(旧)インフィニット・ストラトス パイレーツ・オブ・ディメイション 作:ナイトメア・ゼロ
□月○日
俺の名前は織斑 一夏。『一角海賊団』船長、織斑 春八・・・・・キャプテン・ユニコーンって言わなかったら怒るからとりあえずユニコーンって呼ぶことにしよう。とにかく俺は双子の弟であるユニコーンの船に乗せてもらい次元海を旅している。目的は『シリウス海賊団』の船長、キャプテン・シリウスシンボリに連れ去られた俺の仲間、セシリアを救出しに行くことだ。ハル・・・じゃなくてユニコーンは「なるべく最短距離でプラックパール号を追う」って言ってたけどそれでも時間がかかるらしい。落ち着かない俺は今日から航海日誌を書いて気を紛らす事にした。別に毎日書く必要もないしその日に何が起きたのかを記録にのこすような感じで俺は書く事にした。一緒に来たシャルにリン、ラウラもセシリアを心配して1日でも早く追いつくことを祈っていた。それにしても箒はらしくないと思った。いくらアイツがユニコーンのことが嫌いだからってユニコーンについて行くことを拒否するだけならいいけどセシリアの救出を邪魔するとは思っていなかった。結果的には邪魔にならなかったけどもしアイツが邪魔になっていたら俺達はセシリアを助けに行く以前にこの不思議な海にすら入ることができなかったのかもしれない。帰ったら何であんなことをしたのか聞いてみよう。
楯無さんは大丈夫だろうか?女性権利団体からユニコーンを逃してセシリアの救出の手助けをしてくれたけど奴等が彼女に何をしているのか俺には分からない。早くセシリアを助けて楯無さんにお礼を言おう。・・・・・・待っていてくれセシリア。絶対に助けに行くから。
□月☆日
初めて日誌を書いた日の翌日。早速、俺達の前にとんでもない事件が起きた。シーパラダイスから出港した俺達は早速、海賊に襲われた。突然、見張りのウマ娘から敵襲の鐘を鳴らされハル・・・・ユニコーンの指示のもと戦闘態勢に入った。俺達はユニコーンに下の船倉に送られて「ここに隠れてろ」と言われた。戦闘が始まったのか大砲の音やピストルの音そして怒号が聞こえた。俺達はユニコーンが心配になりユニコーンを助けるために船倉から上がり下からハッチを開けてデッキを見た。
そこには俺たちの知らない世界があった。ウマ娘族と殺し合いをしている別の種族。彼らは何の種族かは分からないけど体は屈強な男だった。ユニコーンはこんな奴らと戦ってるのかと思って俺は弟を助けるためにデッキに出ようとしたけど出られなかった。シャルもリンも守るって言っていた俺も目の前の世界に震えていた。この時俺は初めて理解した。俺達は安全な鎧を着て安全なところから戦いごっこをしていただけだったことを。
数分後、戦闘は終わった。敵の海賊は武器を捨て両手を上げていた。俺達はデッキに出るとそこには敵の船の上で船長と思われる中年の男の首を持ったユニコーンが勝鬨を上げていた。戦意を失った彼らは船にある金品と酒、水、食料を奪うと敵を全員縛りつけたまま敵の船の上に座らせるとそのまま大砲で敵船を破壊して敵の命を奪った。
俺は「何故無抵抗の人達を殺した」とユニコーンに怒りを覚えたがユニコーンは「海賊である以上『海で生き、海で死ぬ』覚悟が必要になる。この覚悟がない奴は海賊を名乗ることは恥になるんだ。だからあの敵も殺される覚悟はあったはずだぜ」と、言っていた。
□月€日
襲撃戦から2日。今日も穏やかな天気だった。ユニコーンはスズカさんの隣で壊れたコンパスを見ながら航路を指示していた。俺とリン、ラウラは甲板に上がりソーフを使って掃除を手伝っていた。料理ができるシャルはクリークさんに調理チームの仕事を手伝って欲しいと言われてたからそこで仕事をしていた。あの時の襲撃が嘘のように平和だった。だがその時間もすぐに終わった。今度は突然嵐が船を襲った。スズカさんが指示を出しながら走り回り俺達もロープを引っ張ったりして仕事を手伝っていたけど入ってくる海に流されて何度も甲板の上を転がった。スカーレットさんに立たされて「流されるくらいなら船内で大人しくしときなさい!」って言われた。ラウラは元々軍人だったからなんとか踏ん張っていた。