ノートリガー。あーあ、負けちゃった〜!」
葵依とりんくダメージが6点目になった事により、2人の敗北が決まった。決勝戦に駒を進めたのは京介と美夢になったのであった。
「対戦ありがとう、葵依さん」
「今回は私の負けだよ。だけど次ファイトする時はリベンジさせて貰うからね?」
「上等。また勝ち越してやるだけさ」
「対戦ありがとうね〜。美夢ちゃん」
「うん、対戦ありがとうございます♪また今度ファイトしようね?」
「もちろん!」
2組は握手を交わしながらまたファイトする事の約束を誓った。その健闘を称えるように見学してたギャラリーから拍手が鳴り響いた。
そして決勝戦に入る前に一度休憩を取って、決勝戦の準備が取り行われた。その際、京介は美夢と一緒に準備が終わるまでステージの近くにある椅子に座りながら待機していた。
「次、京介くんとだね…」
「そうだな。でも俺は相手が君であっても手加減は絶対しない」
「私もだよ!京介くんとファイトできるなら、手加減は無礼にあたるからね」
「俺も同じ気持ちだよ」
大会前にリラックスする目的を兼ねているのか2人で談笑するのであった。その光景を見ていた彼らを知ってる人物達は微笑ましく見るも、胡桃とみいこはニヤつかせながら2人を見るのであった。
「胡桃さん、みいこさん。貴女方はそんな所で遊んでないで、こちらのお仕事を手伝って下さい」
「はーい」
「なのー……」
そんな様子を見かねた春奈は2人を京介達から一度引き離した。胡桃達は春奈に連行されながらも、名残り惜しそうに京介達をただただ見つめるのであった。
そこから京介達は他愛もない世間話をする事およそ数十分、決勝戦の準備が整った事が伝えられた。そして間もなくして2人はステージ中央にあるファイトテーブルに対面したのだ。
「さぁ、美夢。最高のひと時を築こうじゃないか」
「うん!」
2人はデッキのシャッフルを終えて、自身の分身となるファーストヴァンガードとなるカードを裏向きでヴァンガードサークルに設置すると共に手を置いた。そして……
ヴァンガードの始まりの掛け声のもと、決勝戦の幕が上がった。
「アンキャニィ・バーニング」
「もっと頑張るために メディエール」
「(美夢のデッキは【メディエール】か。普段は【ロロネロル】使ってるから新鮮と思うと同時に意表を突いてきた感じだよ)」
「(京介くんのデッキは【バロウマグネス】…《ダークステイツ》を使う傾向が多いからある程度は予想してたけど、それを使うのは予想出来なかったよ)」
2人はファーストヴァンガードを見て、各々が感じた事を冷静に分析した。
「先攻は俺からだ。スタンド&ドロー。手札の《ダイアフルドール あまんでぃーぬ》を破棄して《ピークァント・ミアズマ》にライド。エネルギージェネレーターをセット。ターンエンド」
(手札5→6→5/ドロップ0→1/エネルギー0)
「スタンド&ドロー。手札の《世話焼き保険委員 フィーリス》を破棄して《薬屋の箱入り娘 メディエール》にライド。エネルギージェネレーターをセット、後攻のためエネルギーチャージ3して、メディエールのスキルで1枚ドロー。バトル、メディエールでヴァンガードにアタック」
(手札5→6→5→6/ドロップ0→1/エネルギー0→3)
「ノーガード」
「ドライブチェック《澄み渡る雪夜 ベトレア》。ゲット、ドロートリガー!パワーをヴァンガードに付与して1枚ドロー」
(手札6→7)
「ダメージチェック《ハードイング・インサイト》。ノートリガー」
(ダメージ0→1)
「ターンエンド」
「スタンド&ドロー、エネルギーチャージ3。手札1枚破棄して《サングィナリィ・テイマー》にライド。ピークァントのスキル、サングィナリィにライドされた時ソウルチャージ2してヴァンガードのパワー+5000」
(手札5→6→5/ドロップ1→2/エネルギー0→3/ソウル2→4)
【ソウルチャージされたカード】
・1枚目《断裁の剣舞 チェーグラ》
・2枚目《フレイミング・ポニー》
