没案供養。
ミニスカ堕天使
俺は転生した。
神様(のようなナニカ)と出会い、この世界に二度目の生を受けた。
どうも不運な死に方をしたらしく、今世ではちょっとばかし運に恵まれる加護をもらえたらしい。
地味だが、怪我をすることも無く健康な肉体を維持できているのは幸運以外の何物でもないだろう。
ただ、この世界、ちょっとばかりの幸運じゃ心許ないのだ。
『Xenoblade2』
それが俺の転生した世界。
雲海に浮かぶ、
人は簡単に死ぬし、犯罪も数多く起きる。
それこそ自衛手段なんてものはいくつあっても困らない。
特に、この世界における『ブレイド』はその手段の中でもありふれたものだ。
『ブレイド』とは、コアクリスタルという特殊な結晶に自身の精神を同調させる事で誕生する人型の兵器だ。
兵器とはいえ、言葉を介し、意志を持つ。さらには、同調者の資質や個性の影響を色濃く受けて生まれてくるケースもあるため、『ブレイド』という種族と表現する方が正しいのかもしれない。
しかし、その『ブレイド』を手にすることが出来る者は限られている。
コアクリスタルの入手自体は簡単でも、同調は必ずしも成功するとは限らないからだ。
…ちなみに失敗すると、体中の穴という穴から血が噴き出し、死の淵を彷徨うほどのダメージを負ってしまう。
さて、そんな訳で俺の手元には幸運にも食料調達中に拾ったコアクリスタルがある。
ゲームでは水色に輝いていたが、太陽に透かすと虹・色・に輝いてとても美しい。
ここまでくれば分かるかもしれないが、俺は今から同調を行うつもりだ。
前々からブレイドは欲しかったし、神からの加護で運に恵まれているのなら、同調に失敗することは考えにくい。
楽観的すぎるかもしれないが、ブレイドなしのままこの世界で生き抜くのはかなり厳しい。それなら変に躊躇して同調を先延ばしにするよりも、今挑戦した方がずっと良い。
まあ、なるようにしかならん。できればホムラかナナコオリのような可愛くて強くて穏やかな美少女が来てほしい。
コアクリスタルを握り、精神を集中させる。
目が眩む程の輝きを放った後、人ひとりを容易く飲み込む程の大きさを持つ、闇色の球体が鎮座していた。
えっ?こんな演出記憶にないんですけど…
でも多分闇属性のブレイドだよな。闇色のエーテルが迸っているし。*1
闇のブレイドかぁ。闇のレアブレイドは全体的に癖が強い。
サタヒコは同調不可能*2だから除外するとしても、他も大概である。
一人はヤンデレ千里眼*3、
一人は悪党に加担していた前科持ち、*4
一人は同調者に不運を呼び込むやべー奴、*5
一人は、強くするために、ひたすら機織りに付き合わなければならない問題がある。*6そして重度の厨二病を患っている。
最後の一人は、チョロカワ&エロカワという魅力はあるがドSである。*7
機織りが一番マシだが、コモンブレイドでも良いかな、と思わせるレベルの癖を闇属性のレアブレイドは抱えている。
どれだけ悩んでも闇属性であることは変わらないので、とりあえず祈る。
(メイかテロス!メイかテロス!メイかテロス!メイかテロス!メイかテロス!)*8
…………いつまで祈ればいいんだ?
いつまでたっても球体からブレイドが現れない。
アレに触るのが最後のトリガーなのだろうか。
…ええい、ままよ!!!
覚悟を決め、球体に触れた瞬間、闇の塊から黒き双翼が突き出され、羽ばたきと共にその身を覆うエネルギーを振り払った。
端的な挨拶を告げ、目の前に現れたのは、悪魔のような角と漆黒の翼を持った美女だった。
「ダ、ダークエンジェル・オリヴィエ…?なんで…?」
思わず言葉が漏れてしまったが、ホントになんでだ。何でコアクリスタルから星晶獣が出てくるんだ…。
「…好きに呼んでくれて構わないが、ダークエンジェル?というのはどういう意味だろうか」
俺の呟きを耳にしたオリヴィエがそう問うてきた。
いきなり堕天使だ!とか言われても困るだろうし、それっぽくカッコイイ意味をでっちあげるか。
「闇の力を持つ上位存在って意味だ。ほら、ブレイドは人間より優れてるだろ?」
ブレイドが持つ再生力や属性を利用した攻撃は人間やノポン族には真似できない物だ。
まあ、対等に渡り合う人間も普通に居るが。
ただ、ドライバーあってのブレイドと言われるように、ブレイド単体ではその力を存分に発揮する事ができない。
ドライバーとの間に生まれる「キズナ」や連携によって何倍もの強さを得ることができるのだ。
ただし、反りが合わないからドライバーとブレイドの関係を解消したい、といったことも起き得る。
その場合は、ドライバー側がブレイドを徹底的に傷つけコアクリスタルに戻すか、ブレイド側がドライバーを殺しコアクリスタルに戻るかの二択である。
ブレイドは意思無き兵器ではなく、自我を持つ生命なので奴隷のように扱えるわけではない。*9
話を戻そう。
オリヴィエに言ったことは概ね事実だ。
ダークやエンジェルなんて言葉の正しい意味を知っている人間もジーク*10くらいのものだろう。
「それは事実だが、私達はドライバー無しでは満足に戦えない。対等な関係を望みたいのだが」
本家*11でも、忠誠心の高さや生真面目さがフィーチャーされていたが、そこは変わらなそうで安心した。
しかし、一つだけ確認しておきたいことがある。
「そう言ってもらえると助かる。指示を出すこともあるだろうが、嫌な時、自身の考えがあるときなんかは伝えてくれ。……ところでルシファーとかベリアルって名前に聞き覚えある?」
「?……そのような名は聞いたことが無いな」
……嘘を言っているようには見えない。この世界には堕天使は存在しないと思っていいかもしれないな。これは勝ち確では?
性格◎、容姿◎、武器のカッコよさ◎*12、おっぱい〇、過去の経歴たぶん〇……。
幸運にしてくれてサンキュー神様!!!
「末永くよろしくお願いします!!!」
「!?……急に大声を出さないでくれないか?まあ、こちらこそよろしく頼む」
喜びの念が溢れすぎて彼女を驚かせてしまったが、怒ってはいないようだ。
頭を下げ、勢いよく差し出した手を優しく握り返してくれた。……あっ、おててやあらかい。*13
しかも滅茶苦茶良い匂いがするし露出はそんなに多くないのに脇と太ももがスケベすぎる。命が危ない旅から理性が危ない旅にシフトしてしまいそうだ。
見た目がスケベで、とってもクールで堕天使な彼女と俺の冒険が今始まる。
注釈多くてすまん。
ゼノブレ2おもろいから皆プレイしてくれよな!!!