今回はヴァンガードイベント回の続きの番外編をお送りします。
それでは、本編をどうぞ。
Photon Maidenが所属している事務所…ネビュラプロダクションの一室にて会議が行われていた。会議の日は予め決められてはいたのだが、使用すると申し出をした人物が人物な事もあって、何処か緊迫めいた感じと緊急会議みたいな錯覚に見舞われたため誰も近付く事はなかったのは此処だけの話である。
「諸君。急な召集をかけてすまない」
最初に口を開いたのは、今回の会議を開いた張本人…紗乃は一言詫びた事であった。召集した他のメンバーに無理を承知の上で頼んだのだから仕方ないが。
ちなみにこの会議室には、紗乃や先日声を掛けた京介以外にも、同じアルテミスのメンバーの天野 愛莉、他には颯樹、衣舞紀、咲姫といったフォトンのメンバーはまだ分かるが、
「あのプロデューサー。何故MerM4idのさおりさんとダリアさんも同席しているのですか?」
「いい質問だ新島。その事が今回集まって貰った理由だ」
自分達や京介ならまだ分かるが、何故Merm4idのメンバーまでいるのか衣舞紀は指摘するも、紗乃は何故か複雑そうにしながらも眉間を押さえた。
「実は…
『…………へっ?』
紗乃の口から語られた衝撃的な一言に愛莉とMerm4id以外の一同は間の抜けた声が出ると同時に開いた口が塞がらなかった。紗乃の方もこうなる事を予想していたためか全員に告げた後は頭を抱えていた。
「……あー、此処からは私の方で説明しましょうか?」
突然のカミングアウトで複雑な雰囲気になっている最中、さおりが小さく手を挙げながら何故このような経緯になったのか、その為の説明役として買って出た。
「さおりさん。何があったんだ?」
「うん。アレはこの前のライブが終わって打ち上げした時にね…」
さおりは、紗乃と同じく頭を抱えながら合同ライブの経緯を遡って説明するのであった。
Merm4idがDJの拠点としている『Club LAGOON』にて行われた彼女達のワンマンライブを成功に収めたその日のうちにメンバー全員で居酒屋で打ち上げをしていた。
その日は休日という事もあってか、店は大いに賑わっていた。のだが…
「それで紗乃がねー!」
「あはっ!何それおかしいっ!」
一際目立つのはMerm4idの席であった。Merm4idのメンバーならまだしも、今は酒が入ってのかいつも以上にテンションが高めなのだ。それに加えて、Merm4idではない人物がいるのだ。
その人物は、彼女達より少し歳上の女性…
しかしそんな光景を見てさおりは眉間を押さえていた。メンバー筆頭のパリピ二人に加えて見た目も中身もリカ達と似ているので、それが増えたらどうなるか…不安でしかなかった。
「いやー、リカちゃん。貴女と此処まで話が合うとは想定以上だよ」
「ワタシも茉奈さんと此処まで話が弾むなんて思ってもいませんでした!」
「茉莉花も〜」
茉奈は偶然とはいえ、リカ達とエンカウントした上に同席までさせて貰った身だが、いつのまにか積もる話をしていくうちに仲良くなった事を改めて実感していた。
だがさおりは、嫌な予感がしているようで今なお不安でいっぱいだった。彼女はどちらかというと今のリカ達と同じくらい飲むくらい酒を飲む方だが、今回は不安の方が勝っているので彼女達と同等に楽しむ事が出来なかった。
「あっ、そうだ。お姉さん、いい事思いついたんだけど〜……」
「(嫌な予感が…)」
すると茉奈が『いい話がある』と言わんばかりにニヤリと笑みを浮かべだ。それを受けてさおりの不安が更に加速していった。
「貴女たちMerm4idとウチらアルテミスで合同ライブをやるってのはどうかな〜!」
「それ、いい考えですねっ!」
「茉莉花も大賛成っ!」
「(ほら来た、嫌な予感がぁぁぁぁぁぁぁぁっ‼︎)」
さおりの不安が見事的中した予感であった。他の客がいるにも関わらず、さおりは頭を抱えて嘆くしかなかった。
