(旧)インフィニット・ストラトス パイレーツ・オブ・ディメイション   作:ナイトメア・ゼロ

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8話

 翌日、IS学園の教員達は忙しく動いていた。どう言うことか文化祭時の襲撃事件と夜中の襲撃事件が外に漏れマスコミやテレビ局の人達が押し寄せて来たのだ。人手が少なくなったIS学園は生徒達の力も借りて死体を死体袋に入れて一箇所に集めたりマスコミ達を学園内に入れないようにしたり壊れた箇所を応急修理したりと大忙しだった。(死体処理をしている教師や生徒達は死体を見て吐きそうになりトラウマになっている子達もいた。)

 

 そしてIS学園の司令室では専用機持ちと千冬達が集まっていた。

 

「本当なのかよラウラ!セシリアが攫われたって!」

 

「あぁ、間違いない。この目でちゃんと確認した」

 

「千冬姉!アイツらを見つけてセシリアを助けないと!」

 

 一夏は千冬にそう言うが。

 

「どこを探すと言うんだ?」

 

 一夏を嫌っている教師、ラーシャ・ゴールドが睨みつけながらそう言った。

 

「オルコットさんがどこに攫われたのか知っていると言うなら教えて欲しいものだ。ねぇ、千冬様」

 

 ラーシャは、数少ない千冬信者なのかそれとも今の千冬は利用しやすいからなのか千冬のことを様付けで呼んだ。一夏はラーシャの言う通りあの海賊がどこに行ったのか分からない。セシリアを助けに行くとしても行き先や本拠地が分からないと動きようがなかった。

 

 ラーシャは見下すような目で一夏を見ていると。

 

「織斑先生」

 

「なんだ更織?」

 

「キャプテン・ユニコーンと取引してみるのはどうでしょうか?」

 

「春八と?」

 

「はい。彼、あの船を見た時『ブラックパール号』って言ってました。彼も海賊ですからもしかしたらあの船を知っていたのかもしれません。取引して案内させてみるのはどうでしょうか?」

 

 楯無が一夏を援護するようにそう言った。

 

「もしかしたらハルなら本拠地を知ってるかもしれない!千冬姉!ハルならきっとセシリアを助けて「織斑」」

 

 一夏の言葉を千冬が遮った。

 

「春八は今日、女性権利団体に引き渡す予定だ。そんな勝手なことは出来ない。それに春八は本拠地を知らないだろう」

 

「なんでだよ千冬姉!」

 

「昨夜、襲撃して来たあの海賊は春八を置いて行った。つまりあの海賊と春八は仲間じゃないはずだ」

 

 千冬は一夏にそう言うと。

 

「山田君。海上自衛隊に連絡して彼らの捜索を依頼してくれ」

 

 千冬はそう言うと。

 

「無駄だと思いますよ織斑先生」

 

 楯無がそう言った。

 

「なぜだ?」

 

「おそらくですけどもうあの海賊はこの世界には存在してないと思います」

 

「?何が言いたい?」

 

「私の予想が正しければあの海賊はユニコーンとは仲間じゃなくても同業者である可能性が高いと思います。セシリアちゃんを救うにはどうしてもユニコーンの力が必要不可欠なんです」

 

「・・・・・何を言ってるんだ楯無?とにかく奴らがとりそうな航路をこちらでも探し出して」

 

 ドンッ!!

 

 一夏は机を叩きつけ千冬を睨みつけた。

 

「そんな悠長なことでセシリアを助けられるわけないだろ!!」

 

「落ち着け一夏。確かに春八とあの海賊は同業者だ。春八なら本拠地を知ってるかもしれないが奴は女性権利団体に引き渡すことが決まっているんだ」

 

 千冬がそう言って一夏の耳元で小声で。

 

「それに今、避けるべきは軽率な行動だ。途中で春八が裏切ったらどうする?お前1人がオルコットの身を案じていると思うな」

 

 千冬がそう言うと。

 

「専用機持ちは全員待機だ。出番が来るまで身を休めておけ」

 

 千冬がそう言うと一夏達は司令室から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一夏とリン、シャルロット、ラウラ、楯無は中庭のベンチに集まっていた。箒は千冬の指示通り部屋に戻っていた。

 

「くそッ!」

 

ガンッ!

