転生したので、偽マキマさんはデンジ君を推します 作:フィークス2号
米国 ホワイトハウス
星条旗が翻り、アメリカの最高権力者が居を構え、世界を指導する大国の指導者が職務をこなす建物、ホワイトハウス。
その建物の中で一人の男が、決断を下そうとしていた。
その人物はアメリカ大統領、数億人を超える人口が住む大国のリーダーだ。
彼は電話の相手に話しかけた。
「時が来てしまったようだ。マキマはついに銃の悪魔討伐に動き始めた。
……うむ。あの悪魔は身内には甘い。犬のように腹を見せて命を乞い、庇護を求めれば守るべき対象と見做し保護してくれるかもしれん。
だが私は自由の国を背負うもの。ただで屈服するわけにはいかんのだ。
それに彼女は敵対者にとことん厳しい。一度ヤクザに武器を流して、彼女の仲間を皆殺しにしようとした我が国を許さなかったら?その時は我が国の国民にとって最悪の平和が訪れることになりかねん。
国民よ、愚かな決断を下し続けた私を、支配の悪魔と対立することしかできん私を許してくれ。
……幸いなことにソ連も中国もまだ屈していない。まだ勝ち目はあるはずだ……。」
そして一呼吸を置いてから大統領は言い放った。
「銃の悪魔よ、アメリカ国民の寿命1年を与える。代わりに支配の悪魔を……いや、マキマを殺して欲しい。」
そして演説から数時間が経った頃、北海道沖に銃の悪魔が出現した……。
「来た!」
まず私の側に控えさせていたアキ君を鎖で縛り続けていた私は、未来の悪魔の力で銃の悪魔が出現する前に来ることを把握した。
そしてプリンシちゃんの能力でワープゲートのようなものを開く。そしてそのワープゲートの下にちょうど銃の悪魔が出現した。
「ここだぁ!」
そこに私は沢渡アカネの蛇の悪魔に飲み込ませた罰の悪魔(天童ちゃんと黒瀬君の契約してる悪魔)に天使君の武器をありったけ装備させた状態で吐き出させる。
そして罰の悪魔は自由落下の速度+吐き出されたスピード+天使君の武器の力が加算されて、物凄い破壊力を銃の悪魔に叩き込む!
そして銃の悪魔はこちらにわずかばかりの銃弾をぶち込んだ後、罰の悪魔の攻撃で死んだ。
何言ってるのかわかんないかも知れないけど……銃の悪魔が出てきた途端に、ありったけの悪魔の力を用いて出てきた途端にぶっ倒したのだ。ようはリスキルだ!
私が倒した銃の悪魔が放った僅かの弾丸、は私たちのいるところとは見当違いのところに飛んでいった。
「……あれ?弾丸が来ないな。なんで?」
私が顎に手を当てて考えていると月本さんが駆け寄ってきて報告してきた。
「大変ですマキマさん!永遠が……連れてきた永遠の悪魔が今の攻撃でやられました!」
「え!?」
永遠の悪魔の能力ははっきり言って超便利だ。だから今回の作戦でも使うために、この北海道に連れてきていた。
だけどそこを狙って攻撃されてしまい、殺されてしまったみたい……。
あああああ!!!どこで永遠の悪魔の所在の情報がバレたんだ!?あっ!スパイか!日本が本当にスパイ天国すぎる!
私は最近乱用しまくっていた永遠の悪魔がやられたことに、ショックを受け落ち込んだのだった……。
米国 ホワイトハウス
「…………銃の悪魔がやられたか、だが想定通りだ。我が国の役目は果たした、あとは中ソにまかすとしようか。」
大統領はそう呟くと両手を握りしめて成功を祈った。
マキマによって討伐された銃の悪魔、その悪魔の残骸は唐突に現れた地獄の悪魔の手にギュッと握りしめられた。
そして地獄の悪魔の手が開いた時……そこに銃の悪魔はいなかった。
そしてマキマが集めた、公安デビルハンターが待機する北海道の某所にて、大量の扉が上空に現れた。
そしてその数多の扉が開き……そこから数多の魔人……銃の魔人が現れたのだった。
一体何が起こったのか?事の真相はこうだ。
各国の刺客を返り討ちにして銃の肉片を恐ろしい勢いで集めるマキマ。そのマキマに対抗するために、米中ソの3カ国は連合を組んだのだ。
まず米国が寿命を捧げて銃の悪魔で襲わせる。そして次に、やられた銃の悪魔の死体を地獄の悪魔の力でマキマと離れた安全な地獄に移して、そのあと中国が用意した大量の死体にソ連が契約した「物量の悪魔」の力で複数の遺体に憑依させ、大量の魔人を作ったのだ。と言っても「物量の悪魔」の力により、人工的に量産された銃の魔人は弱体化しているが……。
そして作り上げた膨大の量の「銃の魔人」。これを地獄の悪魔の力で再び現世、それも公安職員たちマキマが待機する場所の上空に送り込んだのだ。
銃の魔人を大量に投入された、公安の陣地。そこは一瞬で激戦区と成り果てた。
「特異3課!底力を見せろ!」
「宮城公安!ここが踏ん張りどころだ!」
「お前ら、このままじゃ京都公安はあかん奴ら思われるぞ!みっともない姿晒すなや!」
唐突に現れた銃の魔人たち、それに対して各地から集められた公安デビルハンターたちは果敢に立ち向かった。
元々銃の悪魔を倒すために選ばれた精鋭であり、銃の悪魔と戦うことはわかっていた。急な奇襲とはいえ準備は万端。奮戦しながら銃の魔人たちを屠り去っていく。
しかし腐っても銃の魔人。しかも「物量の悪魔」により数を増されている魔人たちは圧倒的な実力を誇り、徐々に公安職員たちは押されていった。
