~異次元大会~   作:バトルマニア(作者)

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なにあれ?

 隙を突き一気に敵を殲滅した観測者たちは、不穏な気配を感じ取って、遥か先の大空を見る。

 

「なんだよ、あれ……」

「ふむ、機械側の仕業だろう」

 

 遠くの方に見える空を覆いつくす煙と赤く染まった世界。それはまるで世界の終末と言っても差し支えないものであり、大地は裂け、火山噴火の如く溶岩があらゆる場所から溢れ出していた。

 

「ほう、世界の磁場に干渉する超電磁兵器とも言えるものだな。それで地中深くの溶岩流とかをを弄っているのだろう。厄介なものを使ってくるものだ」

「あのデカい爆撃機みてぇのか。限界高度にびっしりと整列しやがって、バケモンが」

 

 世界の磁場に干渉して、ほぼ無限に飛行運用可能で、電子光線やレールガン、雷落などをしまくれるだけの兵器だ。あとついでに相手の電子機器とか金属類の破壊とか使用不能にできたりとかもできるぞ。

 

 

「遠いがどうする?一応、参加者の気配は感じるが、行くのか?」

「逃げるに決まってんだろ。あいつら相手しても消耗するだけだ」

 

 巻き込まれた参加者たちは、あれと逃げるなり戦うなりしているのだろう。だが戦況はあまりにも酷いものだ。超高高度から一方的に攻撃され地上は地獄絵図。近づこうにも無尽蔵に降り注ぐ爆撃により撃墜されて殺される。

 

「流石は機械陣営だ。量産機にしては上手くやる」

「ホント最悪だこの世界。なんであんなんを量産してんだ」

 

 それなりに質と圧倒的物量で押し潰す。機械陣営の得意戦法だ。正直、一機では普通に撃墜されるので、当然と言えば当然だが……

 

「ん?乱入者も戦っているな。きっとあいつらの戦いに巻き込まれたのだうな」

「なら尚更逃げなきゃダメだろ」

 

 数人の乱入者と複数の参加者が、空を駆け巡って爆撃機を撃墜しまくっている。因みに大会内では、こういう場所は意外に多く、各地で大規模殲滅が巻き起こていたりする。

 

 

「ん~?あれは山本家と雪ノ下家か。見える範囲で四人はいるな」

「いや、全体で七人だ。氷剣家と城川とかいうヤツらもいる」

 

 光線をばら撒いている天人族の山本家、氷結や吹雪を吹かせている氷剣家と雪ノ下家の影響で結構カオスな戦場となっていた。そして秋奈も、そいつらもいたか、と納得したように見る。

 

「あの調子だと、こっちに辿り着く前に爆撃機の方が全滅しそうだな」

「それでもパスだ。あれだけの数を相手するのは身が重い」

 

 乱入者の点数は平均70点台。それ以外の生き残りの参加者たちも同じレベルだ。それが最低でも20人以上は暴れまわっている。流石の観測者でもあの数を乱戦しながら凌ぎきる事は困難を極める。

 

「あ~やってらんねぇ。こうやって兵器と高点数者に先を越され続けるのか」

「それでもやるのだろう?願いのために」

 

 観測者はそれに答えるように、そうだと呟いた。だがそれと一緒に何かが高速で二人の近くに飛来する。

 

 

 

「あ~、やられた!ん?あっ、秋奈だ!」

「城川か、吹き飛ばされたのか?」

 

 地面が抉れ、小さなクレーターの中から飛び出して来た少女に話しかける秋奈。その相手は、先ほど話に出ていた城川だった。

 

「そうだよ。あの爆撃機のレールガンに当たってね。踏ん張り切れずにここまできたの。流石に連続して当てたられると防ぐのも難しいかな!」

「そうか。で行くのか?」

 

 元気よく撃たれた場所を見せてくる城川。全身にあざのような金属が焦げたような跡があるが、これでも半分以上は防いだのだと主張している。

 

「うん!やられっぱなしはいけないからね!」

 

 そう言うと地面に手を突き、吸い上げ舞うように金属を集め始める。

 そしてそれを全身に纏い

 

「なんだそれ……」

「ん?君は強そうだね!でも今はいいや、あっちが先だからさ!まだ五機しか沈めてないからね!これは超硬鉄の合金鎧だよ!ちょっとやる気出してそれなりの合成にしてるから、すっごく硬くて重いし、かっこいいでしょ!」

 

 黒ずんだ鋼色のダマスカスのような金属のスーツに覆われた城川は、観測者の呟きに答えるかの様に堂々と見せつけていた。

 

『格闘戦が得意なんでしょうね。あの構成は明らかに攻撃向きだけど、あの子の技量で常に金属の操作とその攻撃面を相手の攻撃に向けられるんでしょうね。だから硬さに振り切れる。流石は75点なだけあるわね』

(あれが75点とか信じたくないわ)

 

 特定の性能が尖っても、当人が強ければ何の問題もないと言わんばかりの構成に、こんな奴らを相手しなきゃダメなのかと頭を抱える観測者。事実、城川に限らず乱入者たちは、それが出来る程強いのだ。

 

 

「じゃ!次で会った時よろしくね!」

 

 

 そして見せつけた事に満足したのか、城川は瞬動を使い一瞬で戦場に戻ったのだった。

 

 





 投稿キャラを出させていただきました。

 ~おまけ~
・なんか徐々に向かってくる爆撃機について

・電磁力爆撃機『テラ・エレキテル』
・価格 一機当たり550億円
・概要
 通常運用では、世界の磁場を利用したほぼ無限の飛行運用可能な状態からの地上からでは手出しができないほどの高度を飛び、そこから爆撃と地殻操作などを行う。それにより地上は地獄絵図と化かす場合のが大半。これで死なないものを爆撃と言う名の波状攻撃として電子光線や連射式にしたガトリングレールガン、変幻自在の落雷や電撃などで追撃を行う。また磁場操作により、電子が関わる全てに深刻な被害をまき散らし続ける事が可能です。
 制作組織『電子工業』より

少し聞きたいのですが、当作品に出てくるキャラの強さは……?

  • バケモノ
  • 凄く強い
  • まぁまぁ強い
  • 普通
  • 弱い
  • 凄く弱い
  • ザコ
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