転生者の生存記~このイカれた過酷な世界で~   作:バトルマニア(作者)

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とある組織

 とある廃墟の中で、子供たちが集まり、話し合いが行われていた。

 

「どうします、ボス?」

「ああ、人が増えた事か?」

「そうっすよ。このままじゃ狩場も取り合いで競争が激しくなるっす」

 

 子供たちが佐地に向かって話しかける。これは佐地の率いる20人程度の組織の会議のようなものだ。

 

「それは分かってる。だが、いい方法が思いつかないんだよ」

「外側に近づくのは危険すぎますからね」

「でもそれじゃ、機械も怪物も狩れなくなるかも……」

 

 頭を悩ませるボスである佐地。組員たちも口々にどうしようかと案を出すが、決まらない。

 

「他の組織の力関係もある。入り口が取られることはないだろうが、内部には来なくなる可能性は高い。やっぱ外側に打って出るべきか?」

「下の奴はどうするんだ?それに拠点の防衛にも力入れなきゃいけねぇんだぞ」

「取引はさて置き、買い物もできるかどうかも謎だしな」

「需要と供給が崩れるね。今のままじゃ。そっち方面に手でも出す?」

 

 これからは確実に人口が増えて競争が激しくなるだろう。今後はより慎重に行動しなければならない。組織の維持のために知恵を絞って、仲間たちと生きる選択をしたのは彼らなのだから。

 

「新参組織の牽制も必要だぞ。争うかどうかはさて置き、いざって時に舐められたら終わりだよ」

「小さそうな組織は取り込んだらどうだ?あっちだって疲弊してるはずだ」

「それで無理なのは話し合いか、最悪は抗争だな」

 

 安全地帯でも物資不足は避けられない。対策と争いに備えて準備が必要だ。対人戦を得意としない彼らは、組織同士での争いをできるだけ抑えるために、他の組織に舐められないようにしなければいけない。

 

「そういや、水科の件はどうするんだよ?」

「あいつ共闘苦手そうだし、組織に入れるのはやめといた方がいいんじゃね?」

「おいらもそう思うぞ。良くて協力者として置いといた方がいいと思うな」

「ボスが欲しいって言うから勧誘してるが、中々入ってくれねぇしな」

 

 話し合いは、水科の事になり、みんな佐地の方を見ていた。

 

 

「水科の件は後回し。今は組織の備えが先だ」

 

 佐地としては水科を加えたいのだが、当の本人が頷かない事にはどうしようもない。仕方がないと諦める他なかった。

 

「ボスがそう言うならいいんだが……」

「水科はホントに役に立つのか?」

 

 そこで仲間の一人が声を上げ、場が静まった。

 

「おい、それは……」

「だって、今回件で戦力は増しやすくなった。いつまでもあいつに拘る必要ないだろ」

「そうだな。それにこの組織は協力して生きて行こうがコンセプトだ。それが出来ない奴は入れる訳にはいかんし」

 

 一人では生きていき難い者だけで過ごしてる集団である以上、個人や別の集団を取り込む必要はない。水科は、ずっと一人でかつそれなりの戦力になるだろうと勧誘しきて来ただけである。

 

「あっちから来ないのに俺たちが話吹っ掛ける必要ないだろ」

「今までだってずっと断られ続てきてんだぞ」

「確かにあいつは強いが、なんか違和感あるんだよな。大丈夫か?」

 

 そう口々に言いだす。更には、誘い方が露骨でないか?強引なのは良くない、やっぱり敵対しないように取引相手にすべきじゃ?など次々に意見が出てきていた。その殆どが肯定する材料が少なすぎると、どれも不安や疑問ばかりだ。

 

 

「ボ、ボス……」

「……わかった。水科の件は私一人でやる。お前らにはこれ以上この件に関しては負荷はかけない。それでなんだが、明日は他組織の偵察と外側の攻略をしに行く。あとで書類を張り出しとくから各自で見といてくれ。以上だ」

 

 佐地の言葉を聞き、みんなが納得したようにして話し合いが終わるのだった。

 

 

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