「まぁ落ち着きなさいさおり。これも運命と割り切るしかないわ」
そんなさおりにダリアは慰めるより諭し始めた。
「ダリアはいいの‼︎だってあのアルテミスと合同ライブだよ⁉︎そんなの緊張というか場違いしかないじゃん!」
「だからこそよ。もし合同ライブが決定すれば何か掴めるかもしれないよ?」
「だとしても!」
「それに…」
そういうとダリアはとある方向を軽く指を差した。
「あっ、紗乃〜?今度Merm4idと合同ライブしたいんだけどどうかな?」
『ハァッ⁉︎急に何を言い出すんだっ!』
「伝えたから。それじゃまた明日ね〜」
『あっ、オイ。説明し…』
その先には、アルテミスのメンバーである紗乃と連絡を取っている茉奈がいたのだ。紗乃は突然の話で驚くも、気持ちを切り替えて茉奈に事情を説明するよう要求するも、彼女は伝えるだけ伝えて電話を切った。
「もう話をつけてしまったから割り切るしか道は無いわ」
此処まで話が進んでしまった以上、悟るしかないとダリアは語った。それを受けてか、さおりは飲んで忘れる事にして酒をグビグビと飲んだ。しかしそれを面白半分で見ていた
しかし後日、Call of ArtemisとMerm4idの合同ライブが決まるのはまた別の話である────。
「……というのが、合同ライブをする事になった
さおりは全てを語るとあらかじめ持参していた頭痛薬を飲み始めた。それに限らずとも、さおりの話を聞いていたほぼ全員は口をポカンと開けて放心状態に近かった。紗乃も頭を抱えて胃薬を飲んでいた。
「聞いて頭が痛くなる…」
話を聞き終えた颯樹ですら、最初に出る一言がコレであった。それ以上何も言わず無言で頭を抱える始末であった。
「ごめんね、ウチのバカ二人が……」
メンバーの暴走を最後まで止める事が出来なかったさおりは、罪悪感から颯樹に頭を下げるのであった。
「やれやれ。酔っ払いどもの笑い話でライブが実現したなんて前代未聞だぞ…」
当然京介も椅子に座り直しながらため息をついた。それもそのはず、まさか伝説のユニットと呼ばれているアルテミスと、組んで間もないがそれなりに人気のある大学生ユニットが合同でライブをするのだ。しかも理由が『酒の席で急遽決まった』なんて話は後にも先にもこれが最初じゃないかと疑いたくなるレベルである。
「茉奈め…弟を見習って欲しいくらいだ……」
しかし不意に紗乃はそんな事をぼやき始める始末であった。しかも内容は周りの大半が把握していないものであった。
「紗乃さん、アンタ弟いたの?」
「そういえば話してなかったな。君たちと同じくらい年代の弟がいる。血は繋がってないが、私の立派な弟だ」
紗乃の口から語られた事に、自身達のプロデューサーの意外な一面を知った…というより知らされていなかったようで、衣舞紀と咲姫は驚きを隠せなかった。一方の愛莉は紗乃から直々に聞かされていたので知っている素振りであった。
しかし紗乃の言葉からして彼女との関係は義弟ではあるが、当の本人はそんなのは気にしていないようだ。
「…プロデューサー。茉奈姉の処遇は僕に任せてもいいですか?」
だけど颯樹はそんなのお構い無しにそんな事を言い始めた。その表情から、怒りとも捉えられる笑みを浮かべていた。
「…その前に一つ尋ねるが、どう対処するつもりだ?」
「日本にいる間は禁酒させます。ただそれだけです」
「……そうか。だがあまり極端な事はしないでくれ。海外で色々あって禁酒させたんだが…今とは考えられない程老けた。しかも自力で歩くどころか立つ事すら出来ないくらいに。多分スライムが体当たりしたら瀕死になるかもしれん」
「「「「どんだけ老けるんですかっ⁉︎」」」」
紗乃…というよりアルテミスでも茉奈の禁酒を試みたようだが、現実では考えられないくらいに老化が進んだようで、颯樹とさおりはドン引きするしかなかった。
「それで紗乃さん。俺らを集めた理由は?ライブするという報告ならわざわざ呼び出す事はしないはずだが」
