(旧)インフィニット・ストラトス パイレーツ・オブ・ディメイション   作:ナイトメア・ゼロ

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10話

 船を奪いワームホールで次元海に逃げることに成功したユニコーンは甲板で作業をしていた。

 

「・・・・ねぇ、ユニコーン君」

 

 ユニコーンが作業をしている時に話しかけて来たのはシャルロットだった。

 

「どうしたシャルロット?」

 

「・・・・君とあの人はどう言う関係なの?」

 

「ハァ?」

 

「あの時、君は・・・・デュノア社で反応してた。君が僕達に協力してくれるのは僕がデュノア社の関係者だから取引してくれたんだよね?教えて。君は何者なの?・・・・・お父さんとどういう関係なの?」

 

 シャルロットは警戒するようにユニコーンを睨んだ。

 

「別に俺はシャルロットの親父とは何の関係もない。むしろ関係あるのはお前の母親だ」

 

「?お母さんと?」

 

「そうだ。自分で言っただろ。お前はローズ・ダブラの娘だって」

 

「お母さんを知ってるの!?」

 

 シャルロットは目を見開いてそう聞くが。

 

「いや、1ミリも知らねぇ」

 

 と、ユニコーンは答えた。

 

「どういうこと?」

 

 シャルロットはユニコーンのことが理解できないのか作業を終えて舵輪を持ったユニコーンの後ろについて行き質問した。

 

「お母さんを知らないならなんでお母さんを知ってるような口ぶりだったの!?」

 

「・・・・名前だけは聞いてたんだよ」

 

「?名前だけ?」

 

 シャルロットは首を傾げた。

 

「率直に言えばお前の母親、ローズ・ダブラはお前の実の母親じゃない」

 

「何を言ってるの?そんなわけないでしょ!」

 

「信じられないのも無理はない。だって口止めされてたらしいからな。アイツがお前は海賊の娘だってことは黙っているよう頼んでいたことも俺は知っている」

 

「・・・・・えっ?ちょ、ちょっと待って!!今なんて言ったの?」

 

「ん?お前は海賊の娘だってことか?」

 

「ぼ、僕が・・・・海賊の娘?そ、そんなデタラメ言わないでよ!!」

 

 シャルロットはそう言ってリヴァイブを装着しショットガンをユニコーンに向けた。

 

「そいつをしまえ」

 

 ユニコーンは呆れたようにそう言った。

 

「僕のお母さんは海賊なんかじゃない!僕とお母さんはちゃんと血の繋がった親子だったんだ!!」

 

「だからローズさんは育ての母親だ。お前の本当の母親の名前は『シーバード』。俺に海賊のイロハを教えてくれたウマ娘族の1人だ」

 

「シーバード?ウマ娘族?」

 

「そうだ。『海鳥のシーバード』。彼女は昔、ローズさんと友達だったらしい。子供を孕んで子供を産んで最初は海賊仲間と一緒に船で育ててたらしいけどいくらウマ娘の血を受け継いだ赤ん坊でも海賊の航海に着いていく体力はなかった。シーバードは自分の子供にシャルロットと名をつけてローズさんの下に向かい子供を託し自分のことを伏せてもらったらしいぜ」

 

「・・・・・・」

 

「彼女は俺が知ってる最高の海賊の1人だ。シャルロット、お前はそんな海賊の血を受け継いでるんだぜ。俺からしたら羨ましすぎるぞ」

 

「ウマ娘族はなんなの?」

 

「ウマ娘族は馬が人化した種族でな、陸上では敵無しと呼ばれるほどの強力な種族だ。強靱な脚力とスタミナで、全力で走るウマ娘に追いつける者はどの種族でもそうそういない。あとは・・・・ウマ娘族は女性しかいないことも特徴だ」

 

 ユニコーンはシャルロットにそう教えた。

 

「・・・・分からない。じゃーそのシーバードさんが僕の本当のお母さんならなんで・・・・・なんで僕を助けてくれないのさ!!僕はお母さんが死んでからずっと辛かったんだ!!お母さんはあの人の愛人で本妻の人から殴られた。僕をISの実験動物にした!僕をデュノア社の広告塔にした上スパイのようなこともさせて来た!!でも、シーバードさんは助けに来てくれなかったんだ!!」

 

「・・・・・・・」

 

「ユニコーン君の話が本当だったとしても僕は・・・・・・そんな人を僕のお母さんだって思いたくないよ!!」

 

「!!」

 

ガララっ!!

