ホワイトレディ   作:ウサガミ

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ようやくネットのある時代に

 

 

 

曰く彼女は女性の味方であるという。

曰く女性の依頼は余程のことがなければ断らないらしい。

曰く男性の依頼は審査が厳しい、なお親らしき人物が色々聞いたり調べたりするらしい。

 

そんなネットの噂レベルのことしか知らない人物へ依頼するのは正直ハードルが高い。

だがそれでも依頼する人物はよほど切羽詰まった人物か変わり者だろう。

それこそネットが普及する前にもシティーハンターは存在したがその頃と今の噂は共通点もあるにはあるが相違点が多い。

 

時代が変わろうと変わらないものもある。

依頼人とスイーパー、

……そして香のお説教。

 

 

「ねえ白ちゃん?依頼は私も目を通してからって約束したわよね?」

 

「……したねえ」

 

出かけようとしたらその目的を何故か看破された!

香はパソコンの画面を見てないはずなのに…エスパーか!

 

「たまにはリョウみたいに依頼人に直接会ったほうが良くない?」

 

「良くない!そんなところは真似しなくていいの!!」

 

過保護すぎない?

確かにモデルも裸足で逃げ出すような容姿になったっていう他人の評価もあるけど街で私をナンパするような勇気ある人はいなかったけどなあ…

 

「わかったわかったよ、だったら依頼人は香が会って。

時間は14時頃、場所は掲示板跡」

 

掲示板跡といった瞬間に香は哀愁でも感じたのか一瞬表情を変えた。

私は気が付かないふりをして話を続ける。

 

「私はキャッツアイでコーヒー飲んでるから、そっちに依頼人を連れてきてね」

 

にしても私も女寄りの口調がそれなりに板についたもんだと思うなあ。

まあ、香による洗脳とも言えるかもしれないけど…

正直今だにスカートやヒラヒラした女物の服はあまり慣れない。

今現在となっても私は香の着せ替え人形になってしまうことが多い。

香が言うには放っておくと男物の服装で固めちゃうからだそうだ。

人のこと言えるか?

私が転生者とかじゃなければ絶対に香の影響って言われると思う。

 

「白ちゃん何か失礼なこと考えてない?」

 

「いいえそんなはずはございません」

 

何で分かる、エスパーか!

そう思いつつ私は愛用の日傘を用意する。

 

「あ、そうだ。あの刑務所のおばあちゃん先生引退するらしいよ」

 

「え、マジ?あいつそんな大事な話をしないなんて!」

 

そう言って今最新のカメラ付きの携帯電話を部屋から持ってくる香。

 

携帯電話と一口に言っても実は1985年には携帯電話は存在していた。

ショルダーフォンとかいう馬鹿でかい物だが。

その後1994〜1996年頃に現在の携帯電話やスマホに通じる小型で軽い携帯電話が登場する。

その時代のものは緑液晶で画面も小さいし折りたためないが一般的に知られる初期携帯電話はこの辺りだろう。

1999年頃に折り畳み出来るタイプが現れた。

説明が長くなったが香が持ってきたのは最後に説明したタイプだ。

 

それで電話をする相手はお察しだ。

 

「香、依頼人は14時だからね」

 

「わかってるわ、…電源入れてない!?」

 

どうやら私の育ての父親はかかってくるとわかって電源を切ってたらしい。

これはお寺の電話にかけて第2ラウンドかな?と思いつつ私はキャッツアイへ向かった。

 

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