「クソ!押されている!このままじゃあ……ここまで来たのにやられるってのかよ!」
早川アキは天使の作った刀を振いながら、悪態をついた。
「いいや早川、まだだ。とっておきの秘策がある。
デンジ!サムライソード!レゼ!クァンシ!…‥出番だ!暴れろ!」
岸辺そう言うと4人の男女が現れた。
「ま〜かせてくださいよ先生!暴れる準備は出来てっからヨォ!」
「全く相変わらず馬鹿みたいな発言だな。学のなさが滲み出ていやがる」
「そう言うあんたからは品のなさが滲み出てるけどね。」
「逆にレゼ、君の発言から品も学も、知性も何もかもを感じさせる。この戦いの後にお茶でもどうだい?」
4人の武器人間たちは軽口を叩いた後、変身をして銃の魔人たちを殲滅していった。
「ギャーッハッハッハ!テメェら全員殺してモテモテになってやらぁ!オラァ!死ね!」
デンジは次々とチェンソーで銃の魔人を切り刻んでいく。
「甘いな!俺のスピードについていけねぇトロイお前らじゃあ、爺ちゃんの孫である俺には勝てねぇよ!」
サムライソードは何度も居合い切りを放ち、弾丸を躱しながら魔人たちを真っ二つにする。
「銃と爆弾。どっちが上か試してみる?」
レゼは爆発するパンチで銃の魔人を吹き飛ばし。
「雑魚狩りなんて早く終わらそう。」
そしてクァンシは銃の魔人たちと撃ち合いを行い、その全てに矢で勝っていった。
「これがマキちゃんが集めた武器人間オールスター……デンジ君とレゼちゃんの強さは知ってるけど、他の二人もやばいね。」
武器人間の活躍を見ながら、姫野は呟く。
「しかもマキマさんの話によると、剣に鞭に槍、火炎放射器なんかもいるらしいですよ。恐ろしい話ですよね。」
姫野のつぶやきに対して、伏が返答した。
「しかしこの調子なら……マキマが集めた武器人間たちがいれば……銃の悪魔に勝てる!」
アキは拳を握りしめて言った。その時だった、再び上空に大量のドアが現れたのは。
「は?」
アキが驚愕のあまりに声を漏らすと、そのドアから再び大量の銃の魔人が現れたのだ。
「え?え?え?え?」
唐突の事態に荒井は混乱することしかできない。
「クソ!新手か!」
「にしても数が多すぎます!」
「泣き言言ってる場合か!戦い続けろ!」
大量に増波された銃の魔人達。公安は必死に戦うも再び戦況は悪魔側に傾いた。
「ぐふっ!」
「なっ!大丈夫ですか副隊長!」
「がぁぁぁぁぁ!」
「クソ!日下部がやられた!救護班を頼む!」
「スバルさん!どうすればいいんですか!」
「怯むな!戦い続けるんやドアホ!」
次々と負傷していく公安の精鋭達、デビルハンター達に明確な焦りが見え始めた。
次々と増援が送られる中、マキマはそれでも必死に戦っていた。
「く!次から次へとキリがない!」
鎖が鞭のように振るわれ、銃の魔人達を吹き飛ばしていく。マキマは鎖を振り回し次々と銃の魔人を屠っていた。
バァァァン!
しかしずっと戦い続けていれば、ついには疲労が溜まる。マキマはついに銃の魔人の放った弾丸に右肩を打たれてしまった。
「ぐふっ!」
そしてさらにそこからハサミを持った銃の魔人とはまた別の悪魔が現れて、マキマに襲いかかる。
ザシュ!
そしてその悪魔はマキマの腹にハサミを突き立てた。咄嗟にマキマはその悪魔を殴り飛ばして倒すが、マキマはその後自分の体の異常に気づく。
「な………体が……治らない?」
マキマは内閣総理大臣との契約で、自らのダメージを囚人に押し付けることができる。最近は永遠の悪魔の力を使っていたので、囚人に押し付ける必要はなかったのだが、それでも契約自体は続いていた。
傷のせいで、思うように動かないマキマに対して、新手の銃の魔人が襲いかかる。
ザクザクザク!
「なにをしているマキマ!ぼさっとしてないでその傷を治せ!」
しかし攻撃される直前、岸辺が助けに入りマキマはことなきを得た。
「岸辺……先生、なんか変なんです。なんか銃の魔人達に……ハサミ持った悪魔が混ざってて、それに刺されたら契約が発動しなくて……囚人にダメージを移せなくて……ぐぅぅぅ!」
マキマは傷で苦しみながら、岸辺に必死に状況を説明する。
「ハサミだと……まさか破約の悪魔の力で、契約を無くしたのか!?……まずいな。
新手の増援にこっちはみんな劣勢、武器人間も押され気味、頼みのマキマも永遠と囚人に押し付ける契約を無効化されて大ピンチ……か。」
岸辺は冷や汗をかきながらぼやいた。
「この状態になったら仕方がありません……。この状態を打開する方法が一つだけあります。」
「…………本当にそんな方法があるのか?なにをするつもりだ?」
岸辺の疑問に対して、ボロボロになったマキマは息を切らしながら答えた。
「この手だけは使いたくなかったけど……チェンソーマンに助けを求めます。」
「は?チェンソーマン?」
マキマの唐突な一言に対して、岸辺は思わず聞き返した。
「……ええ、私の奥の手です。岸辺先生……私がチェンソーマンに殺されるのは仕方がありません。
ですが……なんとしてでも私が、私の死体が食べられるのだけは防いでくださいね」
マキマは微笑みながら岸辺に向けて言った。
「マキマ、お前何を?」
岸辺が聞き返そうとしたが、マキマは構わずにそのセリフを言った。
「助けて、チェンソーマン」