「フレイミング・ポニーのスキル、自身をバインドしてソウルチャージ2」
(ソウル4→3→5)
【ソウルチャージされたカード】
・1枚目《ブレインウォッシュ・スワラー》
・2枚目《静寂の刹那 シュエレン》
「バトル。サングィナリィでヴァンガードにアタック」
「ノーガード」
「ドライブチェック《スワンキィ・エンスローラー》。ゲット、クリティカルトリガー。効果全てをヴァンガードに」
「ダメージチェック。1点目《登校しただけ偉いでしょお? リーヴォラ》、ノートリガー。2点目《澄み渡る雪夜 ベレトア》。ゲット、ドロートリガー!パワーをヴァンガードに、1枚ドロー」
(手札7→8)
(ダメージ0→2)
「ターンエンド」
「スタンド&ドロー、エネルギーチャージ3。手札1枚破棄して《微笑みを咲かせて メディエール》にライド!薬屋の箱入り娘のスキル、微笑みを咲かせてのメディエールにライドされた時、ドロップゾーンの《ミスティカル・ナイト ルックルーナ》をスペリオルコール!コールしたらデッキの上から1枚を公開するよ」
(手札8→7→8/ドロップ1→2/エネルギー3→6)
【公開されたカード】
《
「続いてルックルーナのスキル、カウンターブラスト1とエネルギーブラスト3してデッキの上から7枚見て、その内の
(手札8→9/ドロップ2→7)
【手札に加えたカード】
・1枚目《ハートゥサム・スマイル ノエリア》
【破棄されたカード】
・2枚目《登校しただけ偉いでしょお? リーヴォラ》
「バトル。ルックルーナのブーストしたメディエールでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード」
「ドライブチェック《
「ダメージチェック。1点目《
(ダメージ1→3)
「ターンエンド」
「スタンド&ドロー、エネルギーチャージ3。手札1枚破棄して……行くぞ」
(手札5→6→5/ドロップ2→3/エネルギー3→6)
「これがバロウマグネスの進化した姿…」
「まだこれからだ。サングィナリィのスキル、バロウマグネスにライドされた時ソウルチャージ2。その後ソウルからグレード3以下をスペリオルコールする」
(ソウル5→7)
【ソウルチャージされたカード】
・1枚目《リディキュール・ディスラプター》
・2枚目《フレイミング・ポニー》
「……その後《ブレインウォッシュ・スワラー》をヴァンガードの後ろにスペリオルコール。スワラーのスキル、ソウルチャージ1」
(ソウル7→8)
【ソウルチャージされたカード】
・《フレイミング・ポニー》
「嘘でしょ…」
「このファイトだけで《フレイミング・ポニー》が3回連続でソウルに行くとは…」
ファイトの見学をしていた胡桃と春奈は京介のファイトを見るとそんな事を呟いた。同名カードの上限4枚に対し、ピンポイントにそのカードがソウルに送られた事に驚いているのだ。
「ポニーのスキル、ソウルの自身をバインドしてソウルチャージ2する。2枚バインドして2回発動させてもらう」
(ソウル8→7→9→8→10)
【ソウルチャージされたカード(1回目)】
・1枚目《ダイアフルドール あまんでぃーぬ》
・2枚目《ステムディヴィエイト・ドラゴン》
【ソウルチャージされたカード(2回目)】
・1枚目《ハードニング・インサイト》
・2枚目《断裁の剣舞 チェーグラ》
「更に《静寂の刹那 シュエレン》、《ハードニング・インサイト》をコール。シュエレンのスキル、ヴァンガードがバロウマグネスのためドロップのブレインウォッシュをソウルに置いて自身のパワー+5000。インサイトのスキル、登場時エネルギーブラスト2してドロップのインサイトとあまでぃーぬをデッキの下に望む順番に置いてソウルチャージ2」
(エネルギー6→4/ソウル10→12)
【ソウルチャージされたカード】
・1枚目《ディアブロスガールズ ナタリア》
・2枚目《セルフィッシュ・エングレイヴァー》
「更にオーダーカード《