リンは俺と同じようによく流されてスカーレットさんに怒鳴られていたけど元々勝気な性格だったからスカーレットさんとは仕事をしながら口喧嘩をしていた。ユニコーンはコンパスを見ながら舵を握っていたけどアイツは何であんな壊れたコンパスを頼っていたのか分からなかった。俺はこの忙しい中仕事をしながら弟の相棒であるウオッカさんに話を聞いたところアイツが探しているのはあくまでブラックパール号であって別に北を探しているわけではないと言うことらしい。なんとか嵐が過ぎ去りユニコーン達は少し疲れを見せていたがそれでもまだまだ体力が残っているようだった。対して俺達はヘトヘトで思わず甲板に寝転がってしまうほど疲れ切っていた。調理チームのクリークさんと仕事を手伝っているシャルがおにぎりを持って来てくれたけど正直言って口に入れる体力も残っていなかった。俺は空を見ると空には虹がかかっていた。だけどその虹は普通の虹じゃなく丸かった。ユニコーンはその虹を見せた『丸虹』と呼んでいてたまに見れる自然現象らしい。俺はあの時、あの美しい虹に目を奪われていた。
□月♪日
今日は鯨の群れを見た。ウオッカさんが「鯨の群れがいるぞ」って言って俺達はその方角を見るとそこには俺達の世界にいる鯨よりも何倍もでかい鯨を見た。まじめな性格のスカーレットさんはウオッカさんに仕事しろと言い鯨を見るぐらいいいだろと言い返していた。
ユニコーンは「アイランドホエールか」と言っていた。アイランドホエールはこの次元海ではそんなに珍しくない鯨のようだった。それでも俺たちのいた世界の鯨と比べたら何倍もでかいから俺たちにとっては珍しいものを見た気分だった。
□月△日
今日の昼にタイキさんからバーベキューパーティーを提案された。調理チームとスカーレットさん、そしてフラッシュさんからはそんなことをしたら航海の予定をやり直さなきゃいけないからダメと言っていたけどウオッカさんやタイキさんはシリウス海賊団と戦うんだから士気を上げる必要があると言ってバーベキューパーティーをやるべきと言っていた。カフェさんはどっちに付くと聞かれていたがカフェさんはコーヒーさえあればどうでもいいらしく愛銃の手入れを続けていた。
結局決定権はユニコーンに引き渡されたがユニコーンは士気を上げるという名目でバーベキューパーティーを許可した。タイキさんが焼いた肉は美味かった。シャル達も美味しそうに食べていたけどスカーレットさんやフラッシュさん、調理チームは頭痛そうな顔をしていたけど最後は笑顔だった。
□月◎日
事件は唐突に起きた。この事件にはユニコーンも剣を抜いていたが恐怖のあまり目の前の敵から後ずさっていた。その敵の正体は調理チームのスーパークリークだった。
どうやらスーパークリークは他人を甘やかすのが大好きで特に子供とかが甘えてくるとクリークさんはかなり喜ぶらしい。だけど海賊になってからは甘えてくれる人がいなくなりこうして時々暴走することがあるようだ。すでにラウラとリン、シャル、何人かのウマ娘が犠牲となり次のターゲットは俺とユニコーンに絞られていた。クリークさんの両手には幼稚園児のスモッグと黄色い帽子、黄色いバッグがありどれも俺達用にカスタマイズされていた。おしゃぶりとか見た時は一瞬思考が飛んだ。着せられているウマ娘(特にスカーレットさんとウオッカさん)は抵抗しているユニコーンを道連れにしたいのか、どこから持ってきたのかウマ娘確保用虫取網を持っていた。
(ちなみにこの虫取網はマジでウマ娘用だったみたいだから俺達、人間の腕力じゃあの網を破って脱出は不可能だった)
俺達は抵抗した。逃げて逃げて逃げまくりクリーク側についたウマ娘達の反乱を掻い潜って逃げた。
だが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(ここから先は濡れた跡があり文字が滲んで読めなかった)
□月●日
遂に俺達はシリウス海賊団が拠点にしている世界のワームホールを見つけた。ユニコーンは本来到着まで3週間かかるところをユニコーンは難しい航路を辿って約1週間で着くようにしてくれたらしいすでにこの世界にはシリウス海賊団が入っているらしい。ユニコーンはなんの迷いもなく死の世界に入った。
待ってろセシリア。必ず助けるからな。