悪役令嬢、怒りのあまり剣に狂う。   作:4kibou

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11/大決闘のあとしまつ

 

 

 

 倒れたふたりを肩に担いで、イザヤは早足で講堂に向かった。

 

 現在、通常の予定であれば一時限目の授業が終わるかと言ったところ。

 先の決闘騒ぎの影響で教室にいる生徒の数は極端に少ない。

 おまけに彼女たちの馬鹿に付き合わず勉学に励む真面目な人間ばかりだ。

 

 廊下に響くのは彼の足音ひとつだけ。

 コツコツと高い音をならして真っ直ぐ目的地へ進む。

 

(まったく手のかかる……)

 

 頭にズキズキとした鈍痛を覚えながら、イザヤはひとつため息をついた。

 

 本日はお日柄も良く、またそこまで忙しくもない良い一日になると思っていた矢先。

 まさかまさかの大問題児たちによる大問題発生である。

 

 婚約破棄、決闘騒ぎ、それに伴う大怪我と殺し合いじみた内容と――これから直々に与える罰則云々。

 

 頭を抱えるなというほうが無理だ。

 

「…………、」

 

 講堂に入って歩みを止める。

 

 聖剣リベオライトに触れた水は浴槽じみた小さな容器にも溜められていた。

 

 数は全部で五つほど。

 それぞれちょうど人ひとりぶち込めるぐらいの大きさだ。

 

 なので、

 

 

「ふんっ!」

「あうっ」

「ほえっ」

 

 ぶぅん! とイザヤは肩におぶった美少女二名をそのまま投げ入れる。

 

 だっぱーん、と跳ね上がる薄青色の水飛沫。

 ぶくぶくとたつ気泡。

 

 ……数秒して、ムンクの叫び(別世界の絵画)じみた顔の女子が勢いよく顔を出した。

 

「ぎぃやぁあぁああぁおおおぉおおおおおおおおおおぉおお!!??」

「きゃあぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁあああああぁあああぁああ!!??」

「……そこまで叫べるなら十分元気そうだな」

 

 獣のような咆哮をあげるクリスティアナと、

 女子らしく黄色い悲鳴をあげるマーガレット。

 

 似ても似つかない両者はしかしジタバタと暴れるコトだけは一緒だった。

 壁面に叩きつけられ内蔵の損傷やら骨折、外傷の多いマーガレットはもちろんクリスティアナだって己の肉体を遣い潰した全力の反動がある。

 

 加えて純度百パーセントの回復薬はそれだけ痛みだって凄まじい。

 

 結果、こうなることは誰の目に見ても明らかだ。

 

「なッ、な、な! なにするんですのよォッ!! わたくしにこんな無礼をぉおぉおッ!? いたッ、いたたたたッ!? あばーーーー!?」

「あっ、だ、だめ、やだ、これっ、ああああ痛いですなんですかこれぇえええっ! なんなんですかぁああ!! 生徒会長ぉおおおお!!」

 

「大人しくしろただの回復薬だ。リベオライトの水槽とそのまま繋がっている。痛いのは治っている証拠だ我慢しろ。大体怪我をしたのはおまえらの自業自得だ。莫迦どもめ。どちらかが死ぬか参ったというまで斬り合うなど阿呆のするコトだろうが」

 

「あっ、あっ、あっ、あああッ! くぅううぅうううッ!? おぉッ!!」

「うぅうぅううぅ……! い、いぃいっ、あうあうあう……!! あぁっ」

 

「貴様らへの処罰は後にする。先ずは身体を治せ。話はそれからだ。覚悟しておけよ、俺は公爵家のお嬢様だろうと伯爵家の愛娘だろうと容赦する気はないッ。いいなッ!?

