そう言えばSEED本編見直してて思うんすけど、MS間の通信、特に敵軍同士ってどうなってるんですかね。
Nジャマー云々とか、難しいことは馬鹿なんであんまよく分かんないんすけど、敵軍同士で通信繋がってることあるんすかね?傍受とかは聞きますけど、特に戦闘中。
イージス強奪後、明らかにミゲルとアスランが通信で会話してるんすけど、ミゲル機の通信をアスランが知ってると仮定すれば説明は付くんす。
最初のキラとアスランは、まあイージスは元々連合製だから繋がるのは分かるんす。
舞い降りる剣のフリーダムとデュエルも、同じザフトの機体なんで、分かるんす。
そんで砂漠のストライクとラゴゥ、最後の方のジャスティスとレイダー、これ明らかに会話してるんすけど馬鹿正直に捉えていいんすかねアレ。アニメだから〜とかじゃなくて。
それによってオーブ解放戦のアスラン介入時のアレが大分変わるんすよね。アレ僕はキラだけに向けられてると思ってるんですけど。
まあ、この作品では自軍(で製造された兵器)同士での通信はNジャマーが酷くない限り問題無く可能、敵軍同士は改造しない限り接触回線あるいは超至近距離(1機体分)でのみ可能とさせてもらいますけど。
じゃなきゃ後の話が面倒くさいことnスキュラ,シュラ-ク
アドバンテージの出撃後、それに続いてすぐにストライクも出撃する。
背後にはアークエンジェル、そしてヘリオポリスの支柱。
これらを護らなくてはならない戦いが始まる。
アドバンテージに追い付いたストライクから、通信回線を開いたキラの声が聞こえる。
『マリューさんによると、Nジャマー…というのが、散布されてるらしいです』
「あー…。よく分からねえが、なんかザフトが撒いた妨害か。ったく、コロニーを戦場にしやがって」
『……………ザフトのMS、ジンの数も分からないらしくて』
「けっこう来るだろうな。クルーゼ隊……?とか言ってたし、エース部隊ってやつか」
『………大丈夫、ですかね。自分から出撃しておいて、なんですけど』
「まあ、1対1ならこちらが上だろうよ。だが、ストライクはいま接近戦用装備だ。オレの援護に合わせろよ」
『………はい』
モニターに不安な表情をしているキラが映り、気遣うオルガ。
先の闘いで、ジンのマシンガンが効かなかったことを確認しているが、それは1対1の話で、今から来るのは複数のジンであろうことから、キラが不安に思うのもオルガは理解していた。
(………まあ、なら最初から出るなんて言うなとは思うが、半分はオレの所為でもあるんだろうな。仕方ねえ。クロトやシャニを援護するよりは楽だろ。パイロットとしての腕は劣るが、変な暴走の心配はねえしな)
『オルガさん!敵のMS反応です!』
「ん。悪い、助かった。こっちのモニターにも映って…。はあ!?」
思考を巡らせているオルガは、キラの声で目の前のことに切り替える。
レーダーで確認した後、モニターに映るジンの姿に、オルガは驚愕する。
先の闘いで装備していた重突撃機銃持ちもいるが、機体総数に比べるとごく僅かであった。
その他の機体のほとんどが大型ミサイル"M66キャニス 短距離誘導弾発射筒"を装備していたのだ。
『ど、どうしました!?』
「クソッ…!何考えてんだバカーゼ隊!!聞こえるかよアークエンジェル!!」
『こちらアークエンジェル、ナタルだ。ジンを捕捉したか?』
「ああ!だが奴ら、マシンガンなんてほとんど持っちゃいねえ!!バカでかいミサイル抱えてやがる!!」
『なに!?まさか、要塞攻略用のD装備……!?』
「ってヤツじゃねえのか!?そっちからは撃たれたミサイル迎撃するよう言っといてくれ!!こっちはMS自体を叩く!!」
『くっ…!イーゲルシュテルン!ヘルダート装填!ゴットフリートはまだ起動させるな!!』
『オルガさん!』
「キラ!なるべく固まって動くぞ!オレがあのミサイルを墜とす!」
『は、はい!!』
オルガ達が捕捉したとほぼ同時に、オルガ達のコクピット内でアラートが響く。
こちらも捕捉されたことを表すもので、2人は警戒を強める。
その間に、ジンは大型ミサイルと両脚部に装備したミサイルポッド"M68パルデュス 3連装短距離誘導弾発射筒"からミサイルをストライクとアドバンテージに向けて発射している。
「チッ!!本当に撃ってきやがった!!」
『オルガさん!僕の方では、バルカン砲でしか…!』
「ああ!ソイツも撃て!出し惜しみなんかしてられっか!!」
ストライクがイーゲルシュテルンの自動迎撃機能を駆使し、いくつかミサイルを撃ち落とすも、全てを撃ち落とすことはできない。
「撃ち落とす!!」
オルガが声を挙げると同時に、アドバンテージが主兵装であるビームマシンガンと副兵装のイーゲルシュテルンの一斉射を始める。
かなり密のある弾幕を形成する事が出来、ストライクが撃ち漏らしたミサイルを全て撃ち落とした。
「ミサイルを撃ち落とすのに、一々こんなことして…。グッ!?」
『オルガさん!?』
オルガが苦悶の声を挙げ、それを心配するキラ。
"オラアアアア!!!"
