(旧)インフィニット・ストラトス パイレーツ・オブ・ディメイション   作:ナイトメア・ゼロ

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18話

 何故かこの世界に来ていた次元海軍の海兵に救出された一夏達はガレオン船『ドンドレス号』に乗船するとそこには薄紫色の長髪と黒いドレスと左腰にレイピアと銀色のフリントロック銃を装備しているウマ娘がいた。

 

「ウマ娘」

 

 一夏達は目の前のウマ娘に警戒していると。

 

「はじめまして。わたくしは次元海軍メジロ艦隊所属ドントレス号の船長、『メジロマックイーン』中将と申します」

 

 メジロマックイーンと呼ばれるウマ娘は右手を差し出すと。

 

「お初にお目にかかりますわ。わたくしはセシリア・オルコット。そして後ろにいるのは右から順に鳳 鈴音さん、シャルロット・デュノアさん、織斑 一夏さん、そして織斑 春八さんですわ」

 

 セシリアが代表して握手した。

 

「これは驚きましたわ。あの織斑 春八に双子のご兄弟がいらしたのですね」

 

「キャプテン・ユニコーンだ。キャプテン・ユニコーンって呼べ」

 

 手錠をかけられているユニコーンはそう言うと。

 

「それは失礼致しましたわ。キャプテン・ユニコーン」

 

「?あの、2人は知り合いなのか?」

 

 一夏はマックイーンにそう聞くと。

 

「いえ、初対面ですわ。ですが色々と噂は聞いていましたの。あのシリウスシンボリの弟子になった海賊だと」

 

「既に捨てられてるから弟子でもなんでもないけどな」

 

 ユニコーンはそう言うと。

 

「それであなた方は何故こんな何もない世界で遭難してましたの?」

 

 マックイーンがそう質問するが。

 

「そうだ!マックイーンさん!頼みがあるんです!」

 

 一夏がそう言うと。

 

「?安心してくださいまし。ユニコーンは無理ですがあなた方はちゃんと元いた世界にお送りいたしますわ」

 

「違う!」

 

「私達の友達が海賊に捕まってるんだ!助けるのに協力してほしい!」

 

 ラウラの言葉にマックイーンは目を鋭くした。

 

「なんですって!?どんな海賊に連れ去られましたの!?」

 

「シリウス海賊団だ!奴らがシャルロットを連れて行ったんだ!」

 

「シリウス海賊団!?」

 

 ラウラの言葉でマックイーンは目を丸くした。

 

「シリウス海賊団。厄介な海賊団に捕まってますわね」

 

 マックイーンはそう言って自分の顎に親指と人差し指を置いた。

 

「無理なのか!?」

 

「分かりませんわ。シリウスシンボリはわたくし達の上司であるシンボリルドルフ大将がずっと追っていた伝説の海賊。本拠地が分かったとしても援軍を呼ばなければなりません」

 

「援軍をゆうちょに待っていたらシャルロットさんが殺されてしまいますわ!!」

 

マックイーンの言葉にラウラとセシリアが詰め寄ると。

 

「あーらよっと!!」

 

どーん!

 

 突然マックイーン達の間にどこにあったのか巨大な刺身の舟盛りが置かれた。

 

「まずは腹ごしらえしようぜ。腹が減ってはなんとやらだ!!」

 

 そう言って現れたのは長い銀髪とヘッドフォンと帽子を合わせたような奇妙な帽子を被り赤い服を着たウマ娘が現れた。

 

「ど、どこから現れたの!?」

 

 リンは思わずそうつっこむと。

 

「ゴールドシップさん!?また勝手にわたくしの船に乗りましたわね!あなた何回密航すれば気が済みますの!?」

 

 そう言ってゴールドシップと呼ばれるウマ娘に怒った。

 

「いいじゃねーかよー。ゴルシちゃん退屈すぎて死にそうだったんだぜ!」

 

「あなたもメジロ艦隊を代表する1船の船長でしょ!訓練はどうしましたの!?」

 

「だってつまんねーもん!毎日ただ決められた航路を辿ってつまんねー訓練するだけなんてつまんねーもん!!」

 

「あなたね!それでも次元海軍の大佐ですの!?」

 

 2人がそうやって口喧嘩を始めた。一夏達はそんな光景を呆然と見ていると。

 

「誠悦ながらメジロマックイーン艦長」

 

 突然ユニコーンが刺身を食べながら話に割り込んだ。

 

「お、あんたが噂の織斑 春八ことキャプテン・ユニコーンか?噂じゃ懐に入って魔法を使って大魔王ゴロゴロンを暗殺した伝説の勇者か!?」

 

「うん、何言ってるのか全然分かんねーけどおもしれーなお前。海軍やめて海賊(ウチ)来るか?」

 

「そこ!スカウトしないでくださいまし!!」

 

「それよりもシリウスの件なんだけどあいつのブラックパール。船底に穴が空いていて水が入っていた。今のブラックパールは船底に穴が空いていても十分に早い。だけどそれでも普段のブラックパールと比べたらスピードはかなり遅くなっているはずだ」

 

 ユニコーンはそう言って刺身を食べながら交渉を始めていた。

 

「今から追いかければ十分に間に合うし俺はあいつらの本拠地に繋がる航路を知っている。それに今ここでシリウスを捕まえたらお前の名前は一気に広まるしメジロ家ももっと繁栄するぜ。皇帝シンボリルドルフですら捕まえられなかった海賊を捕まえるチャンスもう二度とと来ないと思うぜ」

 

 ユニコーンはマックイーンにそう言うと。

 

「・・・・・ねぇ、もしかしてハルのやつ」

 

「えぇ、間違いありませんわ。彼はシャルロットさんを助けるように誘導していますわ」

 

