タイムトラベルカフェ   作:魚のしっぽ

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近所でも美人と評判の主婦あい子

そんなあい子をまっていたのは、、、


主婦あい子の過ち

「もうこんな時間ね」

 

あい子は夕飯の買い物をするため自転車に乗って商店街へと走り出した

 

「お姉さん安くしとくよ」

 

魚屋のおじさんがにこにこしながらあい子に話しかける

 

あい子は30後半だが見た目20後半でも通るほど若くて美人だった

 

美人て得よね

黙っててもチヤホヤしてくれるもの

 

あい子はいつもそう思っていた

 

だが不満もあった

 

 

なんで毎日掃除に洗濯、御飯の支度までやらなきゃならないのよ

 

 

あい子は主婦の仕事が大嫌いだったのだ

 

 

もっとランチ行ったりエステいったり自由に過ごしたいわ

 

 

こんな綺麗な奥さんもらったんだからもう少し稼いできてほしいわよ

 

 

心の中ではそんなことばかり考えていた

 

 

一通り買い物を終えたのでそろそろ帰ろうと家路に向かう途中なんだか違和感を覚えた

 

 

見覚えのない郵便ポスト

そこから続く細い路地

 

こんなところあったかしら、、、

 

なんとなく気になりあい子はその路地を進んでいってみた

 

すると

「ドール」という名前の小さな喫茶店が目に入った

 

 

入り口には白いドレスと黒いドレスをきたフランス人形が2体飾ってある

 

めずらしいわね、、、

ちょっと入ってみようかしら

 

あい子は引き寄せられるように中に入っていった

 

「いらっしゃいませ」

明るい声で出迎えたのはドールの看板娘さやかだ

 

ピンクのドレス姿が可愛らしい

 

なかなか雰囲気のいいお店だわ

あい子はすっかり気に入り一番奥のカウンター席にすわった

 

のどが渇いていたのでアイスミルクを注文して店内を見回すと不思議な絵が目に入った

 

それは綺麗な服をきた女の子とみすぼらしい格好の女の子が描かれていて、何故かみすぼらしい格好の女の子の回りには沢山の人々がいるのに

 

綺麗な服を着た女の子の回りには誰もいない、、

 

 

あい子は不思議に思いさやかにきいてみることにした

 

「あの、、この絵おかしくありませんか?なんであんな汚い服をきた女の子がチヤホヤされてるんです?」

 

するとさやかは「それはあの女の子がとても優しくほほえんでいるからです」

 

 

さやかは絵を指差しながら答えた

 

あい子は少し怪訝そうな顔をしながら心の中で

 

 

綺麗な方がいいに決まってるじゃない

今までだって綺麗だからチヤホヤされてきたのよ

ブスに生まれて貧乏だったら最悪だわ

 

と密かに思いながら「そういうことなのね。確かに素敵な笑顔ね」

 

 

と思ってもいないのに答えてみた

 

アイスミルクを飲み終わったので帰ろうとすると

「お客様本日限りの裏メニューはいかがですか?」

 

さやかが中からメニュー表を持ってきてあい子に渡した

 

 

 

3時間

過去100円

未来100円

 

時間厳守

 

とだけ書いてある

 

 

なにこれ、、、

 

まさか過去や未来にいけるとか?

そんなわけないじゃん

 

「あの、何なんですかこれ」

あい子は少し怒ったように聞いた

 

「みての通りです。3時間だけ過去か未来にいくことができます。時間は必ず守ってもらわなければいけませんが」

 

いやいやあり得ないから

そう思いながらもからかってやろうと思い「じゃ未来に行きたいです」

 

と若干ふざけながら言ってみた

 

 

するとその瞬間

店内の明かりが消え光る扉があらわれた

 

あい子は何が起こったのかわからずボーゼンとしていると

 

赤いボタンの付いたタイマーを渡された

「よい旅を」

 

あい子は半信半疑で扉をくぐってみた

 

 

ここは何処?、、、

そこには見慣れない建物や聞いたこともない音楽がながれていた

 

