転生者の生存記~このイカれた過酷な世界で~ 作:バトルマニア(作者)
あれから数日がたち、水科は鉱納と小嶌に実戦を手伝ってもらっていた。
「はぁはぁ……」
「まだ甘いな。そんなんじゃ生き残れないぞ」
「ま、一年目にしちゃできるほうだし、これからよくなっていくだろうな」
息切れして仰向けに倒れ伏せる水科にそういう二人。この世界の修業は色々あるが、ある程度基礎ができているのなら一番効果的なのは実戦の特に格上と戦うことであり、とにかく戦闘経験を積むことが強くなる秘訣だ。
「ふ~、よし!次は何をすればいい?」
「じゃあこれに力入れてみろ。等級を計ってやるから」
飛び起き次のことを聞く水科に、小嶌は硬貨を投げ渡す。
「わかってると思うが等級は下から五級~一級、その上に特級、そしてどこにも属さない不明級がある。あくまでも目安だから等級が高くなってても慢心すんなよ」
「わかってるよ」
鉱納の説明に頷きながら、人生で何度目かの等級検査をするために、硬貨に
この世界の通貨は、
「四級か、わかっちゃいたがなかなか上がらねえ」
「それでも上位だから十分強いと思うけどな」
「同い年でも中位いってたらすごい方だし、お前才能あるよ」
才能があるとは言われているが、転生者分のアドバンテージ込みで考えれば水科の反応は間違えてはいない。
「って言ってもな~。もっと早く強くなりてえよ」
「できなくもないが割に合わんぞ」
「そうだな。地道にやっていくのが一番だ」
創作物の主人公たちのように急速に成長できるのは、本当にごく一部の天才やチート使いだけである。今の水科がそれと同じ速度で成長するとなると、毎日が地獄と化しても足りないだろう。
「どうしてもってんならアリスさんやメリーさんにも鍛えてもらうんだな」
「アリスさんは雷剣術ではここいら最強だし、メリーさんは隠密戦闘とかめっちゃ強いからな」
「確かに……喧嘩売って生きて帰れる気がしない相手だ……」
名の上がった二人は、この辺境で名のある強者としてよく上がる者たちだ。水科はもちろん、鉱納と小嶌も二人がかりで本気を出さないと数分も持たないだろう。
「ま、仕方がねえよ。膨れ上がるだけじゃいずれ限界が来るのが大半だし」
「量も大切だが、その先の質のほうが大事だからな。数増やしてその中から良質なものをすくい上げるって感じだ。で、それを基準にしてを繰り返して質を上げていくんだよ」
「ん~、言っちまえばとにかく経験積めってことじゃねえか」
見立て上の戦闘力は簡単に上げられるが、それは中身が伴っていないスカスカなものだ。そういうものはこの世界ではよく思われておらず、代償も大きなものになりがちであった。
「ということだ。じゃ修業の続きを始めるぞ」
「いつまでも力押しが通じると思うなよ?ちゃんと戦わなきゃ眉間に撃ち込むからな」
「あ、ああ……頑張らせていただきますっッ!?」
圧を込めて言われているがやってること自体はこの世界で一般的なことなのと、水科から頼んでいたこともあり断るわけにもいかずに、即座に戦闘訓練が始まるのだった。
~おまけ~
・源力について
言ってしまえばただのエネルギーであり、最小単位の量子でもある。意図的にすべて抜くか、無とか虚空とかに行かない限りはどこにでもあるので、狭間の住人含む狭間世界すべての存在のエネルギー源になっている。
・等級について
不明級……1000億人に一人ぐらいの割合の等級。よくわからん。
特級……100億人に一人ぐらいの割合の等級。すべて飛びぬけていたらなれる。
一級……十万人に一人ぐらいの割合の等級。才能と運がどちらも必要。
二級……人口の1割が占める等級。才能と運がどちらかあればなれる。
三級……人口の2割が占める等級。生き残っていればなれる。
四級……人口の3割が占める等級。適当に生きててもなれる。
五級……人口の4割を占める等級。大半のスタートライン。
最上位……一部の能力が上の等級に入っている。
上位……すべてが高水準。
中位……普通。ここが一番多い。
下位……その等級の最低水準。
特級、不明級は下位中位などはない。