ジェダイが行くドールズフロントライン   作:ウエストモール

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今回はボス戦


ジェダイと人形 part2

 

 グリフィン本部のとある会議室にて、グリフィンの最高責任者であるベレゾヴィッジ・クルーガー、上級代行官ヘリアントスといった幹部達が集まっており、とある映像を見ていた。

 

「ヘリアン君、これはSF映画ではないのかね?」

 

「いえ、これは偵察ドローンが送ってきた映像のため、本物だと思われます。信じたくはありませんが」

 

 彼らが見ていた映像では、ビームサーベルのような青く光る剣を持ったローブの存在が、自身を取り囲んでいる鉄血兵を次々と斬っていた。

 

 それだけなら、映像を信じることができただろう。だが、その存在は肉眼で捉えることのできない高速の弾丸をその光剣で斬り、相手に手を翳して超能力のようなもので複数の鉄血兵を吹き飛ばしていたのだ。

 

「にわかに信じがたい話だが、分析によると改竄された映像では無いようだ。少なくとも、あの存在は鉄血と敵対している。仮に話が通じるのであれば、正体は人間でも人形でも構わない。ヘリアン君、彼をグリフィンに招き入れられないだろうか?」

 

「了解しました。旧S66地区に隣接する地区の指揮官に通達し、まずは調査を行わせます。後は、調査しだいということで」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 サイモンとペーペーシャは、グリフィンの領域に向けて歩みを進めていた。ペーペーシャは自身の半身である弾切れになったPPSh-41を背中に背負う代わりに、鹵獲したリッパーのサブマシンガンを手に持っている。サイモンの方は、ライトセイバー以外の武器としてガードの持っていた銃剣付きハンドガンを所持していた。

 

「サイモンさん、あと1kmくらいでグリフィンの領域に入れると思います。このまま順調に行けば私達は助かりますよ!」

 

 私達は移動中、残存していた鉄血人形によって幾度となく襲撃を受けていたのだが、まばらに来ていたため対処は容易だった。実際、大半は私が倒しており、ペーペーシャの方も本来の武器でないために射撃の精度は劣るものの、数体を撃破していた。

 

「順調にいけばいいのだが・・・」

 

 順調にたどり着けば、グリフィンに回収してもらえるのだろう。だが、私は妙な胸騒ぎを覚えていた。

 

「ペーシャ、嫌な予感がする(I have a bad feeling about this.)

 

 そういえば私は、ペーペーシャのことを親しみを込めてペーシャと呼んでいる。

 

「嫌な予感・・・ですか?」

 

「こういう予感は大体当たる・・・っ!?」

 

「え?」

 

 私は咄嗟にペーシャを抱え、その場を飛び退く。すると、先ほどまでいた場所に光弾の雨が降ってきた。

 

「あなたですか、私の部隊をたった1人で壊滅させたのは」

 

 声が聞こえてきたのは、上空からだった。私が空を見上げると、そこには声の主である黒い服の女性が空中に浮かんでおり、そのまま地面の近くまで降りて来る。そして、口元にガスマスクを装着した彼女の周囲にはブラスターのような武器が3つ浮遊していた。

 

「サイモンさん、あれは鉄血のハイエンドモデルです!」

 

 あれが、ペーシャのいた部隊を壊滅させた存在か。戦闘は避けられそうにないため、ペーシャを地面に降ろすとライトセイバーを起動させ、フォームⅢ(ソレス)の構えをとった。

 

 フォームⅢは主に対ブラスターを想定した防御の型であり、弓を引き絞ったような独特の構えが特徴のフォームだ。相手の戦闘力に関して不明なところもあるため、とりあえずこの型を選んでいる。

 

「あら、そこの型落ち人形はまだしぶとく生き残っていましたの。後でバラバラにしてさしあげますわ」

 

 その言葉を聞いたペーシャは後ずさりしていた。

 

「そちらの人間には自己紹介しましょう。はじめまして、私は鉄血工造のハイエンドモデル、スケアクロウ(案山子)と申します。そして、死んでください」

 

 スケアクロウと名乗った人形は、手に持った黒い指揮棒を一振りする。すると、浮遊している3つの武器がこちらに指向され、それぞれが光弾を撃ってきた。

 

 撃ってきた光弾を防御する。ライトセイバーのプラズマの刃に当たった光弾は偏向され、どこかへと飛んでいった。どうやらこの光弾はライトセイバーで偏向できるらしい。これなら、フォームⅢの特性を活かせる。

 

 今度は、光弾を敵の武器に対して偏向しようと試みる。ブラスターの弾と少し性質が違ったためにすぐには当たらなかったが、何回かやっているうちに偏向させた光弾によって浮遊武器の1つを破壊することに成功した。

 

「ほう、反射させた私の攻撃で武装を破壊しましたか。ですが、それは紛れに過ぎませんわ」

 

「では、次からは必然にしてみせよう」

 

 スケアクロウが再び指揮棒を振ると、10基以上のビットが追加されると同時にサイモンに対して射撃を再開する。

 

 サイモンがライトセイバーで偏向したビームは、彼女のビットに飛んでいくと、ビーム1発につきビット1基を撃墜していく。そのまま順調に撃墜されていき、ついには最後のビットが落とされてしまった。

 

「そんな…」

 

 武装を全て失ったスケアクロウは、動揺したのか浮遊することすら忘れて地面に足をついてしまう。そこに、ライトセイバーを携えたサイモンが突っ込んでいく。

 

 そして、ライトセイバーが振るわれる。その光刃の向かう先は、スケアクロウの首。自身に光刃を振るおうとしている光景を前に、彼女は一歩も動けなかった。それは、彼女が死に対する恐怖に負けてしまったからだろう。だが、ライトセイバーは首の近くで止まった。

 

「「え?」」

 

 サイモンがライトセイバーを寸止めしたことに対するスケアクロウとペーペーシャの第1声は同じだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サイモンさん、どうして斬らなかったんですか?」

 

 ペーペーシャはサイモンに尋ねる。その隣には、拘束された状態のスケアクロウがいる。

 

「ジェダイとして、知性を持つ丸腰の相手を斬るわけにはいかないと思ったからだ。たとえ、それが恨んでいる敵だとしても」

 

 まあ、どこぞのスカイウォーカーは両手を切断されて丸腰になった相手の首を飛ばしてしまっているが・・・

 

「敵であっても?それは高潔な精神ですね。私も見習いたいです」

 

「だがペーシャ、君は彼女に恨みは無いのか?」

 

「いえ、特にありません。それに、人形は殺されても基本的に新しい体で復活できますからね」

 

 その時だった、空気を叩くようなヘリコプターのローター音が聞こえてきたのは。

 

「この音はプロペラ?」

 

「サイモンさん、グリフィンのヘリコプターです!救助が来たんですよ!」

 

 そして、ヘリコプターが2人の直上に現れた。サイモンとペーペーシャ、そしてスケアクロウはグリフィンによって回収されるのであった。





どこぞのスカイウォーカー・・・・何者なんだ?
(すっとぼけ)
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