北斗剛掌波!拳王(もどき)の逝くIS世界!   作:我が生涯に一遍の悔いなし!

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3人の漢、やらかす

「行ってきます! お師さん!」

 

「フハハハハハハ! 一夏ならば藍越学園の受験など容易いだろう! ほら、リラックスリラックス!」

 

「ありがとうお師さん! 俺、入試頑張るよ!」

 

「一夏よ、今までの全てをぶつければ自ずと結果は出る。焦る必要はないぞ……」

 

「羅王さん! 俺、南斗聖拳と北斗剛掌波を使いこなして文武両道の格闘技チャンプになるぜ!」

 

そう言って一夏は完成した聖帝十字陵の裏口を開けて藍越学園の受験会場へと向かった……

 

「ふぅ……一夏の奴、大丈夫だろうか。同じ会場にあるIS学園の受験会場に向かったりしないだろうな?」

 

「一夏が如何に抜けている所があるとはいえそれは無いだろう。フハハハハハハ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「速報です! なんと、ブリュンヒルデの弟である織斑 一夏君がISを起動しました!」

 

「「ブフーーーーー!!」」

 

ISを起動してしまうという大ポカをやらかしてしまった一夏のニュース速報が昼食中に飛んできて羅王とサウザーは飲んでいた麦茶を吹き出してしまった。

 

「ごふっごふっ! あやつ……やはりというかなんというか……やらかしおったか……それも特大のものを……」

 

「フハハハハハハ! だが、ISで頂点を掴み姉のお飾りでは無いことを証明するのもまたアリではないか?」

 

「……む? 一夏からメールだ。……成程。サウザー、すぐに聖帝バイクの準備をしろ。一夏が拘束されたようだ。俺も黒王号を呼んでくる」

 

「なんだと? 南斗鳳凰拳の伝承者でありながら抜かったか……!」

 

「返り討ちにできると判断したのだろう。さっさと準備をしろ。北斗剛掌波で聖帝バイクを破壊されたいのか?」

 

「貴様に言われんでも分かっている!」

 

 

 

 

 

 

 

「あのー……彼らは?」

 

「保護者のお師さんと羅王さんです」

 

『フハハハハハハ! しょぼめの南斗爆星波!』

 

『ぬぅん!デコピン北斗剛掌波、20連発!』

 

 IS学園入試会場の別室で監視カメラ越しに警備員を軽く気絶させているサウザーと羅王を見た山田 真耶は半泣きで一夏に誰なのか聞いた。

 

「お、お師さんって、そんな南斗の拳に出てくる平帝ハウザーじゃないんですから……」

 

「お師さんは聖帝社の社長です。あと、羅王さんは中国で拳王の称号を貰ってます」

 

「せ、聖帝社の社長さんですか!? 平帝ハウザーの平帝バイクみたいなのに乗って誰なんだろうと思ったら……聖帝社の社長さんだったなんてー!」

 

 真耶が手に負えない事態に泣き出しそうになった瞬間、ドアが闘気のビームによって吹き飛ばされた。

 

「ここか一夏! 何かいかがわしい事はされていないな?……よし、大丈夫だな」

 

「フハハハハハハ! 貴様、名は何という!」

 

「……」グサッ!

 

「げぇ! 貴様ターバンのガキだなぁ!?」

 

「聖帝社の社長さんってあんな感じだったんですね……」

 

「あ、俺は南斗鳳凰拳の伝承者です。お師さんはああ見えて結構頼りになりますよ」

 

 サウザーがいつも通りターバンのガキに足を刺されている中、羅王が真耶に謝罪をしようとすると、羅王は慣れ親しんだ闘気を感じ取った。

 

「羅王、サウザー……は無理そうだな。羅王、あの惨状はなんなのか説明してもらおうか……」

 

「む、千冬か。大方入口の事だろう?あれはサウザーがやらかしたものだ。まったく、聖帝バイクで入口を壊しおって……黒王号が会場を通れなかったではないか!」

 

「はぁ……一夏、羅王とサウザーが厄介事を振りまいて済まないな……」

 

「いいよ。お師さんと羅王さんは俺の為に来てくれたんだし」

 

「フハハハハハハ! サウザー復活! む? これがIS学園の所有するISか! 我が聖帝社でも開発してはいるが、実際に触れた事は無かったな!」

 

「あ、勝手に触らないでください〜!」

 

 一夏達が懐かしいやり取りをしていると、サウザーが勝手にIS学園の所有するIS、打鉄に触れる。

 

 すると、サウザー……が触れた打鉄が光り輝き、サウザーに覆いかぶさった。

 

「フハハハハハハ! 帝王に不可能はないのだ!」

 

「流石だぜお師さん!」

 

「ぴょええええぇぇぇぇ!!??」

 

「……まさかとは思ったが、本当にサウザーは……山田先生、仕事が増えますよ……」

 

「フハハハハハハ! 羅王よ!貴様もISに触れるとよい! ほら! 騙されたと思って……」

 

「ふん。ISなぞ使わなくても俺には北斗剛掌波と黒王号で良い。幾ら束の作ったものでもそれは譲れな「隙あり!」!!」

 

 サウザーがISを解除した瞬間、俺に打鉄を押し付けて、今度は俺が光り輝く。

 

「……ぬぅ、窮屈だな……」

 

「……きゅう」

 

「山田先生!……サウザー、お前のせいだ。責任をもって運べ」

 

「フハハハハハハ! 言われんでも分かっておる! ちゃんと聖帝社の最新医療設備と聖帝社社員によるサポートで心労も取り除いてやろう! あ、修理費とか諸々は全部ブルに任せるから後よろしく!」

 

「待てサウザー!……はぁ」

 

「して、俺はこの後どうすればいい?」

 

「どうするも何も、IS学園に強制入学だ……」

 

「また高校生活を送るという訳か……しかも今度は同級生だった千冬が教師か……フフフ……面白い! どうせサウザーは言わずともIS学園に向かうだろう。一夏よ。共に頂に登り詰めるぞ!」

 

「今回は同級生なのか……なんかお師さんと羅王さんと同級生なのは変な感じが……」

 

「さて、束に連絡せねばな。どうせ奴の事だ。サウザーは自力でISを作るから放置するだろうが、俺に合うISと称して武装を盛ったISを出してくるだろう。ならば、武装を全て外させてでも作らせるのが最も良い!」

 

「……羅王、今日の夜、飲みに行くぞ。勿論代金はサウザーの自腹だ。全く、羅王の玄関に飽き足らず、IS学園の試験会場の入口まで破壊するとは……!」

 

「いいだろう。千冬にはこれから迷惑をかけるやもしれんからな……俺は黒王号を聖帝牧場に戻しに行く。夜に会おう!」

 

 


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