これ以上話が逸れていく危険を感じた京介は強制的に軌道修正する形で今回の本題について指摘した。
「そうだったな。すまない、話の腰を折ってしまって…実はこの合同ライブに君達を招待すると共にサポートもお願いしたい」
ライブの招待と共にサポートを任されるのであった。従来は未成年に頼むわけにはいかないのだが、今回のケースが異例すぎるがために頼まざるを得なかったようだ。言及こそはしなかったが、紗乃も頭を下げているのだ。
「…まぁ頭上げてくれよ。どんな話がこようが、無理の無い範囲内であれば協力する気だったから」
「そうか。感謝する」
京介の言葉を筆頭に全員は頷いた。どうやら全員今回の話を受けて反対意見は無かったようだ。
「それならプロデューサー。僕たちの方でもこのライブを招待とサポートが出来るか掛け合ってみますが…よろしいでしょうか?」
「構わない」
更に颯樹は今回のライブのサポートの協力者の増員を提案するも、紗乃はそれを了承した。
「それなら盛谷、増員の連絡は判明次第、その都度してくれ。それと増員は打ち上げの予約を入れる都合上、ライブ1週間前に打ち切るからそれまでにしてくれないか?」
しかし増員の人数自体は限定はされていないが、日数の方に期限が限られているので、あらかじめ釘を刺してきた。
「なるほど…分かりました。京介、一応お前の方でも声を掛けてくれ。誰が来るかは僕の方に報告してくれないか?」
「アンタが纏めて紗乃さんに連絡するのか」
「そうだ」
「了解。この後にでもLyrical Lilyのみんなに声を掛けておく」
全員が了承したその後は、召集したメンバーにライブの日にちや、ライブまで数回打ち合わせするのでその日をいつにするか決めて今回の打ち合わせはひとまず幕を下ろす事となった────。
合同ライブ当日。
此処まで入念に打ち合わせを行ないつつメンバー召集を経て、この日集まったのは初回で召集がかかった京介や颯樹達の他にも、会議には参加していなかった乙和とノア、追加メンバーの美夢、桜雪、春奈、希美、千歌…といったメンバーである。
他にあと一人メンバーはいるのだが…この場で説明するのは伏せるとして、今はこのメンバーで有栖川学院の付近にある広場にて集合していたのだ。
ちなみに余談だが、アルテミスとMerm4idはリハーサルがある都合上、現地で合流する事になっている。
「まさかアルテミスのライブを間近で観れるとは思わなかったよー」
「ですが希美。今回は仕事で行くわけだから、遊びとは違いますからね?」
「わ、分かってるって!」
「(希美。Merm4idもいるからな…)」
まさかアルテミスのライブに行ける事に関心を抱いていた希美だが、千歌に仕事も兼ねている事を指摘されるのであった。しかし颯樹は希美の中にMerm4idの存在も抜けていたのを心中指摘するのであった。
「全く、お仕事も兼ねているというのに遠足気分とは……芸能界に属してるのに学は無いのではなくて?」
そこに、艶やかな黒い髪を肩口まで伸ばしている…如何にもお嬢様みたいな容姿の少女が希美にお構い無しに指摘してきた。
この少女…
彼女の実家は大病院を経営しており、父が医者で母が看護師を務める。それ故に将来は医者の道を希望されているが、本人は未だ決めかねている。ちなみに颯樹とも縁があるのは此処だけの話である。
そんな美優だが、何故此処にいるのかというと…颯樹から直に誘われて二つ返事でOKしたのだ。ちなみに千歌と希美には反対されたのだが…了承を得るために急遽行なわれたヴァンガードファイトにおいて、激闘を経て二人に勝利したため参加する権利を得たので、現在に至るのだ。
そして彼女が移動手段を手配した事で、今の現在地点でそれを待っている…といった具合である。
「学ならちゃんとあるよ!確かに千歌や衣舞紀、ノアには劣るかもしれないけど、乙和には勝ってるから!」
