転生者の生存記~このイカれた過酷な世界で~   作:バトルマニア(作者)

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久々の店

 人が減った店に入ると、中には知らん青年たちやレジにいる薬屋の鼠家さんなどチラホラと客がおり、見知らぬ少年の店員と見知った小人族の銀杏家の親子が話している所に出くわしていた。

 

「その部品でしたらこれですね」

「ありがとう。ついでにこの工具とかある?もうそろそろ買い替え頃だと思ってね」

「あ、水科さん!」

「銀杏さんか。三日ぶり」

 

 ふわふわ浮き店員と話している母親の銀杏 薺と、三日前に手合わせした娘の銀杏 因が水科の方を見る。

 

「奇遇ね。出くわすなんて」

「水科さんは何買いに?」

「備蓄が切れたから買いに来ただけだ」

 

 二人が言うように、水科は殆ど人と行動しなければ出会う事もないので、こういう反応になる。そう言う立ち回りと気配の操作に関しては、なぜか一流の様だ。

 

「珍しいな。機所さんが店員雇うなんて」

「いつも一人だからね」

「気が付いたらいたんだよ。キミどこから来たの?」

「そう言われましても。物心ついたころには機所さんの店にいたので、僕にもさっぱり……」

 

 幼めの鉱人族の少年は、困った様に言う。どこかで拾われたかしたのか、もしくは……まぁ、何であれ狭間世界ではよくある話だ。

 話さない 分からないのであれば、気にしないか軽い疑問で終わらせるのが彼らのマナーだ。

 

 

「へ~。まぁいいや。ところでそっちは?研究用の機械でも壊れたのか?」

「まさか、研究者ともあろう者が大切な機材を壊すわけありませんよ。壊れる前に修理するのが鉄則です。勿論、日ごろの整備も怠っていません」

 

 研究者である薺は、なにを当たり前なと羽根を羽ばたかせて主張する。まぁ言っていること自体は間違っていなし行動も普通なのだが、実は彼女は真面目な方の研究者だったりする。

 

「電気化学の新たな可能性についてお話しましょうか?新しい素材も取り寄せたんですよ。凄いですよ?」

「いやいい。細かい話は理解できないんだ」

 

 なんとなく、と言うか抑えているが話したそうに少し早口になり始めていた。しかし水科ははっきりと断り、薺の話を受け流す。

 

「ね、買い物終わったら戦おうよ!今日は手合わせしてないでしょ?」

「今日は買い物の日だからな」

 

 水科とて毎日戦っているわけではない。高い隠密性を持って戦闘を避けているのだ。だがこいつらは違う。店や職を持っている奴らは水科と似たようなスタイルだが、それよりも暇が多い連中は戦闘に飢えている。

 

「ダメよ。今日は貴方は私の手伝いしなさい。じゃ私たちはここらで」

「え~、私は遊びたいよ!」

 

 水科のやりたくないオーラを感じ取った薺は、因を引っ張りそのまま会計に行く。そして残された水科と店員は向かい合い。

 

 

「そう言えば、本日はどういったものをお求めで?」

「そうだな。うん。ちょっと待ってくれ」

 

 機所さん相手では、いつものと言えばいい話だが、この店員は初めての相手だ。それでは分からないので、メモ帳を取り出してサラッと書き出し手渡す。

 

「はい、分かりました。あちらのレジで待ちください」

「おう、ありがとよ」

 

 そうやり取りをして、あと一つ出来ていたレジの前で商品を待つのだった。

 

 





 応募キャラを使わせていただきました。

 ~おまけ~
・機所さんの店について
 ごちゃごちゃしていて店主か店員に聞かなければ、なにがどこにあるのかわからない。基本的に欲しいのも機所さんを伝えて、それを持ってきてもらうスタイルだが、適当に置いてあるものをレジに持って行ってもいい。
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