~異次元大会~作者と愉快な仲間たち(乱入者視点) 作:バトルマニア(作者)
次元球戦 前編
光が収まった後に残ったのは、遠くの方に少し何か見える程度の先まで消し飛ばされた大地と、歪みに歪んだ世界そのものであった。恐らくこの攻撃で、少なくない参加者が消えただろう。
「球型兵器の……次元球か。厄介だな」
「相性もあるが、大会参加者の大半はこれで完封できるヤツだからな」
歪んだ金属質の巨大な球体状兵器が空に浮かんでおり、標的を定めたように二人を見下ろしていた。
「しかも最上位の攻撃特化か。どうしよ、かっ!」
「そりゃ倒すしかねぇだろっ!」
見た目では分かりにくいが、二人の感知には明確に次元の歪みが見えており、咄嗟にその場から退く。
「こりゃ骨が折れそうだ!」
「バキバキにな!」
見えずらい歪みから瞬動で逃げ回り、即座に反撃を飛ばす二人だが
「めんどくせー!動き続けなきゃいけないとか最悪だ!」
「次元属性だからな!生半可な攻撃じゃ、命中すらしねぇよ!」
鈴木の撃った光線と作者の放った飛斬は、あらぬ方向へと飛び交いぐちゃぐちゃに捻り潰される。それどころか、一部は二人の方へと返ってきており、そのためにまた攻撃を放ちを繰り返す。
「密度が!密度がやべぇ!」
「増し続けるなんてな!」
道筋を勝手に作り出せる次元球にとって、空間を貫くに足らない攻撃は脅威でも何でもない。おまけに攻撃に当たりそうになっても、別次元に逃げてしまえば背景のような扱いで終わると言う理不尽っぷりである。
「とりま二手に分かれるぞ!」
「そうだな!」
力場を使い一瞬で周囲の攻撃を掻き消した鈴木合わせ、二手に分かれた二人は、両側面から攻撃を開始する。
作者は素早く次元球に向かって斬撃を放ち、飛斬が空間を斬り裂き、鋭い音を立てながら次元球に迫った。しかし次元球は動くことなく、源光刀の斬撃は次元空間へと飲み込まれ消滅した。
一方、鈴木は身の軽さを活かして次元球の周囲を素早く駆け巡り、光線を繰り出した。鈴木の周囲から放たれる光線は、次元球に直撃したように見えたが、極小の次元間内で歪み容易く消滅させられる。
「くそっ!次元結界は厄介だな!」
「あれをどうにかしねぇとな!」
作者が吐き捨てるように呟くと、鈴木もめんどくさそうな表情を浮かべる。しかし、二人の表情は、諦めるどころか少し楽しげだ。
「ちょいと無理するか」
「久々にゼンリョクで戦える」
作者は自身に強化を施し、身体能力が高まる。源光刀を振るう速度と威力が増し、斬撃の軌道もより精確になった。
一方、鈴木は次元球の行動を予測し、力場による次元空間の支配をしようとする。同時に光線と力場を巧妙に組み合わせて攻撃の威力を高めていた。
「クッ!空斬強めにしたってのに!」
「チッ!流石に十八番は超えられんか!」
だが次元球は二人の攻撃に対して、さらなる次元の歪みを発生させる。それにより常人でも見えるほど世界が歪み、至る所から次元光と言う光が触れ出していた。
そしてそこから――
「うお!」
「やべぇ!」
光線の嵐が飛び出し、問答無用であらゆるものを貫く。だが二人は能力と技を使ってそれを耐え凌ぎ、衝撃波によって吹き飛ばされていた。
「出力がバケモンじみてやがるな」
「空間の支配力が強すぎる。得意分野が使えないのはキツイな」
着地視点で次元空間がゆがみ追撃がかけられるが、二人は適当に攻撃を弾いてそう呟く。そして今度は更なる猛攻を加えようと瞬動をしようとした、その時だった
『にゃはは!やるな!てめぇら!』
「は?」
「なんだ?」
次元球から声が聞こえ、その上に何かが投影されたのは……
~おまけ~
・球型兵器について
球型兵器は、宙に浮かぶ球状の巨大兵器。要塞兵器と言われるほど防御と攻撃に特化しており移動能力は微妙。汎用型としてよく見られるのは、空間力場を利用した移動と、多重結界、源力兵器、実弾兵器、物理兵器などが搭載された基礎品があり、そこからの派製品や改造品などがある。
・次元球について
次元属性を主とした球型兵器。次元とそれにかかわるものの制御及び利用できる機械を搭載した超攻撃特化兵器。次元移動による移動や回避ができ、次元や空間などを打撃、斬撃、衝撃、光線などにして周囲へ撒き散らす。また随時発動している、次元結界や次元空間の歪みなどを利用し攻撃を防ぎ、ついでに周囲に歪みをまき散らしている。
なお攻撃に特化しすぎているため防御面が若干貧弱だが、『やられる前にやれ』をモットーに開発されているため大した問題にはなっていない。
製作者は、最後にホログラムで投影されたヤツ。