 

 ばたんッ! とあからさまに荒々しく閉められる扉。

 

 ご丁寧に外から鍵までかける音が聞こえてくる。

 

 怒り心頭の生徒会長、当然ながら最大の矛先は彼女たちだ。

 朝からなにをやっているのかと聞かれれば命のやり取りそのものなので弁明のしようもないが。

 

「……ッ、ああもうっ、最悪でしてよ……! こんなコトならさっさと貴女にッ、い、いたたたたた……!」

「じゃ、邪魔が、入っちゃい、ましたね……クリスティアナ、さま。あ、あははっ、あはははは…………!」

「ッ、なァにが、おかしんですのよォ!!」

「ご、ごめんなさいっ。ふ、ふふふっ……」

「ちぃッ!」

「ふふふっ」

 

 

 

 ……しん、と静まり返る空気。

 

 針を刺すようだった痛みは段々と熱が引くように薄れていく。

 

 意識の淀みはなく、疲れは残っているが平気な範囲。

 少なくとも直近で負った怪我は問題なく癒えていた。

 

 

 

「……クリスティアナ様」

「……なんですの」

 

「楽しかったです」

「へぇ、それで?」

 

「クリスティアナ様はどうでしたか?」

「全然。楽しくなんてありませんでしたわ」

 

「そうですか」

 

 くすりと笑うマーガレット。

 それにムッとしながらクリスティアナは彼女を睨んだ。

 

「だからなにがおかしいんですのよ」

「いえ。……あれだけ笑ってたのに、と思って」

「はァ? 笑ってなんてませんわよこのすっとこどっこい」

「ごめんなさい。でも笑ってましたよ」

「ありえませんわよッ! 貴女との決闘なんて、全然――」

 

 ……これっぽっちも、良い気持ちなんてない死合いだった。

 

 心にあるのは怒りと憎しみ。

 剣に乗せたのは私情たっぷりの恨み辛み。

 

 笑っていたのならそれはそのとき、その瞬間の悦楽にこそ笑っていたのだろう。

 

 ……決して、楽しかったからではない。

 

 そのハズだと、クリスティアナは言い聞かせるように考えて。

 

「……全然、つまらない遊びでしたわ」

「じゃあどうしてあそこまで必死になってくれたんですか?」

「………………、」

「もう一回言わせてください。私は楽しかったです。クリスティアナ様との決闘」

「……貴女、人を殺す趣味でもありまして?」

「決闘の規定はクリスティアナ様が決めましたよ」

「…………チッ」

 

 たしかにそうだ、それを言われるとなにも言えない。

 ギロン、と殺せそうなほど鋭い目付きでいま一度睨む。

 

 

「……小娘のくせに。黒い下着(ブラ)なんてつけやがりまして」

「っ!?」

 

 がばっと胸元を隠すマーガレット。

 回復薬の水に浸かっているおかげで制服の下のブラウスが透け透けだった。

 

「勝負下着ですの? そういえば殿下と婚約するんでしたわね。それで誘ったのかしら。随分といやらしい伯爵令嬢ですわ」

「ち、違っ、これはフツーのヤツですっ! そ、そもそもクリスティアナ様だって見えてますよっ! 水色の!!」

「わたくしの肌着が見られるなんて幸運ですわね? 似合っているでしょう? 喜びなさい。殿下にも見せたコトのない乙女の秘密でしてよ。まァあんなクソ野郎に今後一切見せる機会など訪れないでしょうが」

「……同感です。クリスティアナ様はライセス殿下と婚約破棄できて良かったと思います」

「あの男にご執心のくせしてなに仰いますの。それとも皮肉?」

「違います。というか私あの人と婚約する気ありません。二度と関わりたくもないです」

「……?? え、なんですのそれ?」

 

 パチパチと瞬きをしながらクリスティアナはこてんと首をかしげる。

 

 ちょっと何を言っているか――というか話が見えてこない。

 

 婚約する気がない? 誰が? この小娘が?

