「ニャー!ニャー!」
「・・・ん?」
今日のルドルフのトレーニングを終了して、帰路に着くところだった。道端に子猫がいる。側に親猫らしき猫が横たわっている。近づいてみると、親猫は力尽きているようで息をしていない。子猫はそんな親猫を見て大きな声で鳴いている。
「・・・・・・」
「ニャー!ニャー!ニャー!」
このままにしてしまえば、この子猫はカラスに襲われてしまうかもしれない。猫好きの俺としてはそれだけは嫌だった。
「・・・よしっ」
「ニャー!」
「この子については任せてくれ」
俺は子猫を抱っこして、親猫の亡骸にそう告げる。俺はこの子を保護することにした。
「よーし、いい子だぞー」
「ニャー!ニャー!ニャー!」
家に着いた俺は先ずはこの子を洗うことにした。洗面所の排水口を閉じて、暖かいお湯を出して小さいお風呂を作る。丁度いい温度になったら、子猫にお湯を馴染ませるためにお湯をかける。子猫は大きな鳴き声をあげて俺の手にしがみつく。俺も子猫を離さないように優しく持つ。
「よしよしよし・・・」
「ニャー!ニャー!ニャー!」
次に石鹸を泡立たせて子猫を洗う。暫く洗った後にお湯をかけて泡を落とす。そして泡を落とし切ったらタオルで子猫の体に付いている水分を拭い取りドライヤーをかけて乾かす。子猫の洗浄が終わったことで綺麗なサバトラの柄の子猫になった。
「少し待っててくれよ」
最後に子猫のエサを買うべく急いでコンビニへ行ってエサや猫砂を買った。
「ただいまー」
「・・・・・・」
「おっ、大人しくしていたか、えらいな」
自宅に帰ると子猫は大人しくしていた。俺は少し大きめの箱に猫砂を入れて、その後に小さなお皿に子猫用のエサを入れる。
「はい、お食べ」
「ハグハグハグ・・・」
子猫はお腹が空いてたらしく、エサをガツガツ食べている。俺はそんな子猫に様子を見つつ、インスタントラーメンを作って食べる。食べた後、歯を磨き、風呂に入っていたらすっかり午前一時だ。
「疲れたぁ・・・」
「ニャー・・・」
「ルドルフに報告するべきだろうが・・・明日で良いか」
「ゴロゴロゴロ・・・」
「もう懐いてきたか・・・もう遅いし、一緒に寝るか」
俺は子猫を抱えてベットに入る。
「おやすみ・・・」
「ニャー」
「・・・トレーナー君?失礼するよ?」
私ことシンボリルドルフは自身のトレーナーが遅いことに異変を感じてトレーナー寮に入ることになったがこれは・・・
「ニャー!」
「・・・トレーナー君?」
「えっと・・・昨日保護した子猫です・・・」
驚くことに子猫がいた。ウマ娘とトレーナーの寮はペット禁制ではあるが、話を聞くと親猫が息絶えてしまってたらしく、カラスのエサになることを嫌がったトレーナー君はこの子猫を保護することにしたらしい。
「それにしても愛らしいな・・・この子の名前は?」
「あぁ・・・まだ決めてなくてな」
「そうか・・・しかしトレーナー君。仕事もある君に、この子に構ってあげる時間はあるのかい?」
「うぐっ・・・けど、俺はこの子を保護すると決めたんだ」
あぁ・・・こう言う時のトレーナー君は決めたことは断固として変わらない。コレは彼の長所であり短所だ。どうしようかと悩んでいると、彼の膝下によじのぼる子猫を見て、一つ解決策を思いついた。
「トレーナー君、良いことを思いついた」
「・・・それは?」
「この子猫は、トレセン学園で保護しよう」
「・・・んん?」
「正確には、トレセン学園で保護猫活動をしよう」