(手札3→2/ソウル12→15)
【ソウルチャージされたカード】
・1枚目《
・2枚目《スワンキィ・エンスローラー》
・3枚目《天意壊崩 バロウマグネス》
「本当は20枚ソウルに入れたかったけど、このターンはこれで限界のようだ。まずはシュエレンでヴァンガードにアタック」
「エドウィージュでガード」
「次にインサイトでヴァンガードにアタック。このターン、3枚以上ソウルチャージされてるから自身のパワー+15000」
「ノーガード。ダメージチェック《
(ダメージ2→3)
「ブレインウォッシュのブーストしたバロウマグネスでヴァンガードにアタック。バロウマグネスのスキル、カウンターブラスト1してソウルの枚数分だけスキルが追加される。まずは10枚以上の時、1枚ドローして自身のクリティカル+1。更に15枚以上の時はお互いのリアガードを枚数選んでソウルに置く。君のリアガード全てと俺の前列のユニットをソウルに送らせてもらう」
(手札2→3/ソウル15→17)
「ルックルーナをソウルに送るよ」
「その後、ソウルからリアガード2体…《断裁の剣舞 チェーグラ》と《ハードニング・インサイト》スペリオルコール。チェーグラのスキル、ソウルが7枚以上のため手札1枚破棄して手札の《リディキュール・ディスラプター》を手札に加え、その後ソウルチャージ1。13枚以上の時、前列のパワー+5000。インサイトのスキル、エネルギーブラスト2してソウルチャージ2」
(手札3→2→3/エネルギー4→2/ソウル17→16→17→19)
【ソウルチャージされたカード】
・《セルフィッシュ・エングレイヴァー》
「えぇーと、ヴァンガードのパワーは……」
「バロウマグネスはソウルに『バロウマグネス』と名のつくカード1枚につきパワー+5000されます。それにブレインウォッシュのスキルも含まれると…」
「確かブレインウォッシュはソウルチャージでソウルに置かれた時パワー+5000だから……分かんないのー!」
「「何回ソウルに送られたんだっけ?」」
「13回だよ。えぇーっと、それで合計65000だから…」
「パワーの合計101000、だね」
『多っ⁉︎』
パワーの合計がまさかの100000近く行っている事に対してりんく達は驚いた。自分達がよく見る中では合計40000〜50000くらいだから、その2倍の合計値を聞かされたら驚くのは無理もない。
「手札1枚破棄して《涼凪の歌姫 クリスティーヌ》で完全ガード!」
「そうくるよな。ツインドライブ。1stチェック《天意壊崩 バロウマグネス》、ノートリガー。2ndチェック《ステムディヴィエイト・ドラゴン》。ゲット、クリティカルトリガー。効果全てをチェーグラに。チェーグラでヴァンガードにアタック」
「《サリーアルボイス ヒルベルタ》、《柔らかな光 プルエル》、《ミスティカル・ナイト ルックルーナ》でガード」
「インサイトでヴァンガードにアタック」
「ノーガード。ダメージチェック《静穏なる恵風 メディエール》、ノートリガー」
(ダメージ3→4)
「ターンエンド」
なんとか京介の猛攻を手札を半分消費してダメージ2で抑えるも、ダメージ数は追い越されてしまい、次のターンに回ってきた美夢であった。
「スタンド&ドロー、エネルギーチャージ3。手札1枚破棄して…行くよ?」
「来い」
(手札4→5→4/ドロップ7→8/エネルギー6→9)
「メディエールのドレスアップ姿か…いいだろう、来い」
「微笑みを咲かせてのメディエールのスキル。デッキの上から3枚見て1枚をデッキの上に置いて残りをドロップゾーンに置くよ。ハートゥサム・スマイル ノエリアをコール。ノエリアのスキル、自身をソウルに置いてメディエールのスキルでドロップのユニットを選ぶ際に1枚から2枚にするよ。メディエールのスキル、カウンターブラストとソウルブラスト1ずつしてドロップゾーンから《
(手札4→3→1→0→1)
「…美夢さんはどうやらこのターンで仕留める気だね」
