(旧)インフィニット・ストラトス パイレーツ・オブ・ディメイション   作:ナイトメア・ゼロ

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3話

 

 フードの男はとりあえず少女をアジトにしているホテルに連れ帰ると。

 

「なんで着いてきたんだ?」

 

 男は頭が痛そうにしていた。

 

「先生の弟子になるまで諦めません!」

 

「だから俺は泥棒じゃないってーの!ガキは帰れ!」

 

「私は麻記(まき)です!14歳です!ガキじゃありません!」

 

「あっそ。どっちにしても俺は弟子は取らない・・・というより取れないよ。弟子を取れるほど俺は腕良くねーし」

 

 男はそう言ってウォッカの蓋を開けてラッパ飲みした。

 

「プハッ!それに次俺が奪いに行くのは氷室の持つ人魚の鱗だ。あいつは相当ヤバいやつらしいぞ。お前みたいなガキが生きて帰れると思うなよ」

 

 男はそう言ってピストルを向けた。

 

「分かったなら帰れ」

 

「嫌です!絶対に帰りません!!」

 

「じゃー殺すぞ?」

 

 男はそう言って撃鉄を引いた。麻記は一瞬躊躇ったが。

 

「それでも嫌です!先生の弟子になるなら死ぬ覚悟もあります!」

 

 男はもう我慢の限界なのかピストルを戻すと麻記を後ろから押して部屋の外に追い出した。

 

「とにかくダメだ!邪魔だからどっか消えてろ!」

 

 男はそう言って扉を閉めた。

 

「ケチ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夜の8時。フードの男は人を支える事ができるほどの強力な磁石付きの手袋を付けてビルをよじ登る。フードの男は一瞬下を見ると。

 

「おお、こわっ。落ちたら即死だな」

 

 男はそう言いながらビルをよじ登り屋上に辿り着くとそのまま屋上にあるダクトの中に入った。狭い通路を素早く移動し会社のダクトを開けて中に潜入するとそのまま壁伝いに走り始めた。

 

「ん?」

 

 ある程度進んでいると聞き覚えのある女の声が聞こえた。男はこっそりと覗き込むように見ると。

 

「では人魚の鱗が盗品だと知らなかったんですね」

 

「えぇ、もちろん。ある取引で手形代わりに貰ったのですがまさか盗品だったとは・・・・・あのフードの男が盗んでくれてよかったわ」

 

(あの女はあの時の)

 

 楯無と氷室が話をしているところを男は目撃したのだった。

 

「それにしてもロシア代表の更織 楯無さんが自ら私に会いに来てくれるなんてとても光栄よ。どうです?私と食事でも」

 

「そうしたいですが私は今、とても気になっている男を追っていますので」

 

「それは残念ですわ」

 

 2人は話ながらエレベーターに向かった。それを確認した男は急いで厳重なセキュリティが掛けられている扉に向かった。男は左の剣を右手で抜きセキュリティを破壊しようとした時だった。

 

ガラガラガラッ

 

「!?」

 

 男はすぐさま上に隠れた。

 

「?こんな時間に掃除?」

 

 男は首を傾げると掃除屋はセキュリティカードをかざして扉を開けた。男はニヤリと笑ってピストルを抜き撃鉄を引いて中に入ると。

 

「!?麻記?」

 

「え?」

 

 掃除屋の正体は麻記だった。

 

「先生!」

 

「ついて来んなって言ったのに」

 

 男はピストルをしまうとそのまま麻記に近づいた。

 

「平気です。それに人魚の鱗を探すなら2人で探した方が「ダメだ」なんで!?」

 

「素人が一緒だと邪魔になるだけだ。帰れ・・・・・って言いたいけどこの際仕方ない。とっとと奪ってトンズラするぞ」

 

「はい!」

 

「バカ声でかい」

 

 そう言って2人は金庫を探し始めた。

 

「隠し金庫とかがあるならこの水槽の後ろだろうな。問題はどこにスイッチがあるか」

 

「ねー先生。だいたいこの本の後ろ側に隠し金庫とかスイッチがありますよね?」

 

「そんな簡単なところにあるわけないだろ。面倒だし強行突破でいくか?」

 

 男は物騒なことを考えていると。

 

「あれ?この本押せる?」

 

 麻記がある本を押した。すると。

 

「あら?」

 

 水槽が突然ノイズに包まれた。

 

「?なんだ?」

 

「お魚が」

 

 2人がそう言っていると後ろから大量の美術品が出てきた。

 

「あった!ありましたよ先生!」

 

「あぁ、後声でかい」

 

 2人は人魚の鱗に近づくと男はそれを確認し始めた。

 

「・・・・・間違いない。これは人魚の鱗だ」

 

「私って泥棒の才能ありますよね?」

 

「まぁ、才能かどうかは分らねぇけど見破ったのはすごいぞ」

 

 男がそう言うと麻記は嬉しそうな顔をした。

 

「じゃー早速盗みましょう」

 

 そう言って麻記が人魚の鱗を取った。

 

「ば、バカ!下手に触ると・・・・」

 

 その瞬間

 

ジリリリリリリッ!!!

 

 警報が鳴った。

 

「前言撤回。才能ゼロだ。まぁ、俺からしたらこっちの方がガラにあってるけどな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方楯無達の方はエレベーターの前でエレベーターが来るのを待っていた。すると。

 

ジリリリリリリッ!!!

