転生者の放浪記~人間不信の異世界観光~   作:バトルマニア(作者)

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自己紹介と……

 戦いが終わり、リアがこちらに帰ってきた。

 

「ん~、楽しかった」

「何やりきったって顔してんだ。手加減してたくせに」

 

 ユウヤの注意に、リアは軽く謝り少女に話しかける。

 

「オレはリアってんだ。お前は?」

「あ、え~と、私はレイワって言います」

 

 あまりの空気の変わりように少しついていけていないレイワは、とりあえずそう返していた。

 

「そうか、レイワって言うんだな。そういやなんでこんなところに?」

「そうだな。ここには何もねぇぞ」

 

 リアが普通に話しかけているところに、ユウヤも入り理由を尋ねた。

 

「組合からここの調査を頼まれたから来たの。最近様子がおかしいらしいから、もしかしたら迷宮かもしれないって」

「へ~、迷宮だったらどうなるんだ?」

「さぁ、管理下に置くとかじゃないか?」

 

 どうやら探索者組合のもので、ここ一帯の調査をしに来ていたようだ。それを興味深々と言った感じにリアが聞き返す。ユウヤもそこら辺細かいことは知らないので、疑問形だ。

 

「まず調査して、何があるのかとか、どんな魔物がいるかとかを調べてから本格的に調べるって感じね。私はその依頼を真っ先に受けたの」

「危険だろうに」

 

 何も知らないところに行くのは危険がつきものだ。それを顧みず仕事を請け負っているレイワを、ユウヤはすごい奴だなと思っていた。

 

「フフフ、先に受けるとなんと、真っ先にお宝が手に入る可能性が高いのよ!それに報酬も高いしね。早いもの勝ちなんだから多少の危険は仕方がないの!」

 

「そうなんだ。すごいね」

 

 調子を取り戻したレイワに、リアはそう返す。どうやら先行部隊は、報酬とそこで手に入る素材やお宝がおいしいらしい。

 

「で、ここは迷宮なのか?」

「調査中だから、まだそこまでわかんないよ。確かに普通の森にしては豊かだけどそれだけだし、迷宮らしい特徴は見られないからね」

 

 どうやらアルラウネの偽造工作はうまくいっているようで、このまま行けば隠し通せそうである。

 

「へ~、パッと見てわかるもんだと思ってた」

「確かにそういうところの方が多いけど、自然に混じってる迷宮はわかりずらいんだよね。罠とか宝箱の一つでもあればわかりやすいんだけど」

 

 人工物がなければ判断はしずらい。アルラウネのように隠れてやり過ごそうとする迷宮もあるようだ。

 

「ま、迷宮には修復機能とか特有のエネルギーの流れがあるみたいだから、詳しく調べればわかるんじゃない?専門じゃないからわからないけど」

「すごいな。そんなものまであるのか」

 

(これ大丈夫なんだろうか?)

 

 こればかりはうまくやってくれることを祈るしかないユウヤたちは、そのまま軽い話をして流れに任せて自分たちのことを隠しながら、レイワと別れて村へと行こうとする。

 

 だが……

 

「ちょっと待って」

「なんだ?」

 

 そううまくいかずに呼び止められていた。

 

「そういやあなたたちってどこから来たの?」

「森の先からだ。迷って適当に進んでたらここまで来たんだ」

 

 事前に考えておいたことを言い、レイワの方を見る。

 

「じゃあ次の村の場所もわからないんじゃない?」

「そうだな。まぁさっきの話で大体わかったが」

 

 口数を減らさず下手なことを言わないように冷静に言葉を選ぶ。

 

「でも正確な場所はわからないんじゃないの?」

「そん時はそん時だ。いつもみたいにぶらぶらしとけばいい」

 

 フラフラと各地を旅する放浪者として振舞っているので、ユウヤの対応は何らおかしなことではない。一応年齢的にも、境遇によってはありうるようにも答えられるので、怪しまれても深くは突っ込むことが難しい。

 

「案内してあげようか?」

 

「いやいい。どうせなら場所とか方角の方を知りたいんだが」

「そうそう。それにそっちだって仕事があるでしょ?」

 

 信用が薄いのはどっちもどっちだが、関りを持とうとしてくるレイワとは違い、ユウヤはそもそも関わらないことに特化させている。今回のようなことは仕方がないにしても、今は何が何でもレイワとは距離を取るし、なんなら今後も出会うことすらしないように動いてくるだろう。

 

「……そうね。わかったわ。村の向きはあっちよ。気を付けてね」

「ありがとう。じゃあ俺たちはこれで」

「じゃあね。レイワ」

 

 そう言いレイワとユウヤたちは別れたのだった。

 

 




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