 え? なら王子殿下はなんのために――? と、

 

「……私の家が中央から離れて山を越えた北方にあるのはご存じですか?」

「パラネロスの領地でしょう。そのぐらいは当然ですわ」

「去年から今年のはじめにかけての寒波が尾を引いて作物が殆どダメになってるんです。干し肉も高騰して、魚も港が凍っちゃっててダメで」

「あらまあ」

「……その話を聞いた殿下が支援をしてくださったんですよ。ひとつお願いを聞いてもらう、っていう私との約束で」

「…………まさかそれが今までの恋愛関係ですの?」

「…………恋愛関係というより、そういう風に見せてくれ、みたいな……」

 

 今度こそクリスティアナの身体は固まった。

 ついでに思考も凍りついた。

 

 なんだろう。

 

 なんか、とてつもなく、誰かさんの手のひらの上で転がされていたような。

 

「でも、クリスティアナ様との決闘が終わったのでそれもここまでです。ライセス殿下の最後の頼み事だったみたいなので」

「……じゃあ、なんですの。もしかしてあのアホ王子、次の婚約者も決まっていないのにわたくしとの婚約をあんな風に取り下げやがりましたの?」

「それは分かりませんけど……少なくとも私じゃないです、相手」

「じゃあ誰でもないじゃありませんのッ! あんな堂々と貴女を選ぶと言っておきながら!? 全部芝居!? しかも大勢の前で!? そんなの――――」

 

 

 自分から評判を落としているようなものだ。

 

 

「……うん?」

「? クリスティアナ様?」

「いえ、うん。ふふふ。――いえ、待って。待ちなさい。落ち着きなさいクリスティアナ・ヴァルトーレ。そんなことはないでしょう? だって殿下ですのよ? 第一王子ですのよ? この国の未来を背負う王家の一員ですのよ? それがまさか、あら? ふふふっ」

 

 いや本当本気のマジでまさかのまさか。

 ちょっとヤバすぎる考えが脳裡をよぎってクリスティアナはくらっと来た。

 

 ないとは思うが。

 絶対にありえないコトとは思うが。

 

 よもやあの王子、全部捨てるつもりで今回のコトを仕組んでいたりは――

 

「あ、でもそうですよね。おかしいですよね。殿下、婚約破棄の手紙は送ったのに他へ婚約を申し込む手紙は書いてませんでした」

クソが(oh shit)ッ!! めちゃくちゃじゃないですのあの男ォ!!」

「そうですよ。キスも()()でしたから。……私はてっきり、クリスティアナ様の嫉妬を煽って振り向いて欲しいのかなって……」

なワケないでしょうッ! ……わたくしたちの間に恋も愛もありませんわよっ。義務とか責務とかそういう感情しかないですわ。……政略結婚ですもの」

「じゃあ破棄されて良かったんですか?」

「良いわけないでしょうおバカッ! 我が家と王家に深い溝ができましてよ!? それこそ後々面倒なコトになると分かっておいて――どうして殿下はこんな真似ができましてぇ……ッ!?」

「あははっ」

「笑うなァ!!」

「ごめんなさい」

 

 ぺこり、と頭を下げるマーガレットだが表情は変わらずだ。

 

 もしも身体が無事だったら直ぐさま拳を振り抜いている。

 ペキポキと手の骨を鳴らすクリスティアナの姿がその証拠だろう。

 

「……というか貴女、なんか治るのが早くありませんこと? もうそこまで動けるなんて。わたくしのほうが傷の度合いは軽いですのに」

「あ、本当ですね。不思議です」

「ちょっと腹が立ちますわ」

「たぶん私のほうが強いからですね!」

「おちょくってんですの?」

 

 もしも身体が無事だったら以下略。

 リンゴを掴んでいたら砕け散っていたであろう握力を込めながらクリスティアナはこめかみに青筋を浮かべる。

 

「クリスティアナ様」

「なんですの、再三」

 

「私、クリスティアナ様のこと大好きになりました」

「そうでございますか。わたくしは大嫌いですわよ」

 

「私たち正反対ですね。なにもかも」

「そうですわね。なにひとつですわ」

 

「それに私のほうが強いですし」

「おちょくってんですのね??」

 

 

 ――はあ、とどちらともなく息を吐く。

 

 

「……認めてやりますわよ」

「え?」

()()()()()()。覚えておいてさしあげます。刻んでいてさしあげます。気に入らない女。いつか決着をつけるべき相手としてふさわしいとしておきましょう。ですが勘違いなさらず、勝利も栄光も〝私のモノ〟です」

