向日葵畑から(仮)   作:檜の棒

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一回投稿したらやる気ちょっと出るよね


69話「広がる幻覚、そして胡散臭い記者」

新「さぁて、こっからが大変そうだぞぉ〜」

 

新はそう言いながら先程まで座っていたベットから降り、部屋の中をぐるぐると歩き始める。

 

鈴仙「もう動いても平気なんですか?」

 

新「ああ、頭痛もかなり和らいだし、大丈夫」

 

鈴仙「それなら良いんですが…無理はしないで下さいね?」

 

新「了解だよ」

 

そんな話をしていると部屋の扉が開いた。

 

永琳「ふぅ…機械の方はなんとか処理出来たわよ」

 

永琳だった。

だが機械の処理で手こずったようで、服装は乱れ、顔も少し疲れているように見える。

 

永琳「あんな濃度と量の魔力、1度も捌いたこと無いからかなーり大変だったわよ」

 

新「永琳さんホント凄ぇな…」

 

永琳「そういえば少し前にこの幻覚?が薄くなった気がするのだけれど、何かそっちで進展でもあったのかしら?」

 

新「まぁ、なんとか自分に入ってくる魔力の供給を断つ事には成功はしたけど…この残った幻覚が問題で今ソレを考えてる所」

 

永琳「なら良かったわ」

 

 

 

新「そういえば、この幻覚ってどこまで広がってるんだ?永遠亭の敷地内とかか?」

 

永琳「上空から確認したけども、永遠亭周辺の竹林まで染まっていたわ」

 

新「え゛」

 

永琳「綺麗な円形に広がっていて、見た感覚では永遠亭を中心に半径2キロぐらいかしらね」

 

新「かなり広いな、ってそれ竹林から出たらかなりマズイんじゃ」

 

永琳「実害は無さそうだけれど、これが異変だと間違えられたら面倒な事になるのは確かね」

 

鈴仙「あの天狗にもバレたく無いなぁ…」

 

文「確かに、このネタは他の天狗に取られたく無いですねぇ…」

 

 

 ………

 

 

新「誰ぇ!?」

 

文「私は文々。新聞の記者兼編集者兼発行者の清く正しい射命丸です」

 

彼女はそう名乗り上げた直後にポケットから取り出した名刺入れの中から名刺を1枚抜き取り、新に渡した。

 

新「あ、どうも」

 

 《社会派ルポライターあや》

 

新「ルポライターか、じゃねぇよ!てかいつからここに居た!?」

 

鈴仙「このブン屋、いつの間に…」

 

幽香「5−6分前からずっと居たわよ?」

 

新「なんで教えなかったんだ?」

 

幽香「建物の外側、窓際でコソコソと盗み聞きしてただけで、こちらに危害を加えないと思ってたから無視していたわ」

 

鈴仙「じゃあ窓から入って来たんですか貴方」

 

鈴仙は視線を下に落し、胡散臭いルポライターの足元を見る。

案の定外靴だった。

 

文「そうですが?」

 

鈴仙「靴を脱いで下さい!!!」

 

 

 

鈴仙「全くもう…なんで皆さん窓から入ってくるんですか?」

  「玄関という立派な入口があるじゃないですか!」

 

文「まぁまぁ、そんなにかっかしないで下さいよ」

 

鈴仙「一応医療施設ですよココ!」

 

永琳「いつも飛んでばかりだから脚があるのを忘れるのかしら?」

 

文「…実際偶に忘れてたりしますねぇ」

 

永琳「次来る時はちゃんと地に足つけて来るようにね、鴉さん?」

 

新(バ、バチバチだぁ…)

 

 

 

文「とりあえずこの迷いの竹林の内部で広がっているこの狂気的にも見える『コレ』気になってるんですよねぇ」

 「ですが不思議〜な事に写真には『映らない』んですよ、気になりますよねぇ?」

 「オマケに永遠亭にはつい最近幻想入りしてきた渡来人が居るではありませんか!ネタの宝庫ですよこれは!」

 

新「あー、新聞書いてんだっけ?」

 

文「そうですけど、記事にする時の要望ですか?」

 

新「俺ごときで良いネタになるとは到底思わないんだけど」

 

文「私が良いと思ったら良いネタなんですよ」

 

新「そうか(記事になるのは避けられないのね…)」

 

文「それで、ご要望等はありますかね?」

 

新「ん…名前は出さないでくれるか?」

 

鈴仙「普通断りません!?」

 

新「いや、断っても無駄そうだったし…」

 

文「普通に断られたら記事にしませんが?」

 

鈴仙「………今なんと」

 

文「普通に断られたら記事にしない、と言いましたが」

 

鈴仙「新さん今すぐ断って下さい」

 

新「どうしてだ?」

 

永琳「この子が書く記事、物凄い脚色されたりするのは当たり前よ、読む人も専ら暇人ぐらいね」

 

新「丁重に断らせて頂きます」

 

文「えぇーー」

 

永琳「今日の所はお引取り下さい」

鈴仙「今日の所はお引取り下さい」

 

文「残念ですが今日はここまでなようですね…新さん!また取材させて貰いますからねー!」

 

そう言いながら彼女は部屋の窓からショッキングカラーが広がっている外へ飛んで行った。

 

 

 

鈴仙「ふぅ…もう厄介ですねあの人」

 

幽香「何か忘れている事は無い?」

 

壁際で静かに座っていた幽香が一言、そう問いかける。

 

鈴仙「忘れている事?新さんのこの幻覚の事ですか?」

 

幽香「そうじゃないわ」

  「さっき出て行った彼女、何処から外に出たかしら?」

 

鈴仙「えーと、すぐそこの窓ですよね………あ」

 

幽香「ふふっ」

 

鈴仙「サンダル持ってかれたぁああああ!!!!!」

 

幽香「まあ、彼女だったら返しに来るわよ、何時になるかは分からないけど」

 

鈴仙「むぅ…」

 

鈴仙は不服そうに声を漏らした。

 

 

 

新「さてと、邪魔者というか変な人が来て止まっちゃったけど、この幻覚どうしますかねぇ」

 

幽香「薄々勘付いてたけども、これひょっとして能力なんじゃないかしら」

 

新「の、能力ぅ?この俺が?」

 

幽香「ただの貴方一人の幻覚症状なら普通こんな異常な事起こるはず無い、魔法や呪術なんて貴方知らないだろうし私もこんなもの教えた覚えがないわ」

 

新「そうか…」

 

幽香「それにこれが能力だとしたら本人の意思でもしかしたらどうにかなるかもしれない」

 

新「そこを狙って今度はチャレンジしてみよう、って事ね」

 

幽香「理解が相変わらず早いわね」

 

新「ありがとよ」




射命丸の名乗りの所はスクエニのジャラジャラおじさんを意識して書いてみました
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