転生者の生存記~このイカれた過酷な世界で~ 作:バトルマニア(作者)
ビルの間を反響して、銃撃が聞こえる。それだけではなく、その場所にからは煙が立ち込め、爆発音や空を斬る音も聞こえていた。
「人が多くなるとすぐこれだよ」
「抗争か」
「元気なもんだな」
そんな住人の会話を聞きながら、気配のする方へと歩む足を進める水科。
(佐地の気配だな。争ってるのは。相手は新参者か)
気になったから向かっているのもあるが、目的はそこではない。
(まぁ俺には関係ないな。あの場所じゃなきゃ)
曲がり角を曲がり、目に見えたのは銃撃と爆発と斬撃と能力飛び交い争う子供たちと傷付く自分の拠点だった。
「ざけんなよ」
ポツリとそう声が漏れる。それと同時に地面が歪み、液状化した。それに気づいた数人が水科に攻撃を仕掛けて、爆風が発生する。
「人の縄張りでなにしてやがる」
「は?知るかよ!邪魔すんだったら容赦ねぇぞ!」
「へ、一人かよ。強そうだが自分の拠点も守れねぇようじゃ話にならねぇな!」
「戸締りでもしとくんだったな!」
槍を持った鉱人族、二刀流の小人族、ナイフ持ちの血人族、このチンピラ風の三人が前に立ちはだかり、いきなり攻撃を仕掛けてきた。
「チィ」
液状化した地面を操ろうとしたが鉱人族に邪魔され、素早い踏み込みと共に槍が突き出される。機敏にかわすが、その隙に間合いに入った小人族が斬り刻もうと刀を振るう。それを残った液体で滑るように避け、気配を隠して接近し攻撃してきた血人族のナイフを持った腕を掴んで投げ飛ばす。
「やるなお前!」
槍を振り回しながら水科の放っていた爆水を弾いて接近し、槍を振り切り突き刺そうとする。それを取り出した戦槌で弾き、スッと攻撃に混じって接近しようとしていた小人族を殴り飛ばした。
「こいつ!」
血人族は血で濡らしたナイフで飛斬を撃つが、爆水で吹き飛ぶ。それどころか、水飛沫での爆水攻撃のせいで近づこうとすれば爆撃が強くなり、血も届かない。
「だから効かっ!?」
再度大きく液状化しそうになる地面を張っておいた金属で抑え込もうとするが、一点特化に耐えられず、槍での迎撃も間に舞わずに貫かれる。
「ガハッ!?」
「やってくれたな!」
「ただじゃ置かねぇ!」
これにより辛うじて張り巡らされての爆撃は避けられたものの、今の一撃で鉱人族が沈み、血を吐きながら後退した。それに反応した二人の猛攻はより激しくなるが、抑え役と火力役を務めていた鉱人族がいなくなり、厳しい戦いをしていた。
「諦めろ」
「何澄ましッ!?」
血人族を吹き飛ばし、瞬動による戦槌の振り落としを受けた小人族は、咄嗟に無動で防ぐがそれでは足りずに地面に叩きつけられる。そこに水科の蹴りをくらい近くの建物の壁に叩きつけられた。
「っ!取ッ!?」
血人族は水科が続けて放った横振りの戦槌を踏み込み滑り込むようにかわし、そのままナイフを振り上げる。だが避けられつつ足を蹴られ、体勢を崩したところで腕を掴まれ液状化した地面に叩き落とされていた。
「ウ、ガッ!?」
そのまま大爆発が起き、吹き飛ぶ。これにより、三人はボロボロになり撃沈したのだった。