(旧)インフィニット・ストラトス パイレーツ・オブ・ディメイション 作:ナイトメア・ゼロ
「オグリキャップ?」
ユニコーンは昨日ガルベス一家の屋敷で会った芦毛のウマ娘の話をスカーレットとウオッカにするとスカーレットが答えた。
「そう『怪物オグリキャップ』。私達の世界じゃ有名な賞金稼ぎよ」
「あぁ。オレも聞いたことがある。芦毛の髪にダイヤの髪飾りをしたウマ娘。武器はショットガンとオノで億越えの海賊を何人も屠ったらしいぜ」
「そんな奴がなんでマフィアに身を置いてるんだ?」
「さぁ、報復を恐れてマフィアに身を隠しただけじゃないのか?」
ユニコーンの問いにウオッカがそう答えるが。
「んな訳ないでしょ」
と、スカーレットが言った。
「んだよ?じゃー他に理由があるのか?」
「オグリキャップは副業に傭兵もやってるらしいわ。多分、ガルベスの奴もオグリキャップの力を欲して雇ったのかもしれないわ」
スカーレットがそう言うとユニコーンは持っていたラム酒を飲もうとして取り上げられた。
「何すんだよリン」
ラム酒を取り上げたリンを睨みつけると。
「お酒の飲み過ぎよ。今日ぐらいは控えなさい」
リンがそう言うとユニコーンはチェっと言って手すりにもたれ掛かり。
「・・・・怪物オグリキャップ・・・・・・・っか」
と、呟いた。
「そりゃどういうことですかボス!?」
一方でガルベス一家では用心棒の用心棒のジェイドとボスのガルベスが言い争っていた。・・・・・いや、ジェイドが一方的にボスに意見していた。内容はソファーに座りテーブルの上に置いてある大皿に山のように積まれた肉まんを頬張っているオグリキャップの事だった。
「オグリキャップの失態をこのまま見過ごせっていうんですか!?」
「いちいち喚くなジェイド」
葉巻を吸っていたガルベスはそう言って葉巻を灰皿に押し付けた。
「いいか、ジェイド。しくじったのはお前も同じだ。あんな小物の海賊の侵入を許したんだからな。それにオグリキャップがいなかったらワシのお宝もあの小物に盗まれていただろう」
「ボスはこの女を買い被りすぎてるんです!!この女はそんな実力者じゃーないんですよ!!」
「もういい。この話は終いだ」
ガルベスは立ち上がって窓の外の景色を眺め始めた。
「殺り損なったんですよ!!億越えの海賊を何人も殺した賞金稼ぎ、『怪物』が聞いて呆れますよ!!」
ジェイドはそう言ってオグリキャップを睨みつけると。
「お前もなんか言ったらどうなんだ!?」
ジェイドはそう言うが山のようにあった肉まんを食べ終えたオグリキャップは立ち上がりそのまま部屋を出るために歩き始めた。
「この女!」
キレたジェイドはリボルバーを取り出そうとするが。
「ジェイド!」
ガルベスに止められた。オグリキャップは扉を開けて背を向けたまま部屋を出て行った。眼中に入れられてないジェイドはオグリキャップの行動に怒りを覚え「クソー!」と吠えた。
外に出たオグリキャップは紙袋に大量のバーガーを取り出し食べ歩きをしていた。通りすがりの人々オグリキャップの食欲を見て驚愕の顔を浮かべていたがオグリキャップは特に気にしておらず歩き続けていた。
「・・・・・・・・・・」
オグリキャップが食べながら考えていたのは殺し損ねた海賊、ユニコーンの事だった。
(キャプテン・ユニコーン。懸賞金2000万の小物海賊。・・・・・初めてだ。海賊を倒し損ねたのわ)
オグリキャップはそう考えながら新しいバーガーを取り出すと。
「おい待てよ」
銃を持ったチンピラが3人オグリキャップを囲んだ。
「?」
オグリキャップは首を傾げると。
「お前だな怪物わ」
「お前を殺せば俺たちの名は一気に広まるぜ」
「覚悟しな!」
チンピラはそう言ってオグリキャップに銃口を向けるがオグリキャップはバーガーが入った紙袋を上に投げるとチンピラ達の視線は上に向いた。そしてオグリキャップは姿勢を低くするとあり得ないスピードで走り背中腰にぶら下げている片手斧を手に待ちそのまま首を切りスピードを維持したまま2人の首を斬った。
「「「えっ???」」」
ブシュゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!!!
首を斬られたことに気がつくと3人の首は地面に落ち血は噴水のように吹き出した。
「すまないが今の私は機嫌が悪い。だからあまり関わらないでくれ」
オグリキャップはそう言うと闇の中に消えていくのだった。
真夜中の2時ガルベスの用心棒であるジェイドが数人の部下を連れてニューヨークのある港に向かっていた。そして近くの倉庫に着くとこっそりと扉を開けて中を確認するとそこにはブラックパール号があった。ジェイドはこっそりと侵入し船に乗り船長室に入ると船長室の中にある膨らんだベットを確認した。
「殺せ」
ジェイドはそう言ってサップレッサー付きのサブマシンガンでユニコーンとリンが一緒に寝ているベットに発砲した。発砲をやめてジェイドが布団を捲るとそこには風穴が空いた二つの丸めた布団があった。
「なに!?」
ジェイドが驚愕していると。
「ガルベスんとこの掃除屋が何のようだ?」
と、声が聞こえた。ジェイドは振り返るとそこには打鉄を装着しライフルを向けているリンとアイスロック銃を向けているユニコーンがいた。
「何だその兵器は!?」
ISが存在しないこの世界ではISは未知なる兵器。ジェイドは銃を構えるが
「やめておけ。お前ら如きじゃ俺達には勝てねーよ。既に甲板には武装した俺の仲間がいる。このアジトから別のアジトに変える準備もできている。後はお前らを海に落とすかここで殺すかのどちらかだ」
ユニコーンは笑みを浮かべながら言った。
「クッ・・・・・・」
ジェイドは悔しそうな顔でユニコーンとリンを睨みつけていると。
「で、何しに来た?」
ユニコーンがそう質問すると。
「ボスの宝を取り返しに来た!」
ジェイドはそう答えた。
「?お宝?何の話だ?」
「とぼけんな!あの電子ロックを破れるのはお前だけだ!!」
「破られた?あの電子ロックを?」
ユニコーンは驚愕した。
(あの電子ロックを破れるのはシャカールかシャカールに教えてもらった俺ぐらいだと思ってたけど・・・・・俺以外にいたのか?)
ユニコーンの表情を見て犯人はユニコーンじゃないと分かったのかジェイドは懐から手榴弾を取り出した。部下もサブマシンガンを構えるがユニコーンは素早く動き連続で殴り飛ばし気絶させた。
「?殺さないの?」
リンがそう言うと。
「今回はな」
と、言った。
ユニコーンはフラッシュとクリークを呼ぶとジェイド達を海に捨てた。
「ん?ユニコーンさん」
「?どうした?」
クリークに呼ばれクリークの下に向かうと。
「アレ」
クリークが指さす方向を見た。そこには見覚えのある芦毛のウマ娘がいた。
「オグリキャップか」
ユニコーンが笑みを浮かべてそう言うと。
「今回はアジトの移動が最優先だから勝負しに行かないでよ」
と、スカーレットに念を押された。
「・・・・・分かってるよ。参謀長殿」
ユニコーンは不機嫌そうな顔でそう言うとブラックパール号は一旦沖に消えて行くのだった。