転生者の放浪記~人間不信の異世界観光~ 作:バトルマニア(作者)
店から出た二人は、速攻で森へと向かいアルラウネへと譲渡した元拠点へと来ていた。
「どうしたの?こんなに早く帰ってきて」
「少し聞きたいことがあってな。この森にオーガがいるかどうかを聞きたい。いた場合の内容も含めて」
森の中を探し回るより、この森の迷宮主であるアルラウネに聞いた方が手っ取り早いと判断したようだ。
「ええ、ちょっと待って……ん~多少いるけど、そこまで脅威じゃないわね」
「そうか……そいつら討伐していいか?」
どうやらユウヤの読み通り打ちもらしがいたようだ。だがアルラウネは特に問題ないと言う。
「まぁいいけど、配下に加えても面倒なだけだしね」
「ありがとな。だったら場所とか教えてくれると助かる」
迷宮主は、契約をしたり格下の者を配下に加える能力を持っている。ただし、いくつかの制約があり、その中には、自分の属性と離れるほど配下にしにくくなるというものもある。
「別にいいけど、何かあったの?」
「そうだな。オーガが想像以上に危険だとわかった。下手したら騎士団とかも出てくる可能性がある。それをどうにかしたい」
村で分かったことを伝え、アルラウネは少し悩んだ後に納得した風な顔になった。
「あ~確かにね。それに騎士団来てるんだ。探索者の相手をしながらそっちもとなると大変ね。だったらオーガの件はあなたたちに任せた方がいいかも」
アルラウネは人間にこの場所が迷宮だという事を隠しておきたい。またはバレても、低位の迷宮だと勘違いさせて穏便にすませたいのだ。最悪騎士団案件の事は絶対に避けなければいけない。
「うんうん。そうした方がいいぞ。どんと任せてくれ」
「まぁ、そう言うことだ」
リアはやる気満々で、ユウヤもさっさと済ませたいと重い腰を上げている。なぜなら、最悪ここは危険な森として出入りが難しくなるからだ。これでは帰る場所がなくなるし、なにより森から出てきたユウヤたちに目が行ってしまう。
「あなたたちも大変ね。こんな後始末みたいなことしなきゃいけないなんて」
「後味が悪いのはよくないからな。まぁ危険なら話は変わってくるが」
ホントなら知らぬ存ぜぬで次の目的地へと行きたいのだが、あとに響いてくるのであれば多少の危険を冒してでも処理すべきだろう。自身が関わっているなら尚更だ。
「オレは別にいいけどな。戦えるならそれでいいし」
「ホントお前は……まぁいい。アルラウネ、オーガ……とあと厄介そうな魔物の場所教えてくれ」
「わかったわ。可能性はできるだけ潰しておきたいしね」
そう言ってアルラウネは、SFじみた立体的な迷宮内の地図を目の前に浮かべるのだった。