Blood Fate 〜宙の獣は運命に吠える〜 作:サンサソー
そういえばファランの番人や神喰らいの守手をやってみたら、まだ侵入できて驚きました。たまに青霊も呼ばれるし。暗月警察は流石に少なかったけど。
『加速』
初期狩人が用いた独自の業。姿を消すほどの速度で敵の攻撃を掻い潜る。これは速さを求めた初期の狩人が研鑽の果てに生み出したものであり、獣をいち早く弔うための技術であった。
全身から黒毛を生やし、稲妻を迸らせる男。対しゲールマンは祈りをもって次元を合わせた。
互いに『加速』を発動。獣の爪が引き裂かんと迫るが、攻撃範囲は鎌に分がある。易々と爪を弾き、次いで鎌の斬り上げが男を襲う。しかし、ゲールマンは攻撃を止めその場を『加速』で離脱。蒼い雷が男の周囲に降り注いだ。
男は獣の爪を結合させ片手に装備。もう片手には『獣狩りの短銃』を握り『加速』を発動。ゲールマンの背後へと回った。
獣の爪が背中へ振り下ろされるが、ゲールマンはその場で高く跳躍。大きく振り抜いた状態の男へ衝撃波を放った。
背に衝撃波を受け男が地面へと叩き付けられる。ゲールマンは刃を分離し曲剣にすると、落下速度を乗せて男へと突き立てた。
「グオォォオオオッ!!」
「ぬ…!」
男が悲鳴の代わりに上げたのは『獣の咆哮』。声は衝撃波となりゲールマンを引き剥がした。男は獣の爪を仕舞い、再び鎌を取り出すと曲剣に分離した。
『加速』発動。大きく剣を振りかぶり、首を狙う。獣の身体能力と『加速』。とても防御できるものではない。ではどうするか。
銃で崩すに限る。ゲールマンの散弾銃が火を吹き、男の体勢が大きく崩れた。次いで放たれる手刀は男の腹を貫き、血を勢いよく解放させた。
「ガボッ…」
口から血反吐を吐き膝をつく男。剣を結合し鎌へと変形させたゲールマンは、男の首へと刃を振るう。男はなんとか地面を転がることで回避、こちらへ踏み込もうとするゲールマンへ短銃による連続射撃で追撃を牽制した。
息も絶え絶えに男は変形させた鎌を構える。受け継いだ血の遺志が違う。経験が違う。あまりにも最初の狩人は男と違った。その無くした右足も獣とならぬよう迷信を信じてしまった結果であり、覚悟というものもまた敵わない。
見ろ。今に首を落とさんと堂々たる構えだ。しかしその肉体、存在は儚い。その一点だけは分があった。
男が吠える。稲妻はさらに強まり、雲無き空からいくつもの雷が落ち始める。文字通り、最後の足掻きだ。
敏感に察知したゲールマンは祈りを強め、靄を膨れ上がらせる。やがて爆発と共に深い蒼の靄を纏った彼は、『加速』を用いて男へと駆けた。
雷の雨は不規則かつ落ちる場所まで不定。男が咆哮する度にゲールマン目掛けて巨大な雷が落ちる。ゲールマンは雷を躱し、巨雷を逃れ、やがては男の元へと辿り着く。
未だに人の姿を留めていた男は背を高くし、その顔も少しばかり歪んでいる。瞳は確かに蕩けているのに、真っ直ぐ見られていると分かる鋭さを持っていた。
男は遺志、経験の差など取るに足らぬと吐き捨てた。人はどこまで行こうと人である。獣でなければ上位者でもない。血に飲まれていなければ瞳を得てもいない。
力だけならばいくらでも手に入る。しかしてそれは自分自身なのだろうか。遺志を受け継ぎ力とするのが狩人。ゲールマンは数多の狩人に助言を与え、狩人たちの遺志が宿った家を持った。
数多の遺志、それを受けて自分自身を保てるのか。あえて言おう、『有り得ない』と。故に彼は一時とはいえ名を忘れ、もはや夢だけの存在となってしまった。精神に身体などありはしないのだから。
老いた身体は滅び、夢の中で精神だけが生き続ける。その精神まで血の狩人たちの遺志に塗れたとしたら。獣になるのではなく自分を上位者の力でつなぎ止めていたとしたら。
であれば結果は見えた。後はそこに現状を持っていくだけだ。
ゲールマンが鎌を振るう。背後へ下がりながら短銃で撃ち込むも、『加速』で眼前に迫られる。剣へ分離し接近戦へ持ち込めば、大きな鎌は分が悪い。散弾銃で距離を離し、再び鎌による斬撃を見舞おうとしてくる。
しかし雷が邪魔をする。所々へ落ちる雷は攻撃の機会を奪い、決して見過ごせないダメージを伴った。しかし避けることに意識を割けばこれこのとおり。
「ハアッ!!」
「ぬ、おお!」
男の攻撃が死角から迫るのだ。鎌の大振りを避ければ雷の範囲に移され、獣の爪を捌けば巨雷が狙う。銃で体勢を崩すも雷は致命の一撃を許さない。
どうにも攻めづらく、決め手も逃さねばならない。かといって雷を無視すれば瞬く間に老いた身体に限界が訪れるのは見えていた。
しかしこのまま持久戦に持ち込まれれば根負けするのは確実。ゲールマンは男をまじまじと観察しながら機会を待った。
ゲールマンが鎌と打ち合い大きく距離を離される。男が咆哮した。予想通りの巨雷の合図、誘発を成功させたゲールマンはそこで仕掛けた。
「ハイァッ!!」
「お、おおおお!?」
鎌を大きく構え『加速』で距離を詰める。そして男を刃で真上に掬い上げると、雷は男に落ちた。
「が、がガガッ!?」
空中で痺れた男を地面へ引き倒し、大きく鎌を振りかぶる。刃は男の首を狙い、勢いよく振るわれた。
決着がついた。鎌は男の首半ばにまで食い込み、男の取り出した獣の爪はゲールマンの腹を穿っていた。
