(旧)インフィニット・ストラトス パイレーツ・オブ・ディメイション 作:ナイトメア・ゼロ
黒く淀み生物の骨や錆びついた文明の機器、この死の世界に訪れて沈んでいった船の残骸が海底のあちこちで沈んでいた。そしてその海底を歩く影があった。彼らはドントレスの錨の下に向かうと錨鎖を伝うように動くものもいれば泳いで船底を潜り船尾に向かう姿もあった。
一方何も知らないドントレス号では。
「織斑さん達の夜食を作って参りました」
「ご苦労」
マックイーンお抱えのシェフが料理を持って一夏達がいる船長室に入った。
「織斑さん。夜食を作ってきましたのでよかったら・・・・・・・織斑さん?」
シェフが中に入るとそこに一夏達の姿は無かった。見えたのは開いている窓だけだった。
「まさか!!」
シェフは窓の外を見るとカーテンがロープ代わりにされていた。
「嘘だろ!?」
シェフはそう言って甲板に出ようとするのだった。
一夏達はISを使って近くの岩場に隠れていた。
「で、どうする?」
一夏は、そう言ってセシリアを抱えながらどうするかを聞いた。そんな姿を見たラウラは冷たい目で一夏を睨みつけリンはニヤニヤと笑っていた。
「・・・・わたくしはブラックパールに向かいたいですわ。あそこにはわたくしのブルーティアーズがありますから」
「私もブラックパールに向かうわ。あそこにはハルの・・・・ユニコーンの仲間がいるから」
セシリアはブラックパールにあるブルーティアーズを、リンはブラックパールに捕まっているウオッカ達を助ける為にブラックパールに向かうと言った。
「じゃー俺とラウラでシャルを助けに行こう。多分既にハル・・・・ユニコーンも乗り込んでるはずだ」
「恐らくメジロマックイーン中将が待ち伏せしているはずだ。ISのシールドエネルギーを使って海に潜り潜水した状態で侵入しよう」
一夏とラウラがそう言うとセシリアはリンにしがみつきブラックパールに向かった。一夏とラウラも海に潜るとそのまま潜水したまま洞窟に向かった。
ゴールドシップは船首側でマックイーン達を望遠鏡で確認していた。
「ゴルシ大佐。敵に何か動きがありますか?」
そう言って来たのはマックイーンの副官の男性だった。
「おう!マックイーンの奴ならボートで海賊が出てくるのを待ってるぜー。ユニコーンが入って行くのも見えたしもしかしたらもうここにシリウス海賊団が来てるかもな」
(相変わらず頭おかしいウマ娘だな)
副官はそう言うがゴルシの発言は正しかった。すでにシリウス海賊団の手下が隠密で動きながらドントレスに潜入しアサシンのように海兵を殺していた。
「・・・・・・・」
そしてその微かな音をウマ娘族であるゴルシの耳には届いていた。
「おい」
「?なんですか大佐?」
副官は首を傾げると。
「3つ数える。3でしゃがんで剣を抜いて戦闘に入れ」
「?一体何を?」
「1、2、3!!」
ゴルシはそう言って背中にある錨の形をした大槍を振り回して後ろにいるシリウスの手下を3人海に吹き飛ばした。
「「「ぐおあっ!!」」」
「!?海賊!?いつの間に!?というかなんだあの姿は!?」
3人の海賊は海に落ち副官は驚愕していると。
「野郎どもヤっちまえ!!」
シリウス海賊団は剣とピストルを抜いて襲い掛かった。副官や近くにいた兵士達ライフル構え剣を抜いて戦闘態勢に入るが遅かった。兵士達は撃つ前に撃たれ、剣で防ごうとしてもそれよりも早く兵士は斬られた。
「お前ら落ち着け!船内にいる奴らも全員で迎え撃て!副官!!鐘を鳴らしてマックイーンに教えろ!!」
ゴルシは戦闘をしながら指揮をとった。
「りょ、了解!」
副官は急いでマックイーンに知らせる為に鐘に向かうが
ズバっ!