"オラオラオラァ!!!"
(コイツは…!クソッ!オレはもう、あんな薬漬けで戦ってんじゃ……!!)
オルガの頭の中で響くのは、自分と同じ声をした、荒々しい声。
それを振り払おうと、首を振る。
「……ッ!悪い、大丈夫だ」
『オルガさん……』
『ストライクとアドバンテージ!ライン後退だ!あれを一つ一つ撃ち落としてたんじゃ、弾倉がいくつあっても足りやしない!!アークエンジェルが撃ち落とし、その間にMSを叩け!!』
『は、はい!オルガさん!』
「たしかに、それのが良さそうか…!」
アドバンテージとストライクが機体の向きを反転させ、アークエンジェルの方へと戻る。
それを確認し、ジンも追いかけて来る。
『誘き寄せる……ってことですか?』
「まあ、そうなるな。アークエンジェルは守らなきゃいけねえが、こっちが堕とされたんじゃ意味がねえ。ミサイルは艦に任せて、オレ達はMSだ。ぶった斬ってくれりゃいい」
『………分かりました』
『イーゲルシュテルン起動!バリアント!撃てえ!!』
ジンが撃ってきたミサイルを、アークエンジェルが撃ち落とすが、全てを撃ち落とす事が出来ず、コロニーの支柱へとぶつかってしまう。
『くっ…!!』
「マズイな…!キラ!間合いを詰めろ!オレが援護する!」
『は、はい!!』
大型ミサイルを撃ち尽くし、残るは脚部のミサイルポッドだけとなったジンに狙いを定め、オルガのアドバンテージが後方からビームマシンガンを撃ち放つ。
それを受け、キラのストライクがジンに向けて距離を詰める。
『このおおおお!!』
距離を詰めたストライクを対応としたジンだったが、重斬刀を装備していないD装備では、ソードストライカーを装備したストライクを対処出来るはずもなく、対艦刀"シュベルトゲベール"で真っ二つにされてしまった。
(ほー…。バカMSのシールドはビームコーティングされてたから防げただけで、それがなきゃ御陀仏ってことか。ビームの刃なくても、あんなもん振り回すだけで機体の色んなとこがイカレそうだな)
『あっ…あっ……』
「………悪いな、キラ。帰ったらなんか奢ってやるから、とにかく生きて帰るぞ」
『はっ、はい………』
(………まあ、パイロットがキラじゃな。これからも出撃して、慣れてくんだろうが……。オレはまだしも、アイツにこんな事に慣れて欲しくはねぇんだがな……)
『アドバンテージ、これより本艦のミサイルで退路を塞ぐ。そこを叩けるか?』
「ああ、やってやるよ。蜂の巣だ」
『よし。ヘルダート!撃てぇ!!』
アークエンジェルからミサイルが発射され、ジン達の動きを封じる。
そこにオルガのアドバンテージがビームマシンガンとイーゲルシュテルンの一斉射を叩き込み、ミサイルとビームマシンガン、バルカン砲の集中砲火を与え、ジンの数を減らして行く。
(母艦との連携なんて初めて…。いや、初めてじゃねえのか?バカMSで一緒に撃ちまくった覚えはあるが。まあ、やりようによっては楽に持っていけるな)
『オルガさん!大型ミサイル持ちのジンは全員倒しましたけど、残りが…!!』
「って、いつの間に?たしかにコイツとアークエンジェルで大分倒したが…」
『と、言っても…僕が倒した1機で最後だったみたいです。とにかく、来ます!』
「そんなにやってたのか……。今の動き、いいかもしれねぇな。んで、残りが……!マジかよ…!!」
キャニス装備のジンの第一陣を全滅させ、残るは後方の数機のジンだけなのだが、その内の1機が大型ビームランチャー"M69バルルス改 特火重粒子砲"を装備している。
随伴機は重突撃機銃装備なのだが、どれも二丁装備で、脚部には先程と同じくパルデュスも装備されていた。
しかも、そのジン部隊の後方には……。
「赤いMS……!!」
『あの機体は……!?』
『MS接近!ジンが4機!そしてこの反応は…!?イージスです!イージス接近!!』
『なんだと!?』
コクピット内に、アークエンジェル艦橋内の通信が響く。
