転生者の放浪記~人間不信の異世界観光~   作:バトルマニア(作者)

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騎士団を眺める。

 魔道具屋を出た後に、ついでだからとフラフラと他の店も見ていた時の事だった。

 

「ん?あれは……」

「騎士団だな」

 

 村の広場に集まる人々と、その中心にいる騎士団を見つける二人。

 

「へ~、あんなんなんだ」

「適性検査をしてるみたいだな」

 

 中心に少年少女を集め、水晶玉を触らせていた。どうやらそれが適性検査用の道具らしい。

 

「ふ~ん。色と光量で属性と強さを確かめてるのか。能力は……わかんね」

「能力者は少ないからな」

 

 想像力により発動する魔法だが、その中にも得意不得意の区別がある。それは当人の性質だったり才能、どれだけその属性を使っているのかによる。これは魔力自体は万能でも、それを扱う者はそうではないのが原因だ。そして能力に関しては、この村にはいないのかわからなかった。

 

「炎とか水とか風ばっかだな」

「それに土を合わせたのが四大属性だったか。これが魔法使いの多くを占めるらしいな。髪とか目の色に出るらしいからわかりやすい」

 

 属性に影響され髪や目と言った部分に色として影響しだし、属性の影響が強くなればなるほどその色は濃くなる。

 

「そうなのか。どおりで違和感があったのか」

「たまに見かけるもんな」

 

 簡単な魔法が使える魔力持ちは多少はいたりする。そのため黒髪に薄っすらと目を凝らせばわかる程度の色がついている人も少なくない。だが本格的なもの、特に戦闘用となるとその使い手は一気に減ることになるため、その違いに違和感を感じていたようだ。

 

 

「普通に光るのはなんだ?」

「気力だな。生命力みたいなもんで、普通の生物ならみんな持ってるやつだ」

 

 人間を含む普通の生物は魔力を持ちずらい。それは『気力』と言う生命力を操るのに特化した種族だからだ。

 

「気力?」

「そうだ。身体能力を満遍なく強化してくれる便利な力だな。まぁ魔力みたいに属性使えたりはできないが」

 

 『気力』とは、身体能力や治癒力の向上が主な力である。これが人間の主力であり、鍛えぬけば超人的な身体能力を発揮できると言われている。

 

「どっちも使えればいいのにな」

「そうだが、相性にも容量にも限界があるだろ。あと二つ以上力を使うのは普通に難しいし。だったら一つを極めてしまった方がいいんだ」

 

 慣れないものをするぐらいなら、才能のないものを選ぶぐらいなら、マシな方を鍛えた方が結果に出やすいのは当然である。

 

 

「なるほど。魔法使いは身体能力が低いけど、色々と役に立つと」

「誰でも使える魔術や魔道具作って研究職っぽくはあるな。まぁ、地形変えたり範囲攻撃できるヤツらが弱くないわけがないし」

 

 研究もできるし、戦闘になっても訓練さえしていれば、遠距離や範囲攻撃、地形の操作などもできるものもいるだろうから弱いわけじゃない。しいて言えばその数が少ないが、それは気力を極めた者にも同じことが言える。総合的に見ても魔法使いは非常に優秀なのだ。

 

「あと身体能力だって、気力と比べて極端に低いわけじゃないぞ。使い方と作用場所が違うだけで似たようなことが出来るからな。まぁ粗が多いとは思うが」

 

 魔力の凄さは、その万能性である。想像力があれば何でもできるのだから、身体能力を上げたように見せかけ、同じような効果を得ることなど造作もない。だが、気力のように底上げしているわけではないので粗が多い。あくまでも見かけ上同じ効果が得られるだけで、思考が届かない場所には反映されないのだ。

 

「へ~、結構優秀だな。ところでなんであいつらオレたちの事に気が付いてないんだ?」

「ああ、隠蔽張ってるからな。あっちからはそこらにいる一般人にしか見えないはずだ」

 

 これも魔法の効果である。単純に見えないようにして気配を極限まで周囲と同化させて薄めているだけだが、それだけでも十分すぎる効果があった。

 

「兄貴の隠蔽と探知能力はいつみてもすごいな」

「厄介事はごめんだからな」

 

 リアは自分が気づかないうちに展開されていた結界に感心する。そしてまた騎士団の方を見て

 

 

「誰なら勝てそう?」

「戦わんぞ……そうだな。あの団長っぽいヤツ以外には勝てると思うな」

 

 穏やかでやる気のなさそうなおじさんを指差し、そういうユウヤ。

 

「……確かに、気配に違和感があるな。強者であることを隠してる感じ?」

「戦闘する気がないだけだ。その気にならないと出てこないタイプだな」

 

 リアもその実力の高さを感じ取り、ワクワクしたような顔をする。

 

「じゃあさ、あの副団長っぽい女性の人は?」

「……魔剣か?まぁ強いだろうがどうにかなるな」

 

 特殊な武器を持っているなと思いながら、それでも問題ないと言うユウヤ。やろうと思えば勝てる程度の感覚なのだろう。

 

「じゃ、あの変な気配する二人は?」

「ん、なんだありゃ?ハーフか?」

 

 騎士団の中に、変な気配を感じそいつを注視する。めんどくさがりなのかだらけている少女と、子供たちと楽しそうに話している少女だ。

 

「あの年で入ってるってことは優秀なんだな。まぁ敵じゃないが」

「副団長っぽい人に迫る実力者に見えるな」

 

 明らかに他の団員から頭一つ飛び抜けた実力があった。だがそれでも団長ほどではないので問題ないと言うユウヤ。

 

「と言うか、何人かここじゃ見ない種族がいるな」

「そうだな。やっぱ人間よりそっちの方が優秀になりやすいのかね」

 

 少ないが、先ほど言った二人以外にも人間族以外の種族も混じっている。人間が多いこの地域では見かけない種族だ。

 

「まぁ人間には数っていうアドバンテージがあるから」

「しぶとさは随一だからなっと、これ以上は危ないな。今日は宿屋に帰ろう」

 

 そう言いユウヤたちは、宿屋に帰るのだった。

 

 




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