虚空が広がる空間で、巨大な金属質な球体をバックに、ボロボロになり倒れ伏す一人の少年と、疲れ切った男が肩で息をして少年に止めを刺そうと近づく。
「ボクは負けたんですか?」
「そうだ怪物。やっとここまで追い詰めたんだ。さっさとくたばれ」
少年の体からは火花や電気が漏れ出しており、何もしなくても壊れそうだが、男はどうしても自分の手で決着をつけたいようだ。だがその足取りは重いようで中々距離は縮まらない。
「観測者のアナタがここまで来るのは想定外でしたね」
「そうか?俺と同じ観測者ならそれぐらい分かってると思ってが?」
数々の仲間たちの力を借り、時には見捨てなければいけない程の戦場をくぐり抜けてきた観測者はそう言う。
「ならその観測者なら分かってるはずです。このボクを壊したところで……」
「何を言っているんだ?最後の人工知能であるお前が消えれば、あのデカブツは機能を停止するはずだ」
観測者は、後ろにある巨大な金属質な球体を指差し、一生懸命足を進めようとする。
「そうですね。あれとアレに繋がる人工知能はとっくの昔に壊れています。ボクを除いてですがね。そのせいでここまで追い詰められたんですが……やはり一端の端末程度では使いきれませんか。ですがね。そういうことでは……」
「一端の端末がここまでやったことに驚きだ。多元宇宙を巻き込んで戦争を起こすなんてな。それもつい最近まで善戦してたんだから、怪物以外でもなんでもない」
壊れかけの兵器は、自身の修復のために多元宇宙へと喧嘩を仕掛けた。この結果がこのザマであり、兵器の敗北で幕を下ろそうとしていた。
「そうかも知れませんが、そういうことを言いたいわけではなくてですね。ボクを破壊するとこの多元宇宙が虚空へ落ちてしまうんですよ。繋ぎ止めていたボクがいなくなるから」
「虚空へ?何だそれは?」
確かに最後の機体である少年を破壊すれば、長年この世界を苦しめた兵器はその存在を保てなくなるだろう。だが少年はその後のことについて言っていた。その内容に足を止める観測者。
「無から有を守る内側の層。何もない世界、それが虚空です。そこへ落ちたものは有から不要なものとして判断され、急速に滅びへと向うのですよ。まぁボクはその先から来たんですがね」
「お前が来たってことは帰って来れるはずだ。どうにかする」
虚空へ落ちた際の話をする少年だったが、少年がその先から来たということに反応して、観測者はどうにかすると言った。
「ええ、確かに帰っては来れますね。ですが、割に合わない代償を払うことにはなりますよ。さぁ、どれだけ犠牲が出るんでしょうね?いくつ宇宙を切り捨てるんでしょうかね?」
「お前ッ!!」
怒りに震える観測者だが、少年が言っていることは事実であり、それだけ虚空が無慈悲で絶望の詰まった場所だと言うことだった。
「ボクは兵器。それも狭間世界最高位、六大施設の一つ『観測機』です。そんなボクでさえ運任せだったのに、アナタたちが無代償で帰ってこれるはず無いじゃないですか。甘く見てるのはアナタ方の方です」
宇宙という枠組みに収まっている存在では到底敵わなかった存在。そんな観測機でさえ、無事通り抜けたのが奇跡なほどに、虚空とは恐ろしい場所なのだ。
「まあそれでも、ボクの運はそこで尽きましたがね。こっちに来て、順調に進んでいると思っていたのに、管理者なんかに邪魔されて滅ぼされる寸前まで追い詰められましたし、逃げ切ったと思って復活しようとしたらアナタ方に止めを刺されかけてますしね」
どこか諦めたように喋り続け
「あ、知ってます?この世界が廃棄される理由って、ボクたちが来たからなんですよ。正確に言うと少し違いますが、原因はボクたちです。やはり外世界の異物が紛れ込んだ世界なんて邪魔なだけですからね。宇宙の概念世界からすれば、この程度の範囲は傷にすらならないのでしょう。当然と言えば当然ですが、すごく残念なものです」
そして最後には残念そうに顔をしかめる。
「……くそっ!どうすりゃいいんだ!」
観測機を破壊しても、この宇宙は終わる。だからと言って見逃しても碌な未来など待ってはない。そんな選択肢しか残されていないほどに、この世界は行き詰まっていた。
そんな時だった。
「お?なんか変な場所に繋がった」
急に空間が歪み誰かが出てきたのは……
一から書き直して、主人公の周りを前回のものと別物にしています。
変更点
・主人公に目的を与える。(世界を元に戻す)
・因縁の相手と仲間を出す。(前回は見つけ出せなかっただけ)
・主人公に変なサポートを付ける。(マジで変なヤツ)
今のところはこれぐらいです。
少し聞きたいのですが、当作品に出てくるキャラの強さは……?
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バケモノ
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凄く強い
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まぁまぁ強い
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普通
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弱い
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凄く弱い
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ザコ