周りも多少は掘らないと行けないのでこのタイミングで挟みました。
「…」
『…』
和泉は時計塔近くのベンチに座って電子軍人手帳。通称デンチョを弄っていた。
アリーナでの模擬戦後部屋に帰ろうとしたが一部部屋で電気系の不具合があったらしくしばらくは外で待つ羽目になった。
(てか、こんな施設なのにそんなお粗末な事あるのか…)
頭の中で複数の仮説を立て考えを膨らませていた。
『マスター?』
「ん…どうした急に?」
刑部姫が話しかけて来たので考えるのをやめた。
『マスターってゲームするの?』
「ゲームかぁ…息抜きにパズルゲームをするくらいか。」
『あー…上から降りてくるブロック消すやつ的なぁ?』
「まぁそんなことだ…ってよく知ってるな。」
『ふっふっふっ…姫を甘く見ちゃ困るよ!何せ引きこもり歴では先輩だから!』
「誰が引きこもりだ!こちとら仕事で篭ってるだけだわ!」
聞き捨てならない言葉であった為ツッコミを入れてしまった。
所属する31Aにツッコミ役は和泉以外いない。
正確には東条が偶にやってくれたりするが基本1人でやる羽目になっている。
(そもそもこうなったのもアイツの…)
入学式の時に茅森から話しかけられた事が始まりである。
「はぁ…毎日疲れそうだ…」
『なら通販で買いたいものあるから買って!』
「なんでその回答になるんだよ…思考回路が分からん…」
『そこはハッキングして見ちゃう〜?…はっ!姫のパソコン大丈夫かな!』
「持ってるのかよ!英霊の頭なんてハッキングできるかよ!」
照れるような声がしたが今度は呆れることはなかった。
和泉は幼い頃からパソコンと向き合ってきた。
オーキッドというハッカー集団にスカウトされた時も周りは男性ばかりで女性、特に同年代とは全く会うことはなかった。
こうして学園生活を送れる自体奇跡に近い状況である。
「さて…そろそろ行くとするか。着いてくるなよ?」
『ハイハイ。マスターの部屋に行くのは原則禁止なんだっけ。』
「そう言うことだ。変なこと起こすんじゃねぇぞ。」
『うっ…分かりましたよ…』
その一言を述べ刑部姫は消えた。
英霊は基地内においてカルデア局が管理する事になっている。
主に乱用防止という名目になっているが
(後ろから刺されるのを防ぐ為だろな…)
ベンチから立ち背伸びをする。
背筋が伸びなんとも言えない心地良さが来る。
「よしっ…」
気合いを入れるような独り言を述べ31Aの部屋に行く。
時を同じく、ナービィ広場で朝倉はジャックを膝に乗せ木の根元に座っていた。
「ナービィってなんだろね。」
「そうだね!
「少し触るくらいならいいのかな…」
朝倉は近くを跳ねていた黒いスライム、ナービィを捕まえ、ジャックの上に置いた。
「少し暖かい?」
「うん。けど、この中1つしかないよ?」
「何が入ってるの?」
「んー…魂?心臓?私達とは違う何かかな?」
ジャックはナービィを擦りながら話す。
まだ会ってからさほど時間が経っていない為彼女自身の事は分からないが自分と似ていることは感じ取れていた。
「おかあさん?」
「どうしたの?」
「おかあさんは痛い事しないの?」
「しないよ。私はあなたの
透き通るような優しい声でジャックに言い頭を撫でた。
すると満面の笑みを浮かべながら猫のように手に擦り寄せて来た。
その様子を見て朝倉の胸の内が暖かくなっていく感覚がした。
「そろそろ行くね。」
「もう行っちゃうの?」
「うん。でも、また明日会えるよ。」
「ホント?ならいいよ!またね!」
ジャックは飛び跳ねながら手を振っていた。
その姿を少し見てから背を向け公園を出ようとした時、
「おかあさん!」
ジャックが声をかけてきた。
「どうしたの?寂しくなった?」
「私達じゃなくてその子。連れて行ってあげて。」
ジャックが朝倉の足元を指さした。
そこには先程遊んでいたナービィが小さな目を朝倉に向けていた。
「分かった。おいで。」
朝倉はナービィを抱えた。
重いかと思ったが想像以上に軽かった。
「行こっか。」
ナービィは返事はしなかったが暴れることはなかった。
サイドストーリー短いので2本立てでやりました。
ちょいちょい挟んで世界観広げたいなぁ…と思ってます。
あとこの場を借りてお礼をしたいです。
感想ホントにありがとうございます!
これからも頑張りますので応援よろしくお願いします!