 

 リンは中庭にある自販機の隣のゴミ箱を蹴り飛ばした。

 

「リン。ちゃんと片付けとけよ」

 

「分かってるわよ!」

 

 一夏は自販機からジュースを買うとどうするべきか考えていた。

 

「でもどうするの一夏?セシリアはどこに攫われたのか分からないし助けようがないよ」

 

 シャルロットはそう言うと。

 

「楯無さん」

 

「なに、一夏君?」

 

「本当にハルなら助けられるんですか?」

 

「100%ではないけど織斑先生がやってる無駄な捜査より可能性が高いわよ」

 

 楯無がそう言うと一夏達はある場所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シャワーを浴びていたユニコーンは上半身裸のままシャワールームから出てきた。バスタオルで頭を拭いていると。

 

「ハル!!」

 

 一夏達が入って来た。

 

「ノックぐらいしろよ」

 

 ユニコーンはそう言った。リンとシャルロットはユニコーンの姿を見て少し顔を赤くするが緊急事態のため無視した。

 

「ハル、お前あの船をブラックパール号って言ったんだよな?あの船を知ってるのか?」

 

「・・・・・・噂は知ってる」

 

「本拠地はどこだ?」

 

「本拠地?聞いてどうするんだよ?お前らじゃアイツらの本拠地に向かうなんて絶対不可能だぞ」

 

 ユニコーンは呆れた顔をした。

 

「キャプテン・シリウスシンボリとその仲間達はエリアG-11、死の世界『ダ・マウンテン・バン』って言う世界にある『イスラマン』っていう島だ。奴らはそこを本拠地にしている。次元海軍の精鋭ですら簡単に足を踏み入れられない危険な島。あの世界に入れるのは航路を知っているものだけだ」

 

 ユニコーンがそう言うと。一夏達の目は点になった。それもそのはず、一夏達からすればユニコーンの言っている言葉はイカれた障害者の言葉だったからだ。

 

「と、とにかくあの海賊はそこを本拠地にしてるんだな?どこにある?どうやって行くんだ!?」

 

「だからお前らじゃ無理だって言ってんだろ。バカなのか?それになんでそんなこと聞くんだ?」

 

「お前が海賊だからだ」

 

「一夏達も海賊になりたいのか?」

 

「な訳あるか!!セシリアが拐われたんだ!」

 

「ほー。好きな女ができてたのか。そりゃー弟として嬉しいねー。だが好きな女を助けるために勇ましく『イスラマン』に乗り込んでその女を落としたいならお前1人でやれ俺にはなんの関係もない。ま、その前にたどり着くことすら不可能だけどな」

 

 ユニコーンはそう言ってるフード付きの服を着た。

 

「ハル!」

 

 一夏はユニコーンに殴りかかろうとした。だが。

 

「待って一夏。僕に任せて」

 

「シャル」

 

「春八君」

 

「キャプテン・ユニコーンだ」

 

「・・・キャプテン・ユニコーン。僕達と取引をしない?」

 

「取引だ?」

 

「僕達が君を安全に逃してあげる。その代わり君は僕達を本拠地まで連れて行くっていう取引なんだけど」

 

「あいにくその気になればいつでも脱出できる。気遣い無用だ」

 

「・・・・・僕が父に頼んで君にお金を払うように交渉してみるよ。君の望む金額は無理でもそれでも貰えるだけマシ程度の金額なら払えると思う」

 

「なんだ?お前の家金持ちなの?」

 

「・・・・・僕の家はデュノア社って言う大きな会社なんだ。僕は愛人の娘だけどセシリアを助けると言うことならデュノア社もいい意味での広告になると思うから君にお金を払ってくれると思う」 

 

 シャルロットは辛そうな顔でそう言うと。

 

「待て、デュノア社?」

 

 突然ユニコーンが反応した。

 

「・・・・・お前名前なんて言うんだ?」

 

「?シャルロット・デュノア」

 

「・・・・シャルロット・・・・・・デュノア?御袋さんの名前はなんだ?」

 

 ユニコーンはシャルロットにそう聞き一夏達は首を傾げた。

 

「マリー・デュノア「違う!前の母親の名前だ!」お母さんの名前?『ローズ・ダブラ』それがお母さんの名前だけど」

 

 シャルロットがそう言うとユニコーンは目を見開いた。

 

「・・・・なるほどシリウスの奴間違えたんだな」

 

 ユニコーンがそう呟くと。

 

「一夏、そしてデュノア君。気が変わった、まずお前達は俺をこの部屋から逃す。その代わりお前達を一夏は愛する女の下にデュノア君達は大切な友達の下に・・・ブラックパール号に連れてってやる」

 

 突然ユニコーンがそう言うと一夏達は驚愕した。関係ないって言っていたユニコーンが突然心変わりしたのだからだ。

 

「本当なの?」

 

 楯無がそう聞くと。

 

「この命を賭けよう。例え俺が死んだとしても亡霊になってでもブラックパール号に案内してやる取引成立か?」

 

 ユニコーンはそう言って右手を出すと。

 

「いいぜ。取引成立だ」

 

 一夏が代表してユニコーンと握手した。

 

「それなら私は女性権利団体とあなたの船を見張っている先生達をなんとかするわ」

 

 楯無がそう言って先に出た。ユニコーンはフードを深く被り部屋を出ると近くに置いてあったユニコーンの装備を回収し始めた。

 

「急げハル!千冬姉達が来るかもしれない!」

 

「待て!俺の全財産が!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ユニコーンの船に乗るのは一夏とシャルロット、リンとラウラだった。ユニコーンは楯無に誘導してもらい船がある場所に向かっていた。そしてユニコーンは船を見つけた。

