ぱっと見ではどっちかは誰にも分からない性別不詳のアタッカー。
『かげうら』の常連であり影浦に憧れて入隊した。
影浦本人より機動力が高く、我流でマスターしたマンティスはオリジナルより曲がり幻踊に近い軌道を描くことから『幻踊マンティス』とされる。
長年の憧れである彼に話しかける勇気はなく、ボーダー内でも『かげうら』の中でも遠巻きに眺めているだけだが、お察しの通り気持ちはとっくにバレてる。
作・のすけさん(ツイッター/引退)→ @N_1s1_
・ステータス評価
トリオン……6
攻撃……9 防御・援護……5
機動……8 技術……………9
射程……2 指揮……………2
特殊戦術……5
トータル……46
・トリガー構成
メイン
スコーピオン
FREE
シールド
バッグワーム
サブ
スコーピオン
FREE
シールド
カメレオン
10戦9敗、1引き分け。
ユウキは、負けなかったことで賭けに勝った。
「なんで!レッドバレットが……!」
退避マットに落ちた瞬間、待機室に少年のような声が響き渡る。その声が賭けに勝ったことを確信させた。
「刀身元々黒いから気づかないですよねー。温存しといて本当によかった」
「アンタ……わざと」
「そうなんだけど、それ以外は本気。剣の腕じゃまったーく勝てないってことです」
「クソっ!」
邪念のないユウキの安心しきった声を聞いて悪態をつく『黒ずくめ』。その後ろでバタバタとした音が聞こえており、悔しそうな顔で地団駄を踏んでいるのが目に浮かぶ。
このまま勝利の余韻に浸っていてもいいものではあるが、本来の目的はスカウトだ。 ユウキはベッドから起き上がって通信スピーカーに向かって声をかける。
「さて、黒ずくめさん。賭けは私が勝ちました。なので、ウチの部隊に入ってくれますか?」
「はぁ?なんでアンタが勝ったことになってるんだよ。引き分けだろ?」
「うん、引き分けですけど。賭けの内容は私に勝てるか勝てないかだし」
「えー、ずりぃな」
「あっじゃあ、賭けの報酬じゃなくて、取引」
「ん?」
屁理屈を垂れても相手の不満げな態声は変わらないので、とっさにカッコいい言い方に変えてみる。ここ最近やることなすことが胡散臭くなってしまうのを感じて、ユウキは内心で嘆息を漏らす。
「あなたはその剣でウチらをB級上位に引き上げる。私はあなたのマンティスがかっこよーく刺さるように場を整える。おまけで影浦さんにも近づける。お互いにメリットありますし……だから取引。どう?」
「わーった、入ってやる」
チョロい。チョロすぎる。
普通の人なら5秒くらい考えるようなところを即答。この人、影浦さんに会えるおまじないかけたとか言ったら、お好み焼きのへらとか1万円で買うんじゃないかな……。
「ただし!ボクがカゲ先輩と並び立つまでの取引だからな!足引っ張んじゃねーよ」
「お互いさまだよ。うっかりさっきみたいに引っ掛けられて、落とされないようにね」
「うるさい!うざい!」
声から顔が想像できてしまう。
もぎゃー、となっていら姿を頭に描きながら、ユウキは独りくしゃっと頬を緩ませた。
ソロ戦ブースを出ると先ほどまで戦っていた『黒ずくめ』が、黒ずくめではない姿で立っていた。だぼっとしたUネックの白い長袖シャツにショーパン黒ストッキング、肩までかかってた髪を後ろで括っている。
「あれ?トリオン体解除したんです?」
「うるせー、関係ねぇだろ」
少年とも少女ともとれるハスキーさが混じった高い声と戦闘中の身体のラインが見えにくい隊服と、今眼の前にいる背の低く肌の白いヒト。
どっちなんだろう……。と、ユウキは考えを巡らせたがすぐに止めた。ヒトの性別を探るような真似は、あまりにも無粋だ。
「それじゃ改めてよろしくおねがいします。えーっと……名前聞いてなかったですね。甲斐祐希といいます」
「ソライナギ。……よろしく」
ユウキの差し出した手を、細く白い手が応える。
空井凪……気持ちいい名前。
「アンタ、今ソライをスカイの方の空で読んだだろ。ちげーからな、徂徠学のソライだ!」
いつも間違えられているのだろうか、ナギと名乗ったヒトはこちらの考えを先読みしてツッコんだ。
「ソライガク……?今度調べますね」
「アンタ、そんなことも知らないんだ。だせぇ」
いやそれを聞いて、知ってる人がいる人がいたらぜひともお目にかかりたい。自分の浅学を恥じつつ、ユウキは自らへの理不尽に抗議した。
「……うっさい!」
次に会う日取りを決めてナギと別れたユウキは、ポケットから携帯電話を取り出すと着信履歴の一番上の番号にリダイヤルする。
「あぁマイ。エース張れる人、見つけてきたよ」
「うん、スコーピオン。近距離。マンティス使える」
「うん、大丈夫。それは保証する」
「えっ、まじで?いつ?」
「あした?!あぁ……まぁいいか。それで?言うからには、オペはいるの?」
「おっけ。その子の連絡先、教えて」
通話を切るとユウキは、今度は天を仰ぎ周りに聞こえるくらいの大きな声で溜息をつく。
「かいさん、随分大きなため息ですな」
「分かります?なかなか面白いことになりまして」
「ほほう。……つまんないウソつくくらいなら、一本どうです?スッキリするかもですぞ?」
「やめときます。またポイントもっていかれたくないですし。この後用事ですし」
小柄な白髪を適当にあしらって、右手にもったままの携帯を操作して先ほどもらった番号に電話をかける。
「あぁ、胡桃澤さんですか?私、甲斐祐希といいます」
2022年4月20日 23:21
#ワ創作 #甲斐隊 「徂徠凪③」
イカサマ詐欺師は、ポーカー卓の下に2本のナイフを隠し持つ。
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ワールドトリガー創作の隙間産業を目指す『show down!! 』、出ちゃいました原作キャラ。どうしても加筆になると、絡めたくなっちゃうんですよね。もちろん名前は伏せてます。甲斐さんからしたらもうポイント取られたくないと思っていますが、今までの戦法と会話でお察しください。
ナギさんを作ってくれたのすけ。さんはすでに引退されていますが、了承いただきながら加筆創作しております。もし今のタイミングでNGでしたら、小説ごと消します。
そんなくらいの自己満足自己投影型甲斐さんのそこそこ活躍物語。マイペースに牛歩で進めますので気が向いたら付き合ってあげてください。