「えっ、それ本当なんですかっ⁉︎」
美夢のプレイスタイルを顎に手を置きながら見学していた葵依は、美夢が何をやるか大体の目星をつけたようだ。
「確かに京介さんの手札は残り4枚。だから此処で攻めないと次のターンにペルソナライドした状態のバロウマグネスがスキルを使われると美夢さんの負けに繋がりますわ」
「美夢ちゃん…」
春奈は頷きながら葵依の分析に付け足すように補足した。それを聞いたみいこは心配そうに美夢を見る事しか出来なかった。
「行くよ、京介くんっ!」
「さぁ来い。耐えてやんよ」
「まずは右のアリーゼでヴァンガードにアタック!」
「ステムディヴィエイトでガード」
「左のアリーゼでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック《ダイアフルドール あまんでぃーぬ》、ノートリガー」
(ダメージ3→4)
手札は5枚であるが、まずは最低限としてダメージ1だけ受けた。それにより手札の消費を最小限に抑えたのだ。
「メディエールでヴァンガードにアタック!」
「それは通さない。手札1枚破棄して《リディキュール・ディスラプター》で完全ガード」
「ツインドライブ。1stチェック《珠玉の一曲 エドウィージュ》。ゲット、クリティカルトリガー!効果全てを右のアリーゼに!2ndチェック《水界の精霊王 イドスファロ》。ゲット、オーバートリガー!」
ヴァンガードのツインドライブで、美夢は見事2連続でトリガーを引き当てたのだ。しかもそのうち1枚はデッキに1枚しか入れられないオーバートリガーであった。
「まずは除外して1枚ドローしてパワーを左のアリーゼに。追加効果でドロップゾーンのクリスティーヌを手札に加えてクリティカルを左のアリーゼに与えるよ。アリーゼのスキル、ソウルブラスト合計2枚して左右のアリーゼをスタンド!右縦列のフィーリスのブーストを受けたアリーゼでヴァンガードにアタック!」
「ディスラプターで完全ガード。俺の手札は1枚だからノーコストで完全ガードができる」
「左縦列のフィーリスのブースト、アリーゼでヴァンガードにアタック!」
「このアタックが決まれば…!」
「美夢ちゃんの勝ちなのー!」
クリティカル2の状態のアリーゼ2体が京介のヴァンガードに襲い掛かる。しかし京介は依然冷静のままだ。
「ノーガード。ダメージチェック1点目《ブレインウォッシュ・スワラー》、ノートリガー。2点目《ギャンブリング・ジャグラー》。ゲット、ヒールトリガー。パワーをヴァンガード、ダメージ1回復」
「あー、ヒールトリガーを引いちゃった!」
しかし京介のダメージ6点目はヒールトリガー。ダメージは京介の方が多いため、1回復して何とか命拾いをしたのだ。
「…ターンエンド」
だがこれにより美夢の場にはアタックできるユニットはいなくなったためターンを京介に明け渡すしかなかった。
「…いいファイトだ。流石は美夢、いいセンスだ。始めた頃より腕は上達してるよ」
京介は拍手をしながら美夢のプレイングを称賛した。それもそのはず、ヴァンガードを教えたのは京介なので、弟子にあたる美夢の成長ぶりを褒めるのであった。
「さて、俺も此処でフィニッシュに持ち込まないと後がないからな……スタンド&ドロー、エネルギーチャージ3。ペルソナライド、《
(手札1→2→1→2/エネルギー0→3)
「オーダーカード《
「ノーガード。ダメージチェック《澄み渡る雪夜 ベレトア》。ゲット、ドロートリガー!パワーをヴァンガードに、1枚ドロー!」
(ダメージ4→5)
「インサイトでヴァンガードにアタック。インサイトはソウルチャージを3回行われてるのでパワー+15000される」
「エドウィージュでガード!アリーゼでインターセプト!」