「――――、はいっ! そうこなくては、クリスティアナ様! 絶対にそうしましょう! まだ終わっていません! 必ず貴女と勝敗をつけて、私は私の強さを証明します! 覚悟してください! 勝つのは私ですからね!」

「やっぱり気に入りませんわ、貴女」

「私はとってもお慕いしております」

 

 ……本当、身体が動かなくて良かった。

 

 クリスティアナは心底から呆れつつ浴槽に体重をあずける。

 このクソムカつく女を前にするとどうも心が乱されて適わない。

 

 だって今にも手が出そうだから。

 

 ぶっちゃけボコボコにしたい欲で怪我すら完治しそうな勢いで。

 

 故にこその宿敵。

 運命を分けた永劫の闘争相手。

 

 彼女が好きであれば彼女は嫌いであるように。

 

 ふたりの道が同じくする時は、その刃が交わる瞬間以外にないのだろう。

 

 

 

 

 ◇◆◇

 

 

 

 

「ほら、どうした走れ。遅いぞ。まだあと百周は残っているが」

「む、無理ぃ! もうダメ、会長っ、わ、わた、わたしぃ!」

「しっかりしろアリルトン子爵令嬢。頑張れ、あとすこしだ」

「無理ですぅ! ほらもう靴擦れとか酷いしっ、腕も足も痛いしっ、歩けな――」

「そうか」

 

 だばぁ、と頭からかけられる水桶(バケツ)いっぱいの回復薬。

 

 へとへと走っていた女生徒はびしょ濡れになりつつもその足をどうにか一歩進めた。

 ほぼほぼ無意識、というか制御すら効かなくなってる体力のなかで。

 

「これで痛みはないだろう。さあ行くぞ。安心しろ。全員完走するまで俺も走るつもりだ」

「ひ、ひぃいっ、ひぃいいうぅうぅうううっ!! あくまぁー!!」

「大きな声を出せるのは元気な証拠だ。ほら走れ」

「やだぁああぁああああもぉおおおぉおおぉおお!!」

 

 ちなみにそんなイザヤは息ひとつ切らしていない。

 前から後ろまで速度を調整して何度も往復したり一周早めに回ったりしておきながらもまだ続く体力である。

 

 罰則を受けている生徒全員が畏怖するには十分な現実だった。

 

「くそっ、あんなモン見るんじゃなかった!」

「言っても遅いだろう! もう見てしまった後なんだから!」

「はぁッ、はぁッ! こういう、ときのためにッ、運動しておいて良かったですわっ!」

「どういうときのためだ! ご令嬢にはキツいだろこれ! いやマジで死ぬ!」

「そういや王太子――ッ、王太子殿下は!? 殿下も一緒でしょ、これ!?」

「殿下なら開始四時間でもう終わったよ!! 爆速だったよ!! イザヤ追い越してそのまま即刻終了!! さっき一陣の風が吹いてたろ!」

「あれが殿下かァ――――――!!」

 

 すでに日が傾きつつあるが、帝国一の学園生なだけあって流石の根性がある。

 

 疲れきった状態でも賑やかであるのは偏に生徒たちの我の強さだ。

 普段はお茶会ばかりのお嬢様だってなにくそ気合いで走るのは微笑ましい。

 

 まあ見てる側からすればだが。

 

 

 

「――なるほど。それですでに済ませてしまった王太子はこちらにいらっしゃる」

「……エイギス」

「はい、王太子殿下。このエイギス・アクラエスタが帝国の次なる光にご挨拶申し上げます」

「冗談がうまいな、宰相の息子。君はもう分かっているハズだけど?」

「それは残念。私の考えはお見通しのようだ。では本当に、我が愛しの姫君、愛する女神たる金色の聖女――クリスティアナ公爵令嬢と婚約を破棄されたのか」

「確認が必要か?」

「いいえ、もう結果は出ておりますから」

 

 ニッコリと笑う男は芝生に倒れこむライセスの傍へ静かに膝をつく。

 

 するりと伸びて後ろでひとつにまとめられた藍色の長髪。

 蛇のような細長い瞳、病人じみた白い肌。

 