 リンとセシリアは小声でそう言うと。

 

「まさか天下のメジロマックイーン様が可哀想な一般人の願いも聞き取ることができないのかな?」

 

「あなたは海賊でしょ。・・・・しかし海賊に連れ去られた民間人を救出するのもわたくし達の仕事ですわね」

 

 マックイーンはそう言うと。

 

「軍曹!」

 

「ハッ!」

 

「キャプテン・ユニコーンを船長室まで案内してくださいまし」

 

「よろしいので!?」

 

「民間人を助けるためですわ。ですが案内が終われば牢屋の中で来世のことを考えておきなさい」

 

 マックイーンはそう言うとユニコーンを船長室まで連れて行った。一夏はシャルロットを助け出せる可能性が高まったことに喜んでいると。

 

「それじゃー全員帆を張れ全部だ!!」

 

「あなたが命令しないでくださいまし!!」

 

 と、マックイーンはゴールドシップにツッコミを入れるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方ブラックパール号では船底の牢にシャルロットと一角海賊団の船員達が捕まっていた。シリウス海賊団の雑用達は床をソーフで拭いたり穴が空いている所を応急修理したりしていた。

 

「・・・・・・ねぇ」

 

 シャルロットは雑用に話しかけるが雑用は無視して作業を続けた。すると。

 

「やってるわね」

 

 マルゼンスキーが入って来た。

 

「マルゼンスキーさん!」

 

「ちょっとシャルロットちゃんと話がしたいからここから離れてくれないかしら?」

 

「分かりました」

 

 マルゼンスキーはそう言って雑用を追い出しマルゼンスキーはシャルロットの牢屋の前に椅子を置いて座った。

 

「改めて見るとシャルロットちゃんって本当にシーバードちゃんにそっくりね」

 

「・・・・あなたは?」

 

「私はマルゼンスキー。ブラックパール号の操舵手をしているわ。よろしくね」

 

「・・・・・シャルロット・デュノアです」

 

「そんな怖い顔しないで。問題ナッシング。運が良ければあなたは殺されないから」

 

「(問題ナッシング?)どう言うことですか?」

 

「ここだけの話だけど野郎どもは呪いを解く気満々なんだけど私達は呪いを解く気なんてないのよ」

 

「へっ?」

 

 マルゼンスキーのまさかの言葉にシャルロットを驚愕し盗み聞きをしていたウオッカ達も思わずマルゼンスキーを見た。

 

「久しぶりにハル君を見たけどハル君の成長は予想以上だったわ。・・・・今はキャプテン・ユニコーンだったかしら?」

 

 マルゼンスキーがそう言うと。

 

「・・・・・彼は僕の本当のお母さんとも知り合いだったんですよね?彼は僕のお母さんとどう言う関係だったんですか?そもそも僕のお母さんはなんでこの船に乗っていないんですか?」

 

 シャルロットがそう聞いた。

 

「・・・・シーバードちゃんは今頃海の底に沈んでいるわ」

 

「!?仲間を殺したんですか!?」

 

「なんて奴らだ」

 

 シャルロットは目を見開きウオッカ達は嫌悪するように睨みつけた。

 

「シリウスちゃんはユニコーンの事を本気で育てていたわ。誰にも負けない一流の海賊に育てるために皆であの子を育てた。だけど私達はやり過ぎた。海賊の仕事を与え過ぎて手下達は不満を見せるようになっていつ暴走してもおかしくなかった」

 

 マルゼンスキーはそう言って背もたれにもたれかかり上を見た。

 

「シリウスちゃんは、最後の試験と同時にユニコーンを・・・・・ハル君を逃すためにハル君を捨てた。けど、シーバードちゃんはいくら逃すためとは言えそんな事を許せなかった。シーバードちゃんはユニコーンを捨てることに強く反対していたけどこれ以上ユニコーンを置いておく事も出来なかった。私達はメダルを盗みそのメダルの一枚をシーバードちゃんが持ってブラックパールから出て行った。メダルを誰に渡すのかは私達しか知らなかった」

 

「そのメダルの受取人が僕だった?」

 

「シーバードちゃんを見つけて捕まえたときにはもう遅かった。私達は誰が持っているか知ってたけど野郎どもは知らない。そして私達成長したあなたの顔を知らない。だからこの呪いを解く事は永遠に不可能だった。けど少なくとも私達はそれでもよかった」

 

「・・・・・」

 

 シャルロットはマルゼンスキーの話を黙って聞きウオッカ達も黙って聞いていた。

 

「今日で間違いなく呪いが解けてあなたは殺される。けど心配する必要はないわ。ハル君は間違いなくあの島から脱出する。そしてシャルロットちゃんを助けるために・・・・・私達に復讐するために私達の下に来る。私達は今日、キャプテン・ユニコーンに殺されるつもりよ」

 

「「「!?」」」

 

 その話を聞いたシャルロット達は驚愕した。

 

「ここで私達が勝ったらユニコーンはそれまでの存在だった。だけどユニコーンがシリウスちゃんを殺してシリウス海賊団に勝利したならもうあの子は立派な一流の海賊になったと証明される。もう私達も必要ない」

 

 マルゼンスキーがそう言うと椅子から立ち上がりその場を後にした。

 

「・・・・・・アイツは捨てられたんじゃなくて守られていたのか?」

 

 ウオッカがそう呟くと。

 

「ねぇ、これってハル君に・・・・・ユニコーンに伝えるべきじゃないの!?」

 

「その必要はないわシャルロット」

 

「へ?」

 

「これはあくまでシリウスシンボリとユニコーンの問題。仲間ではあるけど部外者である私達が突っ込んでいい話じゃないわ」

 

 スカーレットがシャルロットにそう伝えるとシャルロットは複雑そうな顔で俯くのだった。

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