~異次元大会~作者と愉快な仲間たち(乱入者視点)   作:バトルマニア(作者)

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雷帝家の戦いの観察

 遠くから雷帝家の事を見る作者は、とあることを思っていた。

 

「水と雷だったら、相性的にどっちが強いんだろうか?」

 

 そう呟いた瞬間に、天に伸びる巨大な雷が発生し大爆発が起きる。

 

「いきなり攻撃か。流石に対処できてるみたいだが……」

 

 出会って自己紹介をした後に、あいさつ代わりに速攻で攻撃を仕掛けたようだが、流石にその程度ではやられるはずもなく両者ともに戦闘態勢に入る。

 

「さて、じゃあ情報でも見るか」

 

 目の前の相手に集中しているために、作者の干渉に気付かない水龍の二人は、いとも容易く情報を抜き取られた。

 

 

「ほうほう、親子か。母親がアクハってやつで、海の帝国を作った帝王と。で、その娘がアクサだな」

 

 狭間世界にはない『国家』と言うものに興味をそそられる作者。

 

「話には聞いたことあるが、ホントにこんなものがあるんだな」

 

 狭間世界には大きくても都市までしか存在しないため、国家関係に関しては内世界から落ちてきた情報を元に考察されたものしかなかった。そして今抜き取った情報と考察は大体合っている部分が多く、作者はそれに感心する。

 

「王ってこんなんなんだな。大会終わったらあいつらに教えたろ。まぁ無駄かもしれんが……」

 

 もちろんそんな世界では、『王』と言われる者たちなど存在しない。だが『王』を名乗る者も少ないがいた。それは『王』というものを勘違いして、勝手に名乗っている中二病どもだ。奴らは、見栄えやロマンを重視して、変な技を開発したりかっこよさそうなものを真似したりしている連中だ。

 

「で、本来の性格は……やる気はないが責任感はあるって感じか。それに対して娘は真面目で努力家ね」

 

 全員に言えることだが、大会に出ている時点で戦闘は避けられない。そのためある程度は戦う覚悟の元動いているようだが、元の性格は戦闘に向いているとは言い切れなかった。

 

 

「ほんで戦いの方だけど……ダメだな。完全に遊ばれとるわ」

 

 そう言って意識を向けた戦闘は、水撃と斬撃、雷撃と爆発が飛び交うものになっており、水龍側は得意の大剣も役に立っておらず、雷帝家に押されに押されて防戦一方になっている。

 

「そういや超純水って電気通しずらかった気が……まぁあれだけの火力だと無意味か……」

 

 電気の通しにくい超純水を大量に使っている水龍側だったが、雷帝家の特にミナトにゴリ押しされて無意味と化していた。なお本人は普通に攻撃しているだけなので、そんな意図は全くない。地力に差がありすぎるだけである。

 

「なのにミナトさんは手抜かないし。多分まだ策があると思ってる口だな」

 

 ギリギリで耐えているだけの水龍側に一切の手加減なしに攻撃を加え続けるミナト。どうやら相手にまだ策や手があると思っているようであった。

 

「ミナヤの方はなんか困ってるし、伝えた方がいいかね?」

 

 ミナヤももしもの時のことを考えて手は抜いていないが、実力差が離れすぎているのでは?と勘ぐっている。それに答えてやろうかと思った作者だが……

 

「いや、邪魔されたと思われても面倒だしやめとこ」

 

 元気よく戦っている奴の邪魔はするもんじゃないと黙っておくことにしていた。そして最終的には、現霊の力どころか非実体の本領発揮すらせず、格闘戦と電撃だけで戦いは終わっていた。

 

 

 作者はそんな二人の元へと行く。そこに広がっていた景色は、遠くから見ての通り、水溜りがポツポツとあるだけの焼け焦げた森林の跡地だった。

 

「なんか消化不良っぽいな。俺もだけど」

「思ってたのと違うね」

「私もそう思う」

 

 きっと色々と準備していたであろう策を一切使わず終わってしまった戦いに不満そうにする三人。特にミナトのガッカリぐわいは大きかった。

 

「三人ぐらいの参加者と戦ってきたけど、みんなこんなのなの?」

「みんなってわけじゃないけど、多分このレベルが一番多いと思う」

 

 この大会は、できるだけ多くの上澄みを集めてきてはいるが、あくまで強いのは一部の世界の最強や主役級であり、取り巻きたちやそこそこ強いだけのやつの実力を保証しているわけではない。むしろ数合わせとして、そういう存在を多く集めてきているのだろうとさえ思えていた。

 

「なんか動きが悪いというかね。隙だらけに見えるのが……」

「まぁ、俺たちみたいに常日頃からやりやってるわけじゃないだろうし、仕方がないだろ」

「でもこっちに来れるだけの実力が……あ、そうか。魔魅さんが連れてきたからそうでもなかったね」

 

 色々と見ている作者はそうい事を知っている。だが二人は……と言うか大半の狭間の住人はそれを知らないので、簡単に強者と戦えるのだとばかり思っていた。

 

「まぁでも、あれだ。強者も確かにいるんだから、勝ち残っていけば出会えるさ」

「そうね。出会ったやつ全員倒して、大きな気配のする方に行けばいいか」

「折角来たんだから一回は戦ってみたいしね」

 

 外から来た強者と戦えるのはごく一部かもしれないと、二人はまたやる気を見せる。なお作者は、弱い奴からチマチマ情報を集めるのであまり関係はない。

 

「てことで、二人とも。あっちの方にデカい気配があるんだが行くか?」

「ホント?でもいいの、譲ってくれて?」

 

 先ほど譲ってくれたのだから、今回は流石にと言うミナトだったが

 

「別にいいよ。俺も別の奴見つけたし」

「そう。じゃあここでお別れね」

「じゃあまたね」

 

 そう言い作者は雷帝家と別れて、両者は次の標的の元へと向かうのだった。

 

 




 ~おまけ~
・中二病たちについて
 見栄えやロマンを重視して、変な技を開発したり かっこよさそうなものを真似したりしている連中。別世界から伝わったものを、拡大解釈したり曲解したりしているため、正確なことを知るものは結構少ない。
 とにかくかっこいいや凄いが重要な者たちなため、効率が悪かろうが使いにくかろうがそれを多用して、あまつさえそれで優ればもっとかっこいいと頑張る事も多い。そして己がかっこ悪いと思っていることを決してしない。

・様々な対策について
 狭間の住人は当たり前のようにあらゆる対策を常に行っている。それは生き残るため、生活するため、戦うためと様々だが、共通しているのはどれも狭間世界以外からすれば桁違いに性能が高いということだ。そして狭間の住人はその対策を行っているという前提で色々と仕掛けているので、内側から来た大半の参加者と大きな差が生まれている。

・狭間世界へ来る者たちについて
 内世界から虚空を超えて狭間世界へ来る者たちがいる。その逆もしかり。そういう者たちはみんな強者なのと、また虚空を超えられる者たちは基本的に|碌なやつがいない(そういう奴が特に目立つため)ので、内世界の住人も狭間の住人も色々と勘違いしていたりする。
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