後少しでハルウララの夢へと走るレースが始まる。
当然、応援するためにチームのみんなと応援に来た。
「ウララがここまで来るなんてね……頑張れ」
「今のでウララちゃん、凄くキラキラしてる!マヤ、張り切って応援しちゃうぞー!」
「頑張れウララちゃん!えい、えい、むん!だよー!あ、会長さんも頑張れー!」
そんなチームの声援にハルウララは嬉しそうに手を振り、呼ばれたルドルフも少し照れ臭そうに頷く。
そしてレースの始まりを告げるファンファーレが鳴り響き───。
「ごめん、少し」
「トレーナーさん?どちらに?」
「あー、少しお手洗い」
──────────⏰──────────
トレーナー、私頑張って走ってるよ。
『ハルウララ、上がってた!この有マ記念!奇跡を起こし走りきれるのか!残り500!』
何度も、何度も悔しいと思って……初めて勝ちたいって思ったんだ。
『内から──────、外から────が上がってくる!ハルウララ、逃げ切れるか!?』
トレーナーはそんなウララの練習にずっと付き合ってくれたよね。
ねぇ、トレーナー見てくれてる?
『後ろとの距離は変わらない!ハルウララ、がんばれ!有馬の勝利がそこまで見えてきた!』
私、有馬で一番前を走ってるよ。
見ててね?ウララはこのまま勝って応援してくれたチームのみんなや、トレーナーに絶対に1着をプレゼントするんだ。
だから、見ててね
──────────⏰──────────
同時刻、町の外れにある工場後にて異形の姿の何者かがぶつかり合っていた。
片方はまるで化け物を体現したかのような禍々しい鬼のような化け物。もう片方は錆びた赤い騎士のような化け物。
騎士のような化け物はベルトを操作して一枚のカードを取り出すと手に持った大きな剣へと装填した。光の帯びた刃を鬼のような化け物へと振るうと、光の刃が放たれ鬼のような化け物の体をAの文字状に貫くと、鬼のような化け物は大きく爆散した。
赤い騎士はゆっくりと剣を地面に突き刺し、剣の柄へと装填されていた黒と赤の配色のカードを抜き取る。
すると、カードは徐々に中心へと亀裂が走っていく。
『ごめんよ、ウララ』
そしてカードは、粉々に砕け散った。
──────────⏰──────────
『なんと言う事でしょう!奇跡が、奇跡が起きました!ハルウララ、1着!!冬の競技場に桜が満開に咲き誇りました!!』
会場には、このレースを制したウマ娘であるハルウララを讃える放送が鳴り響く。観客からの歓声が響き渡り、中には涙を流し彼女の勇姿を讃える者もいた。
そんな中で何故か勝利したハルウララは1人、俯いていた。そんな彼女の様子に違和感を感じた2着でゴールしたシンボリルドルフは歩み寄る。
「どうしたんだハルウララ、君は勝者なのだから胸を張って………」
ハルウララは、泣いていた。
純粋無垢なその瞳から、大粒の涙を流しながら不思議そうに笑っていた。
「どうした!?まさか、怪我を!?」
そんな彼女の様子にシンボリルドルフは慌てながら彼女の足をみる。みた限りでは腫れているような様子はみられない
「違うの、あのね……なんだか変なんだ」
そんな中でハルウララそう言いながら、不思議そうに笑っていた。
「なんかね、嬉しいけど悲しくて……」
「君の走りにあっていない長距離、君の夢だった有馬で1着でゴールしたのに………何故悲しいんだい?」
そう問うと、ハルウララは瞳から流れる涙を拭うことなくただ不思議そうにも、悲しそうにも見える笑顔で口を開いた。
「あのね、会長さん。私、なんだか
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