 

「?何?火災?」

 

「違います!誰かがセキュリティ資料室に侵入したんです!」

 

「なんですって!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「急げ麻記!早いとこトンズラするぞ!」

 

 男はそう言って逃げようとした時だった。

 

「!!あなたはあの時のフードの男!!」

 

 楯無と鉢合わせた。男も楯無に気がつき2本の剣を抜いた。楯無も今回は部分展開ではなく全力で挑むためにミステリアス・レイディを展開した。そして男は後ろにいる氷室に気がつくと。

 

「これはこれは氷室社長。今度こそ本物の人魚の鱗は貰い受けるぜ」

 

「本物?」

 

 楯無は氷室の方を見ると氷室はバツが悪そうな顔をした。

 

「麻記!走れ!!』

 

 男は回転しながら楯無に斬りかかった。楯無はランスでガードし攻撃を弾いて叩きつけようとするが男の変則的な動きで避けられた。更にその隙に麻記が掃除カートを縦にするように走ると楯無と氷室の間を通り過ぎた。それを確認した男は煙玉を出すとそれを床に叩きつけた。

 

ボフンッ!!

 

「これは!?ゲホッゲホッ!!」

 

「煙玉ね。古典的な手だけどISには通用しないわよ」

 

「あーばよ!」

 

「あーばよ!」

 

「いいから走れ!」

 

 男と麻記は急いでその場から離脱をすると楯無は氷室を煙の外に出した。

 

「後で詳しい話を聞かせてもらうわ」

 

 楯無はそう言って男を追いかけた。氷室は携帯を取り出すと。

 

「例のフードの男が現れた。分かってるわよね?」

 

と言った。

 

 

 

麻記と男は廊下を走って逃げていると。

 

「先生少し待ってください!」

 

そう言って掃除カートの中から折り畳み式の自転車を取り出した。

 

「急げ麻記!」

 

 男はそう言って後ろから追って来た楯無と戦闘を開始した。2本の剣とランスがぶつかり合い火花を散らし合う。麻記も一緒にいるから楯無はガトリングは使わなかったがそれでも完全に展開しているミステリアスレディを纏った楯無と互角に渡り合えている男に楯無は驚いていた。楯無は王道的な攻撃をしているが男は変則的に動いており楯無は少し翻弄されていた。

 

「乗って先生!」

 

「オーケー!」

 

 男はそう言って煙玉を出して床にぶつけると同時に自転車に乗るとそのまま逃げ始めた。

 

「・・・・本来なら男の居場所は分かるけど今回はあえて見逃してあげるわ」

 

 楯無はウィンクをしてそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 男と麻記は、自転車で逃走していた。下に降りる階段を自転車で降りていると。

 

ダダダダッ!!!

 

 2人を弾丸が襲った。

 

「氷室の手下か?」

 

 上を見ると3人の黒服の男がサブマシンガンで撃っていた。

 

「ハンドルを絶対に離すな!」

 

 そう言って男はなんと剣で自分達に当たる弾だけを弾き始めた。

 

「す、すごい」

 

この光景に麻記は驚いていると。遂に2人は一般社員のフロアに入った。社員達は2人の事に驚いているとエスカレーターの前はガラスで覆われた壁が見えた。しかし高さは7階くらいだった。

 

「これ以上進めない!」

 

「いやこのまま進め!」

 

「出来ないよー!」

 

「できるできないじゃない!やるんだ!!俺を信用しろ!!」

 

 そう言うとエスカレーターを勢いよく降りてそして。

 

ガシャーン!!

 

 

 突き破って外に出た。

 

「しっかり掴まってろ!!」

 

 男はそう言って2本の剣を壁に突き刺すと火花を散らしながら切り裂きながら下に降りて行く。そしてある程度の高さになると男は壁を蹴り剣を捨てると麻記を守るように抱きしめてそして地面を転がった。

 

「ウゥッ・・・・・あれ?」

 

「なっ、やれただろ?」

 

 男はズレたフードを被り直すと。サイレンの音が聞こえた。

 

「ヤベッ。もう来たか」

 

 男は麻記を立たせて自分の前に落ちている剣を拾い納めると。

 

「行くぞ麻記!」

 

「はい先生!」

 

 2人はその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 バイクを盗んでパトカーから逃走しているフードの男は考えていた。

 

(妙だな。必死に奪い返す様子がない。あまりに無防備すぎる。いつでも取り返せる自信があるのか?それとも宝玉以外にも何か必要なものがあるのか?しかし古文書ではこの2つの宝玉以外の事は書かれていなかった。となると藤堂の婆さんが持っていたもんは偽物。切り札はまだ氷室が持っているのか?)

 

 男は考えていると目の前に道路を封鎖した警官達が見えた。

 

「掴まってろ麻記!」

 

「はい!」

 

 そう言うと男は右手を突き出すと袖の中から鉤爪のワイヤが飛び出しそれを電灯に引っ掛けるとそのままバイクの勢いに任せて宙に浮き電灯の上に着地した。これには予想できなかったのかパトカーは封鎖していたパトカーと正面衝突した。その光景を見た男は麻記を連れてその場を後にするのだった。




氷室 弓 表向きは医療機器メーカー5代目女社長。裏は国際的な武器商人。医療機器の名目で世界中に武器を売り捌いており日本女性権利団体に多額の寄付金を払っている大の女尊男卑主義者。男を中心に非道な人体実験を行っており日本女性権利団体の力で警察に圧力をかけ彼女の犯行を揉み消している。
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