「それは威張っていえる事ではありませんわよ?『私、学力は平均程度です』と遠回しに言ってるのと同じではなくて?」
「うぐっ⁉︎」
美優の毒のある言い方に希美は反論するも、逆に彼女に正論ともいえる指摘によって論破されるのであった。ちなみに美優はこの時終始真顔なのは言うまでもない。
「はいはいその辺にしておけ、二人とも」
「颯樹くん!」
「颯樹様!」
この様子を見兼ねてか、颯樹が仲裁に入った。
「でも颯樹くん、美優ちゃんったら酷いこと言うんだよっ!私が頭悪いとか酷くない⁉︎」
「事実を述べたまでですわ。それの何が悪くて?」
「なにを…!」
「そうムキに反応するのはその自覚がおありで?」
「むー……そんな事、腹黒女狐だけに言われたくないなぁ」
「なんですって…⁉︎」
しかし颯樹が仲裁が入ったのにも関わらず、口喧嘩を再開するのであった。売り言葉に買い言葉からか、お互いが罵倒しあってエスカレートし始めた。
「二人とも、そろそろ止めないとそこの木に縛りつけるぞ?」
一向に口喧嘩を止まない二人に対して颯樹は手をパンパンと軽く叩きながら警告に近い注意を促した。二人は先程までとは打って変わって黙り込んだ。
「その二人の口喧嘩はさておいて、颯樹さんや。移動手段について何か聞かされているか?」
「いや何も。僕も此処で集合とだけしか言われてない」
希美達をスルーして、京介は移動手段については「
「それなら仕方かー」…とぼやきながら京介は来るのを待つ事にした。しかしその際、美優は自身の腕時計を見ながら「そろそろですわね…」と呟いた。そして……
『……えっ⁉︎』
ほぼ全員が一斉に口を揃えて驚きの声を挙げた。
「皆さま、お待たせしました」
黒塗りの高級リムジンが彼らの目の前に止まったからである。リムジンが止まると、中から藤宮家の使用人らしき燕尾服を着た人物にリムジンに乗るよう促されるのであった。
驚きを隠せてないメンバーは困惑しながらも、使用人に促される形でリムジンに乗り込むのであった。
「うわぁ…座席ふっかふかだよ!」
「ホントだ〜!」
リムジンに乗り込むや否や、希美と乙和は座席に座るとその高級な質感を堪能するかのように楽しんだ。乙和に至っては座席で飛び跳ねる始末であった。
「二人とも。お行儀が悪いよ?」
「それ以前に人としてのマナーを身につけるべきでは?」
それを見兼ねた衣舞紀は注意しつつも、隣にいた美優は希美と乙和にマナーを指摘するのであった。二人は言い返す事が出来なかったのかぐうの音も出なかった。
「それなら私は咲姫ちゃんと美夢ちゃんに挟まれる形で座りたいなー…」
此処で欲望丸出しのノアは涎を垂らしつつそんな事を言い出し始める始末であった。
「それなら俺はアンタの隣に座りたいなー」
しかし京介がノアのこめかみに拳銃を突きつけながら美夢に危害が食わないよう牽制した。
「……それなら私は衣舞紀と乙和に挟まれるように座りまーす」
身の危険を感じたノアは衣舞紀と乙和を引き連れてそそくさに座席に座るのであった。
その後は颯樹の隣は誰が座るかひと騒動起きたが、時間が惜しいのであみだくじを決めた結果、彼の隣に座る権利を得たのは美優と咲姫であった。ちなみに美優は颯樹の隣になれた事に対して希美達に勝ち誇った表情で微笑んだ。しかし咲姫はドヤ顔になっていたのは此処だけの話である。
あとは特に無かったのか、リムジンはライブ会場に出発するのであった────。
車を走らせる事およそ数十分、一行はライブ会場に到着した。その後は会場内でライブのセッティングを担当していたスタッフに事情を説明して、案内を受けてアルテミスとMerm4idと合流を果たした。
ライブの裏方の勉強になると踏んだ紗乃は、一行にスタッフと交えてライブの準備をサポートするよう指示を出した。全員も紗乃の言葉を受けてスタッフと共にライブの準備を行なった。