 

「まさかISの格納庫にあるとは・・・・仕方ないけどここにドックとか無かったのか?」

 

 ユニコーンが壁際に隠れてそう言うと。

 

「なぁ、ハル」

 

「一夏。俺の船に乗るんだったらハルって呼び方はやめろ。キャプテン・ユニコーンって呼べ。それが嫌ならせめてユニコーンって呼んでくれ。お前らもだぞ」

 

「・・・・ユニコーン。これでいいか?」

 

「やればできるじゃん」

 

「で、ユニコーン君。まさかとは思うけどあんな小さな船でセシリアを助けに行くつもり?」

 

 シャルロットが不安そうにそう言うと。

 

「な訳あるか。とりあえずまずは俺の船を取り戻す。話はその後だ」

 

 ユニコーンがそう言うと。船の近くに楯無が現れるとユニコーンが脱走したと言ったのか見張りをしていた教師達は慌てて格納庫から出て行った。楯無はユニコーンのいる方向にウィンクし教師達を追いかけるように格納庫から出て行った。

 

「よし、皆急げ」

 

 ユニコーンはそう言って走り出した。

 

「チッ!食料や酒が無くなってる。うわっ!俺が盗んでいたお宝も無くなってやがる。最悪だ」

 

 ユニコーンは肩を落とした。

 

「そんなこと言ってる場合!?早くしないと先生達が戻ってくるわよ!」

 

 リンはそう言うと一夏達は船を押そうとした。

 

「何してんの?」

 

 ユニコーンは船に乗って首を傾げると

 

「何って船を海に出さないと動かせないでしょ?」

 

「大丈夫だ!船をわざわざ海に戻す必要はない」

 

「な、何を言ってるんだ!ならどうやって船を動かすつもりだ!」

 

「いいから全員乗れ!俺を信じろ!」

 

 ユニコーンがそう言うと一夏達は疑心暗鬼しながらも言われた通りに船に乗った。

 

「行くぜ。お前達をブラックパール号に案内してやる」

 

 ユニコーンがそう言うと舵輪の近くにあった装置をいじり始めた。装置が起動すると。

 

「一夏!そこにあるロープを思いっきり引っ張れ!」

 

「え?あ、あぁ!」

 

 一夏はロープを引っ張り帆を張ると船は宙に浮かび始めた。

 

「なっ!?」

 

「ウソっ!」

 

「こんなことってあるのか?」

 

「は、船が浮いてる!?」

 

 一夏達は驚愕し目を見開いた。

 

「おい銀髪!」

 

「わ、私か!?」

 

「確かお前えげつない武器持ってたよな!?それで壁を破壊しろ!急げ!」

 

「わ、分かった!」

 

 ラウラは急いでシュヴァルツア・レーゲンを装着しレールガンを船首方向の壁に向けた。

 

「撃て!!」

 

 ユニコーンがそう言うとラウラはレールガンを発射し壁を破壊した。

 

ドゴーン!!

 

 警報が鳴るがユニコーンは気にせず壁の穴から出ると爆発音に驚いたのか見える範囲の人はこちらを視認していた。

 

「シャルロット!リン!急いでISを装着しろ追手を追い払うんだ。銀髪はそのまま!一夏そのロープをそこに縛れ!」

 

 ユニコーンはそう言って機械をいじりながら操舵を始めた。そして予想通り後ろから教師部隊がユニコーン達を追って来た。

 

「弾幕を張れ!」

 

 ユニコーンがそう言うとシャルロット達は申し訳なさそうな顔で弾幕を張った。

 

「おいお前ら!最後に聞いておくぞ。お前らはそのセシリアって女を助けるためならどこまでできる?」

 

「守るためならこの命も賭けるぞ」

 

「僕達もだよ」

 

「そうか。そりゃよかった」

 

 ユニコーンがそう言うと。

 

「一夏!!」

 

 紅椿を装着した箒がユニコーン達の前に現れた。

 

「何をしてるだお前達は!?何故、賊の脱走に手助けしてるんだ!?」

 

「箒!」

 

「無視しろ一夏!協力しねーならただの敵だ!」

 

 ユニコーンがそう言うと。

 

「行くぞチャージ完了!ワームホールを開くぞ!」

 

「ワームホール?」

 

 ユニコーンの言葉に首を傾げた。その時だった。

 

バウンッ!!

 

 突如、箒の後ろに大きな光が出現した。

 

「な、なんだあれは?」

 

 後ろのワームホールを見た箒は驚愕し一夏達も目を丸くした。ユニコーンはそのままワームホールに突っ込むとそのままワームホールは閉じてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてそれを映像で見ていた千冬達も驚愕していた。

 

「何だったんだ、今の光わ?・・・・春八。お前は一体何者になってしまったんだ?」

 

 千冬はそう呟き映像を見続けるのだっ

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