酒呑み二本角の鬼が召喚されました   作:酒呑童子?

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酒呑み使い魔(大きくなります)

「くか〜……くか〜……」

 

「へ、平民!? しかもこんな小さい女の子が私の使い魔!? まだ子供じゃないのよっ!?」

 

呑気に少女が眠る中、ルイズが抗議する。

 

「ただの平民というわけでは……ないようですね。人には無い角があるようです。亜人でしょうか?」

 

「で、でも子供の女の子に変わりはありませんし……もう一度やらせてくださいっ!」

 

焦りを多分に含んだ声がルイズの喉から発せられる。まだ少女は寝ている。

 

「ゼロのルイズが亜人を喚んだぞ!」

 

「いいえ、きっと平民よ!さすがゼロのルイズ様ね。貴女にはピッタリの使い魔じゃない。お似合いだわっ!」

 

「しかもまだ子供の女の子! いとこができてお姉さんぶれてよかったじゃない! ゼロのルイズ」

 

「くか〜……」

 

周囲はまだ嘲笑う。少女はいびきをかいてまだノーテンキに眠っている。

 

 

「お願いです! もう一度!」

 

「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」

 

「どうしてですか!」

 

「決まりだよ。二年生に進級する際、君達は『使い魔』を召喚する。今やっている通りだ。それにより現れた使い魔で、今後の属性を固定し、それにより専門課程へと進むんだ。そして、一度呼び出した使い魔は変更する事は出来ない。何故なら春の使い魔召喚は神聖な儀式だからだ。好むとか好まざるにかかわらず……彼女を使い魔にするしかない」

 

「そ、そんな……!」

 

 

 

「んん〜……なんだい? 騒がしいねぇ……」

 

ルイズが絶望のあまり膝を着くと同時に、ようやく召喚された少女が目を覚ました。

 

 

 


 

 

目が覚めたら草原の上に寝っ転がっていた。……あの空間から誰かが連れ出してくれたのだろうかね?

 

「……あんた誰よ」

 

何故かピンク色の髪の毛の女の子がこちらを見ていた。うーん……この子があの空間から連れ出してくれたのかな?

 ……っと、名前を聞かれたんだから答えないとね。ん〜っと……あぁ、伊吹 萃香だったかな? まぁ頭に思い浮かんだのがこれなんだし、多分合ってるでしょ。

 

「そーだね〜……私は伊吹 萃香! 萃香と呼んでおくれよ?」

 

「イブキ スイカ……スイカね、覚えたわ。さて、アンタには私の使い魔になってもらうわ!」

 

私を使い魔に…ねぇ……ちょっとイジワルしてやろう。

 

「ん〜……そうだね。約束して貰えるならいいよ」

 

「約束? そんなの必要無いわ!」

 

何やら女の子が喚いているが知ったこっちゃない。

 

「んじゃ、使い魔になっても言う事絶対聞かないね。……おっと、これは冗談でもなんでもないからね。鬼は嘘をつかないんだ」

 

「〜〜〜〜〜! 分かった! 分かったってば! ……で、約束って何よ」

 

「そうだね、沢山の酒、面白い喧嘩、あと風呂。これさえ確保してくれれば使い魔として言う事を聞くのも構わないよ」

 

とりあえずやりたいと思った事を私は告げ、女の子も渋々ながら要求を呑んでくれた。うん!話のわかる奴は嫌いじゃないね!

 

「ではミス・ヴァリエール、コントラクト・サーヴァントを」

 

「ん〜、そのコントラクト・サーヴァントってのは?」

 

「使い魔とその主の間にする契約の事よ。方法は……そのぅ……使い魔に……キ、キ……」

 

「ん〜、私は心が読める訳じゃないんだ。はっきり言ってもらわないと困るね」

 

「キ、キスするのよ!」

 

「ふ〜ん……私は別に構わない! ほら、嫌ならチャッチャとやった方が楽だよ!」

 

女の子は私の言葉に促され、呪文を唱え嫌そうに私に口づけを交わした。すると、突然左手の甲に少し熱と痛みを感じた。きっとウォッカというお酒を飲むとこのような痛みと熱さが来るのだろう。飲んだことが無いから、早く呑んでみたい。

 

「使い魔の証よ。すぐに収まるから我慢なさい」

 

 コルベールさんが物珍しげな視線で左手に浮き出た紋様を見つめる。これで誰の使い魔なのか識別してるのかね?

 

「珍しい紋様ですね。スケッチさせて頂いてもよろしいですか?」

 

「うんにゃ。構わないよ」

 

 私は手を差し出して、しばらくしてスケッチが終わると、コルベールさんは手を叩いて注目を集め、学院に帰還するよう号令を出した。

 次々と主人の同級生達らしきやつらが上空へ飛び上がる。こいつら魔法使いだったのか。まぁパッと見だと、力がしょぼそうだし…恐らく”の卵”が後ろにつくだろう。

 

 

「『フライ』もろくに出来ないゼロのルイズは亜人と仲良く歩いて帰れよ!」

 

「ちゃんと学院まで使い魔を連れてってあげるのよ?」

 

「何もできないゼロには優雅なフライは難しすぎますものね。肉体労働がお似合いでしてよ!」

 

 ガルル……!と唸り声をあげる隣にいる主人となった少女。どうやらあいつらが気に食わないみたいだね。

 

「なぁご主人。まず、名前聞いていいか?」

 

「あ、そういえば名前を言っていなかったわね。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。ルイズでいいわ」

 

「んじゃルイズ……あいつらを驚かせてみないかい?」

 

「ふぇ?」

 

「すぅー……『ミッシングパワー』!」

 

幸いな事にチカラの使い方は分かる。自らの体を何十倍にも巨大化させて、3つの分銅のうち、四角い分銅にルイズを乗せる。

 

「きょ、巨大化したの!?」

 

「うんにゃ。私の『密と疎を操る』チカラで私を大きくしたのさ。……そうだね、色んなものを集めたり、散らしたりできると思えばいいさ! よーく掴まってるんだよ!」

 

「え? ちょ、きゃあああ!!」

 

「なっはっはっ! どけどけ〜!」

 

「ぎゃああああ!化け物!化け物だ!」

 

「逃げろ!逃げないと食い殺される!」

 

「ヒィィィィィィィ!!」

 

 

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