そして事前にリハーサルなどもあったためか準備自体はそんなに時間を取らなかったので、一時間もしないうちにライブのセッティングも無事終わるのであった。
そこから暫く待つと、時刻はライブの開場時間を迎えた。その後はスタッフによるライブに来た客の誘導案内を済ませた後、開演時間を待つばかりであった。
そして暫くすると、時刻は開演時間となった。それと同時にステージの幕が上がった。そこにはCall of ArtemisとMerm4idのメンバーが揃っていた。
「みんなー、今日はお越し頂きありがとうございます〜!」
「ワタシ達Merm4idと…」
「Call of Artemisの…」
「「合同ライブを皆さんにお届けします!」」
まずメンバー全員がステージに立って行なわれたのが…茉莉花、リカ、茉奈によるMCが始まった。
「私もこのライブが実現するとは思いしなかったんだがな…」
「私も同じくです…」
「でも実現できて正直嬉しかったかな」
「実はお酒の席で決まったんだけど」
「灯佳!」
パリピ3人がMCを務めている一方、紗乃とさおりが筆頭に今回のライブの裏事情を語り出すのであった。そんな二人を尻目にダリア闘志を燃やしているが、灯佳がサラッと裏事情を話してしまうのであった。
愛莉は注意するも、もう喋ってしまった事なので炎上しないか不安になるが、観客達は『なにそれ、おかしい!』と言った感じで笑い飛ばしてた。
「さて、まずトップバッターはどっちからやります?」
「それなら私達に任せてくれないか?まずは私達で先陣を切ろう」
紗乃の一言を皮切りに、アルテミスのメンバーは演奏の準備に取り掛かるため配置についた。一方のMerm4idは一旦ステージの裏まで移動して待機するのであった。
「それではお聞きください…『Do the Dive』」
紗乃がそう宣言した瞬間、曲が流れ始めた。伝説のユニットと治安の悪いユニットが交じり合う、ユニットのライブが、始まるのであった────。
そして数時間後…
「それではライブ成功をお祝いして……乾杯!」
『乾杯(!)』
合同ライブは無事成功で収めて一行はライブ会場付近の飲食店で打ち上げを行なっていた。今は茉奈が音頭を取って乾杯が始まった事により、打ち上げが始まるのであった。だが…
「「「あはははっ!」」」
「颯樹様、此方も美味しくてよ?」
「颯樹くん!これも食べて食べて!」
「颯樹、此方は如何でしょう?」
「待て、そんないっぺんに…うぐおぉぉぉぉぉ⁉︎」
パリピ3人が酒が入って騒ぎ出した事を皮切りに、颯樹を想う女性陣もそれに乗じてか、彼に料理を食べさせるのだが…いかんせん人数も多いため一口差し出された料理の量も多いのは当然である。颯樹口は瞬く間にリスのように膨れ上がった。
ちなみに乾杯が始まる前は、颯樹の隣に誰が座るか一悶着あったのだが、紗乃の鶴の一声で先程と同じくあみだで決めた結果、衣舞紀と千歌となったのだ。
「全く、騒がしいったらありゃしない…」
またいつものように咲姫と美夢を誘い込むノアを、頭にこれでもかと言わんばかりに麻酔針を刺し続けている京介は今の現状に呆れながらため息をついた。
「でもリリリリのライブの打ち上げの時も胡桃ちゃんやみいこちゃんもこんな感じに騒ぐんだけどね…」
「規模が違うだろ。でもその際は春奈が被害をこうむっているがな」
京介の隣に座っている美夢は苦笑いしながら遠回しのデジャヴを感じていた。
「ごめんね、美夢ちゃん。ウチのバカ共のお陰で迷惑かけて…」
「大丈夫ですよ。私や京介くん、春奈ちゃんもいい勉強になりました」
「美夢ちゃん…!」
今更ながら、教え子の美夢にも迷惑をかけた事に罪悪感を抱いていたさおりは深々と頭を下げるも、美夢はそんな事を気にせずに笑顔で対応した事であまりの尊さにガチ泣きするのであった。
「取り込み中のところすまない。少し時間を取れるか?」
そんな中で紗乃が京介達の会話に割り込んできた。
「どうしたんだ紗乃さん?」