 

「!?」

 

 ユニコーンは舵を回し帆をシャルロットにぶつけた。突然のことにシャルロットは驚愕しショットガンを落とした。シャルロットのリヴァイブは解除され帆にしがみついていると。

 

「どうせ捕まってることしか出来ないんだからよく聞けよ」

 

 ユニコーンはそう言ってショットガンを拾い片手で持ち銃口をシャルロットに向けた。

 

「海賊に必要なのは自分に何ができて自分は何ができないのか理解することだ」

 

 ユニコーンはそう言って舵を持った。

 

「お前の母さんは最高の母親で海賊だった。ローズさんもお前を育てる為に愛してもないデュノア社の社長に寄生して金をむしり取りシーバードも略奪品の自分への取り分の8割をシャルロット、お前の養育費として渡していた。お前はそんな海賊の娘だってことを認めることができるのか、できないのかだ」

 

 シャルロットはユニコーンを睨みつけた。

 

「俺はいつでもお前を海に捨てることができる。だけど俺はそれをしない。俺はシーバードに育てられ俺に力をくれた恩がある。形はどうであれ俺はシーバードの娘であるお前にその恩を返す義務がある。だから大抵のわがままや無茶振りは聞いてやる。お前を脅かす者から守ってもやる。だが今、この船の船長は俺だ。」

 

 ユニコーンがそう言ってると中で物資の確認と掃除をしていた一夏達が甲板に上がって来た。

 

「ハル!食料品とか色々確認して来た・・・・・シャル!!お前!何してるんだ!!」

 

 一夏は目を丸くしていると。

 

「落ち着け一夏!大丈夫だ海に落としはしねぇよ」

 

 ユニコーンはそう言って舵を回してシャルロットを甲板に落とすとショットガンを向けた。

 

「今、お前にできるのは海賊の俺の命令に従えるかどうかだ」

 

 ユニコーンはそう言って引き金から指を離しひっくり返してシャルロットにショットガンを返した。シャルロットは不服そうな顔をしていると。

 

「シャル何かあったのか」

 

と、一夏達に心配された。

 

「大丈夫。なんでもないよ」

 

「・・・・ところで義弟よ。私達は今、どこに向かっているのだ?」

 

 ラウラの言葉ユニコーンは驚愕した。

 

「ちょっと待て!義弟?なんで俺がお前の義弟なんだよ銀髪?」

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。一夏は私の嫁だ」

 

「・・・・マジ?結婚してたの?」

 

「違うわよ。間違えた日本知識を教えられて気に入った男を自分の嫁にするって思い込んでるのよ」

 

「でも惚れてるのか?」

 

「・・・・・惚れてはいるみたいよ」

 

「・・・・・これからは、ラウラ義姉さんって呼んでもいいか?」

 

「許そう」

 

「なんでだよ!」

 

 ユニコーンとラウラのやり取りに一夏はツッコミを入れた。

 

「そ、そうだよ!ラウラは一夏のお嫁さんじゃないよ!」

 

 シャルロットも急いで訂正し始めた。

 

「・・・・・・はーん。ハーレムか。これは羨ましいね」

 

 ユニコーンはそう言ってニヤニヤと笑い始めた。

 

「ところで義弟よ。次はどこに向かうんだ?」

 

「次に向かうのはエリアE-8、『シーパラダイス』って言う世界だ」

 

「そこで仲間を集めるの?」

 

「そうだぜリン」

 

「今度はどんな世界なんだ?」

 

 一夏はユニコーンに質問すると。

 

「シーパラダイス。通称、『海賊王国』。自由の世界だ」

 

「海賊・・・・・王国」

 

「そのワームホール(島)に着くまで3日は掛かる。だが時間がない。1日早く繰り上げて2日で着くようにしてやる」

 

 ユニコーンはそう言ってコンパスを取り出した。

 

「後ついでに一夏。俺はキャプテン・ユニコーンだ」

 

「今更かよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2日後ユニコーン達は新たなワームホール(島)を見つけた。一夏達はこの二日間ユニコーンに最低限の船の上での仕事を叩き込まれたのだがユニコーンの指導は意外とスパルタだった。一夏達ヘロヘロの状態だった。

 

「お前ら何へばってるんだ?もうすぐ着くぞ」

 

 甲板の上で座っている一夏達にそう言うと。

 

「もう少し休ませてくれ。マジでしんどい」

 

 一夏がそう言うと。

 

「だらしねーな。ラウラ義姉さんを見ろよ。全然へばってねーぞ」

 

 ユニコーンはそう言ってると。

 

「さぁ、入るぞ」

 

 そう言ってユニコーンはワームホール(島)に入った。

 

「ここがシーパラダイス?」

 

「見た感じはこの前の世界と変わりなさそうだけど」

 

