神薙を突き放した秋奈は、高速で移動しながら光線を回避し続ける。
(さて、どうしてやろうか?遠距離ではあちらが有利。場を乱すのは忍びないし面白みに欠ける。ではッ!!」
勢いよく急な方向転換をし神薙の方を向いて、それと共に両手に小さな鎌を生成し
「
超高速でブーメランのように小鎌を神薙へと投げつける。
「ッ!?」
「その程度か!」
的確に首と胴体を挟み撃ちするかのように投げられた小鎌を急いで回転して回避する神薙だが、気が付いたたら目の前にいた秋奈に腹を殴られて吹き飛んでいた。
「超高速移動の瞬動と空間移動の空動だ。空にフィールドを移したからと言って油断してくれるなよ?あの程度一瞬で距離を詰められるのだぞ。こうやってな!」
成長せんとまた殴られるだけでは済まない、次は確実に首を刈り取ると大鎌を生成し、体勢を取り戻した神薙に襲い掛かる。
「は、早すぎる!」
「当たり前だ!貴様の認識の隙間を縫っているのだぞ!早いに決まっているだろう!」
攻撃に瞬動を混ぜているので、異常に攻撃速度が速い秋奈。その仕組みは、ただでさえ速い瞬動を、相手の認識の隙間に使っていることによって起きる現象だった。これにより、相手がどれだけ速く動けようが関係なく速いと思わせることが出来るのだ。
「光線に風ばかりとは芸のない!」
「グッ!」
無数に発生する光線と暴風をすり抜け大鎌で殴り飛ばす。
「乱動。存在を乱してブラしたり分散させたり、極めれば未確定化させ、あらゆる障害物をすり抜ける技。そして攻撃に転じさせれば今の貴様のようになる」
存在を揺さぶられ、気分が悪くなったのか顔色を悪くする神薙。だが次の瞬間には回復し、接近戦で斬りかかって来ていた。
「なっ!ガハッ!?」
「無動。攻撃を相殺する技だ。極めれば存在を固定化させ、あらゆる攻撃を無傷で受けきる技となる。それを攻撃に転じさせれば、わかるな?」
剣を逸らされるとともに秋奈の拳が炸裂する。神薙は非常に重く硬いものに殴られたかのような衝撃を顔面に受け、意識が飛びそうになっていた。
「ああ、すまない。重撃も混ぜていた。つい癖でな。混ぜて使うのが当たり前なんだ。こっちでは」
そう言いながらすぐに回復した神薙の斬撃を回避する。
「にしても弱い。回復力が上がっただけか?すべて脅威になりえない。もう少し真面に戦ってくれないか?」
喋る余裕もないのか答えない神薙は、上がった力と比例して雑になる剣戟を秋奈にぶつけようとする。しかし当たり前だが、その程度では掠りすらしない。
「む?掴むか?それで……!?」
詰まらないと鎌を振り首を飛ばそうとしたが、なぜかズレて掴まれてしまう。すると秋奈の鎌が真っ白に侵食されて朽ち果てた。それに驚いた秋奈は咄嗟に距離を取る。
「少し驚いた。できるではないか」
「チッ、あと少しだったのに……」
ここにきて秋奈は初めて漂白の存在を知った。そして周囲の異常にも気づいた。どうやら愚かな行動を取っているフリをして準備していたようだ。
「感知を狂わせに来たか。それにその力、流石のワレでも長くは触れてよくなさそうだ」
「見えるから強いんでしょ?だった分からなくしてあげるわ」
そう言った瞬間に神薙の姿が消え、背後を取られる。それをギリギリで回避し、反撃で再度生成した大鎌で攻撃を仕掛けるが、神薙は煙のように消える。
「錯覚か!」
「分かってるじゃない!」
風、光、空間、世界、そのすべてを使って秋奈を騙し攻撃を仕掛け続ける神薙。だが大変そうだが、凄く楽しそうに対処していく秋奈。その速度は増し続け、抑えきれなくなった衝撃で二人は吹き飛んでいた。
「分かりにくいぞ!ではこちらも技を使わせてもらおう
ここにきて秋奈は秋の力を纏いオレンジ色の紅葉のようなエフェクトを纏い、緩急を付けつつ一気に距離を詰め大鎌を振るう。
「負けないわよ!」
エフェクトと残像をまき散らして、踊るように鎌を振る秋奈にギリギリで付いてくる神薙。だが増え続けるエフェクトは視界と感知の邪魔をして神薙の体に少しづつ傷が増えていく。
「おおっ!打ち返すとは!
単純な剣術で打ち返され、驚きながら残ったエフェクトに手を加えいきなり大爆発を起こしていた。そしてその中から神薙が高速で飛び出して来て、大鎌で受け止め漂白が届く前に大鎌を捨て新しい鎌を作る。
「天神流っ!」
「遅い!
上に逃げた秋奈に追撃を仕掛けようと構える神薙だが、その前に鎌が投げられ急激に巨大化する鎌を回避する。
「瞬天!」
「っ!?
一瞬で距離を詰め、秋奈にその斬撃が届きそうになるが、咄嗟に小鎌を出して斬撃を放ち、神薙の目の前に霧のように広がり軌道を逸らしてた。
「
「避天!」
スレスレの状態で首を狩りに行く秋奈だが、鎌は空を切り少しズレた位置から神薙が現れ、連撃を叩き込まれた。
「無動か!」
「分かってるじゃないか!
それを腕で防ぎ切った秋奈は、鎌を腕から生やしそれを思いっきり振りぬいた。それは神薙に当たらなかったが世界が切れ、その隙間から秋の風景が広がる世界が見え広がっていく。
「う、うそ!私の世界がっ!」
「余所見するな!」
一瞬意識がズレた瞬間に鎌を振られそれを神薙が受け止め吹き飛ぶ。
「力が!こうなったらっ!蒼天漂白砲っ!!」
吹き飛ばされながら、自身の力が減衰するのを感じた神薙は即座に大技を秋奈に向けて放つ。それは人一人覆いつくせそうなほどの巨大な光線だった。
「そう来るか!ならな!
凄まじいエフェクト共に力が集まり、その力が展開した結界内で暴発寸前まで高まり光線として放たれる。
「「ははぁぁっっ!!」」
二人の光線がぶつかり、世界を白く塗り潰す。
そして――
「随分と楽しませてもらったぞ!」
世界が秋一色に塗りつぶされたと同時に秋奈の力が勝ち、神薙は光の中に消えたのだった。
~おまけ~
・秋奈の技について
かっこいいから技に名を付けて放っている。しかも出す前に相手に伝わるように声を出している。ぶっちゃけムダな工程だが、ロマンに勝るものはないのでやり続ける。
少し聞きたいのですが、当作品に出てくるキャラの強さは……?
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バケモノ
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凄く強い
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まぁまぁ強い
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普通
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弱い
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凄く弱い
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ザコ