転生したので、偽マキマさんはデンジ君を推します   作:フィークス2号

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3話 遅いランチと素早い休憩(2回目)

 

 

 

 「アーン」

 

ズルズルズズズー

 

 デンジ君がとても美味しそうに至福の表情で頼み直した、暖かく伸び切っていないうどんを啜る。

 

 「どう?美味しい?」「最高です!」

 

 私は原作通りにデンジ君にかなり遅めの朝ごはんを食べさせている。こんなに嬉しそうに食べてくれると、私も嬉しくなってくる。

 

 「そうだデンジ君!私が頼んだのはカレーとコンビニのアイスなんだけど、よかったらこっちも食べて見る?美味しいよ?」

 

 「食べまぁす!」

 

 「よしよし、それじゃカレーからね。

 ふー!ふー!はい、あーん。」

 

 「あーん!」

 

 

 現在私とデンジ君はSA(サービスエリア)にて楽しい楽しい遅めのランチの真っ最中だ。

 楽しい(楽しい)

 まるでデートでみたいで楽しい!デンジ君も楽しんでるみたいでよかったよかった!

 一緒に食べてる人のガワは美人のマキマさんだからね!中身はポンコツだけど……

 

 

 美味しく食べてる最中にデンジ君と会話が弾み、ポチタの話になった。この短い間で、デンジ君のド底辺トークの話をしたり、私が公安でどんな事をしてるのか話したりするけれども、デンジ君が一番楽しそうなのはポチタがらみの話だ。彼にとって唯一の友人で、家族にあたる存在だもんね。

 辛い人生の中で唯一の癒しだろうから、そりゃ楽しいに決まってる。デンジ君が楽しそうでこっちも楽しい。

 

 「あの、マキマさん……ポチタみたいな悪魔が他にもいるって言ってたじゃないですか。

 それじゃあ俺みたいに悪魔に変身できる人って、公安にもいるんすか?」

 

 デンジ君が武器人間について訪ねてくる。

 

 「うーん。悪魔と契約するデビルハンターや、魔人や悪魔だけどデビルハンターをしてるのはそれなりにいるね。

 でも君みたいに悪魔が人の心臓になって、肉体の主導権を握る存在、『武器人間』は公安には1人もいないよ。」

 

 「『武器人間』……?」

 

 「ああ、私が勝手にそう呼んでるんだ。実際にはなんと呼べばいいのか、わからないんだけどね。数だって少ないし。」

 

 本当はその名前を持つ悪魔が食われたからわからないんだけど、そんな話を今してもただひたすらにややこしいだけなのでそこら辺はぼかしておく。唐突にポチタの正体がチェンソーマン云々話されてもデンジ君も困るだろうし。

 

 「そうっすか……。

 もし他に俺みたいな人がいるんだったら、ポチタを生き返らせて元に戻す方法もあるんじゃないかって期待したんすけど……」

 

 「……」

 

 「俺、ずっとポチタと一緒にいたんすよ親父が死んだあの日から。

 ポチタと一緒に悪魔ぶっ殺して、一緒にゴミ箱漁って食えるもん探して、寝る時はずっと抱いて寝てて……。そんな生活がずっと続くと思ってたのに、俺の為にポチタが俺の心臓になって死んじまったなんて……。俺ぁ、信じられないし信じたくないんすよ。」

 

 デンジ君が暗い顔で言う。彼にとってやはりポチタを失ったことはとても辛いことなのだろう。

 

 「まぁ、確かに信じられないねー」

 

 私はアイスの最後の一口を食べながら言う。

 

 「え…えぇ……」

 

 「だってデンジ君の体から、ポチタ君の匂いがちゃーんとするもん。この匂いは死臭じゃないから、ポチタ君は君のために死んじゃったとは思えないな。」

 

 「……え?」

 

 「ポチタ君は死んで君の心臓になったんじゃない。生きながら君の心臓になったんだよ。

 ポチタ君はデンジ君の夢を見せてくれ、って言ってたんでしょ?

 多分、それは一種の契約だったんだと思う。原理とかは分からないけど、デンジ君が感じてることをポチタ君も感じてるんじゃないかな?

 きっとこのうどんも、カレーもフランクフルトも、さっき食べたアイスだって、ポチタ君も味わってると思うよ!」

 

 私はとびきりの笑顔で言う。どや、このちょいと落としてからぶち上げるムーブは!

 上げて落とすと嫌われるけど、ちょいと落として不安にしてからあげると大体上手くいく……気がする。

 

 「そっか……よかった、そりゃすげ〜〜よかった!」

 

 デンジ君はとても嬉しそうに言う。

 

 「さ、ご飯も食べ終わったし、そろそろまたドライブ再開しよっか!

 お腹いっぱいだけどデンジ君は車酔いとか平気?酔い止めあるよ?

 それと手洗いとかは大丈夫?次のパーキングエリアはちょっと遠いから今のうちに行っといたほうがいいよ。

 それと飲み物欲しいなら言ってね、でも飲み過ぎに注意で。」

 

 「マキマさん、流石にそこまで言わなくても大丈夫っすよ。」

 

 念のためにデンジ君に色々確認したけど、お節介だったみたいだ……。悲しい。

 

 「ごめんごめん、心配しすぎだったね。それじゃあ行こっか。月本さん、運転またお願いねー。」

 

 私は公安のくせしてマフィアみたいなセンスの二人組の運転が得意な方、月本さんに運転を頼み、デンジ君と一緒に後部座席に乗り込んだのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「クソ気持ち悪い……漏れそう……コーラ飲みすぎた……」

 

 「デンジ君耐えて!後少し、後15分だから!」

 

 「無理っす……あ、で、出そう」

 

 「どっちが!?」

 

 「どっちも……う、あ、あ、あ!」

 

 「月本さん!急いで!急いで!急いで!」

 

 ちなみに言うと月本さんとデンジ君の頑張りのおかげで車は綺麗なままだった。

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