向日葵畑から(仮)   作:檜の棒

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ぎゅうすじ
「見しらぬ少女と謎コント」


56話「モニター、そして映像」

新「もしかして…いや、うーん」

 

新の脳裏に浮かび上がる。

その光景は昼間の診療室にあった布を被せられた謎の物体。

鈴仙のあのソワソワとした態度からも考えるに、大方新にバレると面倒になる物なんだろうと予想する。

 

新「と、とりあえず出ようか…」

 

扉を開け、部屋から静かに出る。

光を漏らす扉は更に近い、数歩で手が届く距離だ。

 

新「き、聞き耳ロール…」

 

壁に近寄り、耳を澄ませる。

だが、何も、聴こえてこなかった。

 

新(これは……ロール失敗か?それとも何も無いのか?)

 

その後の1分間も何か聴こえないかと聞き耳を立ててみるものの、何も聴こえてはこなかった。

 

新(よし、開けるぞ)

 

扉に手をかけ、ゆっくりと、ゆっくりと開いていく。

開かれていく度に漏れ出す光は強く、多くなっている。

ある程度開かれた扉の隙間から顔を覗かせ、部屋の中を見てみると………

 

新「………箱?」

 

 

机の上で、四角い箱のような物が1辺から強い光を発していた。

 

 

その光は現代でも見覚えのある光だった。

新は誰もない事に安堵し、同時に目の前の光源に興味を移す。

部屋の中に一歩、踏み入れた。

温もりを感じられる木目調の床が、今はおどろおどろしさを強調させる。

 

箱に近づく。

 

新「眩しっ……ん?」

 

光の真正面に立ち、一瞬目くらましを食らうが視界はすぐに戻った。

そしてその目に映ったのは

 

《Moonlight》

 

箱が光を発している所に文字を浮かび上がらせる。

 

新「これ…モニターか?」

 「よく見ると手間にキーボードとマウスあるし……これパソコンかな…あーでも、ん?デスクトップならそこらへんに筐体みたいなのがあるはず………ま、いいか」

 「そんでもってこれなんだ?ムーンライト、月明かり?」

 「エンターキー押してみるか…」

 

 カチャ

 

新「あーね、パスワード居るよね」

 

Moonlightの文字が消えると、次はパスワードを入力してくださいと画面に出てくる。

 

新「んーと1、2、3、4……」

 

 カチカチカチカチ

 

新「パスワード上限は19、か」

 「なんとも微妙、どっかにパス書いたチラシとかメモとか無いかな〜………お?」

 

壁に貼られた一枚の付箋、そこには英単語が一つ書かれていた。

 

新「Voyage、ヴォヤージュ?」

 「意味は……航海とかだっけ、ええいパスにブチ込め」

 

 カタカタカタ、カチャ

 

 ピロリン♪

 

新「うおッ、パスワードあれかよ…短いな」

 「あーでも、幻想郷だしこんな機械に触れる人間とかそうそう居ないもんな…だとしてもズボラだな」

 

永琳「スー、スー、へぷちっ……スー、スー、」

 

新「んでだ、なんじゃこれ…映像か?」

 

パスワードを入力しロックを解除したと思えば自動でソフトウェアが起動した。

そのソフトウェアは何か映像のようなものを画面に表示させている。

 

新「んーん…ん?」

 

画面右下をマウスで探ると画面光度を弄れるバーを見つけた。

光度を上げていく。

 

新「あー目に来る来る……あ?‥え?」

 

光度をMAXに上げてやっと映像の中身が見える。

そこには竹のようなものが画面いっぱいに映し出されていた。

 

新(竹?……いやこれ…上からの映像か?!)

 (ちょ、じゃあこの矢印は‥ハイ?)

 

画面の左右両端に表示されている矢印、その内で右側を指している矢印をクリックする。

すると映像が移り変わる。

 

見覚えのある岩、微かに横穴が開いているのが見える。

そしてその映像もどうやらライブ映像で、風のざわめきがモニターのスピーカーから流れると距離の時間差のせいだろうか、少し遅れて永遠亭にも風の音が届く。

 

 

迷いの竹林の上空になんらかの方法でライブカメラが複数設置されている。

 

 

という事に行き着く。

 

新(もしかして幽香さんとかリグルが竹林の上空に行けなかったのってコレの仕業とか無いよな……)

 (この上空から竹林を撮すカメラがバレると面倒だから上空に何かしら魔法やらがかけられてるとか…ありうるな)

 

 (………だとしてもなんで上空にカメラを仕掛ける必要があるんだ?)

 

矢印をカチカチと押し、視点を変えていく。

とあるカメラには、新が大量の妖怪に襲われた崖の映像もあった。

 

新「うーわ、丸見え、これもしかして八意さんとか鈴仙さんとかが見てた可能性あったのか?」

 

思わず言葉が出てくる。

 

新「だとしたら早く助けて欲しかったな…」

 「………まだなんか機能があるのか?」

 

 

 

 

 

新「………ッ!」

 「これ、昼間の録画かッ?!」

 

画面には、竹林の中を歩く新の姿が映し出されていた。

日も先程までの映像とは違い、暗くない昼間に撮られた録画としか見えない。

 

新「はぁ……なんかもう、色々ありすぎて疲れてきた…」

 「やばい、眠気が…」

 

 

 「…そこにベットあったよな…ソコで寝てもええやろ……」

 

疲れでの眠気に意識を襲われる。

部屋を出たほうが安全だというのに、診療室に備え付けてある簡易のベットに横たわってしまっていた…

 

永琳「医者の朝は早い〜〜っと」

  「あ、モニターしまうの忘れてたわ」

  「まあ誰も夜中にこの部屋に来るとか無いでsy」

 

新「ZZZ」

 

永琳「……………はい?」




オチに困ってしまいました。
あの寝落ちは不自然すぎでしょうが!

はい、アンケートです。この二次創作の会話文の書き方がどうやら台本形式と呼ばれてるヤツっぽいんですけど、皆さんはこの台本形式にどう思っていますか、アンケで縛られてますが意見欲しいっす。

  • 台本形式ィ?好きだね
  • まあ、イケなくはないな
  • 少し気になる書き方だな
  • あまり好きじゃないね
  • どーでもいいからコロナの休憩分書けやコラ

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