 現宰相であるアクラエスタ公爵の嫡男である彼はすでに切れ者と王宮でも噂されているぐらいの人物だ。

 将来的には父親の座を継ぎそのまま――という話がもっぱら広がっている最中なのだが。

 

「ヴァルトーレ公爵が陛下に謁見を求めて来られました」

「そうか、婚約破棄の手紙は上手く届いてくれたみたいだ」

「ついでに娘からの近況報告を受けて飛んできたパラネロス伯爵もその場に突撃していったそうです」

「突撃?」

「ええ。警備にあたっていた騎士が全員転がされたとの話ですから」

「……なるほど。父上が無事だと良いのだが」

「その件で呼び出しがかかっております。できるだけ早く来いとの命令ですが」

「ああ、分かっている。これでようやく肩の荷が下りるようだね」

「……にしては、壮大な回り道、遠回りだったように思いますが」

「そうかい? 俺にとっても彼女にとってもこれが最短だったよ」

 

 ゆっくりと起き上がりながらライセスはくすりと微笑んだ。

 

 とにもかくにも方向性は定まっている。

 あれだけの剣捌きと、あれだけの気迫。

 

 この目で見たのだから間違いようもない。

 

 もう彼女は、刃の輝きを知っている。

 

「クリスティアナ嬢の決闘でしたね。ああ、実に残念だ。私も一目と言わず未来永劫永遠に目にしておきたかった」

「だったら君もあそこにいる彼らの仲間になっていたさ」

「そうですね。だが惜しい。きっと彼女の振るう剣は鮮やかで美しく、何者をも魅了する輝きに溢れていただろう。それでこそ我が女神。麗しの愛しき姫君。ああ、世界よ。なぜ彼女は今日もあんなに素敵なのか……!」

「相変わらずクリスにぞっこんだね。彼女、若干ひいているが」

「そのような表情もまた格別ですので……!」

「そうかい。ならなにも言わない。もう俺は彼女の婚約者でもないワケだ」

 

 宣言は図らずも衆目の中で行われた。

 明日には学園中に知れ渡っているだろう。

 

 ……もともと、そこまで仲が良いとも似合っているとも言われなかったふたりだ。

 

 おまけに今回の件も含めれば学園生の反応はある程度想像できる。

 

「……フム。私としてはそこが意外なのですが」

「どこがだい」

「いえ、殿下はてっきり、彼女を――――」

「さあ、なんの話だろう?」

 

 さあ、と風が黒髪をさらう。

 

 会話はそこで途切れた。

 これ以上は続ける気もない、とでも言わんばかりに。

 

「……ああ、そうだ。君は見ていなかったね」

「なにをでしょう、殿下」

「決闘だよ。知らないだろう。俺も少し、驚いたぐらいだ」

 

 彼は思い出すように、そっと目を細めて。

 

 

 

「――――はじめてだ。彼女があんな風に、歯を剥き出しにして笑うのを見たのは」

 

 

 

 

 ◇◆◇

 

 

 

 

 数時間前、ヴァルトーレ公爵邸。

 

 正装に身を包んだ公爵は、静かに馬車へと歩みを向けた。

 

「あなた? どこへ行くの?」

「ああ、メアリ。いやなに、ちょっとしたことだよ」

「ちょっとしたこと?」

「そうだ――」

 

 すっと、彼は帽子を被りながら、

 

 

 

「――ちょっと、国家転覆してくる」

「あなた??」

 

 

 

 

 







》ヒロイン
大好きなお友達ができました。(恋愛感情では)ないです。すぐに百合判定すんじゃねえですのよッ(NL過激派)友と書いてライバルと読む。悪役令嬢素敵だね、強いね、でも私のほうが強いから私のほうが強いよ? とか考えてるド天然美少女。晴れやか。


》悪役令嬢
気に入らない、気にくわない。でもその実力は認めてやる。いつか決着をつけるべき相手。敵と書いてターゲットと読む。王子とか関係なく腹立つので倒したい、倒すべき相手と位置づけた。死ね(直球)


》王子
お父上の胃がキリキリしておられる現実をまだ知らない


》エイギスくん
変態。クリスティアナ嬢すこすこォ! おまわりさんこいつです。





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