転生者の放浪記~人間不信の異世界観光~ 作:バトルマニア(作者)
無事宿屋に泊まれた二人は、夜の食事をしに食堂に来ていた。
「食事付きとは太っ腹な宿だな」
「どんなのでるかな~」
楽しみらしく機嫌のいい二人は、札付きのカギを見せて橋の席に座り食事を待つ。
「にしても、この宿結構広いな。村の方はまだまだなのに」
「そうだな。見た感じ新築みたいだし、最近できたんだろうな」
発展と共に人が多くなるのを見越した戦略だろう。宿の具合と外から見てきた経験から、そう推察していた。
「町の方は開拓が始まったばかりみたいだし、数年はかかるだろうな。いや、魔法があるからもっと早いかもしれないが」
「確かに。魔法便利だもんな」
下準備は終えているようだが、建築物が立ち並ぶのはもっと先になると予想する二人。だがこの世界には魔法があるし人も強いので、もっと早いかもしれないと考えているようだ。
「露店とかもそうだけど、昔っからありそうな店も何件かあっただろ?明日そこ行っていようぜ」
「そうだな。今回は村を軽く見ただけだし、俺も気になってたところだからな」
宿に着く前に色々と見れたことと、その後に何かないか見て回った結果。この村には大したものがないことがわかっていた。そのため早々に観光を止めて宿で休んでいたのだ。
「魔導に魔術。サッと見ただけでも興味深いものが多い」
「そういや町には壁作ったり結界張ったりするんだっけ?この村も町になればそうなるのか」
魔物の脅威が存在するこの世界は、町を壁や結界で囲っているのが当たり前となっている。小さな集落や村では柵や人だけでどうにかなるが、大きすぎると目がつけられやすくなり防衛力が足りなくなりそうせざるおえない。
「あと、あっそうだ。この時期は騎士団みたいなものが来るらしいから気を付けとけよ」
「そうなの?てか何それ?」
この国のものらしき騎士団は、魔物討伐や犯罪組織の取り締まり他国への牽制などをしながら国を安定させたり、定期的に才能ある者たちを集めている集団だ。要は警察と軍隊が混ざったような組織である。因みに軍や警察などもちゃんとあり、騎士団はエリート集団として位置づけられる特殊部隊ともいえるものだ。
「なんか魔法とか能力の適性みたいなのを見てスカウトしに来るんだとよ。魔法とか能力は貴重な戦力だからな」
「そういや昔遠目から見たような」
一応昔にこの村に来ているのを見たことがあるのだが、遠めだった事と数年前だということでリアは忘れていた。
「そうそうあれ。学園に入ってそのまま公務員コースって感じだ」
「へ~。ま、関係ないか」
そして二人は騎士団にも探索者にも興味はない。しいて言うなら、めんどくさそうな組織と思っているぐらいだ。
「っと、ありがとう」
「おお、うまそう。ありがとよ」
そうしていると、スープにパンやサラダと料理が届き、二人でお礼を言って食べ始めたのだった。