~異次元大会~作者と愉快な仲間たち(乱入者視点) 作:バトルマニア(作者)
本を読み終えた作者は、それをしまい近づいてきた相手の方を見た。
「誰かと思えば、作者さんでしたか」
「ミナトさんとミナヤか」
金色の髪と瞳が特徴の二人、雷帝家が姿を現し、少し安心する作者。
「どうしたの?」
「いや、他の参加者だったらどうしようかと思ってな」
気配的にはわかっていたとは言え、もしものことが起きなかったことに安心していた。
「大丈夫でしょ。あなた逃げ足は速いんだから……」
「言ってくれるな、ミナヤ。まぁ事実なんだが、雷の現霊に、それも非実体に比べるとそうでもないぞ」
確かに作者の逃げ足は一級品だ。だが目の前の二人に比べると見劣りするだろう。
「私たちは逃げませんよ?」
「攻撃されたら……逃げないわね」
「いや、それはわかってるけど、例えだよ例え」
ミナヤは戦闘を避けるぐらいめんどくさがりだが、それでも喧嘩を売られたり攻撃されたら黙っている奴ではない。ミナトに限っては、娘が生まれる前までは戦闘狂として暴れまくってたぐらいだ。
「だってほら、雷になれるしめっちゃ早いだろ?」
「そうですね。殴るにはちょうどいいですし」
「回避には事欠かないけど、それ非実体としては当たり前じゃん……」
そして二人とも非実体と言われる類の能力者だ。それはその名の通り明確な実体が捉えられない能力者であり、変幻自在による理不尽なまでの回避力と全身凶器による攻撃能力を合わせ持った厄介極まりない存在の事を言う。おまけに二人は雷と言う威力も速度も申し分ない能力者だ。
「まぁとりあえず、俺はお前らと戦う気はないからな。そもそもせっかく内側の奴らの観察ができる貴重な機会なのに、同郷の奴と戦って消耗したくないし」
「それはこっちも同じよ」
「まぁせっかくの機会だしね」
乱入者たちの目的は、あくまで内側から来た存在のあれこれである。めんどくさがりであるミナヤですら、せっかくだからと参加するぐらいなので、わざわざいつでも戦える同郷とは戦わないだろう。まぁケンカになったらどうかわからないが……
「そういやお前らの知り合いで出てる奴いるのか?」
「確か、山本家と機神家、あと雪ノ下家と砂鳥さんがいたわね」
「ほとんどみんな、やる気満々だったね……」
思い出すように答えるミナトと、戦闘好きが多いなと思い返すミナヤ。
「機神のクレアールさんは積極的に戦う人じゃなかったと思うが?」
「娘のクレサナとは真逆ね。でも実力は本物だから、きっと娘についてきたんだと思うけど……」
「亡き夫との一人娘だしね。大切にしたいんじゃない?ま、私も人のこと言えないけど」
こいつらの世界は危険な世界なので、死亡率が高い。町が壊れることはなくとも、建築物が破壊されることはザラにあるぐらいだ。そのため知人のみならず、家族や恋人 大切な人などを失うことが多々ある。
「そもそも親子で生活してる自体珍しいからな。親を知ってる奴の方が少ないし、大人になれば独り立ちするのが大半だし」
「ホントは自由にさせてあげるのがいいんだろうけど、どうしてもね」
「私は別にいいけど……居たくているわけだし」
親子で生活している者たち自体が少ないためあまり見えないが、そういう者たちはその際に残った家族や我が子に執着することがある。それも我が子が独り立ちする前に起きた出来事なら、その可能性はさらに高い。
「まぁ結局、どこにいるのもそいつの自由だしな」
「そうそう、私が勝手にそこにいるだけだから」
「そうね。ならいいんだけど……いずれは独り立ちできるように、私もあなたももっと強くならなきゃね」
それを聞いたミナヤは、少々顔がひきつったが、それと同時に何かに気が付いたのかチラリとそちらの方をみた。
「龍種系か?」
「それっぽい」
「水龍っぽいわね。どうする?私たちが相手しましょうか?」
ミナヤは何か言いたげでめんどそうな顔をしているが、ミナトはやる気満々ですと言わんばかりの目をしていた。
「じゃあ頼んだ。俺は遠くから見とくわ」
「わかったわ。行くわよ!ミナヤ!」
「でもあの二人……って、え?マジ!?ホントに!?」
そう言って雷と化したミナトは標的の元へと向かい。それを追いかけてミナヤも雷跡を残して消えるのだった。
投稿キャラを使わせていただきました。
・狭間の住人の戦闘意識について
基本的に狭間の住人は、好戦的で競い合いなどが好きな者たちである。特に戦闘に関しては、生活の中に入っているので、規模の大きさや意識の有無にかかわらず日常的に行っている。
大好き……戦闘狂。
好き……意識的に戦闘する。
普通……意識的に戦闘しない。
面倒……自分から戦闘しない。
苦手……意識的に戦闘を避ける。
なお重症(治らないほどの負傷)にならない程度の軽い手合わせ(遊び又は仕事など)を 本人たちは戦闘に含めていない事がほとんど。
・非実体について
明確な実体がない、または掴めない者たちの事。主な特性として、明確な実体がないことによる変幻自在さを生かした、超回避や全身凶器などがある。個体、液体、気体以外にも現象や概念 その複合など様々で、構成体によってはそれ自体が危険物の場合も少なくない。
・現霊について
狭間の住人の種族の一つ。自然や現象 災害や環境など 果てには概念まで存在する種族であり、言ってしまえば精霊みたいな奴らが人類になったもの。簡単な例えだが、風、暴風、大気など成長すればするほど規模や強度が桁違いに上がっていく者が多い。