本当に未来にきたのかしら、、

何年先の未来なんだろう

 

とにかく少し歩いてみよう

あい子は戸惑いながらも歩きだした

 

 

暫くすると花屋が目に入った

そこには四角い薔薇や小さな植木鉢に入った桜などみたこともないはなや木が並んでいた

 

「お姉さん綺麗ですね」

花屋のお兄さんが声をかけてきた

 

 

やっぱり未来でも私は美人なのよね

あい子は得意そうに「そんなことないわよ」

 

 

と言ってお兄さんの方を見ると

なぜかお兄さんは違う女性の方を見ていた

 

今私に言ったんじゃないの?

 

あい子はその女性の方を見て驚いた

何処にでもいそうなありふれた顔の女性だった

 

まー好みは人それぞれだしね、、、

 

 

少し納得いかない様子で店を後にした

渡されたタイマーの残り時間はあと1時間

 

どうしようかうろうろしていると「どうしたんですか?」

と声をかけられた

 

振り返ると30代前半ぐらい高級スーツに身を包んだ男性かいた

かなりのイケメンである

 

あい子はドキドキしながら「友達と買い物の約束してたんだけどすっぽかされちゃって」

 

と可哀想な自分を演じてみた

 

 

すると男性が「じゃ僕と映画でもいきませんか?」

っ誘ってきた

 

あい子はどうしようか迷っていた

時間厳守って言ってたわよね、、、

遅れたらどうなるのかしら

 

黙ったまま考えこんでいると男性はおもむろに歩きだして

なんと他の女性に声をかけ始めた

 

やっぱり帰ろうかとふと男性の方をみるとどうみても美人とは言い難い女性と楽しそうに話している

 

あい子はそれが気に入らなかった

 

少しぐらい遅れても大丈夫よね

 

 

あい子は急いで男性の方に行き「やっぱり貴方と映画にいきたいわ」

 

と傍にいる女性を無視して男性の腕を掴んだ

 

 

男性は少し困ったような顔をしたがあい子はお構い無しに男性の腕をひっぱってその場から離そうとした

 

傍にいた女性はあい子をただじっと見つめて悲しげな表情を浮かべていた

 

何こいつブスのくせに

あい子はわざと大きな声で

 

「まだいたの?彼は私と映画にいくの。邪魔よ」

と女性にむかって言った

 

女性は何も言わず立ち去っていった、、、

 

 

その時タイマーが鳴り出した

 

 

うるさいわね、

あい子はタイマーをハンカチで包み鞄の奥にしまいこんだ

 

 

その後あい子は男性と映画をみて、軽く食事を済ませて

楽しい時間をすごした

 

 

さてそろそろ帰ろうかしら

あい子はタイマーを取り出し赤いボタンを押した

 

「お帰りなさいませ」

さやかが出迎えてくれた

 

何も変わってないじゃない、、

 

あい子が料金を払い店を出ようとしたその時さやかが言った

 

「お客様時間を守られませんでしたね。残念ですがお客様の大事なものが1つなくなりました」

 

大事なもの?!

 

 

何かしら一体、、、

財布もあるし、

まさか家族とか!?

 

あい子は急いで喫茶店を飛び出して自転車にのり家に向かった

 

「あはは。パパくすぐったいよ」

 

 

ちゃんといるじゃない

じゃ何かしら大事なものって、、

 

まぃいいわ

「ただいま」

あい子はいつも通りに家に入った

 

「あい子?、、なのか?なんだその顔!!一体どうしたんだ?」

 

あい子はビックリして慌ててかがみを見に行った

 

 

「いやー!!!!」

あい子の自慢の綺麗な顔が変わっていたのだ

高い鼻は丸くパッチリ二重も一重の重たい目に、、

 

こんなの私じゃないわ

ふざけないでよ

 

 

あい子は自転車を飛ばしてドールがあった場所にいったがそこにはポストも路地もなくただ空き地があるだけだった




次はドールの秘密にせまりたいとおもいます
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