奪われたG兵器の内の1機である、イージスがこちらに向かっていた。
『アスラン!着いてきたからには、足を引っ張るなよ!!』
『………ああ』
イージスのコクピット内で、バルルス装備のジンからパイロットであるミゲル・アイマンの声が響き、アスランと呼ばれた少年が応える。
彼の意識は、コクピット内のモニターに映されているストライクに向けられていた。
「クソッ…!数は減っても、アイツらのが厄介だな…!!」
『オルガさん!僕が前に…!この装甲なら、あれだって……!!』
「バカ野郎!そのフェイズシフトってやつだって、無限じゃねぇ!!蜂の巣にされて、装甲が切れたらあのビームでおしまいだ!!」
『な、ならどうするんですか!?』
「そんなの……!ぐっ!!」
通信越しに2人が話してるうちに、こちらに向けてバルルスのビームが放たれる。
なんとかアドバンテージのシールドで防ぐ事は出来たが、あと何発防げるかは、把握する術はない。
『オルガさん!!』
「すぐには落ちねえよ!!こっちの心配より、二丁持ちのヤツと赤いのも警戒しろ!!」
『ですけど……!!』
(どうする…!オレが援護してキラが突っ込んでも、あのランチャー装備が邪魔すぎる!かと言って、今のストライクに満足な射撃なんか……。あん?)
思考を巡らせる中、オルガはある事を思い出す。
現在装備しているビームマシンガンの特徴。
そして、現在のアドバンテージに装備されている、もう1つの主兵装。
「………そうか!キラ!一旦そのバカでかい剣、元に戻せ!」
『えっ…?で、でも…、それだと無防備に……』
「コイツを使え!!」
『ええっ!?』
オルガのアドバンテージから、キラのストライクに向けて、ビームマシンガンが投げ渡される。
突然のことに驚くキラだが、なんとか対応し、右手に収める。
「ソイツはエネルギーパック形式だから、ソイツを使ったところで、ストライクには何の影響もねえ!!」
『わ、分かりました!でも、オルガさんは!?』
「コイツがある!気にすんな!!」
空いた右手に、腰にマウントされていたデュエル用のビームライフルが装備させる。
専用ビームマシンガンと違い、機体からエネルギーを供給して使用される武装だが、出し惜しみをしてはいられなかった。
「先にマシンガン持ち片付けるぞ!!」
『は、はい!!』
『こちらもジンに照準を合わせろ!撃てえ!!』
そこからは、先程と同じく、アークエンジェルから撃たれるミサイルと、ストライクのビームマシンガンとイーゲルシュテルン、アドバンテージのビームライフルとイーゲルシュテルンの一斉射が、ジン小隊に叩き込まれる。
圧倒的な弾幕により、回避し切る事が出来ず、3機のジンは堕とされる。
『チィ……!だが、これで……!!』
『ミゲル!あまり突出を!!』
アスランの静止を振り切り、残ったミゲルのジンがアドバンテージに狙いを定める。
今の一斉攻撃により、一番エネルギーを使っていた機体を狙ったのだ。
「クソッ!もう使えねえか!!」
現に、ビームを撃てるだけのエネルギーは残っておらず、残っていたグレネードを発射させるも、それも避けられる。
『オルガさん!!』
そこにキラのストライクが割り込み、空いている左腕でソードストライカーの装備であるビームブーメラン"マイダスメッサー"を投げる。
『はっ!そんなもの!!』
容易く避け、再びアドバンテージを狙うジン。
だがマイダスメッサーは、ジンの後方で弧を描き、ストライクの方へと戻る。
その軌道上には、ミゲルのジンが。
『ミゲル!避けろ!!』
『なっ、何ぃ!?』
マイダスメッサーは、ジンの両脚部を切り裂き、大きな隙を晒す。
『今なら……!!』
「下がれキラ!オレがやる!!」
隙だらけのジンに狙いを定め、アドバンテージの副兵装であるレールガンを準備する。
この状況下であれば、狙いを外すことなく、仕留める事が出来ると考えてのことだった。
「これで…!!」
"隙だらけだな!!アホ丸出しだぜ!!"
