【Web版】敵のおっぱいなら幾らでも揉めることに気づいた件について(なお、転生後の世界は若干シリアスな模様)   作:とがの丸夫

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あ、自己紹介まだだった。

 そういえば、まだ俺の名前を言ってなかったな。

 

 俺の名前は幡部 治彦(はたべ はるひこ)。

 年齢は22になったばかりだ。

 

 自分の欲求に気が付いて、行動に移すと決めてからの最初の戦闘は、幸運にも白髪の大剣美女だった。

 

 今までは戦闘とはただの殺し合い、若しくは一方的な蹂躙という意識を持っていたのだが。

 先日の戦闘で、大剣女のおっぱいを戦闘中に触った時から、そんな野蛮な意識はきれいさっぱり消え去った。

 

 あの柔らかさ、当てた拳によって縦横無尽に形を変えるあの低反発。

 そのくせ、手が離れた瞬間にバネの様に元の綺麗な球体に戻る、高い反発性。

 

 この世の中を探し回ったって、これほどまでの英知を知ることはできないと、その時確信した。

 

 あの戦闘では結果的に敵を取り逃がした、つまりヒーローとして俺に求められている仕事の一つを、失敗したことになる。

 

 戦闘記録を確認すれば、報告になかった伏兵、さらに街へ向けられた攻撃を防ぐための行動が原因ということもあり、お咎めはない。

 

 というよりは、誰も咎められない。

 

 俺は大剣女を簡単にあしらっていたが、それは俺だから出来たことだ。

 確かに、歴戦を戦い抜いている猛者や、ベテランと呼ばれる連中。つまりプロが出張るのであれば、大剣女の対処は容易だ。

 

 しかし、並みのヒーローや新米では良くて時間稼ぎ、悪ければ鎧袖一触だ。

 

 俺が取り逃がした。

 つまり、あの時出れる状態にいた中で、俺以外が出ればそれこそ街に被害が出ていた。

 

 戦闘状況、そして俺がたった1年で上げた成果。

 それを鑑みて、なお俺にいちゃもんを付けるやつがいるとするならば、俺の上司かお上ぐらいなもんだ。

 

 部隊を率いる立場の俺よりも、役職が上な人間なんて履いて捨てるほどいる。

 

 一応、俺が所属する機関の説明も軽くしておこう。

 

 俺が所属するのは組織は、日本国が超能力に対抗するために作り上げた機関、”超能力安全治安維持機関”という何ともひねりのない安直な名前が、母体として管理している。

 

 通称”PE機関”。

 

 俺はその中にある独立遊撃組織にいる。

 簡単に言えば、通常組織のように特定の地区を中心に守る、というわけではなく。

 

 高い戦闘能力と、神出鬼没の敵に対して即応対処する事を目的とした組織だ。

 

 周りからは”特務”なんて呼ばれる、いわばエリート組織だ。

 

 当然、相対する敵の脅威度は高い。

 この間みたいな大剣女といった、普通レベルの敵から。大剣女が子供に見えるほどの、強大な敵の相手だってする。

 

 だからか、”特務”に配属されたヒーローの3年間での殉職率は5割を超えている。

 まさに死ぬことが前提の組織だ。

 

 その分給料がバカみたいに貰えるのが利点だ。この1年での稼ぎだけでも、今から仕事を止めたとしても、死ぬまで金には困らないだろう。

 部隊長にもなれば一定のノルマを守る事は必要だが、仕事を選ぶようなことも出来たりする。

 

 つまり、俺の目的である。”女敵にいやらしいことをする”というのがかなりしやすい。

 色々言ったが、重要なのはココだ。それ以外にないだろ、紳士諸君?

 

 だが、そんな俺は一つの失敗を犯してしまった。

 大剣女との戦いのことだ、俺は初めての実践(パイタッチ)に少々高揚してしまったのだ。

 

 その結果、明らかな格下相手に不覚を取ってしまったのだ。

 もっと上手くやれば、おっぱいだけじゃない、尻だって、首筋といった。様々な部位を堪能できたはずなんだ。

 

 俺は今、特務内で俺に割り当てられている自室で瞑想を行っていた。

 PE能力者にとって、一番の敵は自分の欲求そのものだ。

 

 だから訓練時代からこうして、常に自分の感情や心を制御するために出来るときは瞑想をする。

 

 次こそはあんな失態は犯さない。

 俺は敵にいやらしいことをするために、本気で、全身全霊を掛けて挑むのだ。

 

「ふぅ、噂に聞いていたが。明確な欲求を自覚した途端、PEの総量もそうだが、溢れる欲求への渇望も強烈だな」

 

 俺みたいに、常日頃から感情のコントロールを心がけていれば問題はないのだが。

 

 俺のように毎日といっていいほどの、感情訓練を行っている奴は殆どいないだろう。

 

 そういう奴に限って、自分の欲望に抗えず。最後には敵になってしまう。

 

「汗も掻いたし、シャワーでも浴びるか」

 

 感情コントロール、ただの瞑想一つでさえ、PE能力者がやればその結果は違う。座ってるのに汗が出るなんて、前世では考えられなかっただろう。

 

 汗の嫌な感覚に独り言ちながら、俺は自室から近いシャワールームに向かった。

 

 

 ☆

 

 

「よう! 今日もストイックに頑張ってるねえ、うちの期待の新人君」

 

 シャワーを終えて、自室に戻って次の女敵が出た時のイメトレをしようと思い、廊下を歩いていると。

 

 後ろから突然声を掛けられる。

 

「仕事ですから。というか、もう2年目ですよ俺」

 

 大剣女の時のような、荒々しい口調ではなく、当たり障りのない口調で返答しながら振り返る。

 