「バロウマグネスでヴァンガードにアタック。スキル発動、カウンターブラスト1してソウルの枚数分だけスキルが追加される。まずは10枚以上の時、1枚ドローして自身のクリティカル+1。更に15枚以上の時はお互いのリアガードを枚数選んでソウルに置く。さっきと同じで君のリアガード全てと俺の前列のユニットをソウルに送らせてもらう。そして今回は20枚以上ソウルがあるから、美夢…君は手札からガードする時、3枚以上同時にガーディアンサークルにコールしなければコール出来ない」
「ガード制限をっ⁉︎」
前のターンで使ったスキルに加えてガード制限も加わっているので、乙和が驚くのも無理はない。しかも美夢の手札には
そして京介は前列にシュエレンとインサイトをソウルからスペリオルコールして追い討ちを掛ける準備を終えたのだ。
「ノエリアとルックルーナ、クリスティーヌで完全ガード!」
「それで残りの手札は1枚…ツインドライブ。1stチェック《スワンキィ・エンスローラー》。ゲット、クリティカルトリガー。効果全てをシュエレンに。2ndチェック《ステムディヴィエイト・ドラゴン》。ゲット、クリティカルトリガー。効果全てをインサイトに。シュエレン」
「ノーガード。ダメージチェック1点目《柔らかな光 プルエル》。ゲット、ヒールトリガー!パワーをヴァンガードに、ダメージ1回復。2点目《柔らかな光 プルエル》。ゲット、ヒールトリガー!こっちもパワーをヴァンガードに付与してダメージ1回復」
しかし美夢は負けるわけにもいかずに必死に京介の攻撃を防ぐも、最後にトリガーを引かれてしまったのだ。美夢の手札にはシールド15000の《サリーアルボイス ヒルベルタ》しかないので防ぐのは不可能だ。
「インサイトでヴァンガードにアタック」
「ノー…ガード。ダメージチェック1点目《星繋ぎの恵風 メディエール》。ノートリガー…やっぱり強いね、京介くん……」
そしてダメージ6点目はヒールトリガーを引かずに美夢の敗北を告げるのであった。
「あーあ、結局負けちゃった……」
「でもあそこまで粘ったのはよかったと私は思うよ」
時間は少し流れて、大会の表彰式が終わってイベントが終わると、京介達は打ち上げ兼美夢の誕生日パーティとしてバイナルまで来ていたのだ。リリリリ以外にもりんくや真秀達大会参加者も打ち上げに誘われて参加しているのであった。
「だったら京介くんに何かねだったら?今日は美夢ちゃんの誕生日だから少しくらいワガママ言ってもバチは当たらないよ」
「そーだよ!せっかくなんだし色々リクエストしたら?」
「おふたりは自重してくださいな」
それを慰めるように胡桃と乙和は美夢に助言をした。尤も、それが慰めになるか分からないが。2人の助言に春奈は呆れながらため息をついた。
「誕生日…ねぇ、京介くん」
「もしかして誕生日プレゼントか?今年はとびっきり「今から24時間私の言う事を聞いてくれない?」Oh…マジか……」
なんと24時間美夢のワガママを聞いて欲しいと申し出たのだ。京介は眉間を押さえるも、周りからの『引き受けろ』というプレッシャーが強すぎたので首を縦に振るしかなかった。
「それじゃ今回はお疲れ様!そして美夢ちゃん!お誕生日おめでとう!」
『お疲れ様!それと誕生日おめでとう!』
「ありがとうございます、皆さん!」
それを仕切り直すように胡桃の音頭で打ち上げ兼誕生日パーティが始まりを告げた。途中さおりが遅れて合流するも、胡桃が春奈のケーキにタバスコを混ぜるイタズラをしたり、乙和がりんくと早食い&大食い対決をした以外、特に問題の無いひと時を送る事ができた。
乙和とりんくの早食い対決を遠目で見ていた京介はそんな2人に呆れながら見ていた。そんな時、美夢が京介に寄り添っていた。そんな京介は全員が早食い対決で夢中になっている事を確認すると、そのまま2人は口付けを交わした。そして一度微笑みあって、2人は早食い対決を眺めるのであった。
まずは最新話の読了とお気に入り登録をしてくれた皆様、ありがとうございます。こんな拙作にお付き合いいただいた事に感謝します!
次回の更新日はまだ未定ですが、予定ではそろそろヴァンガードのコラボイベント回を執筆しようかと思います。
それでは、また次回。