「「遥凪!3歳の誕生日おめでとう!」」
今日は11月10日。
私は、今日、記憶を取り戻した。
父母にどう接すればいいのか分からない。
「・・・」
反応が出来ない。
前世が医療福祉系専門学生であった為、3歳の発達段階は知ってるけど、それ通りに反応が出来ない。
「遥凪、どうしたか?」
「どうしたの・・・?」
話すべきなのか、話さないべきなのか・・・
この記憶がいつ失われるか分からないのに。
私は何者なのか、その境界線が曖昧になったのに。
「・・・(ニコッ)」
「愛想笑いだよね」
「そう見えるね」
これで誤魔化せるとは思って無いし、現に両親は話をしている。それに、今さっき気付いたが前世でのクラスメイトや旧友の面影があるし、父に限っては旧友と同性で同姓同名だ。
「問いただしてみる?」
「いや・・・遥凪の口から話すまでは辞めておこう」
「うん。そうする」
「ハル、何があったか分からないけど、いつか教えてよな」
「うん」
誤魔化せては無かったみたいだが、どうやら乗り切れたようだ。
7歳の誕生日の時に覚えてたら言おう。
本格的な冬に入り、春が過ぎて、夏が来て、秋が来て、季節は
7歳までになる間、色々な事があった。
前世と同じ
「「遥凪!7歳の誕生日おめでとう!」」
「ありがとう。」
今日が言う日だ。
「お父さん、お母さん、3歳の誕生日に僕が黙り込んで「何があったか分からないけど、いつか教えてよな」と言ったよね?」
「ん?・・・あぁ・・・そうだな。」
「そうね。教えてくれるの?」
「7歳までは人の子ではなく神の子。いつ、また失われてしまうか分からなかった。でも7歳過ぎたからね。だから今日まで言わなかったんだ。」
「「・・・」」
黙り込んだ二人を見て意を決して発言し始める。
「・・・ねぇ・・・ここのノートに書かれた風景は見た事あるんじゃないかな?」
「昔の・・・20年程前の
「こっちは私の専門学校の母校だね。」
「・・・二人は気付いていたんじゃないかな?
「いや・・・わからん」
「・・・マジ?」
「あぁ。・えぇ。」
あちゃー・・・そりゃそうだ「転生」とか非科学的な現象が思いつく訳もない。
「僕には前世の記憶があるんだ。そして二人は共通の知っている人を無くしているはずだよ。」
二人は話し始めて、その内に時間が止まったように振り向いて来た。
「まさか・・・
いざ言われると何と言ったらいいのかわかなくなるな・・・でも反応しない訳にもいかないから強く頷いた。
そのうちに「令和のガリレオ」と呼ばれるようになったが、それはまた別のお話。