 声の主は俺と同じぐらいの身長を持つ、細身の男性。

 街の荒くれもののように短い髪をオールバックにした風貌のこの人は、俺の先輩にあたる人だ。

 

「流石、1年にして様々な成果を上げた”ホワイトジョーカー”だ。名前通り、俺達の切り札だぜ」

「アハハ。止めてくださいよ、”ソニック”さん」

 

 他は知らないが、特務では例え仲間内だとしても、ヒーローの個人情報の殆どが伏せられている。

 それは特務の仕事が、他と比べて特質的なことが原因だ。

 

 だから例え仲間だとしても、俺の本名である幡部 治彦(はたべ はるひこ)という名前を知っている人は殆どない。

 

 逆に、俺は目の前の気の良い先輩のことを、その見た目と”ソニック”という呼び名以外を知らない。

 そのほうがお互いのためだ。

 

 そして、俺のヒーロー名は”ホワイトジョーカー”。

 ヒーロー名を決めるのは自分ではない、特務に配属されてからの1年は番号で呼ばれ、2年目に入ってからヒーロー名を特務のトップから拝命する。

 

 ”ホワイトジョーカー”

 特務に置いての切り札、つまりジョーカーの意味らしい。

 

 大層なヒーロー名を貰ってしまったが、カッコいいので意外と気に入ってたりする。

 

 逆に、目の前にいる先輩は”ソニック”と呼ばれている。

 移動系に特化した能力で、そこから音の速さで助ける、とか。

 

 誰よりも速くみたいな意味らしい。正確なところは本人に聞くことが憚られるので、噂程度だが。

 

 ソニックさんはこうして度々俺に話しかけてくれる、気の良い人だ。

 

 気さくだし、その見た目からは想像できない気遣いもしてくれる、人間的に尊敬できる人だな。

 

「この間の戦闘じゃ、ホワイトジョーカーが相手を逃がしたって話題になってたが。諸々の戦況を聞く限り、お前の行動は最善だったと俺はおもうぜ?」

 

 相手を気にかけた言葉をこうして口に出せる人が、現実にどれだけいるだろうか。

 

「そう言ってもらえると助かります。でも、次は逃がしませんよ」

「そうそう! その意気だぜ!」

 

 別に逃がさない様にすることぐらい、俺には出来た。

 しかし、それをせずに欲望のまま行動した結果、取り逃がしたという結果を残した俺に、そんな言い訳をする権利はない。

 

「ソニックさんはこれからトレーニングですか?」

 

 ソニックさんの服装が、特務のヒーローに配布されているモノではなく、動きやすい運動着だったことに気が付いた。

 

 ソニックさんはソニックさんで、よくトレーニングを自主的に行っているらしい。

 

 俺が何気なく質問をすると、ソニックさんはニカッと歯を見せて笑う。

 

「いやーやっぱり体動かしてないとどうにも落ち着かなくてな。あ、そうだお前もいっしょ――」

 

 ソニックさんが答えようとしたタイミングで、お互いの動きが止まる。

 

 俺達は同じ動作で、自分のポケットから特殊な携帯型の端末を取り出す。

 

 特務では、他組織からの応援やらで唐突に発生する任務の場合、各ヒーローに配布される端末に通知が来る。

 

 端末を開いて今回の任務を確認する。

 

 任務の内容は、大剣を所有する女敵の出現。並びに該当する敵の逮捕。

 対象のプロフィールを確認すると、先日戦った因縁の相手、大剣女だった。

 

 場所やその他の詳細な情報を見ると、出現位置はこの間大剣女と戦闘した場所から、そこまで離れていない場所だった。

 

 既に現地ヒーロー組織が向かったらしいが、戦況は劣勢。

 

 どうも、全身を黒い布で覆った敵も確認されているらしく、二人の敵を相手に現場のヒーローは押されているらしい。

 

 そこで特務に応援要請が来たようだ。

 

 正直、あの程度の敵に劣勢になるなんて、同じヒーローとして不甲斐ないと普段の俺なら思っただろう。

 

 特務は任務柄、実力主義が絶対だ。

 

 実際、同じ内容を見ていたと思えるソニックさんは、応援要請の内容に不満そうな表情をしていた。

 

 だが、俺からすれば願ってもない機会。

 前回の失態を挽回するチャンスが来たのだ。

 

 俺達に送られてくる任務内容に、特務のヒーローの名前が指定されていない場合。

 任務を受けるのは各部隊長に一任される。

 

 つまるところ、任務受諾の早い者勝ちだ。

 

 逆に受けたくなければ、任務の受諾をしなければいい。

 誰も受諾しない場合、特務長と呼ばれる、特務のトップの一存で指名される。

 

 今回の任務はフリー、つまり誰が受諾してもいいということだ。

 

 そんな任務を見た俺がとる行動なんて、決まっていた。

 しかし、前回の失敗もある。次は失敗するなんてダサいこと、俺自身が許せない。

 

 やるなら徹底的にだ。

 

「ソニックさん」

「なんだ?」

 

 俺が名前を呼ぶと、ソニックさんは挑戦的な笑みを浮かべて答える。

 どうも、俺が言おうとしている事に察しが付いている様子だった。

 

 こういうところも、俺がソニックさんに敬語を使う理由にもなってるなんて、本人に言うことは絶対ないだろうけどな。

 

「お願いがあります」

「いいぜ、先輩を頼りな。後輩」




現代ファンタジーモノって最初が一番難しいですよね……

とりあえず今日は後1,2話投稿できそうです。(執筆中)

次の次くらいで、1話目の白髪大剣女の体を弄れそうでござい

小説の描写について、今後の方針アンケートになります。

  • 今のままでええんやで
  • もう少し簡単にしてスピード感が欲しい
  • 描写をもっと分かりやすく具体的にして
  • 駄文が多いぞコラ
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