いきなり現れた観測者に驚いたルイスは、一旦距離を取り能力を解いた。
「いいのか?そんなことして?」
「けっ、そうさせたのはお前だろ」
能力を効かないことを見せつけられ、調子を狂わされと、想定外な事態が起きたことにより立て直しを図らされたルイスだったが、余裕は崩しておらず相変わらず隙の一つもない。
「誰かは知らねえが、そこの二人よりかは強いみたいだな」
「あっ、そうだった。助けてやるから邪魔すんなよ。話はこいつを始末してからだ」
「う、うん。そうしてくれるとうれしいな」
「……同じく」
二人は納得したように頷き、ルイスは機嫌を悪くした。
「言ってくれるじゃねえか。俺の能力がちょい効かないぐらいでよ。どうせなら三人で掛かってきてもいいぜ?」
「いやいや、お前なんて一人で十分だろ。すばっしこいだけのガキなんだからさっ!」
『挑発の為とは言え酷いね』
神速の突きが観測者を穿とうと迫ったが、それ分かっていたのか容易く弾き返される。そして始まる超速の攻防により、ミツヒデとユキは咄嗟に距離を取った。
「あ、あれがあいつらの本気?」
「違うと思う。手は抜いてないだろうけど……」
激しい攻防の割に外部への被害は殆ど起きていなかった。なぜなら観測者がそのすべてを完全に防ぎ、ルイスの行動を制限していたからだ。だがルイスに焦りの色は見えず、攻防は限界を知らす加速し続ける。
(この範囲で使うか。小細工も大したもんだ)
『範囲を絞って効果を上げるのは常套手段だけど、これだけ狭くできるなんてね。相当自信あるのかな?』
その場から動かず、攻防が収まるギリギリの範囲で加速世界を使われていた。更には気付かれないようにと色々と小細工を仕掛け、確実に観測者を倒しにきていた。
(自信があるように見えるが、内心は焦ってるな)
『フフ、ホントあなたの能力はすごいわね。なんでも見えちゃうんだからさ』
余裕と平静を装うルイスに対し、観測者は余裕なくホンキを出しているふりをして冷静に考える。
(さて、強化の方は使って欲しくないから、こっちでギリギリをせめるか)
「っ!?簡単にはやられねえってか!じゃあこれならどうだ?」
観測者の反撃がかすりだし、ルイスは多少の焦りを感じながら次の能力を使う。すると槍から何かが放たれ、周囲にまき散らされていく。
「毒か?見え見えだぞ」
「だからなんだ?対応できるもんならしてみせろ!」
まき散らされた毒が空間を汚染し、攻防で発生する余波で凶器と化す。しかし観測者に効いてる様子はなく、どうしようと困った顔をするだけであった。
「衝撃波でうまく防いでるようだが、反撃の手が緩んでるぞ?」
「毒はくらいたくないからな」
「そうか……だったら意地でもくらわせてやるよ!」
状態異常に苦い経験でもあるのか、苦笑いをする観測者。それを好機と見たのかルイスは、毒の効力を高め、加速によりさらに凶悪になる猛攻。
(焦りを活力に替えてるな。やりやすくはなったが勢いが増したのは面倒だ)
『そうだね。だから気付かないんだろうけど』
今までそういう相手と出会わなかったのか、焦って周りが見えていないだけなのか、おそらくその両方なのだろうと結論付ける二人。強い奴や格が高い者にありがちなミスである。
「じゃ、決着を着けるとしよう」
「えっ?」
観測者がそう言った瞬間、ルイスの槍の一撃が軽く弾かれた。それにより呆気にとられ体勢を崩したルイスは、追撃をギリギリで受ける。
「お、おまッ!?」
「遅いんだよ」
加速世界を利用し、更に追撃を加える。だがルイスも負けじと加速し、ニヤリと笑いながら更なる加速を――
「だから遅いんだって」
躊躇なく加速した観測者は、驚きと焦りを隠せなくなったルイスを容赦なく斬り裂いたのだった。
少し聞きたいのですが、当作品に出てくるキャラの強さは……?
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バケモノ
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凄く強い
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まぁまぁ強い
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普通
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弱い
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凄く弱い
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ザコ