Blood Fate 〜宙の獣は運命に吠える〜 作:サンサソー
ちなみに作者は型月作品はFGOしか知りません。それでも、もしこの型月作品からやって欲しいという方は、3話目が更新される前にこちらにリクエストお願いします。
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それは、不思議な人だった。
最初の会合はメンシスの悪夢。頭に檻を付けた者同士、しかし片方は狂ったようにはしゃいでいた。
「おお、おお、君、心の友よ!俺の目を見てくれ、見てくれよう…」
「すまないな。私はもう古き知子の元へ行かないといけないんだ」
「ああっ、ひどい!心の友、今更、今更だな。照れることはないじゃあないか」
「なあに、譲るだけさ。何も一番に見ることもない。ほら、そこの人に見てもらうといい」
焦点の定まらない目がこちらを向く。次いで粘りのある笑みが浮かび、大きく手を広げて大声を上げた。
「ああ、ようこそ我らの夢へ。けれどもう、誰も必要としない。儀式はもうすぐ終わる。夢が現実に、我らに瞳をもたらすのだ!邪魔をしたければ、つかまえてみるといい。夢の中でそれができればね!さあ!」
男はこちらに背を向け奇声を上げながら走り始めた。ふともう一人がいた場所を見ると、いつの間にか落ち着いていた男は姿を消していたのだった。
次の会合は驚くほど早かった。悪夢の主を倒した後に、狩人の夢に戻った時だった。
「ん…、うう…」
庭の隅、草葉の陰にて、何度も助言をくれた老人ゲールマンが眠っている。苦しげに顔を歪め、息も荒い。
「…ああ、ローレンス…ローレンス……」
何やら寝言を言うゲールマン。そのすぐ側に、あの檻を付けた男が寄り添うように立っていた。
「ローレンスか……余所者が、よくもまあ教区長にまで上り詰めたものだ。彼もまた心優しすぎた。もはや戻るものではない……いや、夢ならば、もしかしたらあるのかもしれないな。君はどう思うかね?ハハハハ…」
男は乾いた笑い声を響かせながら、白い煙となって消えてしまった。後に人形に彼について聞いてみもしたが、どうやら詳しくは知らないらしい。
「あのお方は、いつもゲールマン様のすぐ側にいらっしゃいます。しかし、ゲールマン様はそれに気づいていないようです。苦しげな呻き声を出せば、私も気付かぬ間にいるのです」
続けて一言。
「あの狩装束を見るに、おそらく狩人のお方なのでしょうが……私は長くこの夢にいますが、あの方を知りません。ゲールマン様なら何か知っているのでしょうか……私には、何もわかりません…」
ただただ謎が深まるばかりだ。奇妙で、そしてどことなく恐ろしい。ミコラーシュと同じ檻を付けているからだろうか?
しばらく見ていなかったあの男は、今度は思いもよらぬところにいた。
聖杯を頂き神の墓を暴いている時、迷宮の隅に男はいた。
「おや、おやおや。君、ここに何用かね。もしや血石を探しに来たのかね」
こちらを見つけた男、その顔に変化は無かったが、声には明らかに嫌悪の情が含まれていた。ヤーナムの民が余所者に向ける敵意とはまた違う、ここにいる自分へ向けられたものだ。
「ここは神の墓、または寝床だ。狩人が神の眠りを妨げるような行為なのだよ。もし血石を求めるならば、狩人の夢に行きなさい。君の持つ物と交換しようじゃないか」
そう言うと、男は前回のように煙となって消えてしまった。血が飛び交う場所に似合わぬ男に気を削がれてしまったために、聖杯ダンジョンの攻略はそこで切り上げた。
狩人の夢に戻れば、男は血の遺志とアイテムを交換してくれる水盆の使者の近くにいるようになった。
「ああ、君か。血石が必要かね?ならば、君の持つ道具と交換だ。中には滅多に手に入らない道具を要求するかもしれんが……なあに、どうせ朝に目覚めれば全て消える物。使う予定が無いならばここで使ってしまうといいさ」
男は珍妙な物を欲しがった。獣血の丸薬や匂い立つ血の酒、狂人の智慧に上位者の叡智、果てには真珠ナメクジまで。
どれかが無ければ交換できないという訳では無いらしく、数さえあれば上位者の叡智などを使わずとも獣血の丸薬などで代用できた。
幸い獣血の丸薬や真珠ナメクジはある程度確保できる。質のいい血晶石まで取り揃えている男にはその後も大いにお世話になった。
しかし、男は何やら獣や上位者の痕跡を欲しているらしい。特に目をつけられたのは3本目のへその緒だ。
「ああ、ああ、君。それはまさか、へその緒か。なんということだ、上位者を狩ったのか。それともどこかで拾いでもしたか。もし、もし君がそれの使い道を知らないのならば。または使う予定が無いのならば、私に譲ってはくれまいか」
まるで食い付きが違った。ひたすら嫌悪と輝きに染まった目を不気味に思い、その場は断った。やはりと言うべきか、男は酷く落ち込んだ。
「そうか、そうか……よい、それは君が持っている。私がどうこう言うべきではないさ。だが、もし…もし気が変わったのであれば、私に譲っておくれ」
それから、と続けて警告も一つ。
「へその緒を使うならば、相応の智慧を深めなさい。啓蒙を開くのだ。それは義務であり、当然の行いなのだから。だがもし、君が無責任にも低く浅ましいままに使うならば……私は君を狩るだろう。全てを踏みにじらせる前に、朝に目覚めさせてやろう」
その時の殺気は、死線を潜り抜けてきた自分ですら少々身体を震わせる物だった。例えるならば、巨大な獣に狙いを定められた時の熱い鋭さと、上位者にねっとりと見つめられたようなおぞましさを秘めていた。
家が燃えている。人形は朝が近い、夢が終わると言っていた。そしてゲールマンが大樹の下で待っているとも。
これで見納めとなるのかと、歩きながら燃える家を見ていた時だった。
「ああ、まったく。浅はかな愚者とはこうも居るものか」
蒼い雷が落ちる。身体が焼かれ、さらに痺れが自由を奪い膝をつけてしまった。ヤーナムで膝をつくこと、それは死を意味する。
麻痺した身体に何かが入る感触。背後から手を突き入れられたことはすぐにわかった。
「これは全て頂こう。もう、君は彼の元へ行く必要も無い。私が今ここで介錯してやろう」
手が引き抜かれると同時に酷い喪失感を覚えた。内蔵を持っていかれたか、いや違う。
啓蒙を得るために、取り込んだへその緒を全て持っていかれた。
「彼は私に任せるといい。君は青ざめた血など求めず、ただ去りなさい。誰かに言われなかったか?ここで手に入れた物は、人に良いものではない。そして新たな智慧は、人の業であり人を人でないものとする。観念し、満足する時だ」
その言葉を最後に、意識は途切れた。その時に見えたのはきらめく刃と、蒼い雷を纏う毛むくじゃらな手だった。
目が覚める。朝日は確かに夜の終わりを告げ、青ざめた血はその手に握られてなどいなかった。
他のフロム作品も入れる?
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ダークソウル入れて
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デモンズソウル入れて
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隻狼入れて
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エルデンリング入れて