「ぎゃぁ!!」
副官は下にいた海賊に足を斬られ甲板の上を転がった。
「し、しまった!」
副官は足を抑えながら立ち上がろうとするが。
「殺せぇぇぇ!!!」
1人の海賊に背中から突き刺された。
「オラァッ!」
ゴルシは錨の形をした槍を振り回して呪われた姿をした海賊を粉砕した。
「シリウス海賊団は呪われてるって噂は聞いてたけど本当だったんだな!」
ゴルシはそう言うと錨を外しまるで鎖付き鉄球のように振り回した。
セシリアとリンはISを解除してブラックパールの左舷側にしがみつき大砲を出す穴から中を除くと。
「お前最初に何を食う?」
「迷うなー」
「呪いが解けたら真っ先に食うものを迷わないようにしとけよ」
2人の男が呪いが解けた後の食事で何を食べようか悩んでいた。それを見たセシリアはすぐさま登りリンもそれに続いた。そしてブラックパールの甲板に着くと。
「わたくしは船長室に行きますわ。リンさんは海賊が甲板に上がって来ないように見張っていてくださいまし」
セシリアがそう言うとリンは船長室の前に立つとセシリアは船長室に入った。
「どこにありますのわたくしのブルーティアーズわ?」
セシリアはそう言ってブルーティアーズの待機形態である青いイヤリングを探し始めた。シリウスの棚を調べたり船長室のテーブルの引き出しを調べているとシリウスが集めたお宝のコレクションが飾られている場所を見つけた。セシリアはそこに行き調べるとそこにはブルーティアーズのイヤリングがあった。
「こんなところにありましたのね」
セシリアはそう言ってイブルーティアーズを取り戻し船長室から出た。
「セシリア。ブルーティアーズは見つかったの?」
「えぇ、おかげさまで」
セシリアはそう言ってリンにブルーティアーズを見せた。
「次はウオッカ達の救出ね」
「どうしますの?2人だけでも不死身の海賊。それにISの装甲も貫く武器を持っていますわ。正直なところわたくしは戦いたくありませんし」
セシリアがそう言うと。
「安心して、私にいい考えがあるわ」
リンが八重歯を剥き出しにして笑うと左舷側に顔を出すと。
「ピィーッ!」
口笛を吹いた。
「な、何をしてますのリンさん!」
セシリアは目を丸くしてそう言うと船番の海賊が顔を出してリンの存在を確認した。
「セシリア!こっち」
リンはそう言って船内に入ると近くの船室に隠れた。
「誰だー!!」
2人の海賊の足音が聞こえた。2人の海賊はそのまま甲板に上がるとリンとセシリアはそのまま牢屋に向かうと。
「!?リン!!セシリア!!」
ウオッカ達が捕まっているのを確認した。
そんな状態を知らないシリウス達はアジトでのんびりと手下達が帰ってくるのを待っていた。
シリウスはアステカの金貨ぎ入った箱の前に座り、シービーとシャカールはシャルロットを拘束しており、マルゼンスキーとフェスタは2人でギャンブルをしていた。そしてユニコーンは財宝の山から適当な美術品を持ち上げるとそれを確認していた。
「・・・・・!」
ユニコーンは美しい鏡の美術品を見つけそれを見ていると後ろある岩場に隠れている一夏とラウラを確認した。
「・・・・・しかし。これでもお前と私はそれなりに長い付き合いだしお前のことはだいたい分かってるつもりだったが・・・・・いつの間にか予測不可能なところまで成長していたんだな。まさかあの島から1日で脱出するなんて、一体どんなトリックを使ったんだ?」
シリウスがそう聞くと。
「トリック?おいおい何、言ってるんだシリウス?俺がトリックを作れるほどの性格だと思ってるのか?俺はどちらかといい加減な奴だ。だけど最も危険なのは正義感の強い真面目なバカだ。そういう奴は時々予想外なことをしてくることがある。本当だぜシリウス」
ユニコーンはそう言ってお宝を投げ捨てフェスタの後ろに立った。そして。
シュラン!!
ユニコーンはフェスタから剣を奪うとそのままマルゼンスキーとフェスタを蹴り飛ばした。突然のことにシリウス達は驚愕していると。
「シャルロット!!」
シャルロットに奪った剣を投げて渡した。シャルロットは拘束されてる状態であったがなんとかそれを受け取ると。
「一夏!ラウラ義姉さん!2人はシャルロットと一緒にシービー達を抑えろ!俺はシリウスをヤる!」
ユニコーンはそう言うと両腰の剣を抜いた。状況を理解したラウラはすぐにナイフを取り出すと。
「一夏!この洞窟は狭い!ISを使うなら部分展開で戦うんだ!」
ラウラがそう言うと一夏は右手とブレードだけ展開した。
その光景を見たシリウスはニヤリと笑うとユニコーンと同じように剣を抜くとそのまま2人の二本の剣がぶつかり合い火花を散らした。
今、ユニコーンの師匠でありシリウス海賊団の船長、キャプテン・シリウスシンボリとシリウスの弟子であり一角海賊団の船長、キャプテン・ユニコーンの最終決戦が始まるのだった