「………ぐっ!!」
『オルガさん!?』
オルガの頭の中で、再び声が響く。
それを振り払おうと、オルガは操縦桿を動かす。
アドバンテージはビームライフルを腰のマウントに戻し、ビームサーベルを左碗部から射出、右手に装備し、ジンへと突っ込む。
突然のことに驚くキラだが、オルガは気にしてはいられなかった。
「うおおおおおお!!」
『ミゲル!!!』
ジンのコクピットに向けて一閃。
コクピットを切り裂くも、エネルギーが枯渇寸前のアドバンテージでは、満足な長さを形成出来ず、両断するには足りなかった。
『ぐっ、おおおおおおお!!?』
そのおかげで、ミゲルは即死には至らなかった物の、飛び散った破片により、重傷を負い、意識を失う。
「………チッ!!」
仕留め切ることは出来なかったジンを、イージスへと向けて蹴り飛ばすアドバンテージ。
「ソイツを持って、さっさと帰りやがれ!!聞こえてはいねえだろうがな!!」
イージスが半壊したジンを支えたことを確認したオルガは、そう言い放つ。
先の一斉攻撃で、イーゲルシュテルンも撃ち尽くし、ビームサーベルも形成できないほどエネルギーが枯渇したアドバンテージに、半壊のジンを撃破させることは出来なかったのだ。
『オルガさん!なんて無茶を…!!』
『………そこの白いMS!!聞こえるか!?』
『なっ……!?アスラン!?』
『キラ……!キラ・ヤマト!!キラなのか…!?』
(………イージスと話してるんだろうが、向こうのは聞こえねえな。まあ、聞こうと思えば出来るとは思うがよ。同じ連合のなんだから)
キラのストライクの通信越しに、一方的な会話が聞こえるが、会話先のイージスの通信は聞こえなかった。
だが、事態はそれで終わりではなかった。
『MS!再び接近!!ジン数機!!』
『くっ…!またD装備なら、もう持たないぞ!!』
「クソッ…!!今から戻れば、どうにかなるかよ!?」
『アドバンテージ用のマシンガンのエネルギーパックの準備がまだ出来てないのよ!!ともかく、オルガくんはもう戻って!!アドバンテージはもう限界よ!!』
「クソッ……!このアホMS、パワーがヤバいってか…!!」
アドバンテージが戻ろうとしたが、既に遅かった。
ミゲルのジンからバルルスを受け継いだジンが、ビームを連射させる。
狙いが甘く、アドバンテージやアークエンジェルには当たらなかったものの、その先はヘリオポリスの支柱だった。
「なっ………!?」
連続で被弾し、先のミサイルが何発か当たっていたことから、既に限界だった支柱は、遂に崩壊した。
そこから連鎖は始まり、亀裂はヘリオポリスの大地まで広がり、ヘリオポリスは崩壊していく。
『キラ!!』
『アスラン……!!』
『ストライク!!アドバンテージ!!』
「くっそ……!キラ!巻き込まれないよう気をつけろ…!!」
崩壊に巻き込まれないよう、ジンとイージス達が撤退して行くのが見えた。
それに対し、ストライクとアドバンテージは、崩壊していくコロニーを目にしながらも、破片にぶつからないよう、制御していくしか出来なかった。
(…………あの時、オレ達がやってたのも、こんな感じだったのか……?)