「お、おお……」
ゲールマンが鎌を手放し膝をつく。男は首から鎌を引き抜くと投げ捨て、自分の剣を鎌へと変形させた。
「は…は……なるほど、誘い込まれたのは私だったか…見事なものだ…」
男はゲールマンの手の内を読んでいた。わざと誘いにのり、隙を作ったのだ。雷の光に獣の爪を忍ばせて。
鎌を大きく構える。狙いはゲールマンの首、それを見抜いた彼は薄く笑った。
「…ああ、君。介錯のつもりか?であれば、感謝を伝えておこう。フフフ…すまんな、ローレンス。待ちきれなかった…」
両腕を上げ、祈りを捧げる。身体に纏っていた蒼い靄は消え、荒々しさもあった力はなりを潜めた。
「すべて、長い夜の夢だったよ…」
鎌が振るわれる。首が飛び、鮮血が花々に降りかかった。
それらは全て靄となり、老いた罪人の目覚めは果たされたのだった。
されど悪夢は巡り、そして終わらないものだろう。
月が迫る。蒼が抜け落ちる。
ゆっくりと、それは降りてくる。
細く、そして数多の触手を携えたその姿は、啓蒙の低い者共には『魔物』として嫌み嫌われるものだろう。
しかし、啓蒙を開き瞳を得た者にはそうは映るまい。
悪夢は悪か?いいや違う。
かの存在たちは『感応する精神』。それはどこまでもどこまでも慈しむ心でできている。
淡い夢と光をもたらす『月の魔物』、『青ざめた月』。
またの名を『
夢を継ぐ者の元へ、善性をもって目的を遂行するためにそれは降臨した。
YOU HUNTED
最初の狩人、ゲールマン。かつてビルゲンワースに名を入れた彼は、しかし狩人となるにはあまりに儚く、また呪われるにも呪うにも適しすぎていた。夢を夢見てやがて囚われ、しかしその願いは叶わず、また与えられた命は願いを忘れた。
ビルゲンワース、ビルゲンワース、冒涜的殺戮者、貪欲な血狂いどもめ。奴らに報いを。赤子の赤子、ずっと先の赤子まで、永遠に血に呪われるがいい。不吉に生まれ、望まれず暗澹と生きるがいい。憐れなる、老いた赤子に救いを。ついにゴースの腐臭、母の愛が届きますように。
どこからメインストーリーを始めようか(始めは微小特異点イベントをやります)
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炎上汚染都市 冬木
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邪竜百年戦争 オルレアン
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永続狂気帝国 セプテム
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封鎖終局四海 オケアノス
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死界魔霧都市 ロンドン
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北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム
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神聖円卓領域 キャメロット
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絶対魔獣戦線 バビロニア
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亜種特異点群
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永久凍土帝国 アナスタシア
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無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング
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人智統合真国 シン
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創世滅亡輪廻 ユガ・クシェートラ
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神代巨神海洋 アトランティス
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星間都市山脈 オリュンポス
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妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ
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その他(SE.RA.PHなど)
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