~異次元大会~   作:バトルマニア(作者)

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やる気のでない戦い

 神薙が能力を使った瞬間に

 

「蒼天世界!」

 

 景色気が一変し、晴天で青空がどこまでも続く草原のような世界が展開される。それと同時に神薙の全能力が大幅上昇し、神性の混じった莫大なオーラが炎のように噴き出ていた。

 

「凄まじいいオーラだ。羨ましいぞ、貴様」

「そう言うあなたはこじんまりとしてるのね」

 

 神薙に比べ秋奈は、非常に小さい気を纏っている。それはよく目を凝らさないとわからないほどに小さく、出ているものも薄いものだ。

 

(あいつ相手のオーラを見てどれだけ強いかわかるのか。あいつのいる世界の基礎技術みたいだな。まぁここじゃ大して役に立たん技術だが)

『そうね。見た目だけでわかる程あの子たちは甘くないわよ』

 

 神薙は見ただけで大体相手の基礎スペックがわかってしまうようだ。だがそれはあくまで目視と見破れた部分だけに依存する。それにあくまで基礎と言う名の最低値なので、技量などは含まれていない。

 

(持久戦で勝てるとでも思ってんのか?)

『まぁ見てればわかるわよ。外でゆっくりしときましょ』

 

 因みに観測者は能力の範囲外扱いで中には入れなかったが、その分ゆっくりできるからいいかと考えていた。

 

 そして明らかに素の力に差がありそうな二人は、武器を構えたままジリジリと距離を詰めて……

 

「はあぁぁ!!」

「いざ参るっ!!」

 

 一気に剣と鎌を交える。

 

 

(あいつ、あれだけのオーラをちゃんと扱えてるのは凄いな)

『過剰量を精密に操るのは難しいからね』

 

 激しい攻防を見ながら、そうもらす二人。どうやら神薙は見た目以上に凄いことをしているようで、オーラの操作精度からそれの応用なども完璧に使い熟しているらしい。それも強化され本来の限界を超えた状態でである。流石は天才と言ったところだろう。

 

(でもその割には攻めきれてないな。経験の差もそうだが、あの密度の差か?)

『まぁ、そうね。狭間の住人の密度は、多元存在の中でも飛びぬけて高いからね』

 

 先ほどと変わらず経験で凌駕されており、更にはギリギリ届いた程度の攻撃では、秋奈の体に傷をつける事さえできていなかった。

 

(相性も悪いな。戦闘スタイルはさて置き間合いが合ってない。ありゃなんにもできないかもな)

『体力も効率も段違いだし、持久戦も無理ね。あの子はいつも通りもっと攻めねきゃ勝ち目ないわよ。まぁできないのだろうけどね』

 

 パッと見、鎌をもって素早く動き回っている秋奈の方が体力の消耗が激しそうに見えるが、実際のところはその逆で、受け身で動きが少なそうな神薙の方が消耗が激しかった。理由は簡単で、不得意な状況に持ち込まれ続ければ嫌でもああなるだろう。

 

(狭間の住人に消耗戦は愚策か)

『狭間の住人に限らず、多元存在に消耗戦は愚策よ。使い熟している者なら特にね』

 

 多元存在は消耗しずらく、かつ回復力が異常だ。一時間かけて削った体力を数分で全回復させ、調子を戻すだけなら数秒もかからない。消耗戦に持ち込みたいのなら、一瞬の隙も与えずに攻め続けなければすぐに回復される。

 

 そんな考察をしている二人をよそに、秋奈は神薙へと語りかけていた。

 

「おいおい、なんだその体たらくは?もっとゼンリョクをだしてみろ。ワレはまだ技の一つも出していないぞ!」

「ッ!?うるさいわね!!」

 

 一発一発が重く素早い上、武器の性質的にも不利だ。なんせ能力で作り出されているために、攻防の度に調整されて間合いが簡単に変化する。そのせいで漂白も間に合わず、秋奈にはなんかされてるな?程度にしか思ってもらっていない。これではいくら天才の神薙でも苦戦を強いられていた。

 

「そこっ!やるならちゃんと突き放せ!中途半端にするな!」

「あなたのせいでしょ!?」

 

 なぜかアドバイスをしだす秋奈。それに合わせて必死に対応しようとする神薙だが、アドバイスを越えられず一歩先をいけないため戦況はよくならない。

 

「ああぁ!じれったい!貴様はもっと攻めに転じると思ってわざわざ近づいたのに!?何もできておらんではないか!どうなってるのだ!?」

「だからあなたのせいでしょうがッ!!」

 

 最低限は抑えているとはいえそれだけで、あとはわざわざ相手の得意分野で仕掛けているのに、しかもわかりやすく動きを見せているのに、秋奈の想像通りにならない。もっと白熱した楽しい戦いになる予定だったのに……

 

「だったら!その能力、遠距離攻撃もできるであろう!あと空飛んだりも!それを生かして見せよ!」

 

 そう言い、一応手本代わりに打ち合った瞬間に衝撃波で神薙を吹き飛ばす秋奈。

 

「言われなくてもしてやるわよ!」

 

 それに合わせて空に飛び上がり、光線を大量に飛ばし始めた。

 

「そう来なくてはな!」

 

 そう叫ぶ秋奈は、光線を回避し弾きながら楽しそうに戦闘を続けるのだった。

 

 




 ~おまけ~
・狭間の住人は、教えるのが苦手だが、悪いところの指摘は得意。だがやり方が下手なので分かりづらい。
 あと戦闘は相手の手を潰すのが当たり前になっているため、格下との戦闘では激しくなりずらい。秋奈は頑張っていたが、癖でああなってしまっている。てかこれぐらい超えてきて欲しかったと思っている。

少し聞きたいのですが、当作品に出てくるキャラの強さは……?

  • バケモノ
  • 凄く強い
  • まぁまぁ強い
  • 普通
  • 弱い
  • 凄く弱い
  • ザコ
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