ぶるぅあああああ!!!!
大妖精「あのーっ!」
空から大妖精が声を出しながら飛んできた。
そして新が大の字になって倒れ、開けっ放しの玄関の前にふわりと着地する。
大妖精「新さんっお久しぶりです!」
新「あ…ああ、おう、久しぶり」
二度目の予期せぬ来客にまた反応を少し遅らせながら挨拶を返す。
大妖精「じゃなくて!チルノちゃん見ませんでした?!」
新「チルノ…チルノってあの青くて背中に変なのが浮いてる妖精か?」
大妖精「それです!その妖精です!」
大妖精は見るからにとても焦っている。
背中から出ている大きく、透明な羽根が飛んでもいないのにパタパタと羽ばたいていた。
新「チルノなら…さっき幽香さんに首根っこ掴まれてどっか連れ去られたけど」
大妖精「えぇっ!?幽香にですか!??」
新「あー、多分…幽香さんの事をババアがどうたらって呼んじゃったからだと思うが」
大妖精「それは…連れて行かれるのもしょうが無いですねぇ…」
新「幽香さんに断っていないが、疲れてるならここで軽く休憩してくかい?」
大妖精は肩で大きく息をしている。
多分そこまで急いで飛んできたのだろう。
大妖精「あっありがとうございますっ」
実際の所、新が今1人で居るとどうにかなってしまいそうだから家の中に引き込んだのだ。
あの時チルノという妖精が来なければどうなっていたかなど予想は出来ないが、目を離した次の瞬間にはその場から消えていたので今1人で居ると危険だと判断したのだ。
新「んじゃちょっとお茶淹れてくるから!」
そう言って奥に直接繋がっているキッチンの方へと行き、紅茶を淹れ始める。
大妖精「ふぅ…新さん、ここ座っても良いですか?」
大妖精が座ろうとした所は、あの黒い箱があった机の場所。
ソコを見た瞬間に新はゾッとあの時の言い知れぬ謎の恐怖感を思い出し、身震いする。
新「ごめーん、出来れば…こっちの方で良いか?」
新が紅茶を淹れる準備をしているキッチンのすぐ近く、キッチンテーブルを指差す。
大妖精「分かりましたぁ」
少しだけ休まったのだろうか、ゆったりとした声で返事をする。
新(目を離した瞬間には消えていた…いや、あそこにあの妖精が来たから消えたのか…?クソッ、考えるだけ謎ばかり脳内に押し寄せてパンクしそうだ……)
思考を巡らせる。
だがあんな経験は生きていて一度も受けた事もない、ましてや聞いた事も見た事も無いような事象など考えるだけ『不可解』が一方的に増えていくだけだった。
カチャンッ
カップが音を鳴らす。
新が持っている2つの白いカップが触れた。
新「おっ…と、はぁ、良くねぇな」
意識が思考の奥底から復帰する。
大妖精「あのっ」
新「どうした」
大妖精「あの青い妖精、チルノって言うんですけど」
新「あのドアぶち破った元気な青い子か?」
大妖精「ドアぶち破った…?」
新「あああそこは置いておいてだ、そのーチルノがどうしたんだ?」
大妖精「じゃあ…話を戻して」
「チルノちゃんと私、とっっっても仲良しなんですよ」
新「そりゃ良いじゃねーか」
大妖精「それでこの前幽香さんの話をしていたら急に」
「じゃあ3にち後に幽香にしょうぶをしかけてやろう!」
大妖精「とか言い出しちゃって…」
新「あー、それで第一声が「頼もう!」だったのか」
大妖精「それで…そちらに被害とかは…?」
新「特には無いかな」
大妖精「ああぁ〜良かったぁ〜〜」
両腕と上半身を机の上に乗せて脱力する。
新「ほれ、紅茶出来たぞ」
大妖精「おお!お上手ですねぇ」
新「紅茶の淹れ方は幽香さんに教えてもらったんだよ」
大妖精「あの幽香さんが人に何かを伝授させる事ってあったんだぁ…」
新「理由は簡単、紅茶を淹れてと言われて返答出来なかったからさ」
「この幻想郷で生きる為にはこういったものも覚えてないと俺みたいな雑魚は生きれないんだとよ」
大妖精「…確かによく考えればそうかもしれませんね」
新「マジで?」
大妖精「ここってお酒とかコーヒーとかの嗜好品?っていうのを嗜む人がとても多いですからね、しかも幻想郷内でも強い存在は特にって感じで」
新「もうここでは最低限のマナーみたいな事になってんのか…」
大妖精は紅茶が入ったカップを持ち、飲もうとする。
その手は小さくカップのサイズが間に合ってないので、カップの持ち手に指を通さず子供らしく両手で持って飲んでいる。
新「あのさ、ちょっと聞きたい事があるんだけど」
大妖精「何でしょうか?」
新「こう、こんぐらいの大きさの黒い箱が急に眼の前に出てくるみたいな話、聞いたことある?」
新は手を大きく使い身振り手振りをしながら質問する。
大妖精「このぐらいの黒い箱が突然出てくるですか…」
大妖精も応答するように軽く手を四角い箱の枠組をなぞるような動きをしながら考える。
大妖精「……ちょっと聞いた事無いですかね」
新「聞かないか…ありがとう」
大妖精「それがどうかしたんですか?」
新「いやーちょっとこっちの方で色々あって、な」
大妖精「大変ですねぇ」
新「大変だったなぁ」
二人で紅茶を飲みながらリラックスしていると玄関の扉が開く音と同時に聞き慣れた声が聞こえてきた。
室内に漂う紅茶の香りの中に外気の土混じりの匂いがする乾いた空気が入り込む。
幽香「紅茶を淹れたのね、ソレ、私にも頂戴」
新「わっかりましたー」
キッチンに幽香が一歩近づいてくる度に花の香りがその場に広がる。
大妖精「あっ、幽香さん、お邪魔してます!」
幽香「ドアを蹴破って無いわね、それにキチンとした態度で挨拶もした」
「良い子ね」
新(今幽香さん良い子とか言ったか…?)
大妖精「ありがとうございます!」
新(思ったより優しそうだn)
幽香「淹れ方を忘れたのかしら?」
背後に急接近、手元がブレる。
新「いっ」
幽香「焦りすぎよ、味が落ちるわ」
新「は、はいっ」
大妖精(教えて貰ったっていうか、教えて「貰っている」ですね)
静かに微笑んでいた。
チルノ「バカ、子供っぽいバカの子、チェンソーマンのデンジみたいな自頭が活きるキレ者タイプだけどそれを上回るバカさマイナスにしている」
大妖精「おしとやか、おとなしい、元々は本来の妖精のような性格だったが、はしゃぎ過ぎて物凄いしっぺ返しを食らって尚イタズラし続ける他の妖精を見て危機感を感じかなり早い段階でおとなしくなった」
リグル「少年タイプ、バカっていうよりおっちょこちょい、礼儀はまあまあ良いし挨拶も出来るし可愛い、だけどよくはしゃいだりする、その結果で少し痛い目にも合うことがあるけど基本的には良い子、偶にイタズラを仕掛ける」
みたいな感じですけどコロコロ変わるんでアテにはしないでくだだいw
あと大妖精やリグル、チルノに関してですが、略名にしようとしてもどうしても無理そうなので文章の始まりが新や幽香と違って3文字目で始まるんでもしかしたら見ずらいかもしれませんが頑張って下さい(投げやり)