 シャルロットと一夏はそう言うと。

 

「油断するなよ。ここはいろんな海賊が集まってるんだ。この世界は言わば無法地帯ならぬ無法世界。いつ同業者が襲ってくるか分からないぜ」

 

 ユニコーンがそう言うと。

 

「え?襲って来るの?」

 

と、一夏は顔を青くした。

 

「あぁ、因みに次元海でも襲われることあるからな」

 

「・・・・もしかして私達わりとヤバかった?」

 

 リン達も顔を真っ青にするがユニコーンは無視して近くの島の港に向かった。港に着くとそこにはたくさんの海賊船が入港していた。ユニコーンも沖に錨を落として錨泊すると一夏とシャルロットを連れて海賊の港の一つ『グラン』に上陸した。

 

「グランの町。ここはいいとこだ」

 

 ユニコーンは堂々と街を歩いているが一夏とシャルロットはこの町を見て引いていた。周りの奴らは全員海賊なのか喧嘩ばかりしておりピストルの音が鳴り響き酒をまるでシャワーを浴びるように飲むなど一夏達からしたらダメでクズな大人しか見当たらなかった。

 

「この甘く芳しい香りと活気に満ちたこの町。この町を知らない人生ほど悲しいことなんて分からないお分かり?」

 

 ユニコーンはテンションが上がってるのか喧嘩をしている男達から杖を奪い取り一夏達を見た。

 

「どう思うお前ら」

 

「強烈」

 

「個性的な町だね」

 

 一夏達は引いた顔でそう言うと。

 

「覚えとけ。ここは海賊達の天国だ。男だろうと女だろうと海賊ならどんな海賊でも優しく迎え入れてくれる。これがありとあらゆる世界にあれば俺達の故郷のような寂しい人間はいなくなる」

 

 ユニコーンはそう言って前を見ると赤いドレスを着た女性がユニコーンの下に来た。

 

「エルザ!!久しぶり!!」

 

バシッ!!

 

「ハル!?」

 

「・・・身に覚えがない」

 

 すると今度は水色のドレスを着た女性が現れた。

 

「ジゼル!」

 

「あの女何?」

 

「へ?」

 

バシッ!!

 

 一夏達は理解したのかユニコーンをゴミを見るような目で見た。

 

「・・・・・これも身に覚えがない」

 

「最低だね」

 

「馬に蹴られて死ねばいい」

 

「一夏、人のこと言えないって理解してる?」

 

「何でだよ?」

 

 一夏の答えにシャルロットはため息をついた。ユニコーン達はしばらく歩き続けた。

 

「なぁ、ハル」

 

「ユニコーン!」

 

「ユニコーン。さっきから誰を探してるんだよ」

 

「俺の相棒」

 

「相棒?仲間がいたの?」

 

「あぁ。昔、一緒に仕事したことがあるんだ。何かとウマがあってよたまに一緒に仕事するんだけど・・・・あ、いたいた」

 

 ユニコーンはそう言って酒場に入るとそこには酔い潰れたのか机に突っ伏している女の子がいた。しかしその女の子は普通ではなかった。その子は頭にウマ耳が生えており腰にはウマの尻尾が生えていたのだ。

 

「もしかしてこの子がウマ娘族?」

 

「そうだぜシャルロット。そしてこいつが俺の相棒だ」

 

 ユニコーンはそう言って店員からバケツを貰い水をぶっかけた。

 

バシャッ!

 

「・・・・・ッ!!何しやがる!!ぶっ殺されてーか!!!」

 

 ウマ娘はピストルを抜いて銃口を向けようとするが。

 

「相棒に銃口向けようとすんじゃねーよ。ウオッカ!」

 

 ユニコーンがウオッカと呼ばれるウマ娘の右手を掴んだ。

 

「!?マジか!?夢じゃねーよな!?ユニコーンじゃねーか!!」

 

「久しぶりだなウオッカ」

 

 ユニコーンとウオッカは拳を合わせ。

 

ギィン!!

 

 ウオッカは剣を抜きユニコーンの首を切ろうとした。ユニコーンは分かっていたのか左腰の剣を抜いてガードした。

 

「寝ている奴を起こすなよ。災いが起きるぜ」

 

「だったらこれで帳消しだ。起こした奴は寝ていた奴に酒を奢る。そして寝ていた奴は飲みながら新しい獲物を奪う計画を聞く。どうだ?」

 

「気に入ったぜそれ」

 

 ウオッカとユニコーンは剣をしまうとユニコーンは酒を取りに行った。そしてそれを見ていた一夏達はヒヤヒヤした顔で見ていたのだった。

 

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