それを見て、オルガが思い出すのは、オーブ解放戦の時のこと。
MSやイージス艦相手に好き放題やっていたが、中立国の大地であることには変わりは無い。
しかも、目の前で崩壊していくヘリオポリスも、オーブのコロニーである。
数週間を過ごした場所が失われて行くところを目にしたオルガは、喪失感と共に、罪悪感とも言える感情が湧き上がっていた。
(………前のオレとは違うって言いてぇが……。クソッ、戻ってから色々と考えちまうな…!)
思考を巡らせながらも、機体を制御し、崩壊に巻き込まれないようにすることで精一杯だった。
『ストライク!アドバンテージ!!聞こえるか!!』
「……キラ。無事か?」
『は、はい……。なん、とか……』
「………じゃあ、帰るぞ」
『………はい』
さっきまでコロニー内にいたのが、目の前に広がるのは宇宙空間という現状。
なんとかヘリオポリスの崩壊に巻き込まれることはなかったオルガとキラは、アークエンジェルへと戻って行った。
『………?すみません、オルガさん。前に……』
「ん……。ありゃあ、救命ポッドか……?」
『僕が拾います。オルガさんは、先に戻ってください』
「………まあ、このまま放流されるよりはマシか。じゃあ、先に行ってるぞ。オレもやっとくが、念には念だ。周りの警戒もしとけよ」
『はい。分かってます』
ストライクが救命ポッドへと向かったのを確認し、オルガは機体をアークエンジェルへと動かす。
既にハッチを解放させていて、滞りなく着艦することが出来た。
「ふー……。送り出したのはオレ達とは言え、なんとか無事だったな」
「でも、アドバンテージのあの動きはダメじゃないですか!?エネルギー切れ寸前ってのは分かってたでしょ!?」
「とは思うがなぁ……。まあ、コロニー内だったし、レールガン撃ちたくなかったんだろうよ」
「だからって、あんな無茶されたら堪ったもんじゃないですよ!僕ちょっと文句言いに行って来ます!!」
「お、おい!!」
一方、アークエンジェルMSデッキ内で、整備士の声が響き渡っていた。
一方は、マードックのもの。
そしてもう一方は、キラ達とそう変わらなそうな、赤毛の少年のもの。
「………ふぅ。帰ってこれたが、ヘリオポリス、やっちまったか……」
「ねえアンタ!出てってくれて、護ってくれてた人に言うのもアレってのは分かってるけどさ!最後の方、あんな無茶されたら堪ったもんじゃないよ!機体もマズくなるし、アンタの身も危険だってこと、分かるだろ!?」
「あー、そりゃ整備の身からしたらそうなるよな。しかも気ぃ遣ってくれてるし、わる…い…………」
コクピットからエレベーターを垂らして、アドバンテージから降り、ヘルメットを外したオルガに、整備士の少年が詰め寄る。
機体だけじゃなく、自分の身を気遣ってくれたことから、嫌悪感を示さずに、謝罪しようとしたオルガが言葉を途切らせる。
(………おい。なんで、コイツがここにいるんだ………?)
本来なら、声を聞いた段階で気付くべきだったのだが、先程まで戦闘をしていたことから、意識を落ち着かせるのに時間がかかり、気付くのが遅れてしまった。
それのせいで、言葉どころか、オルガの表情は驚きで固まってしまった。
「………なに?僕の顔、なんか付いてる?」
「あー、悪かったな兄ちゃん。まあ、分かってるだろうが、コイツに悪気は無くてな」
「………あ、ああ……。そりゃあ、分かってるけどよ………。まあ、わる…かったな」
「………いや。ストライクに乗ってる子を護ろうとしてるってのも分かってるし、アンタも悪気は無いってのも分かってるから、謝って欲しいワケじゃないんだけどさ。次……って言っていいのか知らないけど、気を付けてくれってことだけ分かってくれれば、それでいいっての。アンタ、名前は?」
「………オルガ・サブナック」
「僕はクロト・ブエル。ここの整備班だよ。まあ、どうなるかは分かんないけど、よろしく」
オルガの記憶とは違い、普通の少年の言動をしているクロト・ブエルが、連合の整備士の格好をし、握手を求めて来た。
それに応え、オルガは手を差し出した。
表面上は普通の表情だが、心の中は、困惑でいっぱいのオルガだった。
先に言っておきますけど、べつに逆行はしてないです。