「実はPhoton Maidenの方で来月行なわれるヴァンガードのイベントの依頼がつい先程来てな…今回のお詫びとして君たちLyrical Lilyをゲストとして招待したいんだ」
なんと紗乃から直々にイベントの招待を受けたのだ。それも自分達が先日行なったヴァンガードのイベントである。そんな自身達と馴染みのあるイベントの誘いを断る理由は無い。
「当然参加させてもらいます」
「私も同じくです」
「ありがとう。詳細は決まり次第また連絡する」
「「分かりました」」
京介達からの了承を得た紗乃は軽く微笑むと軽く飲んだ。
「それと、それそろ福島の頭に麻酔針を刺すのはもう止めてあげないか?」
しかし未だにノアの頭に麻酔針を刺し続けている京介を指摘した。ちなみに紗乃が話を持ちかけて彼含めた二人がお礼を言ってる際もノアの頭に針を刺していたのは言うまでもなかった。
「えっ、ダメなんですか?あと100本は刺すつもりだったけど…」
「福島の行動は目に余っているが、100本は流石にやりすぎだからなっ⁉︎下手すれば麻酔に耐性ついて、病院で手術に麻酔を使う際に効かなくなるからっ!」
紗乃の一言に京介は渋々針を刺す手を止めて、打ち上げの席に戻った。そして未だにパリピ3人が騒いでたり、颯樹の取り合いをしている輩を呆れながらドリンクを飲んでいた。そして隣に美夢が寄り添ってきたので、彼女と一緒にバカらしくも、共に眺めながら打ち上げを過ごすのであった────。
まずは感想、お気に入り登録をしてくれた方、こんな拙作を応援いただきありがとうございます!こんな拙作読んでくれるだけでもありがたいです!
次回の投稿はまだ未定ですが、今回の続きでヴァンガード回をお送りします。
それでは、また次回。
紗乃「獅音。面倒事をいつも頼んですまない」
「別にいいよ。僕も姉さんのワガママは慣れてるし」
これは…かつて神童と呼ばれたとある女性…
ミチル「獅音!今日は『魔法DJグルミク』の最新弾のリリース日だから、学校が終わったらゲームセンターに凸りますぞ!」
ルミナ「獅音。面白い動画の企画を考えたんだが…手伝ってくれないかな〜?」
獅音「同時には無理だから。ひとまず順番に話は聞きますから…」
自称天才DJと自称宇宙一のAIに振り回されたり…
心愛「獅音!私ははやての赤ちゃんを産むからアンタは私の赤ちゃんを産みなさい!」
獅音「ごめん、無理です…」
はやて「それなら私は獅音の赤ちゃんを産もうかな?」
獅音「はやてさんは黙って貰えますか?話がややこしくなるので…」
百合に無理矢理挟まれたり…
ネオ「レオン。明石真秀に手紙を書いたのだが、本人に避けられてな…」
獅音「なんて書いたんです?」
ネオ「これなんだが…」(書いた手紙を獅音に渡す)
獅音「どれどれ…(手紙拝見中)…コレ、挑戦状と勘違いされてるから避けられても文句は言えませんよ?」
ネオさん、字が足らないって言われてない?
ヴェロニカ「レオン!ネオとヴァンガードでファイトするからカード買いに行くぞ!カートンで!」
獅音「ひとまず買う前に知り合いに相談してみては?」
ご利用は計画的に☆
ソフィア「レオンさん、貴方の名前が怖いですぅぅぅぅ!」
獅音「怖くないと思いますが…」
本当に大丈夫か、この子?
エルシィ「レオン!変な仮面着けた他校の生徒が刀振り回して襲いかかってくるんですけどっ⁉︎」
獅音「それは貴女の自業自得です」
敵に回した相手が悪すぎた。
…と、孤高(笑)の深淵に色々振り回されたりする日常譚である。
京介「とりあえずこの少年はユニコとアビスに色々振り回されるけど、なんとかなるだろう。次回、D4DJ最新作【孤独の獅子は、宇宙に音楽を轟かせる(仮)】。ライディング・デュエル!アクセラレーション!」
りんく「京介くん。それはノンノン、違うよ…かっとビングだ!!私!!」
獅音「あなた達が〆ないでください!それと、それだとこの作品がD4DJじゃなくて遊戯王になっちゃいます!」